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2017.01.25

アンホーラ「リッチアロマ」

(2)

テーマ：パイプたばこを吸おう(1870)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　お安いパウチ物のパイプ煙草を吸うのは、ちょっと久し振りのような気がします。今回はアンホーラの「リッチアロマ」を吸います。昨年後半から日本への輸入が始まった銘柄ですが、以前も輸入されていた時代があったそうです。ただし、現在この煙草を製造しているのはデンマークのマックバレン社だそうで、昔とは違っているのではないでしょうか。

　開封時の香りは、ちょっとだけ熟成させた干草系の匂いに、バニラチョコレートっぽい香りが乗っています。そのバニラチョコレートっぽい香りは強くなく、所謂「着香」煙草と言うよりは、「微着香」と言った方が近いように思います。カットは、リボンカットに近くなるまで良く解されたレディラプドで、湿気は普通です。

　これを火皿内径22mmのパイプに詰めて着火しますと、ドライな枯草臭と言うか、そういう感じの干草系の匂いに、ちょっとだけバニラ系の香りを混ぜたような感じの煙が来ました。継続して輸入されてきたアンホーラ「フルアロマティック」より着香が強いように思いますが、他ブランドの一般的な着香物に比べると、着香の度合いは弱いように思います。また味の方も、着香系の甘さは弱く、どちらかと言えばバージニア葉のナチュラルな甘さが仄かに感じられる程度です。ですから、トータルとしてはやはり「微着香」に近い感じの欧州系着香煙草といった感触です。

　火付きと火持ちに特段の問題はありません。燃えにくくもなく、燃え過ぎる感触もありません。普通に平和に吸えます。ただし、火種を大きめにすると、アルカリの刺すような刺激が強くなりやすい傾向があるので、ちょっと控えめに吸った方が良さそうです。

　喫煙中盤から終盤にかけて、着香分の味と香りは徐々に抜けて行き、それと同時にバージニア葉の仄かな甘さもだんだんに弱まってきました。その代わり、ブラックキャベンディッシュのベースとなっていると思われるバーレー葉の渋味が味の中心になりました。着香は強くないのに、そのベースであろうバーレー葉の渋味がメインになって来るという事は、あまり糖度の高くないバージニア葉を使っているか、もしくはそもそものバーレー葉への着香が浅いかのどちらかだと思うのですが、まぁ、そういうのもアリかなと思います。渋好みの方には、むしろこういう味の方が飽きずに吸えて良いのだろうと思います。

　で、その渋い系統の喫味のまま喫煙終了。後味は渋く、残り香には微かなバニラ系の香りがありました。
　全体的に見て、微着香～渋い系統の飽きにくい常喫系リーズナブル煙草といった風情だったと思います。自分としては後半の展開に物足りなさを感じるのですが、リーズナブルな常喫用として考えたら無難な所に収まっている煙草と言えると思います。そういう意味では、継続して輸入されてきたアンホーラ「フルアロマティック」と同じ系統の煙草で、なるほど同じシリーズだなと感じさせる喫味でした。

　少し前までは、アンホーラ「フルアロマティック」は日本で一番良く売れている銘柄だと言われていたのですが、今はそういう話をあまり聞かないような気がします。ですが、「フルアロマティック」にせよ、今回の「リッチアロマ」にせよ、まとめ買いして常喫するには適した煙草になっていると思います。「フルアロマティック」と「リッチアロマ」を同時並行で常喫するというのもアリなのではないでしょうか。

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