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2017.02.22

アンホーラ「ブラックキャベンディッシュ」

(4)

テーマ：パイプたばこを吸おう(1839)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　今回は昨年輸入が再開されたアンホーラ「ブラックキャベンディッシュ」をレポートします。名前からしてどんな煙草か想像出来てしまいますが、果たしてその通りの煙草なのかどうか。早速試してみましょう。

　開封時の香りは、バニラチョコレートとかバニラエッセンス入りのクッキーとか、そういう系統のお菓子のような香りです。カットは、薄茶色のリボンカットと黒いラフカットの混合ですから、ブラックキャベンディッシュが100%という訳ではないようです。湿気は普通です。

　これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火すると、お菓子っぽいバニラの香りと、角の取れた砂糖系の甘さが来ました。味にはちょっとクッキーっぽいコクがあります。味にも香りにも刺々しさがなく、円やかで優しい雰囲気があり、良く出来たお子様向けのお菓子のようです。悪く言えば着香煙草としてありふれた味と香りの方向性なのですが、それだけに親しみやすく、何かホッとする喫味です。

　火付きと火持ちに問題はありません。燃えにくい訳でもなく、燃え過ぎる感じもありません。とてもイージーな喫煙が出来ます。

　喫煙中盤を過ぎてくると、少しミルクのようなクリーミーな喫味が加わってきました。バニラのお菓子系である事に変わりはないのですが、円やかさが一層深まる感じです。また、この段階ではベースの煙草の味が見えてきても良さそうなものですが、バニラ系の着香分が相変わらず喫味の中心にあります。ブラックキャベンディッシュのベースとして使われているであろうバーレー葉に特有の渋さも出てきませんから、もしかしたら、ベースの煙草からして柔らかな糖度の高い良質のバージニア葉を使っているのかも知れません。

　そして、こうした喫味のまま喫煙終了。後味は柔らかな砂糖系で、残り香はバニラクッキーでした。
　全体的に見て、オーソドックスなバニラ系の着香煙草ではありますが、円やかな喫味が上手に作られていて、リラックスして美味しく楽しめる良い煙草でした。シャープな部分はなく、何処となく懐かしい感じがして、着香好きの人には歓迎される煙草だと思います。

　オリジナリティの高い味の方向性ではないので、一時期日本の市場から姿を消していたのも頷けるのですが、着香パイプ煙草としての完成度は決して低くないので、着香好きの方には安心してオススメ出来る煙草だと思います。価格も高くありませんし、日本で定着して欲しい銘柄です。

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