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2018.01.17

ラールセン「クラフツマンズ・エディション2017」

(2)

テーマ：パイプたばこを吸おう(1869)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　本来は旧年中にレポートしたかったのですが、日本への入荷が遅れ、このタイミングになってしまいました。

　今回レポートするラールセン「クラフツマンズ・エディション2017」は、2015年版から発売されるようになり、もうすっかりイヤー煙草の一つになっています。ただ、この煙草は同社のイヤー煙草と同じタイミングで日本に入荷するのですが、「クラフツマンズ・エディション」は旧年の版としてリリースされ、イヤー煙草は新年の版として出されます。実際、今回レポートする「クラフツマンズ・エディション」は、缶に「2017」という数字は書かれていないのですが、「153 YEARS OF EXCELLENCE」とは書かれており、1864年創業のラールセンの2017年版のブレンドである事が分かります。
　という事で、濃い紫色の缶を早速開けてみましょう。

　開封時の香りは、バニラと果物系、それと何かの花のような香りが混ざった非常に華やかなもので、同社の「シグネチャー」とか「マスターズブレンド」とかに近い方向性です。カットは、やや細かいリボンカットとラフカットの混合で、湿気は普通です。

　これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、果物系＋バニラな香りが来ました。果物は桃っぽい気もしますが、どこか酸味のある柑橘系のようでもあり、華やかで軽やかな良い香りです。一方、味の方は、軽やかな酸味を伴った砂糖系の甘さがあるのですが、そこまで強くはなく、かと言って渋い味という訳でもなく、ちょっと微妙な感じです。
　それで、ちょっと昨年の「2016年版」の記事を読み返してみたのですが、香りについては昨年も今年も同じ方向性のようです。味は、去年の方が甘かったようです。

　火付きと火持ちについては、特段の問題はありません。普通に吸えると思います。

　喫煙中盤で少し酸味が強まったように感じます。それと、多分ブレンドされているブラックキャベンディッシュのベースがバーレー葉なのだろうと思うのですが、それに由来するであろうピリピリした舌への刺激が少し出て来ました。この辺りの喫味の変化は、飽きさせない上手い演出だと思います。
　と、ここで改めて、この煙草に関する販売店の解説を読みますと、「リコリス、スターアニス、チョコレートで構成される官能的な甘み。」とあります。リコリス？　スターアニス？　チョコレート？　そんな要素あるかなぁ・・・。言われてみれば「そうかな」と思ったりもしますが、私には果物系に感じます。確かに、多少複雑な味と香りの構成だとは思いますが・・・。それと「官能的な甘み」というのも、ちょっとニュアンスが違うような気がします。もっとサッパリしていて、軽快で歯切れの良い甘さです。

　喫煙終盤で着香分が抜けてくるかと予想していたのですが、結局そうはならず、中盤からの喫味が続いて、それで喫煙終了。最後まで楽しめる深い着香だったと思います。
　後味は、酸味を伴った軽やかな甘味で、残り香はバニラ＋果物でした。

　個人的な好みから言えば、もう少し甘味が強い方が好きですが、これはこれで良く出来た着香煙草だったと思います。着香の上手いラールセンの上級ラインらしい良い煙草です。傾向としては同社の「シグネチャー」や「マスターズブレンド」の方向性で、個性とか限定煙草らしい特殊性とかは薄いのですが、実にラールセンらしい味と香りで、着香煙草が好きな方なら、殆どの方が満足できる内容になっていると思います。

　在庫がある内に確保して、是非お試し下さい。

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