カイバーマンのお仕事2

カイバーマンのお仕事2

2007年02月22日
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カテゴリ: BLEACH SS
「まあ、美味しそうなものが沢山」
「朽木さん、冷蔵庫漁らない」
石田はぴしゃりと言った。
「そこに間食用の一口チョコがあるから。後は有料サービス」
少しなら只であげてもいいが、片端から平らげられてはたまらない。
石田は、女性の胃袋には全く夢を見ていない。
「ちょっと持ち合わせがなくて……」
ルキアはちらりと一護を見たが、
「偶然だな、オレも持ってねえ」
あっさりかわされた。
「……チョコレートアイスは、お兄様も大好きで」
「幾らでもお持ちください朽木さん!」
「騙されるな啓吾!白哉はどっちかってえと辛党だ!」

それでもルキアはゴネにゴネ、
「朽木白哉の名で礼状と(現世の)商品券を送る、阿散井恋次にも少し分けてやる」
ことを条件にアイス三人分、パイ一皿、プチガナッシュをあるだけ奪取、そのうえ一口チョコの小山を消して帰っていった。
「……石田、後どんくらいかかるんだ?」
「家に電話して」
「徹夜かよっ!」
「徹夜とは言わないけど、午前様はあるかな」
一気にテンションが下がる一同。
「パンケーキでも焼こうか?」
結局、啓吾がコンビニに走った。

「おう、まだやってんのか」
恋次がふらりとやってきたのは、それから約一時間後のことだった。
「なんだてめえ、ひやかしか?それともルキアに貰えなくてやけになったのか?」
「喧嘩売ってんのかおい」
面白眉毛をひくつかせるが、切れないところを見ると、一応もらえた様子である。
「ルキアが、手伝いに行けって言うから来てやったんだ」
「尻に敷かれてんな相変わらず」
「喧しい!」
しかし、ルキアに弱い恋次は彼女のために菓子作りの腕を磨いている。はっきり言って、不器用なルキアよりずっと頼りになる。
(密かに)予想していたより1時間以上短縮できて、石田は心から安堵した。
「はい、阿散井君、手数料。君の作ったタルトレットでいいよね」
「ああ。……話が早くて助かるぜ」
「聞かなくたってわかるよ、それくらい……」
無論、一護たちもきっちり頂いた。

「ただいま……」
今日は疲れた。本当に疲れた。
何故男に生まれて、BDにチョコを作らなければならなかったのだろうか。考えると理不尽な気がする。
しかし、
「お帰り一兄」
「おかえりなさーい!」
期待に眼を輝かせる妹たちを見ると、愚痴を言う気にはなれない。
「今日はもう遅いから、明日喰えよ」
「はーい!」
綺麗にラッピングされた(どんなに疲れていても、石田は装飾に手を抜くようなことはしなかった)小箱が三つ。
「お、それは父さんのか?」
「オレのだよ」
本当はコンの分だ。
「父さんの分は?」
「しつけえよ!何で親父の分があるんだよ?普通ねえだろ」
「ええーっ!」
一心はオーバーに身をよじり、
「一護、それを売ってくれ」
「何で」
「石田に明日持っていくって連絡しちまったんだ!」
「そういうところが嫌われてんだよ!」
無論売らなかった。





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最終更新日  2007年02月22日 20時29分01秒
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