ここ 10 年の間に Vosne Romanee の著名ドメーヌの多くで世代交代が起きているが、驚くのは殆どどのドメーヌに有っても先代よりも質が上がっている事だ。まあ具体的な名前は列挙しないが、 90 年代に代替わりしたドメーヌの多くが大抵、質が落ちたのと好対照のように思える。
その世代交代したドメーヌを幾つか飲んでみると、何と無くスタイルが2通りあるように思える。先述した Arnoux-Lachaux のような酢酸が少し入った柔らかい Bio 系の Bizot のようなスタイルと、 Cathiard のような緻密で尊厳の有る VR の正統派とも言うべきスタイルだ。好みは分かれるだろうが、個人的には後者の方に惹かれる。まあ、あくまでも個人の好みだが。
この作り手はその後者。 90 年代はどちらかと言うと薄旨系であまり注目されなかったが代替わりして抽出が(良い意味で)ちょっと強くなり酒躯が少し重くなってはいるが、きちんと赤果実のエレガントさに加えて、肌理細やかでヴェルヴェットのような舌触りが妖艶さを感じさせ、ちょっと単純一辺倒だった昔よりも俄然良くなったように感じる。 平たく言ってしまえば Cathiard のような雄大さに加えて Rouget のような官能美が有り、中々素晴らしいワインだと思う。
勿論、その分値段も昔と比べて高くなっているのだが、まだそれほどブレークはしていないのでちょっと探せば手に入るだろう。と言っても先は判らないが。
Vosne Romanee Gaudichot 2004 (Forey) 2023/10/30
Saumur Champigny Poyeux 2012 (Clos Roug… 2023/10/28
Puligny Montrachet Pucelle 2018 (Morey-… 2023/10/23
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