何度も書いているがブルゴーニュの奥深い所は全くノーマークだったドメーヌが突如爆騰する事だ。それはあたかも海底火山の噴火に比べられるだろう。今は伝説になってしまった Truchot 、反骨的な Porcheret 、既に名を作りつつある Boisson-Vadot( 最近はちょっと低調だが ) 、シンデレラボーイ的な Decelle-Villa などなど、拙ブログでも色々と書いているが、今回のこのドメーヌも全くノーマークで有った。というか、そもそも知らなかった。
ネット情報で恐縮だが、 Cote d`Or ではなく、 Haute-Cote の村 Nantoux に位置し、持っている畑も色々と種類が有るものの、1級がモンテリー、ボーヌしかなく Meursault 、 Volnay と人気の村は全て村名格、日本はおろか、米にも入っておらず、生産量の7割はフランス本国、3割はヨーロッパとなると中々評論家や好事家の目にも留まらなかったのも分かる。
さてこのワインだがもう一口目から素晴らしいに尽きる。ほんのりとした梨中心の白果実の凛とした香り、味わいは白果実に少々の蜂蜜。適度な還元も感じ熟成のポテンシャルも十分あるだろう。フィニッシュにかけての綺麗な縦切れが飲み疲れを感じない。テクニカル的には14ヶ月樽熟、 20% 新樽だそうだがバニラやヘーゼルナッツ等の香りは隠し味的であまり感じず、過熟感も無い。全体的に決して大柄ではないが品が良く、下手な作り手の1級を遥かに凌駕する。表土が薄い少し高目に位置し、南東に面した良い exposure の畑のポテンシャルを十分に exploit している。
私自身これが最初のボトルになりこれ以降検証してないのでこれが「奇跡の1本」である可能性は否定できないが、これを飲む限りでは名手の範疇に入るように思う。
ちょっと追ってみようかと思っている。
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