おっちゃんトコ。

おっちゃんトコ。

2006/01/26
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カテゴリ: BOOKS



記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。頻出する高度な数学的事実の引用が、情緒あふれる物語のトーンを静かに引き締め整える。著者最高傑作の呼び声高い1冊。[amazon.co.jpより]



この作品に興味を持ったのは先日観に行った【Mr.&~】の予告でした。ただ、映画では
最近の日本映画に良く出てくるキャストで、「まぁ、時間があったら観に行くかな。」
くらいにしか思ってませんでした。

で、ある人のHPへ行った際、 偶然原作のレビュー があがってまして、ソレを読んだんです。
その人も書いてましたが、オイラも数学、というより算数からしてニガテでして(苦笑)、
それがどうしたらああも好意的に受け入れられるようになるのか?余計に興味が沸いて
きまして(笑)。

早速原作を手に入れて読んでみました。
オイラが読む本の好みって、基本的にはクライム・サスペンスみたいなドキドキハラハラ、
謎だらけで、読み進めていくにつれてどんどん引き込まれて行く、、、みたいなヤツ。
この作品とは方向性も全く違って、通常なら手に取る事はないと言っても過言ではありません。
もしかしたら、最初何ページか読んで、そのままお蔵入りって事もあるかもなぁ、なんて
思ってたら・・・・

コレ、面白かった(笑)。
何が面白いって、数式のとらえ方。オイラの持つイメージでは、数式って、固くて冷たい
印象。そこにあるものを機械的に分析するための数学の論理、としか今まで考えてなかった。
ところが、この作品で出てくる数式は、どれも文学的で神秘的。下手な文章を書き並べる
より余程アツい(爆)。こんな表現は今まで無かった(とオイラは思ってます)。
それとも、世の数学者や博士たちは皆こういう思いを抱いて接しているのかな?

登場人物もそれぞれ味があるし、魅力的です。それに「姓名」がほとんど登場しない(笑)。
そういったところに固執しない処もおもしろい。“博士”“私”と、私の息子
(息子にも博士があだ名を付けて、この作品ではそれで最後まで通してます(笑))と、
あと数人がちょいと出てくるだけ。その分、親近感が増してるのかもしれませんが、
人としての暖かさに満ちてる雰囲気はすごくよく伝わります。

映画の方のキャスティングも、本を読んだ後には納得でした(笑)。時間(&懐)が
出来たらすぐにでも観に行きたいなぁ。

少なくても、オイラの数学に対する意識は変わってしまいました(笑)。といっても、
ニガテには変わりないけどね(苦笑)。

特に数学とかがダメって人には読んで欲しいなぁ。






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Last updated  2006/01/26 02:30:22 PM
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