福岡市個別指導学習塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

福岡市個別指導学習塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

2026.02.20
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テーマ: コーチング(184)
カテゴリ: 授業論
私は、指導の場に立つとき、常にひとつの問いを自分に投げかけています。
それは、「今、私はティーチングをしているのか。それともコーチングをしているのか」という問いです。

知識や正解を与える「ティーチング」は、ときに即効性があります。けれども、人が本当に変わる瞬間は、もっと静かで、もっと内側から湧き上がるものだと感じています。

だからこそ私は、コーチングをするときに、特に大切にしていることがあります。
それが「オノマトペを使ってイメージさせること」と「アンラーニングさせること」です。

今日は、その二つについて、丁寧にお話ししたいと思います。

■ ティーチングとコーチングの違い――「正解」か「気づき」か

ティーチングは、「こうすればうまくいくよ」と道を示す方法です。
一方でコーチングは、「あなたはどう感じる?」「どうしたい?」と問いを投げ、相手の内側から答えを引き出します。

どちらが優れているという話ではありません。
ただ、相手の「自走力」を育てたいとき、必要になるのは後者です。

人は、教えられたことよりも、「自分で気づいたこと」のほうが深く残ります。
だから私は、コーチングの場では「説明」よりも「体感」を重視しています。

そこで活躍するのが、「オノマトペ」なのです。

■ オノマトペの力――言葉が感覚をひらく

「もっと速く動いて」
そう言われるよりも、
「シュッと動いてみよう」
と言われたほうが、身体は自然に反応しませんか?

オノマトペには、「感覚を直接刺激する力」があります。

たとえばスポーツの現場では、
「ドンと踏み込む」
「スッと抜ける」
「フワッと受け止める」
という言葉がよく使われます。

これらは理屈ではありません。
説明ではなく、「イメージ」です。

オノマトペは、頭で理解する前に、身体に届きます。
そして何より、「楽しい」のです。

コーチングの時間が、「評価される場」ではなく、「探究する場」になる。
この空気づくりに、オノマトペはとても役立ちます。

私は、相手が硬くなっているときほど、あえて柔らかい音を使います。
「カチカチ」ではなく、「フワフワ」。
「ガチガチ」ではなく、「スーッ」。

音の選び方ひとつで、心の緊張がほどける瞬間があります。
それは、「言葉が心を開く瞬間」です。

■ アンラーニング――「学ぶ」前に「手放す」

もうひとつ、私が大切にしているのが「アンラーニング」です。

アンラーニングとは、「これまでの思い込みや習慣を一度手放すこと」。

私たちは知らず知らずのうちに、
「こうあるべき」
「失敗してはいけない」
「自分はここまでだ」
という枠の中で生きています。

しかし、その枠こそが成長を止めていることがあります。

コーチングとは、何かを足すことではなく、「余分なものを削ること」なのかもしれません。

私はよく、こう問いかけます。
「もし制限がなかったら、どうしますか?」
「それ、本当にあなたの考えですか?」

この問いは、相手を揺さぶります。
けれど、その揺らぎこそが、「変化の入口」です。

「学ぶ力」と同じくらい、「手放す力」は大切です。
むしろ、手放せたときに初めて、本当の学びが入ってきます。

■ オノマトペ × アンラーニング――変化が生まれる瞬間

オノマトペで感覚をひらき、
アンラーニングで思考をほどく。

この二つが重なるとき、人は不思議なほど自然に変わります。

たとえば、
「うまくやらなきゃ」と固くなっていた人が、
「ワクワクでやってみよう」と言い換えただけで、動きが変わる。

たったそれだけ?
そう思うかもしれません。

けれど、「言葉」は思考をつくり、「思考」は行動をつくり、「行動」は未来をつくります。

だから私は、コーチングの時間をとても丁寧に扱います。
それは単なる会話ではなく、「未来をつくる対話」だからです。

■ コーチングとは、「可能性を信じること」

結局のところ、コーチングの本質は何か。

私はそれを、「相手の可能性を信じる姿勢」だと思っています。

ティーチングは、知識を渡すこと。
コーチングは、「あなたの中にすでにある力」を信じること。

オノマトペは、その力を呼び覚ます鍵。
アンラーニングは、その力を閉じ込めている扉を開ける行為。

人は本来、「伸びようとする存在」です。
ただ、ときどき不安や思い込みが、それを止めてしまうだけ。

だから私は、今日も問い続けます。
「もっと軽やかにいけるとしたら?」
「本当は、どうしたい?」

その問いが、誰かの人生を「そっと動かす」ことを信じて。

■ これからコーチングを志すあなたへ

もしあなたが、誰かを支える立場にいるのなら。
あるいは、これからコーチングを学びたいと思っているのなら。

ぜひ覚えておいてほしいことがあります。

それは、「答えを急がないこと」。

そして、
「音で感じさせること」。
「思い込みをほどくこと」。

この二つを意識するだけで、対話の質は大きく変わります。

コーチングとは、テクニックではありません。
それは、「相手の人生に敬意を払う姿勢」です。

そしてその姿勢は、
あなた自身の生き方も、静かに変えていきます。

「教える」から「引き出す」へ。
「足す」から「手放す」へ。

その一歩が、きっと誰かの未来を照らします。

どうか、あなたのコーチングが、
「やさしく、深く、あたたかいもの」でありますように。






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Last updated  2026.02.20 15:12:19
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