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December 1, 2005
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カテゴリ: 読書
装幀は勝呂忠。

フランス鍵の秘密

あらすじ

しがない本のセールスマン、ジョニー・フレッチャーは、部屋代を3週間も滞納したおかげでホテルの部屋を閉め出されてしまった。フランス鍵でロックされてしまった部屋へ隣室の窓を伝って入ってみると、そこには見知らぬ死体が転がっていた。そして、右手には1万5千ドルの価値がある幻の5ドル金貨が握られていた。なぜ、自分の部屋で殺されていたのか?そして、この金貨の持ち主はいったい何者なのか?自分たちにかかった容疑を晴らすために、ジョニーは相棒のサム・クラッグと一緒に、探偵の真似事をはじめるのだった。

作者は、パルプ小説の巨匠といわれているグルーバー。これは、典型的なアメリカのドタバタ・ミステリーですね。元エリート・サラリーマンで長身&細身のジョニーに対して、元プロボクサーでがっちりした体格のサム。この凸凹コンビが巻き起こす騒動がとっても面白い。本の帯には「アメリカ版フーテンの寅さん」なんて書いてあるけど、これはぜんぜん違うと思うよ。同じなのは、香具師ってとこだけ。筋肉隆々のサムが、身体に巻きつけたベルトや鎖を断ち切るパフォーマンスを見せて、ジョニーが街頭で「誰でもサムスンになれる」っていうインチキ本を売っているってところは、テキ屋っぽいけどね。

口八丁手八丁のジョニーだけあって、詐欺師の才能もあるようだ。逃亡先の隠れ家として、一文無しのくせに高級ホテルを選ぶのだけれど、貴族とその従者に扮して泊まったり、大富豪のパーティーに乗り込んだりと、愉快なシーンが盛りだくさんで楽しめる。二人の掛け合い漫才のような会話もシャレている。

さて、殺された人物は、ネヴァダにある廃鉱となった金鉱、スリー・ベアーズ鉱山で働いていたビリー・タームだということが判明する。ビリーの持っていた5ドル金貨をめぐって、さまざまな人間模様が繰り広げられていくのだが、そこにジョニーとサムが微妙に絡んでいく。何しろ、身の潔白を証明しなくてはいけないからね。物語が二転三転する中で、最後にジョニーが一同を集めて真犯人を糾弾するところが、ちょっとクリスティのポワロっぽい。

ところで、タイトルの「フランス鍵」だけれど、これは軟らかな金属で作られた鍵で、この鍵を鍵穴に入れて折ってしまう。すると、ドアはどうやっても開かなくなるというわけ。原題も”The French Key”なんだけど、ストーリーとはあんまりっていうか、かなり関係ないタイトルですね。

テンポのよいストーリー展開なので、気軽に読める楽しいミステリーです。
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Last updated  December 7, 2005 10:56:23 AM
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