流行の法則

流行の法則

2006/05/18
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6流行の要素をポイント制でカウントするとディスプレイやコーディネートでカバーできる部分がわかりやすい。

商品は、要素の集合として捉えることができます。
売れ筋商品には、共通の要素があり、たいていの場合には判定すると同じ要素が売れる理由になっていることがわかると思います。
逆に言えば、力のある要素が判っているならば、商品にその要素を付加するもしくは外れている要素を隠してしまうことで、商品全体の要素が持つポイントはアップすることになります。そのような場合には、商品を要素に分解して、プラス1、0、マイナス1というように点数をつけるとわかりやすくなります。感覚的な部分に頼らないで済みますので、特に理科系の考え方の得意な人にはわかりやすいと思います。

分かりやすい例を挙げます。

肩幅の狭いトップスが流行したときには、私の店では、ディスプレイ用のハンガーはすべて、のこぎりで切ってしまいました。
そのため、ハンガーにかけていると良く売れるのに平置きすると売れなくなるという現象が発生したことがあります。
ディスプレイ用品を販売している会社では、流行の変化に即座についていけません。
そのため、タイミングによっては、既製のディスプレイ器具を使わないで、自分で工夫するだけでほかのお店との格差をあらわすことが出来ることがあります。
この場合には、商品に手を加えなくとも、それ以外の部分でプラスの要因を獲得することになります。

ほかにも、売れない商品があったときに、ほんの少し手を加えたおかげで、販売枚数が
一週間に一枚から、毎日10枚にまでなり、最終的には、600枚以上同じ商品を売り上げたこともあります。(どのような商品かは、説明が煩雑になるので省きます。)
たった一つの要素が変わっただけで、劇的に売れ行きが変わることもしばしばあります。(逆に言えば、販売方法のまずさで、売れていないものもたくさんあるということではありますが・・・)

また、商品をコーディネートすると、個別の商品のバランスが見かけ上は変わります。商品は、組み合わされることで相対的なバランスを持つようになりますので、印象が変わります。
一番簡単なものは、色の要素です。違う色のスポットライトを当てたり、背景の色を変えたりすることで、商品の持つ色は若干変化します。もちろん蛍光灯や白熱灯などの光源によっても、変化します。
つまり、売れる色の許容範囲は、結構広いということになります。
時々、デニム商品などで、メーカーが(3色展開です)と説明してくれるのに、真ん中の色はどちらかの色に見えてしまいよほど注意しないとわからないことがありますが、違いの分かっているのは売っている人だけということになりかねません。
そんな時には、当然買い手も混乱します。

色の要素以外でも、基本的には、迷うと買わなくなると覚えておきましょう。
迷うことは=決め手がなく、もう少しこうだったら・・・という不満の表れ(無いものねだり)であることが多いのです。

同じ心理で、特定の商品の色違いやサイズ違いを一日に何度も尋ねられることがあります。こんなときにも、実は商品に対する不満が表れていると見るべきです。
サイズや、色違いがない=他店を探す・・・という結果を生んでいることが多いので、その場合には商品を目に付きやすいところからはずしてください。
通常、何か良いものがあれば買おうという目的意識の無い客は非常に少ないので、ほとんどの人が目的買いのために来店していると考えたほうが良いでしょう。
もちろんその場合の目的は特定の商品を指すのではなく、もう少し漠然とした、服種であることが通常です。
その目的が達せられる事がまず重要ですから、サイズ違いや、色違いを尋ねるのはその商品がある程度まで要求を満たしていることを示していますが、どこか決定的なところで、要素が外れているという判断をしてください。
(ただし、その商品が最初の一点目ではなく、お客さんのついで買いとしての問い合わせの場合は、意味合いが違いますので間違えないようにしてください。)

それと、色の許容量は広いので比較簡単にカバーできますが、
デザインの場合には、別な工夫が必要になります。デザイン上の要素は、物理的に、裾が広がっているとか、狭まっているとか、ということに左右されますので、そのときの流行に応じた対処を実現するようにしなければなりません。
そのため、ハンガーを切る、ディスプレイ法を物干し竿方式に変える、ピンチでつまむ、ピンチで引っ張るなどの工夫が必要になりますので研究してみてください。
また、裏技としては、常識の枠外でディスプレイする方法もあります。
これは、あえて、どのようにして着るのか判らないというディスプレイをすることです。

人間は、常識的な思考を停止されると、自ら理解しようと努めるようになっていますので、困ったときには使える技です。





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Last updated  2006/05/18 11:24:00 AM
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