1
日本ワインを愛する会の総会閉会後、丁度宿泊地がこちら方面という事もあり、以前から興味のあった入谷のお寿司屋さんへ。明 高勢というこのお店。根岸にあった名店、高勢の流れをくんでいます。現在は若い大将がされていますが、お父様が閉店した浅草の高勢をされておられたそうで、その間は、フレンチの心得もおありだということで和びすとろとして営業されていたそう。その後、浅草の高勢閉店に際し、屋号を受け継ぎ現在に至ります。先ずはお通し。生ウニと長芋です。ウニの甘みと旨みをダイレクトに楽しめ、そこに細かく刻まれた長芋の旨みや香り、そしてシャキシャキ感がいい感じに合わさる逸品でした。1万円からのコースもありますが、今回は総会である程度飲み食いしていたという事でアラカルトで。先ずは、夏野菜のすり流しを。トウモロコシの甘みとコク、そして香りを堪能できました。また、口当たりもさらりとしており、食事のスタートには最適だったなあと。続いては湯引きです。ただ、そこは江戸前、鱧ではなくアナゴの湯引きです。実は、以前からアナゴの湯引きの存在は知っていたのですが、まだ頂いたことは無く、今回メニューにあるのを見てこれはという事でお願いしました。スダチ醤油と塩頂きます。やはり、食感に鱧とは違う独特の弾力感がありますね。しかし、その食感は楽しいものですし、旨みも十分で、アナゴの食べ方としてもっと流行ってもいいのになあと思いますね。夏らしくイワガキがあったのですが(この日の産地は富山だそう)、食べ方が生、焼き、そして、フレンチの技法を活かされたブルゴーニュスタイルの3種でした。生はもうこの夏何度か頂いていましたし、これは面白そうという事で、イワガキのブルゴーニュ風でお願いしました。ブルゴーニュバターのコクや香りはしっかりしたものですが、イワガキの甘味や香りもしっかりしているので、よく馴染んでいました。飲み物はハイボールを頂いていましたが、まあ合わないわけは無しといったところ。カウンターで頂いていたのですが、お魚のメニューがあり、寿司ネタなのかなと思っていましたが、お造りでも頂けるという事で、白イカをお願いしました。イワガキ、白イカと北陸の幸続きになりました。イカの甘み旨みは流石。しかし、その食感や口当たりの快適さがあればこそです。そして、焼き物では鮎をお願いしました。流石に旬とあって脂しっかりのってますね。身がふっくら、薫り高く焼き上がっており、集中して丁寧にいただきました^^ここから握っていただきました。先ずはマグロの漬け。旨み、しょうゆとマグロの香り、そしてやや固めで程々の量のシャリとの馴染み方と間違いないですね。続いて貝。サク、コリ、とした貝の食感とシャリのバランスはやはり楽しいですね。続いて車エビ。やはり甘味とプリプリ感が魅力の海老ですが、香りもいいですね。また、1貫ごとに本わさびを摩り下ろして下さったのですが、わさびの香りと海老の香り、そしてシャリの甘みと香りと見事な一体感を感じました。ワサビは辛さだけではなく、香りの面でも有効な、日本のハーブなのだなあと。そしてコハダです。酢〆ですが、〆は浅目で塩気と旨みの印象の方が強かったです。思わず酢〆ですか?と聞いてしまいました。その分、コハダの旨みや香りを堪能できますね。最後はトロタクです。トロのまろやかさやタクアンの食感、旨みも良かったですし、加えて海苔の香り高さ、甘み旨みの良さを感じました。ドリンクは、ハイボールの後白ワインをグラスで頂きました。大将は和びすとろをされていただけあり、ワインに関してはかなり造詣がお深いようで、胸元にはブドウのバッジも。ボトルワインも充実しているようですので、今度は数人でお邪魔させて頂くのもいいかもしれません。お食事の味わいは素晴らしいですし、店内も清潔感抜群。下町のお店ですが完全禁煙という事で、ワイン好きにも安心です。また、周辺は、根岸柳通りというかつては花街だったエリアで、その名の通り柳の木が道に並ぶ、夜は静かで風情のある界隈となっています。これは、いいお店に出会えました^^にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2015年07月31日
閲覧総数 1597
2
先日のサントリー登美の丘ワイナリー見学の際のワイン、大トリはなんと1976年、実に40年の熟成を経たワインです。シャトー・リオン・カベルネ・ソーヴィニヨン房選り1976。シャトー・リオンは、登美や登美の丘シリーズが登場する前から存在するブランドです。当時は、醸造用タンクなど無かったためコンクリタンクで醗酵させていた他、果汁をくみ上げるポンプも無かったため収穫したブドウを丘の上まで運び除梗、破砕してタンクへ注ぎ込んでいたそうです。今では、重力に逆らわないシステムなどとして実践されているやり方ですが、それを意図せずに当時はやっていたという事ですね。因みに、1976年は比較的冷涼な年だったそうです。当然、楽天内にもありませんし、価格も不明です。色はもはやルビーと言っていいくらいです。赤さ・オレンジがあり、透明度もしっかり。香りは、焼き栗やカスタードっぽさ、それに葉巻のような雰囲気が。そこに、少々の土埃っぽさも加わったでしょうか。ただ、流石にワイナリー蔵出しだけあってフルーツ感も生きています。赤ベリーのドライフルーツや、微かなベリージャム、チェリー、干しブドウといったものが感じられましたし、余韻にはちょっとイチゴ的なニュアンスも。その他、鉄っぽさやアールグレー的な紅茶系の要素も感じられました。味わいは、間違いなく古酒の趣。ただ、やはり綺麗な熟成で、酸には明るさがありますし、果実味もほんわかやわらかなものが繊細ながらもきっちり感じられました。ボディも当然ライトですが、ハリや密度、それなりの骨格といったものが感じられ、ただ軽い、こなれたワインではありません。食事会でも頂きましたが、これは流石に牛肉の赤ワイン煮込みに合わせる感じでもなかったので、単独で頂きました。酸、果実味、ボディ感のバランスがよく、古酒の繊細ながらも存在感のある世界観を堪能できるワインでした。もし食事に合わせるなら、いっそ赤身の魚の方がいいかもしれません。カツオのたたきやマグロのグリル、ネギマ鍋なんかつまんだら面白そうです。これはワイナリーへ行ったからこそいただけるワインですね。非常にきれいな熟成でした。味のバランス、香りの出方と素晴らしく、妙な要素など何一つありません。今回のワインの中でも、40年の熟成を経てのこれということもあるでしょうが、参加者の皆さんやはり印象に残られたもののようです。素晴らしい経験をさせて頂けました。にほんブログ村
2016年04月22日
閲覧総数 578
3
サントリー塩尻ワイナリーセミナーへお招きいただいて東京へ行きましたので、また例のごとくウロウロしてきました。セミナーの前日の夜に東京に到着し、以前お邪魔させて頂きました神楽坂のスペイン料理店、エスタシオンさんへ。前回は一人でお邪魔したのでお米料理を頂けなかったことから、今回は岡山にいらっしゃって今は関東在住の知人を誘って3人で。先ずはスパークリングで。頂いたのは、中華料理とイベリアワインの会でも飲んだラベントス・イ・ブランです。泡らしい香ばしさとフルーティさがある、相変わらず素晴らしいカヴァでした。お料理は付き出しでお出し頂いたエンパナーダとチーズです。サクサクのパイ生地がラベントスによく馴染みました。こちらはホタルイカとサルモレホ。サルモレホとは、トマトとパンから作るトマトの冷製スープで、アンダルシアの郷土料理だそう。因みに、パンが入っていないとガスパチョになるそう。トマトの風味ととろみのあるまろやかな味わいが、ホタルイカの、ワタの部分のある香りやまろやかな味わいによく合います。ホタルイカとトマト、ちょっと色々試してみたくなりました。ホタルイカとトマトと来れば、エスタシオンさんのプッシュアイテムでもあるロゼワインでしょう。猫のラベルもかわいいこちらは、パティ・アルナウ・ロゼ。DOペネデスのルシャレルという生産者のもので、スペインにおけるビオディナミの草分け的ワイナリーだそう。ピノノワール、メルロ、チャレロ・ヴェルメルというセパージュ。メルロも入っていますが、濃い系というよりは色も淡さのあるもので、フレッシュ!というほど軽くもありませんが、中庸な感じです。赤いフルーツのニュアンスが軸で、ミディライトくらいの質感と果実味の膨らみが印象的でした。サルモレホには勿論バッチリ!続いてはヤマメのサルティアード、ナバーラ風。こういった川魚をスペイン料理店で頂けるというのも驚きでしたが、その調理法も独特で、お腹に生ハムを詰めて焼いているというもの!生ハムの塩気とコクで、魚を食べるといった感じが非常に面白かったです。パティ・アルナウとはやはりサルモレホほどバッチリ!と言う感じではありませんが、それでもフルーティさが魚のコクやハムの旨みにまずまず。続いては、鹿のモルシージャ。モルシージャは血のソーセージです。それを煮込みで頂きました。血の感じが強い、という訳でもなく、煮込みの味わいと相まって、結構柔らかく上品な旨みを感じられました。これにも、ロゼは中々。ただ、しっかり合わせるならやはり赤でしょうね。そしてメインは鴨です。モチモチの食感とあふれる旨みを堪能できました。また、付け合わせの野菜も甘みや香りがしっかりで、焼き加減の良さを感じます。特に、野菜の素材の香りと焼いた香ばしさのバランス、そこに加わる野菜の甘みの馴染み方は素晴らしかったですね。ここでまたロゼを。オチョア・カレンダスのロゼで、セパージュはガルナッチャとテンプラニーリョ。ということで、やはり少ししっかり目。香りにも、赤フルーツ中心ですが、その中にドライフルーツやチェリー的なものも見え、果実味やボディ感も少し出ていました。鴨との相性は非常に良かったです。脂の少ない、滋味深い味わいにワインの果実味やボディが丁度いいですし、鴨独特の香りに赤いフルーツ香がよく合いました。そして、食べたかったお米料理です。季節野菜のアロス・アル・オルノ。お米を土鍋に入れオーブンで炊くという、バレンシアの郷土料理になります。野菜の甘みがバッチリ出ており、それがロゼの果実味と、これぞマリアージュといういい相性を見せてくれました。また、香りの面でも結構嵌り、ロゼワインの懐の深さを感じられました。今回も素晴らしいお料理を頂けました。また、前回は頂けなかったお米料理やメイン、それの前回とは違うロゼワインも楽しめました。久々に会えた知人とも色々と話も出来、良い集まりになったかなと。今回もご馳走様でした。さて、翌日はサントリー塩尻ワイナリーセミナーにご参加されるこんちゃんさん&まみさんと共に、またもや神楽坂へ。昨年の、中国地方のワインと食材の会でお世話になりました、bisous神楽坂さんへ、お礼もかねてのランチへお邪魔したからでした。今回は、4種類のコースの中から1600円のものをお願いし、さらに前菜もちょっといただきました。こちらは、フルーツの入ったチーズ?を生ハムで巻いたもの。ハムの脂と色合いの美しさに驚きましたし、仲のクリーミーさと甘みは当然生ハムにバッチリ。こちらは、真ん中がローストビーフで回りはお魚。ネギが使われていたり、一つ目のビーツを使った前菜には柚子があしらわれていたりと、やはりフレンチの中に和を感じるお料理です。ここからはコースの前菜です。幾つかから選べ、鶏肉を使ったものを頂きましたが、モンブラン風という名前に引かれてこちらをチョイスしました。柔らかな鶏肉の上に、レバーなどを使ったクリーミーなモンブランが乗っています(甘味はありますが、勿論デザートではなくお料理としてのものです)。鶏の素直な旨みに、このクリーミーさとまろやかなコクが加わるとまたいいですね。奥尻ワイナリー ピノ・グリ [2016] 750ml※12本まで1個口で発送可能ワインは、奥尻ワイナリーのピノ・グリをお願いしました。少し甘味を残したやや辛口くらいの味わいで、穏やかながらもピノ・グリらしい白桃やメロン、白い花、それに軽い柑橘のニュアンスがあります。当日は日差しも強い日で、お昼からよく冷えたこういうワインを頂けるのは最高だなと。また、この甘みが、前菜のモンブランや添えてある野菜の甘みによく合いました。特に、モンブランとは甘味同士が重なってグッと深さが増す印象です。スープはトマトの冷製。前日のサルモレホのクリーミーさとは違い、こちらはまろやかさとトマトの旨みがありつつも、さらっと頂けました。下の台も面白いですよね。写真は取り換え可能だそうで、今回はトマトのスープという事で、トマトの写真が使われていましたが、色々変わるようです。メインも色々と選べますが、今回はライスコロッケでお願いしました。外側のカリッとした歯ごたえと、中のお米の粒粒感と程よい食感、さらに、その奥にあるチーズのトロッと感の3つの食感があり、それらが一体となることで心地よさを楽しめました。味わいも、旨みと塩気のあるもので、ソースの柔らかな味わいと一緒になることでいい塩梅に。ワインは、ピノ・グリに加え、こんちゃんさんが飲んでいた非常に珍しい奥尻ワイナリーのメルローの白をご相伴に預かりました^^。そちらも、果実味は結構ある感じでボディは柔らかなライト。香りは、リンゴっぽさや柑橘?のような感じでしたが、どこかにベリーフルーツやミネラル、土のような雰囲気もあったような。最後に、小菓子とシェフの地元である静岡の緑茶を頂いて締めです。小菓子といいますが、バジルシードも乗った柑橘のソースのブランマンジェで、しっかりデセールです。お茶は、香りの良さは勿論、ほのかな甘みと渋みの、これまたバランスのいいもの。後口にかけての渋味が非常にサッパリさせてくれました。bisousさんにも、一度ゆっくり食べる側としてお邪魔させて頂きたかったので、今回先ずはランチに行かせて頂きましたが、しっかりとしたフレンチながら、前菜に見えたようなちょっとした和の感じも取り入れられているのが面白いなあと。華やかな見た目、バランスのいい味わいで、お昼から気分の上るランチを頂けたと思います。また、こちらは勿論ワインも豊富ですし(日・仏を中心に)、またの機会には夜にも是非行ってみたいところです。今回はありがとうございました!にほんブログ村にほんブログ村
2017年05月13日
閲覧総数 607
4
お昼にガレットを頂いた後は、こちらのイベントへ参加させて頂きました。大阪の島之内フジマル醸造所や東京の清澄白河フジマル醸造所等を手がけているフジマルさんが、毎年業者さん向けに日本のワイナリーから生産者さんを呼んでの大試飲会を開催されていたそうなのですが、今年からその試飲会の一般参加の部を設けて下さったという事で、お邪魔してきた次第です。島之内フジマル醸造所さん自身を含めた、36社のワイナリーが参加、ワインの数はなんと200種類近いという大規模なものでした。時間は2時間半くらいでしたが、飲みきれるはずはない事は判っていたものの、当日は100人近い人出で、なおかつ生産者さんとお話しをさせて頂いたりしますと、思った以上に飲めずでした。事前に参加ワイナリーやアイテムの案内はあるので、次回はもう少し計画的に飲みたいところです。この辺りは、セイズファームさんとはすみふぁーむさんが並んでいたエリアです。セイズファームさんには、以前お邪魔させて頂いたことがあり、イベントでもよくお会いさせて頂くという事で、今回も色々とお話させて頂きました。お昼にシードルを飲んでいましたので、飲み比べということでこちらでもシードルを頂きましたが、酵母を残すスタイルではないのでその辺の違いは勿論大きいですが、リンゴの香りや果実味の感じにも差があり面白いなと。はすみふぁーむさんのブースではナイアガラ・ドライを。この手の品種ならではの香りはありますが、それがキャンディっぽく感じられるというよりもフルーティさやハーブ感として感じられたのは流石。因みに、真ん中にあるグラスがテイスティング用のグラスです。貰えるわけではありませんが、それでもこのサイズのグラスでテイスティング出来ると言うのは嬉しいところでした。会費8500円ですしね^^という事で、しっかりお食事も頂けます。会場の、堺筋本町にあるフレンチ、mitteさんのお料理がビュッフェスタイルで用意されていました。カルパッチョ一つとっても魚違いで3、4種類あり、他にもパスタや火の入った魚、肉料理、サラダ、それにトルティーヤまであってと、バラエティ豊かでした。意外と飲めなかったのは、お料理ほぼ全種類頂いたからというのもあったかもしれません^^;また、今回フジマルさんが清澄白河にあるからか、東京からチーズのこえさんが来場されており、貴重な北海道チーズの盛り合わせを頂くことも出来ました。シードルのつまみにも最適でしたね。こちらは北海道ワインさんやエーデルワインさんのブース。北海道ワインさんでは、ツヴァイゲルトが2種類ありましたので飲み比べさせて頂きました。北海道ツヴァイゲルトは、ミディアムながらも、オーストリーのブルゲンラント辺りのものと比べますとやはりどこかまったりした感じが。それが、鶴沼ツヴァイゲルトになりますと、まったり感はありつつも、そこに奥行きや立体感が感じられました。エーデルワインさんとは、昨年秋に訪問させて頂きましたので、試飲もせずにその時のお話で盛り上がってしまいました^^;他にも、今年お邪魔させて頂いた福山わいん工房さんもご参加されておられ、訪問時に見せて頂いたベーリーAのロゼ泡を試飲させて頂いたり、大阪の、ひめひこワイナリーさんの後継として新しく開業された天使の羽ワイナリーさんの、にごりスタイルで造られているベーリーAとコンコードのアッサンブラージュワインのバランスの良さ(コンコードが絶妙に効いていました)に驚かされたりと、様々な出会い、発見のある会でした。非常にいい機会でしたし、来年もまた是非開催して頂ければ嬉しいですね。あと、色々とワイン会のアイディアも浮かんできましたので、また岡山でもボチボチやっていければなと。にほんブログ村
2017年05月03日
閲覧総数 253
5
今回も、日経ワインセミナーで飲んだ生産者のワインです。キアンティのさらに上のレンジになります。キアンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ2015。このワインのブドウはラ・サラのもつ畑の中でもより標高の高い、310m以上のエリアのものが使われているそうで、グラン・セレツィオーネの名前の通り1.5haのシングルヴィンヤードの選りすぐりのものになります。土壌としてはアルベレーゼ石灰岩やシスト、それにキアンティ独特の砂岩が広がっており、沖積世以来のミネラルに富んだものとなっています。セパージュは、サンジョヴェーゼ100%。価格はこちらも不明です。色はガーネット系。赤黒くはありますがそこまで濃くは無く、透明度も程々にあります。香りはバニラの印象がふわっと香り、それに続いてラズベリー等の赤ベリーのジャム、チェリー、チェリージャム、それにドライプルーンといったしっかりしたフルーツ香の印象があります。また、スミレや赤い花といった気配はこのワインにも感じられました。その他、やはり茶色いスパイスやドライハーブ、コショウなどの要素、それに少々のキノコっぽさなどもあったでしょうか。味わいはフルーティです。明確な果実味のアタックがあり、それが後口まで存在感を残します。そこに、しっとりとした乳酸系の酸が寄り添います。渋みは結構感じられ、中盤から後口にかけては確かな主張があります。ボディはフルに近いミディアムといった所。滑らかかつまろやかな口当たりでした。このワインにも、やはり鴨のローストを合わせてみるとバッチリ。鴨の脂に対しては、このワインのしっかりした味わい、特に渋みがよりはっきり出ていることで相性が非常に良かったですね。勿論、肉の旨み塩気にも行けます。こう書きますと肉に合わせて何ぼのワインかな、と思いますが、面白かったのがサワラの叩き。この時期のサワラは脂も乗ってより美味しくなりますが、それに醤油をかけただけのものをつまんでみますと、タタキにしてあることでの皮目の香ばしさを伴うサワラの香りにワインのスパイシーさやフローラル感が妙に行けますし、フルーティさも醤油と喧嘩せず。そして、魚の脂ののった味わいはワインの果実感にぴったりだったり。意外な発見でした。流石に上級レンジだけあり、各要素がしっかりしつつも調和しており、スケール感、熟成可能性を感じさせてくれる1本でした。そんな赤ワインとサワラの叩きがよく合ったというのも面白いところです。恐らく、日本に輸入して販売となりますと5000円クラスになるのでしょうが、ポップなラベルと、それとは裏腹な本格派の味わいはなかなか魅力的ではあります。にほんブログ村
2019年12月15日
閲覧総数 295
6
前回からの続きですここからは日本酒1、加藤吉平商店 梵・ゴールド・GOLD・無濾過純米大吟醸福井県のお酒です。純米大吟醸ながら味に強さ、コクがしっかりあり、勿論香りの良さもあって幅広い層に好まれそうな印象。会のあとヴァージンオイスターの残りと合わさせていただきましたが、牡蠣の強い旨みを上手く包み込むような印象でした。2、元坂酒造 酒屋八兵衛・山廃純米酒・伊勢錦こちらは的矢の牡蠣と合わせるべくセレクトしてくださった三重のお酒です。伊勢錦は珍しい三重県の酒米で、山田錦の母とされてるのだとか。こちらの蔵元が40年ぶりに復活させたそうです。山廃ですがキレイな印象。冷でも燗でもどちらもいいタイプな印象。3、三光正宗 克正・山廃純米雄町・無ろ過生原酒23BY3種類目はやはり地元岡山のお酒で。三光正宗は新見市哲西町の酒蔵。杜氏の高垣克正氏の名前を冠した1本。こちらも山廃ですがバランスの良さのあるタイプ。しかし、今回のラインナップの中ではこれの燗が一番人気だったようです。リンク先のものは1800mlですが今回ご用意頂いたのは720ml×2本です。お料理は、写真撮れておりませんが以下の6品でした。1、ヴァージンオイスターと北海道産ウニ・レモンのジュレと人参のムースこれにはゼクトと梵を合わさせて頂きました。2、生牡蠣と燻製牡蠣のコンビネーションタブレ・スモークサーモンのリエットとジャガイモのコンフィこれにはシャブリと梵を。こちらの牡蠣は赤穂産。3、的矢の焼き牡蠣とグラタンこれにはシャブリと酒屋八兵衛でした。4、焼き牡蠣のジュとアイラモルトのマリアージュこちらは焼き牡蠣のエキスにモルトをたらしてという1品。ワインは特に無し、日本酒は酒屋八兵衛の燗で。5、天然平目のポワレと牡蠣のクリーム煮こちらにはヒルツベルガーと克正でした。牡蠣は坂越産。6、岡山県産森林鶏と牡蠣のロティこちらも引き続きヒルツベルガーと克正で。克正は燗も。牡蠣はやはり坂越産。日本酒はやはり流石の相性だったようで、参加者の方々からも高評価を頂いていました。特に、克正とクリーム煮の相性の良さに驚いたというご意見を聞くことが出来ました。ワインの方は、ゼクトとヴァージンオイスターを用いた1皿との相性がよかったというお声を頂けました。レモンや人参を用いていたこと、ウニの甘さがあったことも相性の良さに貢献してくれたかもしれません。ただ、シャブリに関しては、ワイン単体としては非常にいいもののマリアージュとしては微妙だったようです…。次の牡蠣の会があれば、また色々なものをお出しして相性のあれこれを見て頂きたいですね~。今回ご参加いただいた皆さん、大変ありがとうございました!次回の日本酒とワインのイベントにつきましては、また面白い食事とお酒の相性を楽しんでいただける機会を提供させて頂けるよう目下検討中です^^今回のお酒。左からゼクト、シャブリ、ヒルツベルガー、八兵衛、克正、梵。にほんブログ村にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2013年02月13日
閲覧総数 300
7
今回は日本ワイン、地元岡山の甘口になります。岡山ピオーネ。生産者は、私も何度かお邪魔させて頂いています、ひるぜんワインです。1987年に蒜山高原の休暇村の近くに、地元のヤマブドウを用いた観光ワイナリーとして誕生しました。蒜山高原に自生していたヤマブドウをワイナリー近くの畑に移し、生き残るクローン、よい実を付けるクローンを選別するところからスタートしているというまさに地ワインの造り手です。現在は契約農家さんでもヤマブドウをやるところが増えた他、欧州系品種などに取り組む農家さんも出てきています。ピオーネは、岡山でも盛んだった葡萄ですが、蒜山周辺でも作っている方が居られ、それを氷結させて作った甘口ワインになります。価格は、ハーフボトルで2000円程度。色は淡いオレンジにややピンクが入るといった所。まあロゼワインの1種と言えるかなと。香りはまさにピオーネ。ブドウの香りがバッチリ出ており、そこにハチミツや花の蜜といった甘いニュアンスが加わります。また、若干の赤いフルーツ、特に赤ベリーのドライフルーツやコンポートの気配もあったでしょうか。加えて、微かに白コショウやオリエンタルスパイス的な要素も感じられました。味わいは甘口です。しっかりデザートワインしています。その甘さの間から、明るい酸がちらりと見えるといったバランス。後口にかけては仄かな苦みもありました。ボディはライトではありますが、とろりとした質感はあり、しなやかさを感じました。これはまあデザートワインと言う事で食事には合わせていません。つまんだのは地元蒜山のジャージー牛ミルクで造ったカマンベール。大分時間がたって茶色さが出ており、食べると皮の部分にピリッと感があるようなものでしたが、その癖の強さにも負けず甘味がチーズの旨みと塩気に合いました。ただ、もう少し若いチーズのクリーミーさとの方がより嵌ったかもしれません^^;その他、一緒につまんだバケットの香ばしさにワインの甘い香りがよく合いましたし、ミックスナッツを齧りますと、マカダミアナッツの柔らかな、ちょっと脂感のある木の実香にもバッチリでした。ひるぜんワインさんには有料無料の試飲が沢山あるのですが、このワインはいつも必ず飲んでいます。ピオーネって実はワイン向きなのでは?と思うくらい好きなものだったので、今回じっくり飲めてよかったです。アルコール度数9%、香りにはキッチリブドウがあり、紛れもない甘口とお好みではない方もいらっしゃるかとは思いますが、甘口好きなら一度試してみてほしいワインです。因みにこのワイン、ジャパンワインチャレンジ2018で銅賞に輝いたとの事。他にも、山葡萄ワイン・ロゼが金賞に輝くなどされておられます。おめでとうございます!敬老の日ギフト対応可 ひるぜんワイン 果実酒セット楽天内では残念ながら単独での扱いは今のところないようです。こちらのお店では、ブルーベリーワインとのセットで販売されています。にほんブログ村
2018年09月01日
閲覧総数 609
8
昨年11月末に受検しました日本ワイン検定1級の合否通知が到着しまして、無事合格と相成りました!ココファームさんや山梨のワイナリーさんの見学がメインなような遠征でしたが、やはり試験勉強も力は入れておりましたので嬉しく思います^^因みに、主催団体の日本ワインを愛する会のページによりますと、1級の受験者数は226名で、合格者は123名、合格率は54.4%だったそうです。第1回試験2級の合格率9割越えと比べますと、当然ですが随分変わったなあと。1級のブラインドテイスティング問題(4択で品種名を答えるというものです)は4題ありまして、正答は勝沼醸造 ブラン樽熟成2010、サッポロワイン グランポレール・北海道ケルナー2011、丹波ワイン マスカットベリーA、井筒ワイン NACカベルネ・ソーヴィニヨン樽熟2010でした。ベリーAは、らしいフォクシーフレーヴァーが出ており(ただ、丹波さんらしくでしゃばらない上品なものでしたが)真っ先にわかりました。また、カベルネも、らしい黒ベリーやカシス、杉の木っぽさが感じられこれも直ぐカベルネにマークできました。白2種が結構手強く、ケルナーは割と果実味のあるタイプで、フルーティさからデラウエアと間違えそうになりましたが、時間と共にケルナー的葉っぱのようなニュアンスが現われ何とか判別できました。しかし、ブラン樽熟成に関しては、シャルドネと甲州で迷い、樽のニュアンスに引張られシャルドネにマークしてしまいました><正解は甲州で、ここは反省点です。まだまだ飲む量が足りませんね^^しかしまあ、何とか日本ワインマスターを名乗れるようにはなりました。今後も日本ワインを使ったイベントに力を入れていければと思います。それに、全国48のワイナリーで、1級の認定証(登録料5000円を払うと4月頃届くそうです)を見せると見学等に際し少々の優待を受けられるという特典がありましたので、ワイナリー見学にも色々行ってみたいところ。特に、比較的近場の神戸ワインさんや奥出雲さんは興味深いです。また、日本ワインを使った企画などで何かご相談されたいというようなことがありましたら、ご気軽にご連絡下さい。私に出来る範囲でですが、協力させていただきます!にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2013年02月15日
閲覧総数 4519
9
先日山口ワイナリーさんを訪問させて頂いた際に購入したワインです。シャトーヤマグチ・ヴィニュロン・シャルドネ2006。生産者の山口ワイナリーは、山口県西部、山陽小野田市厚狭にあるワイナリーです。1995年創業ですが、開業1年前に自社畑のシャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンは栽培を始めていたため、樹齢は今年で21年になります。日本酒の酒蔵である永山酒造が母体となっており、出来たワインを一升瓶で貯蔵して熟成させてからリリースするのが特徴的です。本ヴィニュロンシリーズは、ワイナリー開業20周年を記念して造られた、特別キュヴェになります。セパージュは、シャルドネ100%。シャトーヤマグチ・シャルドネと同じ畑のワインですが、ヴィニュロンシリーズの方が少しヴィンテージが新しく、価格も3240円とお手頃です。色はツヤのある黄金。よりヴィンテージの古いものほどではありませんが、やはり独特の深みのある色あいです。香りは、開けて直ぐはカスタードっぽさや樽、それにウイスキーのようなニュアンスが強く、そこに蜜やリンゴ、カリン、洋ナシ、オレンジ、少々のグレープフルーツといったフルーツ、白い花や乾燥ハーブっぽさといった要素が加わる感じ。抜栓二日目になりますとちょっと変化が見え、パイナップルやドライマンゴーといった南国系の雰囲気や、微かなモカといったものも感じられたでしょうか。また、マリーゴールド的な黄色い花の要素も。味わいは酸しっかり。フレッシュかつ強さのある酸で、温度が低いとガッツリ前に出ます。一升瓶で長熟させる理由がよくわかりますね。果実味はかなり繊細でドライな印象。二日目に、温度が上がると少し出てくるといった感じでした。ボディはミディアム。ミネラル感やエキス分は感じます。ただ、後口にかけては存外さらっとしていますね。今回、岩牡蠣を合わせたのですが、相性はバッチリでした。先ず、シンプルに生食を合わせましたが、生臭み等全く出ず、強い酸が牡蠣の濃厚な味わいに行けますし、何より、ワインの強い香りが牡蠣の濃厚さに負けずよく馴染みました。また、岩牡蠣を軽くレンジで温め半生くらいにしますと、牡蠣の甘みがより強調されたのですが、その甘味がまたワインの香りともいいですし、ワインの奥底にある果実味をより引き出してくれる感じでもありました。その他、お寿司もつまんでみましたが、サーモンや中トロの脂に対しても、香りの相性がいいですし、逆に海老のように脂は無いものの味の強さ・甘さがあるものに対しても、酸を中心にしなやかなマリアージュを見せてくれました。あと、イクラの軍艦も全く生臭みなど出ないですし、海苔の香りとの相性はちょっと色々試したくなる感じでした。以前、通常キュヴェのシャルドネを刺身に合わせたときもいい相性でしたが、ここのワインは樽がしっかりかかっているにもかかわらず、生の魚貝との相性が本当にいいのが驚きです。熟成の影響などもあるのでしょうが、やはり秋吉台由来のアルカリ性土壌が大きな影響を及ぼしているのでしょうね。本当に、他にない存在感があるワインです。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2015年08月18日
閲覧総数 1133
10
先日、シャスラワインの試飲会で京都へ行ったので、折角の機会という事で例の如く行ってみたかったお店にちょっとお邪魔してきました。先ずは、試飲会前の腹ごしらえに、京都市役所近くの野村松花堂さんへ。2013年のリースリング・リング京都でオーナーシェフにお会いしており、その際に名刺を頂いたことから是非お邪魔したいと思いつつもなかなかでしたが、今回ようやくランチへ伺わせて頂きました。名前から和食店かなと思いますが、こちらはフレンチのお店です。ただ、和の雰囲気、といいますか、食材の味わいを活かした優しい味わいのお料理が頂けるのは確か。こちらは、2500円の松花堂コースの1品目のスープです。野菜がふんだんに使われており、その味わいの調和を楽しめました。そして、店名にもなっている松花堂弁当です。フレンチをこういう形で頂くというのはまずありませんよね。しかし、味わいの上品さとこの盛り付けが非常にマッチしていると感じました。因みに、リースリング・リングでオーナーシェフとお会いしただけあって、ワインのラインナップにもリーグリングが沢山あります。フランスのものもありますが、多いのはドイツの辛口ですね。先日倉敷でメーカーズディナーを開催してくださったヴァイングート・フーバーのもの等もありました。試飲会前でしたが、やはりこのお料理にリースリングは間違いないだろうという事で、お昼からいただいてしましました^^お料理も美味しかったですが、最後のデセールも素晴らしいです。この日はちょっと和を強めに意識された、小豆やほうじ茶を使ったものでしたが、甘さやお茶の香り、小豆の食感等々、各要素が繊細ながら決して弱くなく、かつ、それらがよく調和していました。繊細な、我々が思う「京都らしさ」を感じられるフレンチでした。京都で食事となりますと、どうしても和食という選択になりがちですが、こういったフレンチなど洋の味わいも、もっと楽しみたいなと思いましたね。今回はご馳走様でした!さて、試飲会後は祇園にありますWINE BAR Suzunari Vigneさんへ。京都にはワインバーが沢山ありますが、こちらは知人の方がお好きなお店という事で、やはり以前から行ってみたかった次第です。グラスワインはなんと15種類という豊富さ。今回はシャスラワイン試飲会にお誘いいただいたまみ(sora__sora)さんとお邪魔して、私は左のアメリカ・ニューヨーク州のワイナリー、アンソニー・ロードのリースリングを頂きました。辛口ですがフルーティ、しかし、そのフルーティな果実味は繊細でアメリカでも北の産地らしいものです。酸もぴしっと入り、かなり旧世界的な雰囲気かも。チャームはイチゴとキンカンたまたま。4月上旬の訪問でしたが、季節を感じさせてくれます。試飲会ではシャスラ、スズナリ・ヴィーニュさんではリースリングと白が続きましたので、赤も頂こうと幾つかの候補から選ばせて頂いたのは南アフリカのピノ。クリスタルム・ピーターマックス・ピノ・ノワール2014です。これがまた驚きで、赤果実の香りの中に下草的な雰囲気があり、味わいも、果実味はあるものの豊かな酸と旨みとバランスが取れたものとなっています。香りの中に、スパイシーな雰囲気が少しあるのでその辺で区別が出来るかもしれませんが、黙って出されるとブルゴーニュと間違える可能性はかなり高いワインかなと。南アワインの美味しさは知っていたつもりですが、いやいや、まだまだ知らないワインはありますね。クリスタルム ピーターマックス ピノノワール 2014 750ML (南アフリカワイン)(赤ワイン)これは大発見でした。いつかワイン会で使いたいところ。落ち着いた雰囲気のお店で、物腰の柔らかなマスターと色々なお話をさせていただきつつ、美味しいワインを頂くことが出来ました。ワインの味わいの傾向も、お店の雰囲気や立地に似合った、品のあるタイプのものが多いのかなと。こちらも、また是非お邪魔させて頂きたいお店です。19時オープンという事で、日帰りでも寄りやすいのも嬉しいところです。今回も充実の遠征となりました!にほんブログ村にほんブログ村
2016年05月02日
閲覧総数 226
11
と言う事で今回から先日の中華料理とロゼワインの会のワインです。先ずは夏にぴったりなヴィーニョ・ヴェルデから。ラゴ・ヴィーニョ・ヴェルデ・ロゼ。生産者キンタ・ダ・カルサダは1917年設立だそうで、昨年で100周年だったワイナリーです。ポルトから北東の、アマランテと言う街にある、ヴィーニョ・ヴェルデで最も古い畑のある宮殿建築のなかあり、ホテルも兼ねているようです。セパージュは、地場品種のヴィニャオと言う黒ブドウ100%。価格は、1000円程度。色は淡いピンク。赤みも大人しく、桜色ともいえるピンクらしいピンクでした。香りはイチゴ、ラズベリー、クランベリーなどフレッシュ赤ベリーのニュアンスがよく出ています。また、ピンクグレープフルーツや、少々のモモっぽさ、また、洋ナシ的な雰囲気等もあり、フレッシュでフルーティです。加えて、赤い花や微かな桜っぽさといった要素も。更に、ピンクペッパーや若干ながらオリエンタルスパイスの気配などもあったでしょうか。味わいは明るい酸がふわっと広がりつつ、そこに酸と互角程度の果実味が乗って来て香りに似合ったフルーティさがあります。ボディはライトでさらっとした質感。ヴィーニョ・ヴェルデらしく微発泡しており、よく冷えていたこともあって実に爽やかでした。会では、最初のよだれ鶏、続いての前菜4種の辺りで飲みました。よだれ鶏とは、タレの味わいがしっかりしていたこともありやや負け気味でしたが、それでも鶏の旨みとの相性の良さは見えました。前菜とは、ホタテと万能ねぎ・生姜のソースとの相性が非常に良かったですね。ホタテの甘みとワインの果実感が合うのと、ソースのネギや生姜の香りとも喧嘩せず、寧ろ馴染む感じでした。また、タコの豆板醤+山椒の和え物とも中々。山椒、豆板醤どちらの香りとも、ワインのフレッシュな赤いフルーツの気配が噛み合いますし、タコの旨みとはやはりバッチリ。キレイな色合いにフレッシュなフルーツ香、そして果実味がありつつも明るい酸と微発泡の爽やかさがあると、まさに暑い時期に冷やして飲むのにぴったり、そして、ワイン会などのアペリティフとしても最適なワインでした。【6本〜送料無料】ラゴ ヴィーニョ ヴェルデ ロゼ NV カルサダ 750ml [ロゼ]Lago Vinho Verde Rose Quinta Da Calcada楽天内ではこちらのお店で現在1026円。このお手頃な価格もうれしいところです。にほんブログ村
2018年09月09日
閲覧総数 306
12
今回も、先日レストラン・レオーニさんで頂いたワインです。前回に続いての日本ワインです。サンジョヴェーゼ2016。生産者はファンキーシャトーです。長野県の上だから西へ行ったところにある青木村のワイナリーで、醸造所完成は2011年。葡萄栽培自体は上田で2008年からされているそうですが、その後青木村の協力のもと同村内の観光農園跡地をブドウ畑にしました。畑では施肥や農薬を控え、除草剤は無し。醸造時も自然発酵・無濾過・無清澄で行っています。セパージュはサンジョヴェーゼ・グロッソ85%にシラー15%。色は赤黒さのあるガーネットと言った所でしょうか。透明度は高め。香りは、ラズベリーやブルーベリー、ブラックベリーと言ったベリーフルーツや赤ベリーのジャム、加えて少々の下草っぽさや紫の花と言ったものを感じました。また、時間経過で結構変化があり、上記ベリーのニュアンスに加え、シナモンなどの茶色いスパイスがよく感じられるようになり、さらに微かな山椒っぽさも。その他、紅茶やチョコレート、赤い花、それに微かな小豆のニュアンスなども出てきました。味わいは、注いでいただいて直ぐは開けたてだったという事もあり閉じ気味。大人しい果実味を背景に、シュッとした酸とじわりと拡がる渋みが感じられるといった程度。それが、時間と共に果実味が開いてきました。と言いましても、ガツンと前に出る、といったようなものではなく酸や渋みよりは優しいものではあるものの膨らむ、と言った程度ではありますが。ボディはミディアム。ハリや密度を感じました。当日は、メインのソーセージに合わせました。ソーセージとも相性がよく、肉の質感や旨み・脂に対しワインの酸や渋みが噛み合いますし、オレガノなどのハーブ香とワインの開いてからのスパイシーさがこれまた馴染みます。また、ワインが開いてから少し感じられるようになった小豆っぽさと、ソーセージの下に敷かれていたレンズマメの煮込みの、豆の香りとの相性も間違いなし。どこか似た要素があったのかなと。レオーニさんでは以前、ファンキーシャトーさんのシャルドネを頂いたことがあり、その華やかさに驚かされましたが、こちらのワインも、スパイシーさや味わいのバランス感など、流石の完成度。サンジョヴェーゼ・グロッソ主体と言う珍しいセパージュですが、珍しさだけではない魅力あるワインでした。にほんブログ村
2018年09月25日
閲覧総数 811