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以前から専門家が指摘していた問題です。戦後、食事が欧米化してガン・心疾患・脳卒中・糖尿病・高血圧・高脂血症などの生活習慣病が急増した。近年、食事がコンビニ化・ファーストフード化・ジャンクフード化・お菓子の主食化・外・中食化・加工・調理済み化した。日本の若者中心のこんな食生活は、人類の歴史上経験がなく、どんな生活習慣病がでるか予測のつかない未体験ゾーンに突入している。すぐキレる。根気がない。すぐ疲れる。味覚障害。立っていられない。不妊が多い。先天性異常児が多い。など、兆候がでていると指摘されているのです。*********************************************************************20歳前後の若年女性の身体状況と生活習慣を調べたところ、運動不足やバランスのよい食事をとっていない女性に「やせ体型」や「隠れ肥満」(標準体型だが体脂肪率が高い)が多く、やせ体型の女性は骨量も少ないことが京都府立大の東あかね教授(健康科学)、西智栄子助手の研究でわかった。5月21日から仙台市で開かれた日本栄養・食糧学会で発表された。調査は、京都市健康づくり研究助成を受けて2001年から02年にかけて実施、同大学の女子学生136人(2年生、肥満者を除く)のデータをまとめた。標準体型(BMI18.5~25)だが体脂肪率が25%を超える「隠れ肥満」の学生は45%いた。アンケート調査から、魚介類や小魚を週に1回も食べていなかったり、煮物や果物を毎日食べていない学生に「隠れ肥満」が多いことが分かった。やせ体型(BMI18.55以下)の学生は16%で、魚介類や小魚を食べていない学生に多く、骨量も標準体型の学生に比べて少なかった。また、週に1回も20分以上の運動をしていない学生の7割が、「やせ体型」か「隠れ肥満」になっていた。東教授は「バランスの良い食生活という以前に、買ってきたおにぎりとお茶だけなど、ちゃんとした食事になっていないのではないか」と指摘、「食生活の改善や毎日の運動が求められるが、自分の身体についてきちんと知るだけでも、意識が変わって生活に気をつけるようになるでしょう」と話している。(出展:京都新聞)
2004/05/26
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同じがんセンターでも施設別・病期別5年生存率に大差がありました。症例を日本全体でデータベースしているわけではなく、施設内だけの情報で治療していて、科学的な根拠のない治療が行われていると指摘される専門家もいます。がんになったら生存率の高い施設に行きたいですね。何事も予防に勝る治療なしで、がんは予防できると信じています。********************************************************************** ◆がん治療の5年生存率における大きな施設間格差を改めて証明するデータを入手した。全国がん(成人病)センター協議会(以下、全がん協)加盟の施設の中で、病院のタイプによって大きな5年生存率格差があることを指摘した。また、同じく全がん協の29施設を対象に、23個別施設の5年生存率に大きなばらつきがあることを明らかにした。 使用したデータは、多くの種類のがんの症例を合わせて集計したもので、病期別の分類もなされていなかった。これらのデータは施設ごとの生存率格差を強く示唆するものの、その詳しい実態は明らかではなかった。 今回、肺がん、胃がん、乳がんについて、施設別・病期別の5年生存率データを入手した。厚生労働省研究班(班長:神奈川県立がんセンター研究第3科長、岡本直幸氏)が分析を行ったもの。全がん協加盟29施設のうち21施設から提出された1996年初発がん患者に関するデータに基づいて分析し、肺がん、胃がん、乳がんの年間症例100例以上の施設については施設別・病期別の5年生存率を算定した。ただし、今回は施設名は匿名となっている。 ▼肺がんの5年生存率中でも4期の差が注目される。施設1は33症例で45.5%、施設5は28症例で34.2%の成績を得ている。一方、施設11は41症例で0%、施設7は31症例で0%となっている。33例のうち15例が生存する施設と41例のうち生存数がゼロの施設と、成績がくっきりと分かれている。 3期についても差が大きい。31症例で5年生存率32.3%(10例生存)のところもあれば、39例で5.3%(2例生存)や55例で7.3%(4例生存)といった生存率しか挙げられていないところもある。 2期でも施設6と施設12を比べると、症例数はほぼ同じなのに、生存率は3倍の差がある。さらには1期においても生存率が8割を超える施設がある一方で、5割以下の施設も存在する。 全がん協加盟施設および肺がんに関連した学会は、こうした成績格差の原因究明と格差解消策を急ぎ実施することが求められるだろう。 ▼胃がんの5年生存率ここでも大きな成績差が存在する。 まず4期。施設Mは症例18で33.3%、施設Gは症例21で31.8%と比較的良好。その一方で、施設Nは症例30で生存数はゼロだ。 次に3期。症例27で77.8%を出している施設もあれば、症例25で32.0%のところもある。 2期でも、11例で100%の施設から15例で26.7%のh 施設まで、ばらつきが見られる。 ▼乳がんの5年生存率肺がんや胃がんにおける格差と比べると開きは少ない傾向があるものの、やはり、かなりの生存率の違いが観察される。4期では施設キが10例で79.1%の生存率であるのに対し、施設ウは13例で15.4%にとどまる。 ▼施設群別にも差が確認される。 このほど、これらのデータをまとめた岡本氏は、「疾病と病期を区分して比較しても、施設別格差が存在することが確認できた。今後、こうした比較をさらに進めていくことが、がんの治療成績全体を高めていくために重要だ」と語る。また、「今回は、個別施設名は公表できなかったが、今後は施設名を明らかにする方向で検討するべきだ」と、来年の集計時には施設名の開示が行われる可能性が高いことを示唆した。 全がん協に加盟する29施設は、日本のがん治療の中核となる施設。ところが、これらの施設の中でも大きな成績格差が歴然と存在しているわけだ。今後、全がん協施設が、主要ながんの生存率を病期別に開示するようになることは、がん診療の質と成績の均てん化のため、大きな一歩となる可能性がある。▼集計施設名宮城県立がんセンター、栃木県立がんセンター、茨城県立がんセンター、群馬県立がんセンター、埼玉県立がんセンター、千葉県がんセンター、神奈川県立がんセンター、新潟県立がんセンター、癌研究会病院、東京都立駒込病院、岩手県立中央病院、山口県立中央病院、山形県立成人病センター(現、がん・生活習慣病センター)、福井県立成人病センター、大阪府立成人病センター、兵庫県立成人病センター、国立札幌病院、国立四国がんセンター、国立九州がんセンター(日経メディカル)
2004/05/25
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今は健康だと思っている人が多くても、いずれ健康を損なうだろうと思っている人が過半数とは、身近に例があることが反映されているのでしょう。メディア報道が真実だと思っているのか、すぐに飛びつく実態もしっかりとでています。メディアの主な収入源は広告収入であり、主な広告主に不利な真実が報道されにくい経済社会だということを知っておくことが大切だと思います。私達が賢くならないと食品業界、流通業界の横暴により、中高年前に成人病=生活習慣病にされてしまうようです。**********************************************************************◇気になるのは体脂肪率…将来の健康心配59%健康に良いとされる食品をすぐに試す人は5割超、最も試したいのは「血液サラサラ」になる食品日本生活協同組合連合会の組合員調査で、メディアが発信する食情報が暮らしに深く入り込んでいる実態が浮かび上がった。昨年11月から12月にかけて、全国の生協組合員にインターネット上で質問した。有効回答は9871件。回答者の95%が女性で、30~40代が7割を占めた。健康に良い食品情報に接して「簡単ならすぐに試す」人は56%いた。年代別では20代から40代の若い世代に多い。テレビ番組、CM、口コミから食情報を入手するケースがほとんどで、試す理由は「効果を期待する」「話題なので」「健康維持」などだった。試したくなる食品は(1)血液がサラサラになる64%(2)既存の食べ物で健康効果が判明した52%(3)肌に良い48%(4)ダイエット効果45%(5)免疫力アップ39%(6)コレステロール低下37%の順(複数回答)。若い世代は「肌、ダイエット」効果、中高年は「血液、コレステロール」効果への注目度が高かった。健康に良いと聞いて1カ月間続けた食品は(1)ヨーグルト(2)酢(3)大豆製品の順。カスピ海ヨーグルトや酢の健康効果、大豆に含まれるイソフラボンがメディアで数多く取り上げられたためとみられる。現在の自分の体で気になるのは「体脂肪率」「体重」「生活習慣病」「貧血」。年代にかかわらずほぼ8割の人が「今は健康だ」と答えたにもかかわらず、「現在の生活を続けるといつか健康を害するのではないか」と心配する人が全体の59%もいた。この層に食生活で心配になる事柄を尋ねると(1)カロリーの取り過ぎ(2)間食・夜食(3)野菜を取らない(4)食事時間が不規則を挙げる人が多かった。食情報への関心の強さは、現在の健康状態よりも、将来への漠然とした健康不安に根差していることが分かった。日本生協連くらしと商品研究室長の小沢理恵子さんは「健康観や身体観が変わりつつある。多くの人が実感と関係なく健康不安を感じ、発信される食情報に振り回されている感じ。もっと冷静になってもいいのではないか」と分析している。(出典:毎日新聞)
2004/05/24
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WHOは、食品業界が不健康を作り出していることを知っていての発表です。ファーストフード会社の経営陣は、自社製品を口にしていないことを知っていますか。知識的に優位なメーカーが情報操作をしているのを知っていますか。情報溢れる現代社会で、健康に生き続けることはWHO戦略程度ではできませんので、年々むずかしくなるようです。***************************************************************** 世界保健機関(WHO)総会は22日、肥満症、心臓疾患、糖尿病などを予防するための「食生活と運動に関する世界戦略」を採択した。生活習慣病に対する初の国際指針。各国の実情に合わせて肉付けするよう求めている。 戦略は、生活習慣病など非感染性疾病による死亡が世界の全死亡(年間5600万人)の6割を占め、健康的でない食生活と運動不足が糖尿病や心臓病、一部のがんの原因になっていると指摘。適度な運動を1日に少なくとも30分以上行う▽砂糖、脂肪、塩の摂取制限▽果物、野菜、豆類の消費拡大などを勧めている。 一方、食品の広告について「非健康的な食習慣を促進するような表現はやめさせる」「子どもの未熟さや、信じやすさにつけこんではならない」などと述べ、事実上、内容を規制するよう求めている。糖分や脂肪分の多い一部の清涼飲料水、ファストフードなどを念頭に置いているとみられる。 砂糖の摂取制限について当初案は、1日のエネルギー摂取量の10%以下に抑えるとした専門家の報告書に言及していた。しかし、砂糖生産国が反発し、数値目標のない抽象的な表現にとどまった。 (出典:朝日新聞)
2004/05/23
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日本ではあまり知られていませんが、動脈硬化は過剰なコレステロールよりも過剰なホモシステインが主犯といわれています。そのホモシステインの功罪がひとつ新たに発見されました。ホモシステインを減らすには、葉酸、ビタミンB6とビタミンB12の3種類のビタミンを十分摂ることだと解明されています。食事だけでは十分な3種類のビタミンB群が摂れないので、ここでもサプリメントが重要だとわかりました。*****************************************************************************◆ホモシステインを減らすビタミンB群サプリに注目 ホモシステインが多い人は、骨折しやすい--。米国とオランダで別々に行われた二つの疫学研究が、奇しくも同じ結果になり、米国の著名な医学誌「New England Journal of Medicine」(NEJM)誌5月13日号に同時掲載された。ホモシステインは動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞(こうそく)などのリスクを増やす要因として、最近注目されている物質。ビタミンB群が不足していると、体内でホモシステインが増えることがわかっている。逆に、ビタミンB群のうち、葉酸、ビタミンB6とビタミンB12の3種類をサプリメントとして十分に摂取すると、ホモシステインが減ることも確かめられている。ビタミンB群のサプリを摂取することで骨折を防げるかどうかはまだ確認されていないが、動脈硬化を防ぐだけでなく、骨を強くするために、ビタミンB群を取る人が増えそうだ。米国からの報告は、「フラミンガム研究」(Framingham Study)という、1940年代から続いている地域コホート研究(同じ地域に住んでいる人を長期間追跡調査する研究)に基づくもの。1979~82年時点で59~91歳だった住民1999人の、98年までの追跡データを使った。スタート時点での血中ホモシステイン量で4グループに分け、脚(大腿骨頚部)の骨折リスクを比較。年を取るほど骨折リスクは高まるので、年齢でデータを補正した。すると、血中ホモシステイン量が最も多いグループは、血中ホモシステイン量が最も少ないグループと比べて、男性で4倍、女性では1.9倍、骨折リスクが高かった。一方のオランダの研究は、「ロッテルダム研究」(Rotterdam Study)と「アムステルダム縦断加齢研究」(Longitudinal Aging Study Amsterdam、LASA)という、オランダを代表する二つのコホート研究に基づく。55歳以上の、合わせて2406人分のデータに対して、米国の研究と同様の分析を行った。この研究では、年齢や性別、体格指数(BMI)、血中のクレアチニン量(ホモシステイン量と関係している可能性がある)など、結果に影響するかもしれない幅広い要因で補正を加えた。その結果、脚や手首などあらゆる部位の骨折を総合して評価すると、血中ホモシステイン量が最も多いグループは、最も少ないグループより、1.9倍骨折しやすいことが判明した。さらに、骨の折れやすさの指標になる「骨密度」と、血中ホモシステイン量とは無関係であることもわかった。▼コラーゲンの網目構造形成を阻害するホモシステインホモシステインは、メチオニンというアミノ酸が肝臓で働くときに作られる。ビタミンB群の葉酸とビタミンB12は、このホモシステインを再びメチオニンに戻す。また、ビタミンB6が十分にあると、ホモシステインはシステインという別の物質に変わる。逆に、ビタミンB群が不足していると、本来は一時的な産物であるホモシステインが、体内でどんどん増えてしまう。ホモシステインには、コラーゲンという繊維状のたんぱく質が網目構造を作るのをじゃまする作用がある。「ホモシステインが多いと骨折リスクが高まるのは、これが原因ではないか」と、両研究グループは考えている。骨の中でも大腿骨頚部や手首などでは、この「コラーゲンの網目構造」が、骨の強さを保つために欠かせないからだ。オランダのグループの試算では、お年寄りの骨折の19%は、血中ホモシステインが高いために起こるという。これは、「加齢」(75歳以上)の31%、「転びやすさ」(前の年に転倒したことがある)の20%に次ぐ高い割合だ。一般に骨折の要因として重要だと考えられている「低い骨密度」は、この試算では13%と、ホモシステインよりも影響度が小さい。つまり、骨密度を増やす薬を使うより、ビタミンB群サプリでホモシステインを減らしたほうが、骨折の予防効果が高い可能性がある。ビタミンB群が骨折の予防にどれくらい役に立つか、今後の研究に注目が集まりそうだ。(出典:MedWave)
2004/05/22
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この戦略は評価できるものの、対策を読んで呆れてしまいました。 先進国で、こんなレベルのことを統一公約したら失笑ものです。 いくら情報不足でもあまりにあまりに情けない。 アメリカ上院栄養問題特別委員会報告書・通称マクガバンレポートは日本以外の先進国が健康政策の原典としているそうです。 アメリカ合衆国政府は1977年に 『 ガン、心臓病、脳卒中など現代病は食生活の間違いで起こる"食源病"である』と解明して世界に警告しましたが、日本だけ無視し続けています。 その後、老化や病気の90%の真犯人が活性酸素だとわかり、老化現象、ガン、心臓病、脳卒中など生活習慣病は、身体が活性酸素との戦いに敗れた結果だとわかってきました。(発掘!あるある大辞典) そして、活性酸素を無毒化する抗酸化物質の研究が進み、活性酸素と抗酸化物質の研究の世界第一人者レスター・パッカー博士の唯一の私達市民向け著書、『アンチオキシダントミラクル』に、◆病気を予防して寿命を引き延ばす鍵は、「体内の抗酸化物の正常な濃度とバランスを保つ」という簡単なこと ◆食品だけでは十分な量の抗酸化物を摂れないので、サプリメントが重要 と明確に書かれています。 まず、政府がやることは医師会、製薬業界が反対しても、アメリカが94年に施行した栄養補助食品健康教育法を立法して、サプリメントのよい基準を創り、野放し状態の、効果が絶対にないような粗悪品を駆逐し、よいものを普及させる下地を作ることが重要だと思います。 残念なことに厚生労働省のお墨付きである栄養機能食品の規格基準は、薬事サイドからの医薬部外品の上限を超えないようにという圧力に屈して、その後の厚生労働省の研究班の調査で科学的に効果が期待できる根拠あるビタミン量とは桁違いに少ないことが判明しているのです。 そんなことから、日本で、本当によいものを選ぶのは簡単ではありません。ビタミン剤のひとつの効果アメリカは、96年にビタミンB群の1種葉酸を穀物に添加を義務付けました。 CDC(米疾病予防管理センター)によると 1998年から2001年にかけて毎年平均、脳卒中死者:3万1,000人、心臓病死者:1万7,000人少なくなった。 これは葉酸添加の成果であると発表しています。 ************************************************************************ 自民、公明両党は19日、国会内で幹事長・政調会長会議を開き、生活習慣病対策や介護予防を柱とする「健康フロンティア戦略」をまとめた。 健康で自立して暮らせる「健康寿命」を延ばすことや、要介護者を減らすことなどを盛り込んだ。 7月の参院選に向け、与党の「統一公約」としてアピールしたい考えで、両党は同日、細田博之官房長官に来年度予算の概算要求に反映させるよう要請した。 「戦略」は、02年現在で男性72.3歳、女性77.7歳の健康寿命を05年から10年間で2年程度延ばすことを目標としたうえで、がん、心疾患、脳卒中、糖尿病の発生・死亡率を20~25%改善することを打ち出した。 また、要介護者を現在の7人に1人から10人に1人に減らすことも掲げた。 対策として (1)働き盛りには、ウオーキングロードやヘルシーメニューの提供 (2)女性を対象とした乳がん・子宮がん対策 (3)高齢者向けの介護予防サービス拠点、痴ほう支援体制の整備 などを挙げている。
2004/05/21
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看護師の喫煙率は高いようです。医療関係者で知識はあっても、ストレスが多いのだろうと思います。しかし、時代の流れには逆らえません。計画通り推進できることを願いたいと思います。********************************************************************* 日本看護協会は5月17日、職場内喫煙率0%など、看護職の禁煙を推進する3カ年計画「看護者たちの禁煙アクションプラン」をまとめ、公表した。2004~2006年の目標として、次の4項目を掲げている。1.看護者(看護師、保健師、助産師、准看護師)の職場内喫煙率を0%にする。2.保健医療福祉施設と看護教育機関の敷地内全面禁煙を目指す。3.全看護教育機関で看護学生に対して防煙、禁煙教育を行う。4.看護者はあらゆる場面で地域の人々への禁煙支援と教育活動を実践する。アクションプラン公表に併せて、アクションプランの詳細な内容をまとめた冊子とキャンペーンポスター各3万部を保健医療福祉施設や看護教育機関などに発送するほか、冊子の全文を看護協会Webサイトから無料・制限なしでダウンロードできるようにする。また、協会会館や協会が主催する総会、学会、研修会などすべての会合を全面禁煙にするという。
2004/05/20
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病院の質を評価する日本医療機能評価機構という第三者評価機関がありました。しかし、新理事長が日本医師会前会長の坪井栄孝氏だと知って、信用ができないように感じました。医師会会長を降りて、すぐに日本医療機能評価機構の理事長になったのでした。評価される側の最高責任者が評価する側の長になったのでした。政治の世界と同じような不信感を感じるのは私だけでしょうか。*******************************************************************日経メディカルが実施した「良い病院ランキング」で全国1位は東京厚生年金病院(東京都新宿区)だった。評点(5点満点)の平均が4.05で偏差値は89だった。429位の原田病院(埼玉県入間市)は評点平均が2.99で偏差値は18。同じ認定病院といっても、ほとんどの項目の評点が3点(認定に最低限のレベルと見なされる)の病院もあれば、優秀とされる評点4点を多数得ているところもあり、施設や機能の質には大きな違いがある。本ランキングの2位になったのは河北総合病院(東京都杉並区)。理事長の河北博文氏は評価機構の理事でもある。1980年ごろから第三者評価機関の必要性を訴えてきた(評価機構は1995年に設立)。「病院は自らの医療機能を一定水準以上に保つ責任があり、その判定は第三者機関に委ねるべき。良い病院と悪い病院を区別しなければ、良い病院がもっと良くなることができない」と持論を語る。ただ、評価機構幹部の立場から河北氏は、「当初は認定の有無が重要で、評点を比べようという趣旨でスタートしたわけではない」と言う。ところが、2002年9月から評価機構ホームページで各認定病院の評点を開示するようになった。また、2003年10月末には『認定病院評価結果の情報提供』という冊子で、評点の一覧表も出すようになった。「雑誌などで様々な病院評価が行われる中で、当機構も積極的に評点を開示していこうという機運になった」(河北氏)。評価機構も時代の要請を受けてスタンスを変化させてきたのだ。 一方で河北氏は、病院経営者の視点から「評点を比べるのは自然な動きであり、比較することに意味がある」と指摘する。「手本になる病院、学ぶべきものの、いい指標、目標になる」というわけだ。 評価機構の高い評点を得るには、付け焼き刃の改善では無理。改善を組織文化として定着させる必要がある。認定の取得自体は高い医療の質を保証するものではない。認定や高評価を目的とするのでなく、医療の質向上に全病院で取り組めば、その結果としておのずと高い評点が出る可能性が高くなる。また、そうした姿勢でなければ、高評価はそう簡単には得られない。(出典:MedWave)
2004/05/19
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新しいタイプの糖尿病の発見です。突然発症して死んでしまうケースがあるこわいタイプです。糖尿病のほとんどが生活習慣により発症する2型糖尿病です。2002年の厚生労働省調査によると1620万人で、5年前に比べて250万人増えている国民病だそうです。生活習慣により発症する2型糖尿病は、日本の健康保険医療では治せないようですが、私は治せることを知り、10年インスリンを打っていた母の糖尿病をわずか3ヶ月で完治させることができ、主治医が信じられないと驚いていました。初期には何も不具合がでませんので放置する方が多く、やがてインポテンツから始まり、毛細血管がボロボロになって目、腎臓を傷めるそうです。失明、人工透析の原因の1位が糖尿病で、早死にを招くようです。治したい方はお手伝いいたしますので、メールしてください。***************************************************************************** 糖尿病のなかに突然発症して急速に重症化する劇症型があり、数日で死亡した例もあることが、日本糖尿病学会の初の実態調査で分かった。インスリンを体内で作れない1型糖尿病を新たに発症した患者のうち、2割が劇症型だった。学会は風邪や胃腸炎に似た初期の症状を見誤らないために、少しでも疑いがある場合は血糖値を測るよう、開業医や救急医らに注意を呼びかけている。 劇症型は、1型糖尿病の一種で、糖尿病歴のない人が突然発症する。 学会の調査委員会(委員長・牧野英一愛媛大教授)が、1型糖尿病を多く診ている7都府県の10医療機関を対象に、91年から10年間の新規発症患者を調べた。その結果、222人のうち約2割、43人が劇症型だった。 また、全国の医療機関に劇症型の報告を求めたところ、118症例が寄せられた。25歳の男性は昏睡(こんすい)状態で救急搬送され、病院到着後約40分で亡くなった。吐き気や胃痛の症状が出た2日後だった。ほかにも劇症型で死亡したとみられる患者が4人いるという。 通常の1型糖尿病の発症は小児に多いが、劇症型は9割が成人だった。最初にのどの痛みなど風邪に似た症状があった人、吐き気や腹痛など胃腸炎に似た症状があった人が、ともに7割。血糖値が急速に上がり、のどが渇くなどの症状が出た後、平均4・4日で意識障害などに陥っていた。 劇症型は、調査委メンバーの花房俊昭・大阪医科大教授らが00年に初めて報告した。原因は分かっていないが、遺伝的な背景とウイルス感染などが重なり、膵臓(すいぞう)内のインスリン分泌細胞が数日でほとんど壊れて起きる、との見方が有力だ。 また、牧野委員長は、愛媛県内で独自に実施した調査で、劇症型の患者は全国で4000~1万人以上と推計している。 花房教授は「糖尿病と分からないまま亡くなっている人も多いのではないか」としており、調査委は「糖尿病に詳しくない医師が初期症状を見逃して手遅れになる恐れがある」として、開業医や救急医に初診時の血糖値測定と迅速な治療開始を呼びかけている。 〈糖尿病〉 血糖値を調整するインスリンが欠乏する病気。インスリンを分泌できない1型と、肥満や運動不足が引き金となってインスリンの出や効きが悪くなる2型などがある。国内患者は約700万人で、95%が2型。劇症型を含む1型はインスリン投与が治療の基本だ。(出典:朝日新聞)
2004/05/18
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このような娯楽施設は刺激の強さを求めてエスカレートする傾向があり、脳障害を起こすと取り返しがつきません。ジェットコースターが好きな方は乗りすぎないことに注意したいですね。***************************************************************************◆ジェットコースターに繰り返し乗るのは危険!遊園地で人気の大規模ジェットコースターに1日何度も乗った大人3人が、脳や脊髄(せきずい)の障害を起こしていたことを、亀田総合病院(千葉県鴨川市)の福武敏夫・神経内科部長が、東京都内で開かれている日本神経学会で発表した。 福武部長によると、この3件は1998年以降に起き、いずれも20歳代の成人で、1日に4回から10回以上乗った後、慢性的な頭痛や手のしびれなどが見られた。 うち2人は、脳を包む硬膜の内側に出血が起こり血の塊ができる硬膜下血腫(けっしゅ)になっていた。もう1人は脊髄中心部に空間ができて知覚障害を起こしていた。 硬膜下血腫は、脳の硬膜内を通る静脈が、乗車中の強い重力、遠心力によって切れたためとみられる。脊髄障害の原因はよく分かっていないが、繰り返し強い重力が加えられた影響が考えられるという。子どもの場合は血管や脳の発達が未熟なため、大人以上に障害が起こりやすくなる可能性がある。 福武部長は「ジェットコースターがどんどん過激になるのも問題だが、乗る回数を制限すべきだ。外国でも10件以上の障害報告が出ている。乗車後に体調不良が続いたら、医師の診察を受けてほしい」と話している。 (出典:読売新聞)
2004/05/17
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私は晩酌はしませんので大丈夫ですが、毎日飲む方には耳の痛い情報です。量的にはそれほど多くはない量での障害報告です。脳に障害が起きる前に、1週間に48時間飲まない時間を作られること、飲む量の自粛をおすすめいたします。******************************************************************毎日のように酒を飲んでいる人は、アルコール中毒で入院している患者と同程度に脳の働きに障害が起きているという報告があった。米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校での研究。研究者らは、新聞やちらしを使って募集した46人の慢性ヘビードリンカーと、52人の軽い飲酒者を対象に試験をした。ヘビードリンカーは、1カ月に100杯以上アルコ-ルを飲む人とした。定義した1杯はワインならグラス1杯、ビールは小ボトル、または缶1本を目安とした。被験者には、読むなど言語に関するテスト、情報処理のスピ-ド、バランス感覚、一般的記憶力、空間感覚、学習と記憶、など、いろいろな機能を計るテストを行い、さらに、MRI(核磁気共鳴映像法)を使って、脳の構造的変化を調べ、あるいは脳内の化学物質を調べて、脳の機能に異常がないか調べた。その結果、ヘビードリンカーでは、はっきりと脳の機能に障害が起きており、この脳機能の異常はアルコール中毒で入院している患者と共通していたという。 (出典:日経ヘルス)
2004/05/16
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マーガリンが身体によいという古い誤った情報がそのまま残っていて喜んで愛用している国は先進国で日本だけのようです。くわしくはマーガリン・精製油の恐怖を参照ください。新たにボケやすいという研究内容が発表されました。********************************************************************◆たくさんとると、ボケやすいマーガリンやショートニング、油で揚げたスナック菓子などに含まれている「トランス脂肪酸」は、とり過ぎると心臓病を増やす恐れがあるとして、2004年1月から米国で食品への表示が義務付けられている。ところがさらにもう一つ、気掛かりな研究結果が最近発表された。「トランス脂肪酸をたくさんとるお年寄りは、ぼけやすい」というものだ。これは、米国シカゴ近郊に住む65歳以上の住民8500人を、長期間追跡した「CHAP」(Chicago Health and Aging Projects)研究の結果。米国神経学会が発行する学術誌、Neurology誌5月11日号で発表された。トランス脂肪酸は天然にもわずかに存在するが、私たちが口にするトランス脂肪酸のほとんどは、マーガリンなどのように人工的に作ったものだ。植物油は室温では液状だが、これに水素を添加してトランス脂肪酸に変えると、バターやラードなどの動物油のように固形になる。揚げ物に使う植物油も、精製する過程で高い熱を加えるため、一部はトランス脂肪酸に変化する。油脂には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを増やすが、不飽和脂肪酸にはそのような作用がない。一般には、飽和脂肪酸は悪玉で、不飽和脂肪酸は善玉とされている。トランス脂肪酸は善玉とされている不飽和脂肪酸の一種だ。ところが最近になって、トランス脂肪酸はまるで飽和脂肪酸のように、悪玉コレステロールを増やすことがわかり、健康への悪影響が心配されている。米国Rush健康加齢研究所のM. C. Morris氏らは、動物実験や、数百人を追跡した疫学調査で、トランス脂肪酸が認知機能を下げる恐れがあると報告されていることに着目。より多くの人を追跡した「CHAP」研究のデータを使い、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取量と認知機能との関係を調べた。分析の対象は、1.認知機能検査を初年度、3年目、6年目の3回受けている2.この間に、心臓病などの重大な病気にかかっていない3.食生活データが揃っているの3つの条件を満たした2560人のお年寄り(平均74歳)。年齢や性別、人種、喫煙の有無や飲酒量、1日の摂取カロリー、食事やサプリメントからの抗酸化ビタミンの摂取量など、認知機能に影響を与えるかもしれない要素で補正した上で、評価を行った。すると、トランス脂肪酸をたくさんとっている人ほど、認知機能が早く低下することが判明した。飽和脂肪酸でも同様に、たくさんとっている人ほど認知機能が早く落ちた。一方、「とっている油脂が植物性か動物性か」や、「油脂に含まれるコレステロール量」は、認知機能の低下スピードと特に関係はなかった。トランス脂肪酸や飽和脂肪酸をたくさんとる人では、「血中に悪玉コレステロールが増えるため、心臓だけでなく脳の動脈硬化も進み、認知機能が早く落ちやすくなるのでは」と研究グループはみている。体も頭も元気で、長生きするためには、悪玉の脂肪である飽和脂肪酸だけでなく、トランス脂肪酸にも注意した方がいいのかもしれない。
2004/05/15
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西条秀樹さんがダイエットのためにサウナを使って脳梗塞、サウナ好きの長嶋監督が脳梗塞とサウナ好きな私としてはサウナが気になり、調べてみました。調べていくと、日本に広く普及している乾式高温サウナの危険性が浮き彫りになりました。サウナは選んで、温度・湿度を気にして入りましょう。フィンランドの人々のサウナ好きは有名で、多くの家庭にサウナを持ち、美容と健康に、そして家族の団欒になくてはならないものの一つでした。500万の人口に150万個のサウナが有り、生活と文化の結晶といわれています。フィンランドサウナの歴史サウナの発祥地はフィンランドで、約2千年もの昔から人々の日常生活の一部となっていたようです。かつて、1日の畑や森の仕事の後、サウナで汗を流し、疲れた身体を癒す唯一の場所でした。開拓者が森を開いて先ず最初に建てるのが、住居を兼ねたサウナであったと云う話しも伝わっています。サウナという言葉は、フィンランド語であり、もともと「入浴する」ということと、そのための「建物」という意味があります。建物という観点から見るとサウナは、日本の温泉のように民間医療に重要な役割を果たす場所であり、赤ん坊を産む場所でもありました。また、娘が結婚式の前夜、身を清める場所であり、人が死んだ時も冥土へ旅立つ前に遺体を清めるためにサウナが使われていたそうです。このようにサウナは、人生の節々の儀式にけがれを落とし、新しく生まれ変わるための神聖な場所とも考えられていたのです。サウナはもともと魚や肉の燻製を作ったり、穀物を乾燥する目的で建てられ、作業の後,かまどの余熱を利用して、スモークサウナとして活用しました。今では、熱気浴そのものを目的とした石加熱方法のサウナに変わり、かまど(ストーブ)の熱源も薪や石炭のほかに、広く電気が用いられるようになり、現在に至りました。フィンランドサウナの特徴フィンランドには150万個のサウナがあるといわれます。サウナの命は、ストーブとサウナストンといわれます。サウナストンは「香花石」と呼ばれ、火成岩が氷河で冷やされ長い年月を経て硬化しもので、フィンランド全土から採取されますが、バルト海またはボスニア海の海底から採取されたものが主に使われます。「香花石」は熱しても水を掛けても変形しません。サウナの入浴で重要なことは、熱く熱したサウナストンに水をかけることです。熱せられたサウナストンに水をかけて発生するマイナスイオンを含んだ熱気、フィンランド語で「ロウリュ」と表現し、「ロウリュを楽しむ」という表現がよく使われますが、心ゆくまで熱気を浴びるということがフィンランドサウナの特徴です。水をかけて発生するマイナスイオンを含んだ快い熱気「ロウリュ」は、身体の新陳代謝の促進と活性化に役立ち、女性には美容とくつろぎを、また男性にはストレス解消とスタミナ回復をもたらすようです。通常は、室内温度は70℃前後と穏やかで空気に潤いがあるため、長時間入浴が可能で、身体に無理なくスムーズな発汗を促し、快適で充分な入浴感を味わえるようです。このサウナが日本に入ってきたのは、東京オリンピックが開催された1964年だそうです。フィンランドサウナの特徴は、1.室内温度は70℃前後2.適湿3.豊富なマイナスイオンのおかげで長時間快適に入ることができることです。40年前に入ってきたサウナはしばらくすると、科学的、医学的な根拠の裏づけがないまま、店ごとに温度を上げる無意味な競争が行われて110℃、120℃といった異常なほどの高温で使用されるようになりました。家庭用サウナも同様の傾向にあります。フィンランドサウナのよい部分を取り入れず、サウナからでてから冷水に入り、十分に汗をかいた後に飲食することに重点が置かれているようです。北海道大学医学部の阿岸裕幸教授は91年4月30日付けの朝日新聞夕刊に、『熱いサウナ、心臓に負担』という見出しで、「100℃以上のサウナ室から急に16℃の水に浸ると、大半の人の血圧が一気に上がることが確認された。健康な若い人ならともかく、中高年や軽い血圧症の人の場合、心臓に負担がかかり過ぎ、心臓発作や脳卒中を起こす危険がある。生態や環境の違いを考えず、外来の文化の形だけそのまま受け入れる日本文化の弊害のひとつ」と警告を鳴らしていました。大型店では年間、数名の心臓麻痺などの犠牲者、毛髪や肌を痛めるなどの被害も少なくないようです。
2004/05/14
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ウェブサイトが規制対象外だとは知りませんでした。医療機関の広告は規制が厳しく、医師免許を持っている人を平等に扱う悪平等になっているようです。一流大学をでて一流病院で臨床を重ねても、二流大学をでたばかりでも同じ内科医なのです。この理由は、情報をだしても国民が選別できないからだそうです。いろいろなことを知れば知るほど、規制が多い割りに肝心なことが抜けていたりしていると感じます。*************************************************************************** 東京都は、病院や医院がホームページ(HP)で信頼性が十分でない治療効果などを誇張して宣伝しないよう、内容の基準を示すルールを今年度中に作る方針を固めた。屋外の看板などの広告内容は医療法で規制されているが、HPは対象外で事実上、野放し状態だ。都は患者側の選択手段を増やせるように医療機関の情報提供に力を入れているが、情報の信頼性を高める必要があると判断した。 厚生労働省によると、HP内容の規制は都道府県で初の試みという。 都が医療機関のHPを調べたところ、研究中で評価が定まっていない治療方法なのに、効果を「画期的」と断定的にうたう例や、医師の技術を誇大に宣伝しているとみられる例もあった。 厚労省によると、病院などが広告できる内容は医療法で決められ、診療時間や医師の略歴など客観的事実以外は許可されていない。だが、規制対象になるのは駅前や病院前の看板など不特定多数の人が見る広告で、自らアクセスしない限り見られないHPは対象外だ。 都が2、3月に都民ら約490人にアンケートした結果では、医療機関を選ぶ基準は「医療技術への信頼」が最多の87%。選ぶ際の情報をインターネットで調べると答えた人は57%に上った。こうしたことから、都はルールが必要と判断した。 ただ、罰則付きの条例などの形で厳しい規制を導入すると、医療機関からの情報発信が後退するとの懸念もあるため、自主規制を求めるルールを想定している。 識者らによる医療情報提供推進検討会を立ち上げ、その協議結果を受けてルールを作成、医師会や歯科医師会などと協力して浸透させるという。
2004/05/13
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今晩帰京します。札幌も初夏のような気温です。 常識として知っていないと被害を被ることが、製品に注意表示をするのは歓迎できることです。利益優先企業も少しは倫理意識が上がってきたのか、水面下でトラブルがあったので対策として表示することにしたのかどちらだと思いますか。********************************************************** 妊産婦の飲酒が胎児や乳幼児の発育に影響があることを広く呼びかけるため、ビール酒造組合は10日、ビール製品に記載する統一的な注意表示を発表した。 表示は「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります」との文面。組合に加盟する大手ビール4社とオリオンビールが、6月製造分から、ラベルや製品に表示する。 各社はこれまで、妊娠中に飲酒すると胎児性アルコール症候群となり、発育障害や知能障害を引き起こす恐れがあると、ホームページや小冊子などで説明してきたが、「妊産婦飲酒への社会的な懸念の高まりに配慮し、注意を促すことが社会的責任」(キリンビール)と判断した。 ビールだけでなく、発泡酒や缶酎ハイ、ウイスキーなど酒類全般に表示を広げていくという。
2004/05/12
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今日は倶知安のえぞふじさんのところで健康セミナーでした。とても清々しい季節ですので最高の一日でした。がんは日本人の死因の1位で圧倒的に多く、死因の30%を占め、相変わらずうなぎのぼりです。医療再先進国米国では94年をピークに下がっているそうです。そして、こんなところにも大きく遅れた部分がありました。基礎的なベースデータが揃っていなかったとは驚き、がっかりしました。私は120歳まで健康で豊かに暮らすと決めていて、病気予防を徹底して実践していますのでがんにはならないと信じています。******************************************************************** がんの発生・生存・死亡の実態を知る上で「がん登録」は基礎中の基礎。日本では“放置”に近かったが、世界より30年遅れで国立がんセンターが本腰を入れ始めた。これ以上の停滞は許されない。「がん登録は、がん対策を行う上での、中枢神経(眼や耳)である。われわれは眼や耳をふさいだまま、がん対策という道を歩んでいる」。東京・築地の国立がんセンターにある、がん予防・検診研究センターの情報研究部の扉には、こんなポスターが張り付けてある。 国立がんセンターは「院内がん登録」(表1参照)を行ってきたが、それは“本物”ではなかった。「がんの統計'03」(がん研究振興財団発行)には、国立がんセンター中央病院の主な種類のがんに関する5年生存率が出ている。しかし、これは入院患者だけを対象にしており、病期についての情報などは含んでいない。胃がん、肺がん、結腸がん、乳がんに関しては病期別の1~5年生存率も示されているが、各診療グループから提出されたもので網羅性はない。すなわち、がん治療の“総本山”である国立がんセンターにさえ、疾病、病期別に網羅的に同じ条件で継続的にフォローしたデータがないのである。2004年4月から“本物”の院内がん登録に着手した同センターの情報研究部は、冒頭のポスターによって意欲と決意を示しているわけだ。 今年4月以降、国立がんセンター中央病院を新たに受診した患者は外来、入院を問わず院内がん登録データベースに入ることになる(入力作業は8月から開始)。また、生存率も病期別にまとめて一元的に集計されるようになる。予想される年間登録患者数は約6,000人。同センターは院内がん登録整備のため、新たに2人の登録作業担当者を配置した。 がん登録の責任者である、同センター情報研究部長の祖父江友孝氏は、「国立がんセンターの治療成績を、合理的総合的に示せるようにしたい」と意気込んでいる。 ▼登録標準化にようやく着手4月21日、国立がんセンターに全国のがんセンターのがん登録担当者22人が集まった。「地域がん登録の標準化ワーキンググループ」の第1回会議に参加するためだ。院内がん登録と地域がん登録を連携して整備するための、データ取り扱いルールに関して内容を確認、合意した。 日本では精度の高い院内がん登録を実施している施設は極めて少ない。したがって、施設間の生存率一つとっても、そもそものデータの定義や精度が異なり厳密な比較はできなかった。 また、全国33道府県市で実施されている地域がん登録でも、データの定義や精度が大きく違った。そのため、現時点では各地のデータを単純に合計することはできない。 本来、院内がん登録(このほど87の入力項目が決まった)が整備されていれば、各施設はそこから地域がん登録に必要なデータ(25項目。当面は12項目)だけ切り出して提出すれば済む。しかし、これまでは項目が標準化されておらず、地域がん登録のために臨床現場の医師などが、わざわざデータを作成しており、提出率低迷の一因になっていた。 ▼米に離され、韓国に抜かれ 今後は1.標準ルールを国立がんセンターが率先して実践する2.国立がんセンターが自らの経験を踏まえ、各地の主要病院を教育・指導する3.主要病院が地域内の病院を教育・指導するという連鎖での、がん登録普及を目指すことになる。ただ、これでは全国への普及に数年はかかる。データ入力を開始してから5年生存率を集計するには、さらに数年を要する。わが国で施設別・地域別のがんの治療成績が明確になるのに、今後10年以上もかかることになる。わが国のがん登録は先進国の30年遅れといわれる。「がん登録に関しては発展途上国」(大阪府立成人病センター・大島明氏)、「全体方針を率先して決める主体がなかった」(愛知県がんセンター・田島和雄氏)という状況(表2参照)に、なぜ日本は陥ったのか。多数の専門家の意見を総合すると、1.厚生労働省が、がん登録の重要性に理解が薄かった2.国立がんセンターは基礎研究重視で、がん登録のような地道なインフラ作りに力を入れてこなかった3.“大物”学者などの発言で対がん戦略が決まるカルチャーが色濃く、がん登録による罹患率、治癒率の捕捉へのニーズが低かったといった要因が挙がる。ここ2~3年で隣国の韓国のがん登録は長足の進歩を遂げ、日本より地域カバー率も追跡率も上回るようになった。第3次対がん総合戦略にある「均てん化」(高度ながん診療を全国に浸透させる)によって、生存率が高い施設の成績を他の施設が実現できれば、5年生存者が年に数万人程度は増えると考えられる。一刻も早くがん登録を整備して施設間、地域間の成績格差をモニターすることが不可欠だ。宮城県立がんセンター前総長の久道茂氏は、「登録なくして評価なし、評価なくして対策なし」とがん登録の重要性を強調する。日本の対がん総合戦略が前近代的なまま止まるのか、そこから脱せるのか。国立がんセンターの院内がん登録の成否が、わが国のがん治療の行く末を示す。 (出展:日経メディカル)
2004/05/11
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抗酸化物質の効能はたくさんありますが、抗酸化ミネラル、セレンが豊富に摂れている人は、前立腺がんになる確率が低いことが明らかになりました。セレンはまだ、日本ではサプリメントとしては認可されていないので、安全に摂るにはビール酵母がよいそうですが、質的にピンキリのようです。***********************************************************抗酸化ミネラルとして知られるセレンを、食事などから十分にとれている人は、前立腺がんになる危険性が低い。米ハーバード・メディカルスクールの研究者らによる研究結果が、米国立がん学会誌5月5日号に掲載された。Physicians' Health Studyに参加した健康な男性のうち、この間に前立腺がんになった586人と、ならなかった577人について、追跡開始時の血中セレン濃度と前立腺がんになるリスクの関係を調べた。追跡期間は、1982年から13年間。その結果、血中セレン濃度別に5グループに分けてみると、セレン濃度が最も高かったグループは、最も低かったグループに比べて、前立腺がんになるリスクが48%低かった。この傾向は、1990年10月から前立腺がんの精密スクリーニング法であるPSA(前立腺特異抗原)検査が行われるようになって前立腺がんの見落としが減った以降でも、それ以前と変わらなかったという。研究者らは、「セレンには、前立腺がんの進行を遅らせる作用があるだろう」と論文中で述べている。なお、セレンをサプリメントとして補った場合の健康効果については、現在進行中の比較対照試験「the Selenium and Vitamin E Cancer Prevention Trial (SELECT)の結果が待たれるところだ。今回の論文のタイトルは「A Prospective Study of Plasma Selenium Levels and Prostate Cancer Risk」。アブストラクトはこちらまで。日本人のセレンの栄養所要量は成人で1日40~60μg、許容上限摂取量は250μg。セレンは魚介類、動物の内臓や食肉のほか、小麦胚芽や玄米、野菜などにも広く含まれていて、日本人は通常の食事をしていれば不足の心配はないとされている。ただし、現在米国で行われているSELECTでは、1日に200μgのセレンをサプリメントとして摂取した場合の効果をみている。(出典:日経ヘルス)
2004/05/10
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かねてから疑問を持っていて、事故が散見される腸内洗浄に関する情報です。ご参考にして事故に合わないようにしたいものです。腸内の善玉菌を増やし、食物繊維の豊富な野菜などを増やしたりすることで腸内環境を整えることが大切だと思います。********************************************************* 先日新聞を読んでいたら片隅の小さな記事が目に入った。エステで腸内洗浄を行ったため、医師法違反で摘発されたというものだ(1)。そういえば、昨年取材に来た雑誌記者の人が「ダイエットのトレンドは腸内洗浄だそうです」といっていたことを思い出した。おそらく、そのエステでもダイエットの一環として腸内洗浄を行っていたに違いない。腸内洗浄とは、肛門から管を入れそこから水やコーヒー、石けん水などを注入し大腸内の便を無理に排出させる方法である。確かに便が排出されれば一時的に体重は減るだろうが、また食事をすれば旧の木阿弥である。本来腸内洗浄はダイエット目的ではなかった。様々な病気に効果があると喧伝されている代替医療のひとつである。「腸のひだの間にはコールタールのように付着した古い便、いわゆる宿便が残っており、ここから毒物が吸収されるために様々な病気となる。だから、この宿便をとるために腸内洗浄が必要なのだ」。日本では腸内洗浄をこのように説明しているらしい。もちろん、このような宿便などない。余談となるが、かつて私は宿便という言葉は西洋医学にはなく、東洋医学の言葉ではないかとコメントしたことがあった。すると、東洋医学でもそのような言葉はないと、ある先生からお叱りをうけた。よくよく調べてみると、医学論文に宿便性潰瘍という西洋医学の病名を見つけ(2)、自分の浅学を恥じるに至った。ただし、この病名で使用される宿便は高度の便秘に伴う糞便塊を指すものであって、代替医療のものとはもって異なるものである。宿便という言葉の由来を調べてみたがわからなかった。ただし、「腸から老廃物が吸収されそれが病気の原因となる」という考え方は古くからあることがわかった。これはautointoxication(自家中毒)と呼ばれ、ヒポクラテスの時代からあった(3)。これを治療するための浣腸は中国、インド、エジプトなどの伝統医学の中で重要な位置を占めていた。19世紀のヨーロッパではautointoxicationが中心的な考え方であり、その治療法としての腸内洗浄(colonic irrigation, colon hydrotherapy)はこのころから広まった。しかし、20世紀初頭にはこの考え方は誤りであると非難され、鳴りをひそめた(かのように思われた)。ところがここ30年の間、腸内洗浄という考え方が復活した。中でもGersonという人ががんに対する治療法として特殊な食事療法とともにコーヒー浣腸(coffee enema)を提唱したこともあって、現在欧米の代替医療施設において行われている。しかし、コーヒー浣腸による死亡例(4)や腸内洗浄をきっかけにアメーバ症が広がったとの報告があるなど、その安全性に疑問が投げかけられている。しかも、その理論には科学的根拠がなく病態生理学的にも真っ向から批判されている(6)。最近日本でもインターネット上に腸内洗浄を行う施設の宣伝や自分で腸内洗浄を行うためのキットを販売しているサイトを見つけることができる。恐らくautointoxicationの概念に宿便をあてはめたのだろう。しかし、上記のように理論的に問題のあること、決して安全とはいえないことなどを考えると、腸管洗浄やコーヒー浣腸は全く無意味な治療法といえるだろう。■参考文献■1) 朝日新聞 2003年1月15日付「医師免許なしに腸内洗浄の疑い」2) 日本大腸肛門会誌 54:955-959, 20013) J. Clin. Gastroenterol 24:196-198, 19974) JAMA 244:1608-1609, 19805) N Engl J Med 307: 339-342, 19826) JAMA 268:3224-3227, 1992(出典:MedWave)
2004/05/09
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4月20日の日記、ジャンクフードの代名詞が健康をテーマに変身? に書きましたが、不健康食品を世界中に売りまくっているマクドナルドが健康キャンペーンの追加策を打ちだしたそうです。不健康食品だということが知られ始めたことからだと思いますが、同じく不健康飲料を販売しているコカコーラ同様の企業戦略で、販促活動だということを冷静に受け止めたいと思います。************************************************************************** ハンバーガーチェーンの最大手、米マクドナルド社は5月6日、2003年から本格的に展開を始めた健康キャンペーン「Go Active!」の一環として、同社としては初の大人向けハッピーセット「Go Active! Happy Meal」を発売した。メニュー自体、サラダとボトル入りの水(好みのドリンクを選ぶことも可能)というヘルシー志向になっているが、最大の特徴は歩数計がついていること。さらにエクササイズの仕方を解説したブックレットも入っている。販売期間は5月6日から6月7日まで。残念ながら米国限定のキャンペーンだ。米マクドナルドでは、期間中、1000万~1500万セットの販売を見込んでいる。注目の歩数計「Stepometer」はベルトに装着するタイプで、米国のフィットネスの教祖の一人Bob Greeneが本セット発売に合わせ、徒歩と自転車で36日間かけて米国を横断する「Go Active! American Challenge」キャンペーンを実施、「1万歩以上歩こう」と呼び掛ける。ハッピーセット付属のエクササイズ解説書「Step With It!」はGreene氏の著書だ。セットメニューのサラダは、シーザーズサラダ、卵とベーコンが入ったカリフォルニアコブサラダ、ベーコンランチサラダ、牛肉とトルティーヤチップが乗ったプレミアムフィエスタサラダの4種類。プレミアムフィエスタサラダ以外はチキンが乗っている。熱量はサラダ自体が種類によって200~420キロカロリー、ドレッシングが120~190キロカロリー。仮に水の代わりにソフトドリンクを選んでも800キロカロリー程度で収まる計算だ。成人男性の標準所要量が3000キロカロリーの米国では十分ヘルシーメニューと言える。米国では成人の30%以上が肥満(米国ではBMIが30以上)という異常な状況になっている。かつてはパンにはさむ肉の大きさをひたすら競い合い、こうした状況を生み出した元凶の筆頭に挙げられてきたのがマクドナルドをはじめとするファーストフードチェーンだ。米マクドナルドの健康キャンペーンは、ファーストフードの現状を方向転換しない限り、いずれは消費者が離反し、あげくたばこ会社のように訴訟対象になりかねないという危機感があったものと見られる。(出典:MedWave)
2004/05/08
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健康増進法が施行されて1年経過しました。受動喫煙防止については、ゆっくりで歯がゆいながら対策が進んでいるようです。がん、心臓病、脳卒中などの成人病=生活習慣病で亡くなる人数は、交通事故の100倍近くです。これだけリスクが高いのに、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などの危険因子を放置している健康に無頓着な人がめだちます。健康増進法第二条に違反していることになります。健康増進法第二条国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない。 そんな人でも、高いコストの生命保険、自動車保険に入っているのに、どうしてご自身の健康に無頓着なのか聞いたことがありますが、健康維持・増進に対するよい知識を知らないからでした。病院は保険医療の範囲内で、病気の人を病気ではない程度、現状より悪くしない程度にするところで、健康にしてくれるところではないようですが、最後の砦です。その病院を選ぶめやすになる臨床評価指標が発表されました。ドンドン情報公開されることを強く望みたいと思います。*********************************************************************治療成績評価を指標に 全国160病院比較独立行政法人国立病院機構(東京都目黒区)は、がんや循環器病など20分野で、治療成績を評価する「臨床評価指標」を定めた。今年度から分野ごとに全国160の国立病院の比較を始め、格差が判明すれば縮小を図る。成績がほとんど比較されてこなかった精神病やアレルギー疾患にも対象を広げている。幅広い医療分野で評価の公的な指標が作られるのは初めて。治療成績の公開については「比較できる指標をどう作るかが難しい」と難色を示す医療関係者も多いが、同機構が率先して指標を作ったことで、公開を求める患者側の声が高まりそうだ。国立病院の運営については従来、財政面からのチェックが中心で、治療成績の評価はしていない。今年4月の国立病院の独立行政法人化にあたり、評価方法が課題として指摘されていた。評価対象は、がんや循環器病、結核などの呼吸器疾患、精神疾患など国が「政策医療」として診療体制整備や研究推進を図ることを定めている19分野と、高度先進医療などの「高度総合医療」の計20分野。02年から、各分野の国立病院の専門医らが指標を検討し、昨年度に評価の試行をした。その結果、がんは胃がんや大腸がんの切除手術後の5年生存率、乳がんの乳房温存手術率がどれだけ高いかなどを見る24項目を選んだ。循環器病では急性心筋こうそく患者の死亡率、脳こうそく・脳内出血の重症度別死亡率など10項目。また、精神疾患は平均在院日数や転倒・転落件数など16項目、免疫異常(アレルギー・リウマチ疾患)は気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎の重症度改善率など11項目を指標に決めた。今後は毎年、分野ごとにデータを集計し、各病院の治療成績を比較する。病院側は指標を活用し、病院の5年計画に「急性心筋こうそく患者の死亡率を○ポイント減少させる」など具体的な目標を明記する。この指標で集めた成績を公開するかは決まっていないが、同機構は「今後の検討課題だ。まずは指標を実際に使い、より厳密に比較ができる指標へと改善していくことを目指したい」と説明している。◇病院選びの参考に10項目程度で病院の実力が評価できる指標を――。独立行政法人国立病院機構が決めた「臨床評価指標」は、そんな狙いで作られた。病院の成績比較を促すだけでなく、患者の病院選びにも参考になりそうだ。患者の関心が高いがんでは、がんの種類によってそれぞれ特定のステージ(病期)の患者の生存率を指標に選んだ。中心となった笹子三津留・国立がんセンター中央病院外科部長は「病院の実力が反映されやすいステージにした」と説明する。例えば胃がん治療では、切除(手術)を受けた患者のうち比較的進んだ病期である「ステージ3」の人の生存率が高ければ、他のステージの患者の治療成績もおおむね良好とみられるという。小児医療や周産期医療の成育医療分野について国立成育医療センターの名取道也・周産期診療部長は「どの程度の数字ならいい成績と言えるか、これから定まっていく指標もある」と話す。例えば小児の「急性虫垂炎の誤診率」。虫垂炎との診断で手術した患者のうち実はそうではなかった患者の割合で、基本的には低い方がいい。しかし、あまりに低いと、手術すべきケースを見逃している可能性もあるという。主な分野の主な指標は次の通り。【がん】▽胃がん治療関連死亡(手術や副作用による死亡)率▽胃がん切除患者(ステージ3)の5年生存率▽乳がんの乳房温存手術率▽乳がん治療関連死亡率▽乳がん切除患者(ステージ2)の10年生存率▽大腸がん治療関連死亡率▽大腸がん切除患者(ステージ3)の5年生存率▽子宮がん手術治療関連死亡率▽子宮頸(けい)がん患者(ステージ3)の5年生存率▽肺がん治療関連死亡率▽肺がん切除患者(ステージ2)の5年生存率▽肝細胞がん治療関連死亡率▽肝細胞がん切除患者(ステージ2)の5年生存率【循環器病】▽破裂脳動脈りゅうの重症度別死亡率▽脳こうそく及び脳内出血(発症7日以内)の年齢別、重症度別死亡率▽退院時主病名が心不全である死亡率▽急性心筋こうそくの年齢別、重症度別の死亡率等▽心臓血管外科手術死亡率【成育医療】▽急性虫垂炎(15歳未満)の誤診率▽NICU(新生児集中治療室)入院患者のMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染による発病率▽低出生体重児(2500グラム未満)の死亡率▽摂食障害で入院治療開始6カ月後の体重が、開始時より5%以上増加した率▽不登校で外来・入院治療開始後、1年以内に週1回以上登校可能になった率(出典:毎日新聞)
2004/05/07
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いつもありがとうございます。5月6日11:17にアクセス数が10万になりましたが、ゲストさんでした。これからもよろしくお願いいたします。法整備の遅れから安心できる健康食品はあまりないように感じます。特許製品ですら、まともな臨床データがありませんでした。プラセボなどの対照群を設定した二重盲検法を用いた臨床データのみが信頼できる臨床データだそうです。私が調べた範囲で、サプリメントでこの二重盲検法で臨床データを揃えているメーカーは世界で1社しか知りません。私達が賢くなって、科学的裏づけが臨床データで確認された製品だけを選んでいくことが悪徳業者を駆逐するひとつだと思います。****************************************************************** ミミズを原料にした健康食品の公開特許広報を調べてみた。確かにそこにはマウスを用いた基礎研究とともに人を対象とした臨床研究結果が掲載されていた。血栓症治療剤として特許を取得した際のデータでは、ミミズ乾燥粉末を10人に投与している(1)。一人は健康な人、その他の9人は高血圧、高脂血症、深部静脈血栓症など様々な病気を持っている。これらの人たちにミミズ乾燥粉末を25日間服用してもらい(450mg/日)、その間の血液中フィブリン分解産物(FDP)の変化を見ている。FDP値はそれぞれの症例で上がったり下がったりしており、一定の傾向が見られない(と私は思った)。しかし、文章中では症例ごとにいろいろ解説を加え、効果があったと結論付けている。プラセボなどの対照群も設定しておらず、統計学的に解析した形跡もない。これらのデータだけで血栓治療剤として効果があるといえるのだろうか。一方、糖尿病治療剤にて特許申請をしたデータには、アロキサンという薬剤で糖尿病を発症させたマウスの実験結果がある。アロキサンを投与すると膵臓のベータ細胞が障害され、その動物は糖尿病となるのだ。確かにこの実験結果を見るとアロキサン糖尿病マウスにミミズ乾燥粉末を投与すると(300mg/kg、人間に換算すると18g/60 kg)、対照群に比べて血糖が低下した。しかし、この効果はルンブロキナーゼの線溶作用と関係なさそうに思えるが・・・。さらに5人の糖尿病患者に6カ月間この健康食品を服用させ(450mg/日)、各食前食後の血糖値を見ている。確かに血糖値は低下しているようにも見えるが、同時に行った食事療法の効果も否定できない。しかも、人数が5人と少なすぎること、対照を設定していないこと、グリコヘモグロビンを測定していないことなど、臨床研究としてはデータが不十分である。健康食品であっても病気に効果があるという特許は取得可能である。これを用途特許という。健康食品の場合、その成分や抽出方法で特許をとってもすぐ他社から類似品が出てしまう。このため企業は、権利をより強固にするため、用途特許をとる場合があるのだそうだ。ただし、特許取得の際に重要視されることは新規発見であるかどうかだ。そこがわれわれの考えている臨床試験と異なるところである。したがって、上記のように臨床的にはきわめて不十分なデータであっても、特許取得という点においては問題ないのであろう。すなわち、たとえ用途特許を取得した健康食品であっても、必ずしもそのことが臨床効果を保証することにはならないのである。■参考文献■(1) 公開特許広報 平3-72427、公開 平成3年3月27日(2) 公開特許広報 昭64-47718、公開 昭和64年2月22日 (出典:MedWave)
2004/05/06
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今まで、厚労省の担当者30人ほどが目を通してチェックしていただけだと知って驚きでした。このようなことはすでにやっているように信じていたからです。でも、公務員の仕事の電子化はなかなか進んでいないことを思い出しました。雇用を確保するために省力化はゆっくりやっているのかも知れません。病気予防をしっかり実践していれば、薬はいらないので、副作用情報が完璧ではなくても困りません。****************************************************************** 大量のデータから有用な情報を発掘するデータマイニング手法で、薬の副作用をいち早く見つける――。そんなシステム開発に、厚生労働省と医薬品医療機器総合機構が共同で乗り出した。担当者の目に頼っている現状を改善し、副作用被害の兆候を初期段階でつかむことを狙う。総合機構は、5年以内の実用化を目指している。 薬事法は、製薬会社や医療機関などに、副作用を国に報告するよう義務づけており、厚労省には年間約2万5000件の副作用情報が集まる。海外の副作用情報などを合わせると、年6万~7万件にのぼる。これまでは厚労省の担当者30人ほどが目を通し、緊急な対応が必要となる情報を選別していた。 コンピューターを使ったデータマイニングは、市場調査や顧客調査などビジネス分野で急速に発展している。米国のスーパーが購買動向の解析に利用、「紙おむつと缶ビールを同時に買う男性が多い」との結果に従って、おむつと缶ビールの売り場を近づけると実際に売り上げが伸びた成功例などが知られる。 厚労省はデータマイニングの導入で、効能が異なる二つの新薬の飲み合わせによる副作用の発見などに期待している。 総合機構の黒川達夫・安全管理監は「厚労省の担当官は経験を積んでおり、過去の様々な事例など頭の中の情報を総動員して日々の副作用情報に目を通しているが、『見落としはないか』と常に不安を感じている。危険な兆候を見つけだせる新解析法が実用化すれば、心強い」と期待している。
2004/05/05
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心の病気が増えているそうです。文明が進歩するほど増える傾向にあるようです。うつ病は6人に1人、糖尿病と同数だという情報を聞いたことがあります。原因は成人病=生活習慣病と同じだと指摘される専門家も少なくないようなので、お役に立てています。ストレスをうまく発散するように心がけたいものです。*****************************************************************厚生労働省は、企業が従業員のメンタルヘルス(心の健康)に配慮することを促すため、労働安全衛生法を改正する方針を決めた。従業員が抱える心の病やストレスの状況について、職場の上司や産業医が診断結果などを通して把握することを義務付ける。 労働者のメンタルヘルス問題はこれまで、強制力のない指針によって国の対策が示されていたが、労働者の自殺数が年間約8000人に上ることを重視し、同省は施策を強化することにした。今年夏ごろまでに内容を具体化し、次期通常国会に改正法案を提出する。 同法には現在、「事業者は労働者の健康に配慮して、従事する作業を適切に管理するように努めなければならない」との規定がある。同省は、この規定を発展させ、従業員の「心身の負荷」を企業側が把握した上で、適切な措置を講ずるよう義務付ける方針。現行法では、企業は従業員の健康診断を実施し、必要がある場合には医師などから意見を聞いて、適切な措置を講じることが定められているが、従業員は会社が行う健康診断では、相談しにくいケースが多いとされる。 このため、改正法では、従業員が外部の精神科医の診断を受け、結果を会社に提出した場合にも、適切な措置を講じるよう企業に義務付けるなど、従業員が不調を感じたときに、専門医の診断を受けやすくする内容が盛り込まれる見通しだ。 企業側への罰則は設けられない見込み。しかし、同省は、精神疾患などにかかった従業員が、企業を相手に損害賠償訴訟を起こした場合、改正法によって企業の不作為が問われるケースも想定されることから、対策を促す効果があるとみている。ただ、ストレスの感じ方には個人差があることや、家庭や個人生活上のストレスとどう区別するかなど、課題も残っている。同省は医師や学識経験者ら10人による検討会をすでに設置し、議論している。 従業員のメンタルヘルス対策では、旧労働省が2000年8月、「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を策定、企業に従業員からの相談に応じたり、職場環境を改善したりすることを求めている。 しかし、労働者の自殺数は、年間8000人前後で減少せず、2002年には8215人に上っている。また、全国の約1万6000人の労働者を対象にした同年の調査では、仕事上の「強い不安、悩み、ストレスがある」と回答した人が61・5%に達している。 [労働安全衛生法] 労働災害事故や職業病などの健康被害を予防し、快適な職場環境をつくるため、企業に産業医や安全衛生委員会の設置、健康診断の実施などを求めている。対象は原則として民間企業。国家公務員については、人事院規則で同種の安全対策が規定されている。 (出典:読売新聞)
2004/05/03
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筋力をつけて転倒を防ぐ活動も取り入れられつつありますが、もっと簡単な方法がわかりました。ビタミンの新しい効果ですが、これならどなたにもできますね。******************************************************************ビタミンDは“転ばぬ先の杖”お年寄りが寝たきりになってしまう一番の原因は、骨折。うっかり転んで足の骨を折り、そのまま寝ついてしまうことが多い。この「転倒」を、ビタミンDで防げるという研究報告が相次いでいる。米国Harvard大学のHeike A. Bischoff-Ferran氏らは、ビタミンDの転倒予防効果を調べた研究論文を、もれがないように調査。お年寄りがビタミンDを1日800IUとると、転倒を3割以上減らせるとの調査結果をまとめ、米国医師会が発行する学術誌『JAMA』(Journal of the American Medical Association)の4月28日号で発表した。ビタミンDは、骨や歯の健康を保つために必要なビタミン。小腸でカルシウムやリンが吸収されるのを助け、血液中のカルシウム濃度を一定に保つ役割を果たしている。大勢の人に調査をかけて栄養状態と病気との関係などを調べる「疫学調査」では、血液中のビタミンD濃度が高い人で骨折が少ないことがわかっている。しかし、サプリメントなどでビタミンDをとってもらい、骨折が減るかどうかを調べる「介入研究」では、はっきりした効果が確かめられていない。そのため、「ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるだけで、骨を直接強くするわけではない。だから、ビタミンDだけでは骨折は防げない」というのが、医学界の定説になっていた。ところが、90年代になって、これまで「必要量」とされてきた量(200IU)よりずっと多いビタミンDを使った介入試験で、骨折が確かに減ることがわかった。データをよく調べてみると、骨の強さ(骨密度)はあまり変わっていないのに、骨を折る人が減っている。中でも、腕や足など「転んだ時に折れやすい場所」の骨折が、大幅に少なくなっていた。この研究は、世界中の研究者たちに大きな影響を与えた。血中のビタミンD濃度が高い人で骨折が少ないのは、骨が強いからではなくて、転びにくいからではないか--。そう考えた研究者たちが、「転びやすさ」に焦点を当てたビタミンD研究を世界中で行った。そして、「ビタミンDをとると転びにくくなる」という研究結果が、続々と報告されるようになったのだ。今回の調査でわかったことは二つ。一つは、お年寄りがビタミンDをとると、確かに転びにくくなるということ。研究方法などが特に厳密な5研究を総合すると、食品に含まれているのと同じ「ビタミンD3」(コレカルシフェロール)や、医薬品で使われる「活性型ビタミンD」には、転倒を22%防ぐ効果があるという計算になった。もう一つ、今回の調査で明らかになったことがある。ビタミンDの「量」が、転倒予防効果と関係しているかもしれないということだ。ビタミンD3を1日400IUとってもらった介入試験では、転倒を防ぐ効果が小さく、結果がはっきりしないものも多かった。一方、ビタミンD3を1日800IUとってもらった介入試験を総合すると、転倒を35%防ぐ計算になった。ちなみに活性型ビタミンDは、転倒を29%防いだ。私たちの体内のビタミンDには、食品からとるものと、日光が皮膚に当たって合成されるものとがあるが、体内で働くためには、どちらも腎臓や肝臓で活性型に変換されなければならない。お年寄りは若者より腎臓や肝臓の機能が下がっていることが多いので、活性型への変換効率が低く、1日800IUとらないと効果が出なかった可能がある。ビタミンDを多く含む食品は、サケやマグロ、ウナギ、イワシなどの魚やキクラゲ、シイタケなどのキノコ類。1日800IUとるためには、魚なら1~2切れ、シイタケは10枚、キクラゲは乾燥品で一つかみ(5g)が目安だ。こうした食品に、サプリメントや医師に処方してもらえる薬(活性型ビタミンD)をうまく組み合わせて、ビタミンDをしっかり取るといいのだろう。
2004/05/02
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血管のほとんどが毛細血管です。毛細血管の太さは赤血球よりも小さいということはあまり知られていないようです。赤血球は自身が変形することで毛細血管を通っていくのだそうで、赤血球同士がくっついたり、活性酸素でボロボロにされているとスムーズに通れなくて血流が悪くなるそうです。************************************************************************ テレビでは同じような健康情報を繰り返し放映しているのに、なぜ視聴者は飽きてこないのだろうか。「某テレビ番組でココアが取り上げられたら、翌日スーパーの棚からココアがなくなるほど売れた」というエピソードからすでに5年はたっている。にもかかわらず、依然と健康情報番組は花盛りである。見えない疾病リスク、自分で知覚できない疾病リスクを身近な食品で解消できるという、一見科学的な情報を提供しているのが昨今の健康情報番組である(ただし、ここでいうリスクはあくまでも番組側により選別されたものにすぎないのだが)。その情報を得た視聴者は、身近な食品を摂取することで自分が科学的にも健康によいことをしているという満足感を得る、あるいはリスクに対する不安感を解消する。それは単なるリスク回避行動ではなく、科学的な健康法を実践すること自体が楽しみの一つとなっている(1)。それに答えて、健康情報番組は次から次へと新たなリスクとそれに対する身近な科学的解消法を提供する。このような連鎖が今の健康情報番組の隆盛を支えている。健康情報番組の功績(?)の一つは、目に見えないはずの疾病リスクを見えるかのように表現したことだ。そのよい例が「血液サラサラ」という用語である。最近医師の間でもこの「血液サラサラ」という言葉が使われるようになってきたが、その意味するところは人によって異なる。ある人は血栓予防との関連で、ある人はコレステロールとの関連でこの言葉を使用している。私の調べたところでは、「血液サラサラ」という言葉が一般に使われるようになったのは、MC-FAN(MicroChannel array Flow ANalyzer)という検査機器で得られた画像がテレビ番組で紹介されるようになってかららしい。健康情報番組をしばしば見ている人にはおなじみの、櫛状に並んだ細長い六角形のブロックのスリットを血液が流れる映像、これはMC-FANのから得られたものである。MC-FANは食品総合研究所の菊池祐二氏らにより開発されたもので、これにより血液中の赤血球変形能、白血球粘着能、血小板凝集能などを総合的にしかも直接目で見ることができる(2)。血液がスリットを流れる様子を見ることで、血液がサラサラなのかドロドロなのか一目瞭然となる。きわめてテレビ向きの機器である。この映像を利用して、テレビ番組は「血液がドロドロ」だとどうしていけないのかを解説し(リスクの提示)、どのような食品を食べると「血液がサラサラ」になるのか、実際に見せてくれる(解決法の提示)。今まで見えなかった、感じることができなかったリスクは、この機器により目に見えるものとなる一方、科学的な裏付けを得たことになる。人は見えないもの、未知のものに対して不安感を抱く。ところが、たとえ実際に自分で感覚できなくても、数字として示されたり、画像で表されたりすると、ちょっと安心してしまう。「このままの生活では自分の血液がドロドロになってしまう」という不安は血液がサラサラになるという食事を摂ることで解消するかのように感じる。自分の血液はあの番組で紹介されたMC-FANの映像のようにサラサラ流れる血液になったのだと夢想するのだ。しかし、健康情報番組ではMC-FANの肝心な点が隠蔽されている。MC-FANで測定された血液がどの程度サラサラになればどのような疾病リスクがどの程度低減するのか、実際にはわかっていない。私は、MC-FANに関する論文について文献データベースを調べてみたが、いくつかの基礎的論文しか見つけることはできなかった。健康情報番組は一般の人にわかりやすいという理由でMC-FANの映像を使ってはいるが、「血液サラサラ」について医学的な共通認識が確立していない。番組に登場する専門家たちはそれぞれ自分の考える「血液サラサラ」を勝手に語っているに過ぎないのである。■ 参考文献 ■1) 柄本三代子著「健康の語られ方」(青弓社)2) 微小循環モデル測定装置 KH-3A MCFAN(出典:医師も戸惑う健康情報)
2004/05/01
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法的な整備が遅れていることが一番の問題ですが、少しずつ改善の動きが見えています。健康食品の中でも人気のあるダイエット関連商品は、医薬品を入れたり、下剤を入れたりして効果を上げようとしているケースが少なくないようです。健康被害が見過ごせず、厚生労働省と公正取引委員会のメスが入ることは大歓迎です。ほとんどのものが無効とでるのではと予想しています。どのように発表するかわかりませんが、夢を買っている人達もいるようですので、夢がこわされるとするとお気の毒だと思います。正しいダイエットは体脂肪だけを減らすことで、やる理由と目標が明確、正しい知識、正しいコツを知ると簡単だと思います。ダイエットを効率よく成功させる12ヵ条をご一読ください。*****************************************************************************厚生労働省は、脂肪をまとめて排出するなどと標ぼうするダイエット健康食品の効果の調査に乗り出した。12日に行われた「『健康食品』に係る制度のあり方に関する検討会」で、ダイエット食品を栄養機能食品とすることについて議論したときに、「そもそもダイエット食品そのものに問題があるのでは」との指摘があり、新開発食品保健対策室長の尾形氏が調査を実施していることを明らかにした。対象となっているダイエット健康食品は、油分吸着などのビーカー実験結果を強調して脂肪排出作用をうたう商品など。厚労省によると、すでに独立行政法人国立健康・栄養研究所による検査かスタートしており、メーカーが主張するダイエット効果について、動物実験などにより効果を測定する。実験では数ヶ月程度を要する模様。厚労省では、仮に効果が認められなければ、健康増進法違反として企業責任を問う構えだ。尾形室長によると、こうしたダイエット健食の表示については、公正取引委員会も問題視しており、対策室に連携を申し入れているという。このため、国立栄研の検査で効果が明確にならなかった場合、同時に景品表示法違反となる可能性もある。(出典:健康産業新聞)
2004/04/30
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私は獣肉はほとんど食べず動物性タンパク質は魚貝類、鶏肉くらいで牛肉が消えても困りませんが、牛肉に限らず効率重視の飼育はいろいろな問題を抱えているようです。先日、倶知安で楽天日記でお知り合いになったえぞふじさんにお会いできて、安全でおいしいたまごをわけていただいています。誠実な生産者の顔が見えるものが安心材料のひとつだと思います。*****************************************************************米国でBSE(牛海綿状脳症、狂牛病)が発生、日本が米国からの牛肉輸入を禁止して4カ月が経つ。4月下旬に開かれた日米協議で、輸入再開のシナリオが描かれ、秋にも再開の見通しになっている。BSEの侵入を防ぐため、肉牛の全頭検査、危険部位の除去などについて、日米専門家会議を設置して、5月中旬から協議を始め、夏までに結論を出して再開にもっていこうというものだ。これで、米国産に依存していた外食産業には、輸入再開は救いの神に違いない。牛丼ファンにも朗報だろう。一般消費者は、食肉店やスーパーには、国産牛肉、米国以外の外国産牛肉もあったから、米国産がなくても、たいして困っていないと思う。ただ、米国産牛肉が何の心配もなく食べられることになれば、それにこしたことはない。これから、再開のシナリオを説得あるものにするため、日米の専門家が技術的問題を検討するのだが、一般消費者にとって牛肉は日常食べるだけのものでしかない。日本国内の牛肉生産の実態を知らないし、ましてや米国など外国のことはほとんど分からない。専門家の安全のお墨付きがすべてである。しかし、この輸入禁止を機に、牛肉について知るのは、安全な牛肉を食べるためにも必要なことだろう。横田哲治さんという農業、農政のジャーナリストがいる。牛を育てた経験もあり、20年以上前から米国、オーストラリアなど世界30数カ国を訪れ肉牛の生産地、現場を見てきている。その横田さんが4月に出したばかりの著書「牛肉が消える!」(日経BP社刊)で、米国の牛肉生産の実態、オーストラリアなど主要対日輸出国の実態を分かりやすく教えてくれる。一般の消費者や牛肉に関連する仕事に就いていない人でも興味深く読める内容になっている。横田さんによれば、日本の外食産業や大手スーパーの肉は米国産で、その過半数が「フィードロット」と呼ばれる穀物多給肥育の牧場で生産されている。子牛には肥育のためカロリーの高いとうもろこしや大豆などの穀物飼料が中心になり、牧草など繊維質の餌は少なくする。牛は反芻動物で胃の中のバクテリアで牧草や稲わらを消化して健康な状態を保つことができる。穀物飼料は脂肪分の多い牛肉の生産が目標で、牛の健康は二の次になる。フィードロット方式は、従来の放牧による飼育でなく、牧草もない柵の中に多数の牛を入れ、牛の運動を制限して肥育を促進させる。肥育状況はきっちり管理され、ビタミン剤、飼料添加物も与えられる。雌牛には成長を妨げないように発情抑制剤を投与する。横田さんは、自然の理に従わない牛の肥育に、警鐘を鳴らす。米国の検査体制への疑問、大手食肉業者の政治的な圧力にも触れながら、横田さんが高く評価しているのは、オーストラリアだ。食肉加工場で処理された牛を最後まで追跡可能な「トレーサビリティシステム」が確立され、機能しているという。米国の安全性確保の体制は、オーストラリアにとても及ばない、と語る。そのオーストラリアは、11年ほど前から「オーストラリア産松坂牛」を生産、肥育用子牛として、また肥育した成牛を肉にして日本に輸出している。松坂牛は黒毛和牛種のトップブランドだ。子牛は日本で肥育された後に国産牛として店頭に並ぶ。オーストラリアは黒毛和牛の飼育に適した環境にあり、今後急速に生産が拡大すると予想する。カナダ、アメリカでも生産が広まると見ている。生産コストは10分の1と圧倒的に低い。純粋種を基にしているので、どこで育てようが味、品質は変らない。和牛は日本だけでしか生産できないという神話は、崩れているのだ。オーストラリアだけでなく世界のどこでも松坂牛が育ち、日本の生産者は壊滅的な打撃を受けることになる。日本には、松阪牛、近江牛、神戸牛の三大ブランドのほか、160以上のブランド牛がある。松阪牛でも飼育業者の高齢化、若い後継者がいない、飼育技術を持つ人が減っているなど深刻な課題がある。ブランド名は残っていても実際の生産はじり貧の方向にある。かくして、BSEなどが世界中に広がり輸入も止まれば、牛肉が消えるのである。有機畜産のガイドライン設けた国際機関コーデックス委員会が2001年7月、ガイドラインにまとめた。自然の繁殖方法の利用、家畜へのストレスを最小眼にする、動物性医薬品(抗生物資を含む)の段階的使用中止、など今後の国際な畜産の在り方を示すものである。このガイドラインに沿って、日本では有機畜産法案が現在準備中で、2005年に国会出される予定だ。この法案の中身が日本の畜産、牛肉生産の将来を左右することは間違いない。横田さんの考えの原点は「食は命」である。この思想に立ち、牛肉問題にメスを入れたこの本が語る知られざる真実は実に興味深い。(出典:NIKKEI BP)
2004/04/29
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少しずつですが、情報公開が進んできていて歓迎できます。病院の評価とかランキング本が売れているようですが、選び方に偏りがあるそうで鵜呑みにはできないようです。ガン関係では国立がんセンター総長がコメントしています。日本のガン治療は、化学療法で小さくしてから手術をするという組み合わせが主流のようですが、アメリカでは、医療用サプリメントを併用して抗ガン剤の副作用を抑えて治療効果を上げ、手術が不要になるケースも珍しくないそうです。どんなものを使っているかまでお聞きできましたので何かあっても安心だと感じています。***************************************************************厚生労働省は投薬ミスや機器の誤操作などの医療事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット事例」の情報をデータベース化し、インターネットでの公開を始めた。 収載データは、厚労省が2001年10月以降、全国の大学病院や国立病院・療養所から集めた約6000件にのぼる報告に基づいた。 このうち、〈1〉致命的な事故につながるおそれがある〈2〉繰り返し発生している〈3〉有用な改善策が示されている――など、特に重要と思われる147の事例を選び出し、専門家のコメントを添えた。データはこちら。
2004/04/28
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年中行事のように健康食品での健康被害がでます。ダイエット用に多いようですが、医薬品成分をいれて効果をだそうとする卑劣な例が後を絶ちません。法整備が進むことと私達消費者が賢くなることが大切だと感じます。********************************************************* 東京都は4月22日、ダイエットに効果があるとされるハスの葉入りをうたったサプリメントから、「甲状腺末」が検出されたと発表した。都では販売事業者に対して製品の販売中止と回収を指示するとともに、都のホームページなどを通じて購入者に使用中止を呼びかけている。このサプリメントは、東京・町田市に本社があるオーサムワンダーが販売している「ハスの葉スリム」。都内の医療機関から都に対して、健康食品の摂取との因果関係が否定できない甲状腺機能亢進が認められた患者についての通報があり、都の健康安全研究センターで製品を調べたところ、医薬品成分である甲状腺末成分が検出されたもの。健康被害があった患者はその後軽快したという。この製品の1カプセル当たり0.08mgのヨウ素が含まれていたが、これは、甲状腺機能が低下した成人患者に対する1日投与量中のヨウ素量(0.045~0.14mg)にほぼ匹敵する。甲状腺末は基礎代謝を亢進するため、過去にもやせ薬として乱用された経緯があるという。副作用としては、狭心症や鬱血性心不全、頻脈などがある。東京都のプレスリリースはこちら。(出典:MedWave)
2004/04/27
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日本のウェブサイトはもっといいかげんのように感じます。21世紀は『自分の健康は自分で責任を持つ』時代ゆえに、私達の知識を高めて自衛する必要があると思います。私の日記も信用しないで、ご自分で納得できるまでお調べください。***************************************************************** 現在、世界で6億人と推定されるネット利用者の過半数が健康情報を求めてホームページを閲覧している。癌関連医学誌「Annals of Oncology」4月14日号に掲載された先ごろの研究では、良質な情報を一般市民に提供する優れたサイトが多い一方で、特に補完療法や代替療法を中心とした一般的な癌関連サイトの多くに誤解を招くような情報やバイアスのかかった情報が含まれていることが判明した。英エクセターおよびプリマス大学の研究者らは、特定の用語をグーグル、ヤフー、MSNなどの検索エンジンにかけ、最も頻繁に引用されている32サイトから収集したデータの質と正確さを評価した。その結果、約16%が放射線療法や薬物療法など従来的な治療をやめて科学的データに乏しい代替療法を利用するよう積極的に提案し、3%は医師の助言を無視するよう訴えていた。一方、大学や政府機関が運営するサイトは概ね良質であった。従来療法の医薬品と代替療法の食品に関する適切な基準をネット上で実施することは難しく、サイトの総合的な監視および規制は不可能に近いが、政府による承認システムの導入は可能であり強く求められる。また、サイトの格付けを行う非営利的な「ネット上の健康情報基金HONコード」に現在3,000を超えるサイトが自発的に参加していることに対し、専門家の1人は「情報の質向上への重要な一歩」と評価する。利用に当たっては、まず米国立癌研究所(NCI)や癌専門の大病院など政府や非営利団体が運営するサイトにアクセスすることが望ましい。また、他のサイトに関しては、科学的情報源の言及があるか、執筆者が専門家たるべき適切な訓練と経験を経ているか、商品の宣伝に商業的な利益相反があるか、極端な言葉が用いられていないかなどを確かめ、助言を行動に移すにあたっては医師に相談することが極めて重要である。
2004/04/26
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たばこは百害あって一利なしが次々と解明されています。日本ではめずらしい調査結果がだされました。でも、実はたばこより有害なことがありました。それは肥満でした。80歳で、たばこを吸っている人はいますが、肥満している人は見たことがありません。正しいダイエットは体脂肪だけを減らすことで、やる理由と目標が明確、正しい知識、正しいコツを知ると簡単だと思います。ダイエットを効率よく成功させる12ヵ条をご一読ください。******************************************************************たばこがなかったら、国内で毎年約48万人発生しているがん患者のうち、約9万人はがんにならずにすむはず。厚生労働省の研究班(班長・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部部長)が23日、喫煙とがんについての調査報告と試算結果を発表した。 研究班は、90年から約10年間、岩手、秋田、長野、沖縄など8県に住む40~69歳の男女約9万人を対象に追跡調査した。 期間中にがんにかかったのは、約5千人。男性で最も多かったのは胃がん(がん患者のうち26.3%)で、次いで肺、結腸、肝臓が続いた。女性では乳がん(同17.7%)、胃、結腸、肺の順に多かった。 喫煙者のがんの発生率は、これまで吸ったことのない人に比べ、男性で1.6倍、女性では1.5倍。禁煙している人のがん発生率も、男性は非喫煙者に比べ1.4倍で、過去の喫煙の影響が見られた。 発生率は、1日の喫煙本数が多くなるほど高くなり、本数が少なくても長期間吸っていれば高くなった。 こうした発生率の差をもとに、日本全体でのがん発生率を計算したところ、男性ではがん全体の29%にあたる約8万人、女性ではがん全体の4%にあたる約8千人がたばこが原因でがんにかかったと推定された。 津金班長は「たばこが原因で死亡した例では肺がんが代表的だが、胃や結腸、肝臓などさまざまな臓器でがんのリスクを高めていることが裏付けられた。禁煙後、たばこの影響がなくなるのは10~20年後。早めの禁煙を」と話している。
2004/04/25
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人は血管と共に老いるといわれています。脳血管疾患と心血管疾患で年間30万人が亡くなっていて、死因1位のガンを超えているそうです。3人に1人はこれらの病気で命を落とすことになります。原因はいずれも血管の老化による動脈硬化で、血管も年をとるということだそうです。気づかずにいると、くも膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞など重大な病気へと確実に移行しますが、自覚症状はないそうです。大平元首相、小渕元首相は現役の時に亡くなり、最近では長嶋監督が倒れました。一命をとりとめてもつらい後遺症が残り、元通りの生活はできません。原因を突き止めれば新聞記事以上の効果的な予防はできますが、膨大な情報に振り回されて正しい情報を得にくい環境にあります。私は20年間くらい(その前は覚えていない)血圧が変わらず、100~110/60~70mmHgの範囲に収まっていることでもわかるようです。*********************************************************◇実年齢差10歳以上、生活習慣病の疑い長嶋茂雄さんをも襲った恐ろしい脳梗塞(こうそく)。その元凶は血栓だ。血栓ができやすい状態かどうかは「血管年齢」を測定すれば分かるという。生活習慣病を早期に発見する手段として注目されており、早速、測ってもらいに行った。◇若返りにはウォーキング/バランスのいい食事◆あっという間の測定東京・高田馬場にある臨床試験専門施設・早稲田クリニックを訪ねた。「ベッドに横になって楽にして下さい」。東京医科大学八王子医療センター循環器内科部長の高沢謙二・同大助教授が迎えてくれた。「あなたの『血管年齢』は若返る」(講談社)、「血液をサラサラにして血管年齢を若返らせる本」(PHP研究所)などの著者だ。身長、体重、年齢を告げて横になる。血圧測定の後、「この中に人さし指を入れてください」と示されたのは小さな箱型のセンサー。恐る恐る指を入れたが、血圧計のような圧迫感はない。看護師さんが「いきますよ」の声とともにボタンをピッと押したと思ったら、すぐに結果を印字した紙が出てきた。その結果にショックを受けた。実年齢は33歳なのに、血管年齢は何と50歳!女性は一般的に大動脈が細いため男性より血管が硬く、その日の体調や精神状態でも変動するとはいうものの、定期健診の血液検査などでは異常が見つかったことはないのに……。◆血管年齢って?血管年齢は、心臓の拍動を細かく分析した「加速度脈波」の形で推定する血管の老化度。血管が柔軟なら尻上がりの波形だが、老化して硬くなると尻下がりになる。最近は測定器を備えた医療機関も増え、健康器具メーカーが家庭用の開発にも取り組んでいる。高沢助教授によると、血管年齢と実年齢の差が10歳以上の人は高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の疑いがあり、要精密検査▽20歳以上なら生活習慣病で、動脈硬化が進んでいる可能性が高い。「加齢で血管が硬くなるのは自然の摂理。裏返せば、年不相応に血管が硬いのは何か要因がある」とも。その要因は(1)高血圧やストレスなどによる機能的要因(2)生活習慣病による器質的要因に大別される。「サイレント・キラー」の異名がある生活習慣病は、自覚症状がないまま動脈硬化を進行させ、脳梗塞や心筋梗塞などで突然、命を奪う。高沢助教授は「気づいた時には既に発病しているのが生活習慣病。早く発見して手が打てるように、自分の現状をよく知ることが重要です」と、血管年齢を測る意義を強調した。◆血管が老いていたら血管年齢が高いと言われたら、どうすればよいのか。血管に優しい生活を実行すれば、若返りは可能という。お勧めは「1日20分、週2回のウオーキング」。血糖値やコレステロール値を下げ、毛細血管を増やす効果もある。また、過食になりがちな現代人は、動物性脂肪や塩分などの取り過ぎにも要注意だ。高沢助教授からは「長続きのコツは頑張りすぎないこと。時計を見ながら歩くのではなく、楽しくやる。食事もいきなり半分には減らせないが、腹八分目なら無理なくできます」とアドバイスされた。◆血液サラサラにさて、腹八分目でもせっかく食べるなら体にいい食事を心がけたい。「からだによく効く食べもの事典」(池田書店)を監修した女子栄養大学の三浦理代(まさよ)教授(食品栄養学)に、血管を若く保つ食品について聞いた。魚に含まれるEPAやDHAという必須脂肪酸には、コレステロールや中性脂肪を下げる働きがある。特にイワシやサンマなど背の青い魚はDHAが豊富。イカやタコ、カキに含まれるタウリンにもコレステロールを下げる働きがあるという。また、たんぱく質は血管をしなやかにし、カルシウム・カリウムは血圧を下げる。納豆や豆腐に含まれるレシチンやキノコ類に含まれるエリタデニン、海藻に含まれるアルギン酸、乳酸菌はコレステロールの低下に有効だ。「一つの食品に偏らず、1日30品目をバランスよく食べること。その中で、意識して体にいいものを取り入れることが大切です」と三浦教授。さあ、今日から頑張りすぎずに頑張って血管年齢を下げよう。(出典:毎日新聞)
2004/04/24
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高脂血症治療薬スタチン系薬剤は様々な副作用がありますが、世界で最も使われている薬のひとつです。米疾病管理予防センターと米公衆衛生局は、母体に総合ビタミン・ミネラル剤を日常的に摂取させることによって心血管欠損は30%、尿路障害85%、先天性四肢欠損36%、神経管欠損71%も発生率を減少させるとも発表しています。今度は、このスタチン系薬剤の悪影響を発表しました。********************************************************** 妊娠中または妊娠を考えている女性が胎児への有害性を理由に避けるべき薬剤は多いが、米国医学誌「New England Journal of Medicine」4月8日号に掲載された米国立衛生研究所(NHI)による先ごろの研究では、妊娠初期におけるスタチン系コレステロール低下薬が重度の中枢神経系障害および四肢の奇形に関連することが判明した。研究者らは、1987年から2001年にかけて妊娠初期3カ月に生じたスタチン系薬剤への曝露に関する米国食品医薬品局(FDA)への報告52件をレビューした。その結果、出生時に奇形が見られた乳児20人のうち5人が重症の中枢神経系障害、5人が四肢の奇形、1人が双方を呈していた。また、脳が適切に分離できないことに起因する全前脳症という極めて稀な出生異常が2人に見られた。主任研究者で米国立ヒトゲノム研究所遺伝医学部長のMaximilian Muenke博士によると、スタチン系薬剤服用女性の大半は45歳を過ぎているが、1~3%は出産年齢にある。胎児期のコレステロール合成は正常な発達に不可欠であり、妊娠中に同薬剤を投与した動物の子孫に様々な出生異常が見られたことから、すでにFDAは妊娠中の服用を禁忌として警告に盛り込むことを義務付けている。本研究の対象となった報告が任意のものであったため、非営利団体マーチオブダイムズの医療ディレクターNancy Green博士は、妊娠中におけるスタチン系薬剤の安全性をより総合的にモニターして報告する全国的なシステムの必要性を強調する。そのリスクを明確化するにはさらに大規模な比較研究が必要であるが、さしあたってのところ、同薬剤を服用中に予期せずに妊娠した女性は、直ちに医師の診察を受けることが望ましい。
2004/04/23
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健康ブームに乗って健康食品が売れているそうです。健康食品のほとんどは科学的な裏付けがなく、法整備の遅れている日本は悪徳業者の天国のようです。へんなものに手をだして健康被害を受けないように気をつけましょう。**************************************************************国民生活センターはこのほど、「健康食品」に関する消費者相談の動向を公表した。全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)には、1999年度以降、2003年12月末までに、「健康食品」に関する相談が6万3937件寄せられた。食品に関する相談の合計は11万2548件で、その56.8%を「健康食品」が占めていた。そのうち危害情報は546件で、下痢、腹痛、吐き気など「消化器障害」が52%ともっとも多かった。年度別の動向をみると、「健康食品」に関する相談件数は、1999年度から2002年度まで、1万740件から1万7474件へ急増していた。しかし、2003年度は12月末までに9592件にとどまっており、前年度同時期の1万405件を下回っている。2002年度は、ダイエット効果を前面に出した健康食品と称する未承認医薬品等の服用で死亡や肝機能障害などの健康被害が社会問題になったことが急増の背景にあるようだ。危害内容をみると、2003年度の健康食品に関する危害情報は546件あり、その内訳では、下痢、腹痛、吐き気などの「消化器障害」が287件(52.6%)ともっとも多かった。動悸、精神不安定などの「その他の傷病および諸症状」が141件(25.8%)、湿疹、蕁麻疹(じんましん)などの「皮膚障害」が96件(17.6%)で続いている。最近の主な相談内容としては、「糖尿病以外に便秘にも効くという健康食品を試飲したら、全身に発疹が出た」(50代女性)、「アマメシバを服用し続けていたら、咳や痰が止まらなくなり通院した」(60代女性)、「病気が治ると言われてプロポリスを購入した。飲用したら顔や足が腫れて入院した」(60代女性)などが挙がっていた。被害者の属性では、女性457件、男性76件と女性が多く、年代別では70歳代が111件、60歳代が88件あった。ただ、30歳代や50歳代も82件と多く、幅広い世代に被害が見られた。被害の治療期間をみると、1週間未満の軽症が362件と多かったが、死亡が1件あったほか、治療期間3週間以上の重症も41件と少なくなかった。(出典:MedWave)
2004/04/22
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喫煙環境がさらに厳しくなっている一例です。私は社員を必要としていませんが、必要になっても社員に喫煙者を採用することはないと思います。最大の健康阻害要因、死因とわかっている喫煙者の勇気には敬服しますが、いずれ何らかの理由でたばこをやめることになると思いますので、どうせやめるのなら早い方が絶対に得をします。上手に禁煙するコツ と私の禁煙経験を参考にして、禁煙に成功してください。**************************************************************** 「たばこ追放」の動きが広がるなか、喫煙者は採用選考の対象にさえしない企業が出てきた。「社内の和を保つ」「優秀な人材をそろえたい」などが理由。大手企業はここまで顕著ではないが、社内禁煙の流れは確実に強まっている。たばこを吸うというだけで、「不適格」の烙印(らくいん)を押され、企業選択の幅が狭まる――そんな時代が近づきつつあるようにもみえる。 横浜市港北区のソフト開発会社「エスエムジー」(資本金3000万円、従業員約50人)に、昨年入社したシステムエンジニアの速川徹さん(26)は「社内全面禁煙、喫煙者不採用。これが入社を決めた重要な動機の一つでした」と話す。 就職活動では各社の分煙・禁煙対策を調べたほど。「社員の健康や社内環境を気遣うスタイルが気に入りました」と、煙のない所で働ける幸せを喜ぶ。 エスエムジーは、01年から翌春採用の選考基準に「非喫煙者であること」を取り入れた。入社希望の喫煙者は、入社前年の8月までに禁煙することが条件だ。 たばこを社内から追放したそもそもの理由は、コンピューターに灰やヤニが入るのを防ぐためで、当初は分煙制だった。だが、会議中に喫煙時間を取るかどうかなどを巡って、喫煙者と非喫煙者に割れる弊害が目立つようになった。新免流(しんめんりゅう)社長(45)はじめ全喫煙者が禁煙し、さらに喫煙者は採用しないことにした。 喫煙者を採用から除外すると、良い人材が集まらないのでは、という不安もあったという。だが、新免社長は「まったくの杞憂だった。かえって会社の主張がはっきりみえると好評なくらい」と胸を張る。 企業のコンピューターシステム構築などを手掛ける東京都港区の「レッドフォックス」(資本金6290万円、従業員約120人)も、喫煙者お断り。既に5年ほど続けている。 その理由を別所宏恭社長(38)はこう説明する。「(分煙したのでは)たばこを我慢している時に脳の働きが低下して、生産性が落ちる。全員が非喫煙者なら、そのような心配がなく、仕事の効率がよい」。 「そして何より、優秀な人を採用できる」。優秀な学生ほど吸わない、との実感を得ているからだ。企業として利潤をあげるには、と考えた時、当然の結論だったという。 採用時に非喫煙を条件にしていないものの、社内を全面禁煙にしている企業も、喫煙者にとっては入りづらいことに変わりない。 製薬会社のファルマシア(昨年ファイザーに合併)が02年、200社を対象にまとめた調査では、全面禁煙22.5%、分煙65.0%、時間別で規制4.0%で、規定なしは8.5%に過ぎなかった。 全正社員と内勤の契約社員計約300人の禁煙を達成した大手女性下着メーカー、トリンプ・インターナショナル・ジャパン。今年入社の総合・一般職15人(男6、女9)の中には一部喫煙者もいたが、内定段階で禁煙することを確認してから採用した。 たばこを吸っていては希望企業に就職、いや応募さえ難しい時代が、近づいているのかもしれない。
2004/04/21
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ジャンクフード文化の最恥部は、経営陣らが自社製品を避けていること。世界で最も著名な経済学者ポール・ゼイン・ピルツァー著『健康ビジネスで成功を手にする方法』より。自社製品が健康を害すると知っているから避けているわけですが、ジャンクフードの代名詞が健康を意識し始めました。企業理念が健康をテーマにしておらず、単に儲かるから参入するので、質的には疑問が残ります。************************************************************* ◆米マクドナルドが肥満防止の健康メニューを発表=AP 米マクドナルドは、肥満防止のための健康メニューを、全米で相次いで発売すると発表した。5月からサラダとミネラル水に歩数計をセットにしたメニューを売り出して運動の大切さを訴えるほか、6月にはフライドポテトのかわりに薄切りリンゴを選べるサービスを始める。 成人の3割以上が肥満といわれる米国ではファストフードの食べ過ぎが問題視されており、多くの選択肢を示すことで批判をかわす狙いもある。 サラダに使うドレッシングには低脂肪の品ぞろえをし、飲み物は果汁100%のリンゴジュースなど健康志向のメニューを増やす方針だ。「まずは身内から」と、全米約1万3000店の従業員60万人以上に歩数計を配り、積極的に歩いて健康づくりをするよう求める。 ◆日本コカ・コーラ、健康志向飲料の新事業「the Wellness」を立ち上げ初のトクホ含む4飲料を5月10日に発売 日本最大の飲料企業である日本コカ・コーラが、「根拠のある健康効果を持ち、手軽においしくケアできる」をコンセプトとした新事業ブランド「the Wellness FROM Coca-Cola」を立ち上げる。
2004/04/20
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アメリカから抗加齢研究の著名科学者が来日して直接ご教授いただく機会がありましたので、老化現象と老化を遅らすポイントについてまとめてみました。個人的に的を射た真の鍵も教えていただきました。老化とは?身体が衰える自然のプロセスの中で、本質的機能の多くが本来のレベルより低下する。老化現象はすべて遺伝子、特にDNAが関連している。老化は、30代半ばから始まる。細胞の再生スピードより、死んでいく細胞のスピードが早まる。代謝機能の劣化。老化の原因は?1.細胞の再生ミスの増加 ダミー細胞と呼ばれる何の機能も果たさない細胞が増える 80歳では30%がダミー細胞といわれている2.DNAの断裂、短縮化3.酸化酵素の調整機能の低下 防御システムの機能低下、脆弱化4.ミトコンドリアによる日常エネルギーの産生 食べたものを代謝することで老化していく5.外部からのフリーラジカルによる攻撃老化の原因は?1.細胞数の減少2.細胞の健全性と機能の低下3.体内の抗酸化ネットワークの効率の低下すべてDNAに関連している老化を遅らせるにはより豊かに、より長寿を満喫するために1.DNAの保護2.自分自身の遺伝子構造の把握(家族の寿命、病歴、死因)3.健康に関する知識と理解を深める4.健康維持の条件 健康に対する積極的な取り組み バランスの取れた食生活 信じられないほど劣悪な現実 理想的な栄養状態に近づける 体内の抗酸化物の正常な濃度とバランスを保つ 適度な運動 ストレス管理(不安のない幸せな気持ちを高める) ストレス負荷は偏った食生活とライフスタイルの選択ミスにより増大する 体重管理 長寿と肥満は大きな相関関係がある 80歳以上で肥満した高齢者はいない サルの研究では食事制限をすると30%寿命が延びる 日本人が長寿な理由のひとつは身体が小さいこと
2004/04/19
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今まで信じられてきたことが真実ではないことがしばしば見られます。牛乳の消費量の多い国ほど骨粗鬆症が多いという。骨にはカルシウムとケイ素という時代がくるのかも知れません。この発表以前にカルシウムサプリメントにケイ素を配合していた会社があったことには感心しました。*********************************************************骨を強くするミネラルと言えば、誰しも思い浮かべるのがカルシウム。しかし、最新の研究で、ケイ素はカルシウム以上に骨を強くする可能性が高いことがわかった。米国の代表的な疫学研究の一つに、「フラミンガム研究」と呼ばれるものがある。1940年代からスタートした、長期間の地域コホート研究だ。地域コホート研究は、同一地域に住む人を対象にした追跡調査研究のこと。食生活や血圧、血清脂質値などを調べた上で、長期間にわたり健康状態の変化を追跡調査している。フラミンガム研究から、血圧や血清脂質値が高い人、肥満の人、たばこを吸う人は、心臓病で死ぬリスクが高いことがわかり、心臓病の診療を大きく進歩させた。このフラミンガム研究に当初参加した人の子供を対象とした「フラミンガム子孫研究」(Framingham Offspring Study)も、1970年代からスタートしている。今回、ケイ素摂取量と骨の強さ(骨密度:BMD)に密接な関係があることが明らかになったのは、この子孫研究のデータによる。米国と英国の共同研究グループは、フラミンガム子孫研究の参加者2846人(30~87歳、男性1251人、女性1596人)の食生活を調査。同時に、背骨(腰椎)や足の付け根の骨(大腿骨けい部)のBMDを測り、食事からのケイ素摂取量とBMDとの関連を調べた。ケイ素摂取量を4グループに分けて比較すると、男性や閉経前の女性では、ケイ素摂取量が多いほど大腿骨頚部のBMDが高いことが判明した。最もケイ素摂取量が多いグループ(1日40mg以上)は、最も摂取量が少ないグループ(1日14mg未満)より、BMDが10%近く高いことが明らかになった。ちなみに、カルシウム摂取による同様の研究では、摂取量が最も多いグループと最も少ないグループのBMDの差はたかだか5%だった。「食事からのケイ素摂取量の差がBMDに及ぼす影響は、カルシウムよりも大きい」と研究グループはみている。ケイ素はこれまで、人の健康に対する影響がはっきりとはわかっていなかった。ケイ素を含まない食事で育てたマウスは、骨の生育が不十分とのデータがあり、おそらく骨の健康維持に大切なミネラルだろうと考えられていたが、人を対象にした大規模な疫学研究で密接な関係が示されたのは初めて。これまで人への作用に対するデータがなかったこともあり、今のところケイ素の栄養所要量は定められていない。しかし今回、“カルシウム以上に効く”とのデータが発表されたことで、状況ががらりと変わる可能性が出てきた。ケイ素はほかのミネラルと同様に、食品から摂取しても体内に吸収されにくいことがわかっている。例えば、バナナはケイ素が豊富な食品の一つだが、食べても含まれるケイ素の5%程度しか体内に取り込まれない。ただし、ケイ素の吸収率は食品の種類や加工法によって大きく変わる。ケイ素は穀物の皮にも多く含まれているが、全粒粉から作ったシリアルや、大麦を皮ごと使って作るビールの場合、含まれるケイ素の4~8割と高い割合で吸収される。
2004/04/17
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イラクで武装勢力の人質となっていた日本人3人が15日、バグダッド市内で解放されたそうで、何よりだと思います。日本の被爆量は世界でも多いようですが、CT装置も世界の半数近くが日本にあるとは驚きです。多額な投資を回収しようと、せっせと活用するのでしょうね。****************************************************放射線診断装置のCT(コンピューター断層撮影法)検査による国民1人当たりの年間被ばく量が、約10年間で3倍に増えたと推計されることが、独立行政法人・放射線医学総合研究所(千葉市)のグループの調査でわかった。 今年1月には、日本国内のがんの3・2%は放射線診断が原因とみられるとの報告を英国の研究者がまとめており、日本医学放射線学会は過剰な検査を防ぐためCT検査の指針づくりに乗り出した。 グループは、CT装置を所有する国内の約9900医療機関のうち、約1000施設を無作為に抽出し、アンケート。2000年の特定の1週間に、検査の回数や部位、使用機種や電圧、時間といった撮影条件などを調べ、同年中に全国で行われた検査件数と被ばく線量を推計した。稼働中のCT装置は1万1050台で、前回調査(1989年)のほぼ倍だが、年間の検査件数は3655万件で、人口1000人あたり290件と3倍に伸びた。 国民1人当たりの被ばく線量は、前回(0・8ミリ・シーベルト)の3倍にあたる2・3ミリ・シーベルト。胸のエックス線撮影115枚分に相当し、宇宙などからの自然放射線による平均年間被ばく量(2・4ミリ・シーベルト)に匹敵した。 グループは「世界のCT装置の半分近くが日本にあり、半数近くの検査が行われていると言っても過言ではない」と、わが国のCT検査が突出して多いことを指摘している。 (出典:読売新聞)
2004/04/16
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1月1日の日記でダイエットに人気のエフェドラの健康被害がめだち、米食品医薬品局(FDA)は2003年12月30日、販売禁止を発表したと書きましたが、4月12日に規制が発効したそうです。日本もマオウを含めて愛用者が多いようで、対岸の火事ではないと思います。ダイエットは安直に薬物に頼り、命をかけてやるものではなく、正しい知識とコツを学び、努力すれば健康的に体脂肪を落とせるのですが・・・・・。*************************************************************************米国医薬食品局(FDA)は4月12日、エフェドラ(エフェドリンアルカロイド)を含むサプリメントの販売を禁止する規則が同日、発効したと発表した。今後、販売などは非合法となり、万一販売を行った場合、FDAは販売を禁止するための適切な強制的措置をとることができる。FDAでは今後、インターネットによるエフェドラの販売についても監視を強化するとしている。日本向けにエフェドラ含有サプリメントを販売していた通信販売業者の中には、FDAの禁止措置発効に合わせて日本向けの販売を取り止めたところもある。(出典:MedWave)
2004/04/15
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最近は喫煙が最大の死因、健康阻害要因だと解明され、様々な調査が行われていますね。節煙しても、低タールのたばこに変えてもリスクが変わらないこと、環境基準の5000倍の猛毒を撒き散らす他殺行為だということもわかりました。以前から指摘されていましたが、大切な家族の寿命を縮めることがハッキリしました。ホタル族が増えているのも当然かも知れませんね。いずれ何らかの理由でたばこをやめることになるとしたら、どうせやめるのなら早い方が絶対に得をします。上手に禁煙するコツ と私の禁煙経験を参考にして、禁煙に成功してください。************************************************************************** 家庭での受動喫煙は、年齢や人種などの影響を考慮しても非喫煙者の総死亡を15%も増加させるという研究結果が発表された。ニュージーランドにおける45~74歳の全成人を対象とした国民健康調査と死亡データベースに基づく3年間の大規模前向き研究で、英British Medical Journal誌が本誌掲載に先立って電子版をホームページで早期公開した。ニュージーランドのWellington医学保健学校公衆衛生学部のSarah Hill氏らは、1981年と1996年に45歳から74歳までの全人口を対象にした調査において、タバコを吸った経験がない非喫煙者のうち、一般家庭に住んでおり、家族の喫煙状況を明らかにした人を対象として、健康調査後3年間の総死亡を3年間追跡した。家族の中に喫煙者がいれば、受動喫煙者とみなした。その結果、1981年からの調査と1996年からの調査のいずれでも、受動喫煙者の方が総死亡についてのリスクが非喫煙者よりも高い傾向があり、年齢、人種、婚姻、社会的地位などの要因で調整しても、受動喫煙ありの場合は、受動喫煙がない場合に対し、6~27%総死亡リスクが大きかった。1981~1984年の調査で男性は17%有意にリスクが高く、女性は6%高いが95%信頼区間が0.97~1.16で5%水準での有意差は見られなかった。また、1996~1999年の調査では、男が16%、女性は28%、それぞれ有意にリスクが増加していた。Hill氏らは、自宅以外における受動喫煙の影響は調査対象としていないため、リスク増加を過小評価している可能性があるとしている。
2004/04/14
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スポーツの世界ではだいぶ前から常用されていました。私も10年くらい前からスポーツ選手用のものを愛用して、何回が買え替えています。あの頃は高価なものばかりでしたが、今はずいぶん安くなっています。エアロバイクもジムでのシェアが一番高い○ンビの家庭用を愛用しています。フィットネステストでは20歳で測っても20点満点の20がでますので、励みになりません。当たり前ですが、やはり数十万円するジム用の方が高機能ですね。KENJI君さんが「目標心拍数」の計算ページと「BMI」の計算ページを作ってくださいました。感謝の気持ちで一杯です。ご活用ください。****************************************************◆目標心拍数を設定 健康づくりやダイエットには、脂肪を燃焼させる有酸素運動が最も効果的だ。大切なのは、適切な強度で運動しているか、という点。ただし、運動強度といっても、自分の感覚だけで適切かどうかを判断するのは難しい。そこで、役立つのが心拍計だ。 心拍計は、胸に密着させたセンサーから出る電波信号を、腕時計型の計測器で読みとり1分間換算の心拍数を教えてくれる装置。心拍数という分かりやすい物差しで、行う運動の強さを推測できる。 運動時の目標心拍数は、年齢、安静時の心拍数などから、簡単な計算で出すことができる運動習慣がない人がいきなり激しい運動をすると、心臓や関節への負担が大きくなり、長続きもしない。ダイエットが目的なら、全力での運動を100%とした時の40―60%程度の強度で十分だ。かといって40%を下回ると、運動の効果がほとんどなくなる。例えば40歳で安静時心拍数が55の人の目標心拍数は、計算式から105―130と出る。 ウオーキング、自転車、水泳など、自分でできそうなものを、まず週に3回くらい、1回に20分程度から始めてみよう。 ◆持病の人は健診を 神奈川県藤沢市の健康増進施設「ライフメディカルフィットネス」では、ほとんどの人が心拍計をつけて運動している。同施設を初めて利用する場合は、隣接する藤沢湘南台病院の整形外科医、福田潤さんらの健康診断を受ける。その上で、運動指導員が個々の体力や持病に合わせて運動と目標心拍数を指導している。 福田さんは「心拍計はあくまで目安。適正な心拍数の範囲内でも相当苦しいと思う場合は、無理しないこと」と言う。飲んでいる薬によっては、運動をしても心拍数が上がりにくくなるものもあるので、自己判断は禁物だ。 同施設の運動前健診で、まったく運動に支障がない人は6割。運動は可能だが心拍数に上限を設けるべき人は3割、運動に適さない人は1割に上る。 「心臓疾患や高血圧、糖尿病などの持病がある人は、必ず医師の診断を受けた上で、運動を始めてほしい」と福田さんは話している。◆計算式〈1〉目標心拍数(アメリカスポーツ医学会推奨のカルボーネン法による) 【(220-年齢-安静時心拍数)× 運動強度(%)+安静時心拍数】 運動強度は、ダイエット目的の有酸素運動なら40―60%が目安。 2〉BMI(体格指数) 【体重(キロ)÷身長(メートル)÷身長】 18.5以上25未満が正常。それより下はやせ過ぎ、25以上は肥満。身長1.7メートルで体重70キロなら24.2。 ◆心拍計 販売会社によると、1万円に満たないものから、プロのスポーツ選手向けの高価なものまで様々だ。日本ではスポーツ選手向けの多機能高級品が多く売れているが、外国では低価格の一般向け商品のほうが普及している。ダイエット目的で心拍計を使う人が多いからだという。 最近の製品には、目標心拍数、運動中の平均心拍数、運動で消費した熱量を自動的に計算する機能を持つものが多い。多くは日常生活で時計としても使える。◇有酸素運動呼吸によって体内に酸素を取り込み、脂肪やグリコーゲン(糖の一種)を分解しながら行う。最大心拍数(220から年齢を引いた数字が目安)の80%程度までの強度の運動で、ジョギング、ウオーキング、サイクリングなど長時間続けられる種目が一般的だ。 ◇無酸素運動酸素なしに、筋肉中に含まれるグリコーゲンを主に使って行う。乳酸という疲労物質が発生するため、ごく短時間しか持続できない。全力ダッシュ、重量挙げなどのきつい運動で、運動習慣のない人がいきなり行うのは危険だ。 (出典:読売新聞)
2004/04/13
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手術数が多いほど治療成績が上がると思われていましたが、現実は手術数と治療成績はあまり関係ないようです。よい病院選びの参考にするために治療成績公開を強く望みたいと思います。***********************************************************************◇全国のデータ分析で判明手術をたくさんこなした病院ほど治療成績が上がる--。厚生労働省は4月、そんな考え方から、病院に手術件数の公開を促す制度をスタートさせたが、件数と治療成績は関係ないとする調査結果が相次いでいる。同省は毎日新聞の取材に「件数と成績の関係は科学的に立証されていない」と認めた。病院選びの目安に手術件数が注目されているが、それ以上に治療成績を公開する重要性が改めて浮かんだ。同省は欧米などの研究論文をもとに、手術件数の多い病院ほど治療成績が高くなるとして02年、件数の少ない病院には健康保険から病院に支払う手術料を3割減らす制度をスタートさせた。その後、医療現場から反発が相次ぎ、件数が多い病院には手術料を5%上乗せする制度に4月から変えた。同時に病院内に1年間の手術件数を掲示しないと、手術料を3割減らすこととした。しかし、東京医科歯科大の川渕孝一教授らが、00年と01年に全国の28病院から、心筋こうそくで詰まった血管を風船で内部から広げる治療のデータを集めて分析した結果、患者が退院できず死亡した率と、年間実施件数に関係はなかった。年間50件以下の9病院では死亡率は最低0%、最高17%。151件以上の11病院でも最低0%、最高21%だった。年齢や詰まった血管の本数など15項目のデータで患者の重症度を考慮して死亡率を修正しても同じだった。東京女子医大心臓血管外科の西田博講師らは、日本胸部外科学会の全国調査データを分析し、病院ごとに、緊急手術以外の心臓バイパス手術の年間実施件数と、患者が退院できず死亡する率との関係を調べた。学会の調査は、01年の心臓手術をほぼ網羅している。バイパス手術の場合、手術料の5%上乗せを受けるのは年100件以上の病院となっている。しかし年間101件以上の148病院では死亡率の最低は0%、最高4%。51~100件の126病院のうち125病院も4%以下で、ほとんど変わらなかった。同大の黒澤博身教授は「バイパス手術では、縫い付けた血管が数カ月後や1年後に詰まっていないかが重要。そうした実績を医師に聞くほうがよい」と言う。厚労省保険局医療課は「手術件数と成績との関係は立証されていないが、件数は患者の関心事なので公開を推進している。参考程度に見てもらいたい」と話している。(出典:毎日新聞)
2004/04/12
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イチョウは、最も古く、生命力がある木で、原爆が落とされても生きていたそうです。大切な神社などはそんなイチョウに守られています。痴呆症に対して、様々なサプリメントが使われていて、代表的なものにイチョウ葉エキスがあり、欧州では医薬品として利用されているそうです。私も高濃度に濃縮されたものを愛用していますが、冴えますね。1月22日の日記、イチョウ葉で、記憶力低下を予防でも書きましたが、有害物質が取り除かれていない製品には注意してください。何を選ぶかで効果が違うのはイチョウ葉エキスに限りません。***************************************************************************米国立衛生研究所が主体となって、健康な人を対象としたイチョウ葉エキスの痴呆予防効果が検討されている。対象は75歳以上の健康な老人約3500人。無作為に2群に分けて、一方にイチョウ葉エキス(EGb761、シュワーベ製薬)240mg/日を、もう一方のグループにはプラセボを摂取してもらう。5年後に、痴呆の発生率とそのタイプを比較する。試験は2000年10月にスタートし、ピッツバーグ大学など全米4ヵ所の医療機関で2007年10月まで行われる予定だ。 イチョウ葉エキスについては、英国Exeter大学補完医療学科のErnst氏らにより、有効性と安全性のデータがまとめられている。それによると、痴呆に対して何らかの効果があり、臨床効果は通常4週間で現れるとしている。 しかし、同氏は「低品質で標準化されていないエキスでは効果は期待できない」と警告している。イチョウ葉に限ったことではないが、サプリメントでは、どの製品が良いのか選択に迷うところだ。これに対してErnst氏は、「臨床試験で使われた製品を使用するのが合理的な方法」とアドバイスしている。 ベルリン自由大学のカノウスキー博士は、痴呆症に対するEGb761の有用性を検討している。216名のアルツハイマー型および梗塞性痴呆を対象に、24週間にわたり行った。EGbの投与量は1日240mg。その結果、精神病理学の評価スケール、注意力・記憶力のスケールにおいても、プラセボに比べて有意に優れていた。
2004/04/11
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こんな調査結果がでました。薬は効く人と効かない人に別れますが、身体になくてはならないビタミンで効く人と効かない人に別れるとは。すべての栄養素が関わっていますので、ビタミンCとEだけを増やしてもだめということなのかも知れません。私の愛用している総合ビタミン・ミネラル剤は100%の人が抗酸化能力を上げることが厳しい臨床データで証明されています。ビタミンの種類、質により差がでるということなのでしょうね。*****************************************************************最新の『Diabetes Care』誌2004年4月号に掲載された研究論文で、これら抗酸化ビタミンには「効く人」と「効かない人」がいて、「効く人」には動脈硬化を予防する効果が確かにあるが、「効かない人」には予防効果がないか、悪化させることもある--ということが、米国とカナダの共同研究チームから報告された。動脈硬化が進むと、血管が細く、硬くなり、固まった血液が詰まりやすくなって心臓発作や脳卒中を起こすリスクが高くなる。動脈硬化を悪化させるのが活性酸素などによる酸化ストレス。悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が酸化され、それが動脈の壁にもぐりこんで血管を細くし、血液を固まりやすくする、というのが動脈硬化の進行パターンだ。これまでの動物実験で、抗酸化力の強いビタミンCとEはLDLコレステロールの酸化を抑え、動脈硬化が進みにくくなることが確かめられている。ところが、ヒトを対象とした臨床試験では、「効く」とする研究と、「効かない」あるいは「逆効果」とする研究に分かれていた。今回判明したのは、ビタミンCとEには効く人と効かない人がいて、体内で赤血球のリサイクルを行っている「ハプトグロビン」というたんぱく質の遺伝子タイプがそれを決めるということ。ハプトグロビン遺伝子には1型と2型がある。私達は父親と母親から一つずつ、遺伝子を受け継いでいるので、組み合わせは1型が二つ(1/1型)、2型が二つ(2/2型)と、1型と2型を両方持つ1/2型の3通りになる。報告では、1/1型の人(1型のハプトグロビン遺伝子をペアで持っている人)は、抗酸化ビタミンの摂取で動脈硬化の進行を予防できた。一方、1/2型(1型と2型のハプトグロビン遺伝子をもつ)と2/2型(2型のハプトグロビン遺伝子をペアで持っている人)では、動脈硬化の予防効果がまったくなかった。さらに、2/2型でかつ糖尿病にかかっている人では、抗酸化ビタミンをのむと動脈硬化の進行がかえって早まった。この研究のベースになったのは、抗酸化ビタミンの効果を調べた臨床試験の一つ、「WAVE」(Women's Angiographic Vitamin and Estrogen)。同試験では当初、抗酸化ビタミンは動脈硬化進行の予防効果がないという結果を出していた。しかし、最近になって「ハプトグロビンの遺伝子タイプによって、抗酸化ビタミンをのんだ時のLDLコレステロールの酸化されやすさが変わる」という報告があった。そこで、「WAVE」試験の研究グループは、ハプトグロビンの遺伝子タイプ別にデータを見直すことにした。「WAVE」試験は、動脈硬化のため心臓の動脈(冠動脈)が部分的に細くなった、約400人の閉経後の女性を対象としたプラセボ対照試験。くじ引きで2グループに分け、抗酸化ビタミン(ビタミンCとE)またはプラセボを5年間のんでもらい、冠動脈の太さ(動脈硬化の進行度)がどう変わったかを調べた。研究グループは、ハプトグロビンの遺伝子型がわかった299人について、年齢や血清コレステロール値、糖尿病にかかっているかどうかなど、動脈硬化の進行に影響するかもしれない因子でデータを補正。その上で、遺伝子タイプにより抗酸化ビタミンの効果が変わるかどうかを検証した。その結果、抗酸化ビタミンの動脈硬化予防効果は、1型遺伝子をペアで持つ人にしか現れないことがわかったわけだが、実は、ハプトグロビン遺伝子に1型と2型があるのは人間だけ。動物のハプトグロビン遺伝子には1型しかなく、「動物実験では必ず『効果あり』という結果になるのに、ヒトを対象とした試験では結果がまちまちになるのは、ヒトだけに2種類のハプトグロビン遺伝子があるためではないか」と研究グループはみている。だが、真の“悪玉”は、ハプトグロビンではない。ハプトグロビンは、寿命が尽きた赤血球を回収し、肝臓に届けて鉄分などを再利用する「赤血球のリサイクル係」として働いている。抗酸化ビタミンが効きにくい、2型のハプトグロビン遺伝子を持つ人では、リサイクル効率がやや低く、血中の鉄濃度が高いことがわかっている。この血中の鉄が、悪さをしているようなのだ。ビタミンCなどの抗酸化ビタミンを飲むと、鉄(酸化第二鉄、Fe3+)が還元されて、体内で酸化第一鉄(Fe2+)ができる。この酸化第一鉄は、LDLコレステロールを酸化する力が特に強い。つまり、2型のハプトグロビン遺伝子を持つ人の場合、血中の鉄分が多いため、抗酸化ビタミンを飲むと酸化第一鉄がたくさんできてしまい、かえって動脈硬化が進むという図式だ。ただし、「WAVE」試験では約300人分のデータしかなく、今回の結果が確実というにはやや弱い。幸い、欧米ではこれまでに「HOPE」や「HPS」など、数万人規模で抗酸化ビタミンの効果を調べた大規模試験が行われている。研究グループは、こうした大規模試験のデータを使い、ハプトグロビンの遺伝子タイプ別に結果を見直して、遺伝子タイプが本当に抗酸化ビタミンの効きを左右するのかを確かめるべきだと提言している。
2004/04/10
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2月14日の日記は、幼児期のテレビの有害性でした。4月4日の日記は、健康に悪いからテレビばかり見るなでした。さらに警告ともいえる提言が日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会からだされました。米ワシントン大学の小児科医らの研究グループは、幼児期のテレビ視聴は少年期の注意欠陥・多動性障害(ADHD)などを引き起こす危険性を高めるとの研究論文を米小児科学会の医学雑誌に発表していました。テレビの利用方法の見直しが迫られているのでしょう。ちなみに私はほとんど見ません。**************************************************************** 日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会より 最近,小児科医や発達の専門家から,言語発達や社会性の遅れがある幼児の中に,テレビ・ビデオ(以下,テレビと記す)を長時間視聴しており,テレビ視聴を止めると改善が見られる例があることが報告され,テレビの長時間視聴が発達に悪い影響を及ぼす可能性が指摘されています. 日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会では,乳幼児のテレビ視聴の発達への影響を検討するため,3地域の1歳6ケ月健診対象児計1900名について調査を行い,内外の知見と併せて検討しました.この結果,長時間視聴は1歳6ケ月時点における意味のある言葉(有意語)の出現の遅れと関係があること,特に日常やテレビ視聴時に親子の会話が少ない家庭の長時間視聴児で有意語出現が遅れる率が高いこと,このようなテレビの影響にほとんどの親が気づいていないことが示されました.現代社会は少子・核家族化,携帯メールやインターネットの普及などによって,家庭内でも会話が少なくなり,言語発達に問題をもつ子どもの増加が予想されます.乳幼児期は言語発達に重要な時期であり,テレビ視聴の影響について,親も社会も認識して対処していく必要があり,下記を提言します.提 言1.2歳以下の子どもには,テレビ・ビデオを長時間見せないようにしましょう.内容や見方によらず,長時間視聴児は言語発達が遅れる危険性が高まります.2.テレビはつけっぱなしにせず,見たら消しましょう.3.乳幼児にテレビ・ビデオを一人で見せないようにしましょう.見せるときは親も一緒に歌ったり,子どもの問いかけに応えることが大切です.4.授乳中や食事中はテレビをつけないようにしましょう.5.乳幼児にもテレビの適切な使い方を身につけさせましょう.見おわったら消すこと.ビデオは続けて反復視聴しないこと.6.子ども部屋にはテレビ・ビデオを置かないようにしましょう.解 説(1)小児科医,発達専門家からの相次ぐ指摘 言葉の遅れ,表情が乏しい,親と視線を合わせないなどの症状を抱えて受診する幼児の中に,テレビ・ビデオ(以下,テレビと記す)長時間視聴児で,視聴を止めると症状が改善する一群があることが,最近,相次いで報告されている1)~4).生後早期からテレビを見ていた子どもが多いが,幼児期になってからテレビに子守されたり,ビデオの反復視聴で半年のうちに症状が進んだ例もあり,長時間視聴の影響が危惧されている.(2)現代の乳幼児家庭のテレビ環境 乳幼児の発達へのテレビの影響を調べるため,2003年に3地域(首都,中核市,農村地区)の1歳6ケ月健診対象児の親に,子どものテレビとの関わりと発達に関する質問紙調査(無記名式)への協力を依頼し,回答を得た17~19ケ月児1900名について解析した(回収率は地域によって異なり,平均75.2%).1地域は15年前にほぼ同一の調査を行っている. 15年前に較べ,核家族化,テレビに親しんで育った親の増加,ビデオや大型テレビの普及,携帯電話やインターネットなどの出現を背景に,家庭や子どものテレビとの関わりは長時間と短時間への2極化が示され,見せ方にも多様化傾向が見られた.テレビ視聴時に親が子どもと一緒に歌ったり話しかけ,子どもが親に質問する家庭が増えていたが,長時間一人だけで見せている家庭もあった.(3)児と家庭の長時間視聴の発達への影響 視聴時間別に運動,社会性,言語の発達状況をみると,4時間以上の子ども(長時間視聴児)では4時間未満の児に較べ,有意語出現の遅れが高率であった(1.3倍).また,子どもの近くでテレビが8時間以上ついている家庭(長時間視聴家庭)の子どもで有意語出現の遅れの率が高かった.特に,長時間視聴家庭における長時間視聴児の有意語出現の遅れの率は短時間視聴家庭の子どもの2倍であった(図1).地域によっては,長時間視聴児に言語発達全般の遅れが認められた. 子どもが4時間以上テレビを見ている家庭,あるいはテレビが8時間以上ついている家庭では,食事中も食事以外のときも子どもにテレビを自由に見せている家庭が多かった.このような長時間視聴家庭では親の生活がテレビに偏って親子の関わりの時間や他の活動が少なく,長時間視聴児は子ども自身がテレビを見たがったり自分で操作したり,消すと怒るなどテレビ好きで,遊びがテレビに偏り易い傾向があると推察された.(4)児のテレビ視聴時の親の関わりの重要性 テレビを親と一緒に見ている時,乳幼児は好きなものが登場すると共感を求めたり,動作のまねをしながら親の顔をみたり,指さして質問するなど親によく働きかけ,テレビを契機とした親子のコミュニケーションが生まれる.テレビを見ながら,親が一緒に歌ったり内容について話す家庭の子どもは視聴時の反応行動が活発で,テレビで見た話の絵本を喜ぶなど記憶に残っていることが示唆された(表1). しかし,テレビ視聴時には,例え親子で一緒に見ていても,親の話しかけや親子が向き合って長く会話することが少ない.一般に大人はテレビがついていると頻繁にはしゃべらないし,相手の顔をみて話すことも少ないためであろう.従って,テレビが長時間ついていると会話が減少して言語発達の遅れを招き易い.事実,長時間視聴児は視聴時に親が説明するなどの関わりがあっても,視聴時に指さして質問するなどの親への働きかけは減少しないが,有意語の遅れは多かった(図2).視聴時に親が関わっても長時間の視聴は児に悪影響を及ぼす. 視聴時の親の関わりが少ない長時間視聴児では有意語出現が遅れる率が顕著に高く,そうでない児の2.7倍に達していた(図2).有意語の他,言語理解,社会性,運動能力にも遅れ傾向がみられた.従って,乳幼児にテレビ・ビデオを一人で見せてはいけない.(5)テレビを見せ始める時から,見たら消す習慣を 生後早期から見せ始めた子どもの方がテレビやビデオを見たがったり,自分でつけて見る率が高く,長時間視聴児が多かった.見せ始めるときから決まりを決めて見る習慣を身につけさせ,1番組見たら消す,ビデオを巻き戻して反復視聴を続けないようにすることが大切である.(6)子どもの言語能力は一方的に聞くだけでは発達しないことを認識すべきである テレビの健康影響について多くの親は視力への影響を心配しているが,言語発達への影響を心配している親は少なく,むしろ言葉や知識を教えるために見せている親もいた. しかし,乳幼児の言語能力は大人との双方向の関わりの中で発達する.赤ちゃんは2ケ月頃から機嫌が良い時によく発声するようになり,3ケ月頃には人の怒りや優しい声などを区別して反応する.やがて喃語(言葉を話す前段階の声)を発するようになり,8~9ケ月では聞き慣れた特定の言葉に反応したり,何か欲しい時に声を出して大人を呼んだりするようになる.この段階でも人との関わりが少ないと声の頻度や種類が少ないことが知られている. 10ケ月頃からは大人の行動やものと言葉とを結びつけて理解するようになって言語理解が進み,ものと自分の発する音とも結びついてくる.1歳6ケ月頃から大人の言葉を模倣するようになって語彙が急激に増加し,2歳になる頃から2語文を話すようになり,言語生活が確立していく.実体験を通して言葉を理解すること,子どもに分かり易く話しかけ,子どもの話をゆっくり聞いて応えることが大切である.今回の調査結果は映像メディアからの一方的な働きかけだけでは子どもの言語能力が発達しないことを裏付けている.(7)米国での対応 米国の小児科学会は,テレビや映画,ビデオ,テレビ・コンピュータゲーム,インターネットなどの映像メディアが,子どもたちの健康障害を引き起こす危険性を持っていることを指摘し,メディア教育の重要性について勧告を出した5)6).特に,子どもの脳が発達する重要な時期に人と関わりをもつ必要があることを重視し,「小児科医は,親たちが2歳以下の子どもにテレビを見せないよう働きかけるべきである.」としている.また,小児科医に対して,親に子どものメディア歴(メディアの使用時間や見せ方)を質問し,助言するよう勧めている.(8)臨床現場の危惧と親のテレビ観 長時間にわたって親の関わりがなく視聴している子どもには有意語出現の遅れの他,言語理解や社会性の遅れ傾向が見られ,親への働きかけが少ない様子が示された.この状態が続けば,親子のコミュニケーションが減退し,ますます親よりテレビへの関心が強まり,言語発達や社会性の遅れが進行して受診に至るのであろう.多くの小児科医がこのような子ども達の臨床経験からテレビと言葉遅れとの関連性を疑い,乳幼児のテレビ視聴に警告を発してきた.今回の調査でこのような危険性がある(子どもが4時間以上放置されてテレビを見ている)家庭は1.6%存在した. 他方,ほとんどの親はテレビを否定的には考えていなかった.多くの家庭は決まりを決めて親子で一緒にテレビを見ており,視聴時の子どもの反応や親に共感を求める可愛さ,親子の情緒的コミュニケーションの体験を肯定的に記載していた. しかし,乳幼児のテレビ・ビデオ長時間視聴には危険が伴うことを大人は認識すべきである.テレビ利用に際しては長時間視聴の制限と視聴時の親の関わりの重要性に留意するよう提言する. なお,乳幼児期のテレビ視聴の影響に関する研究は十分でない.今回示された言語発達への影響以外にも,さらに重大な悪影響が証明される可能性もあり,今後も検討を進める必要がある.(9)小児科医,小児の健康に携わる方へ a.子どもと家庭のテレビ・ビデオ環境を聞き,利用法を助言して下さい. b.長時間視聴の子どもからテレビ・ビデオを突然遠ざけることは難しいので,具体的方法を助言して下さい. ・テレビにカバーを掛ける.ビデオソフトはしまっておく ・コンセントからはずす ・タイムスイッチの利用 ・玩具や絵本を少し出しておき,テレビ以外のものにも関心を向ける ・テレビの無いところで遊ぶ時間を長くする ・子どもが部屋に入ってきた時にテレビがついていないようにする (起きたとき,外出から戻ったときなど) c.子どもに語りかけ,子どもからの働きかけに応えることの重要性を説明して下さい.
2004/04/09
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将来の老人病に関する米国内の予想は、悲観的なものですが、抗加齢医学によって、こうした予想は変わってくると思います。老化現象、生活習慣病は、身体が活性酸素との戦いに敗れた結果だ。(発掘!あるある大辞典第5巻)原因がわかれば、病気を予防し、老化を遅らせて若々しく、寿命を引き延ばすための最善の解決方法が必ず見つかりますね。かなりわかってきており、安全・安心に実践することもできる時代になりました。***********************************************************2020年までには、6,000万人のアメリカ人が関節炎で体が不自由になる2034年までには、社会保障の信託資金が枯渇する2050年までには、1,400万人がアルツハイマー病にかかるもし、加齢に伴う様々な疾患を予防したり発症を遅らせることができて、その上、元通り以上の健康体になることができるようになれば、私たちの将来は、上記のような予想とはまったく異なってきます。普段から運動を心がける一日最低5皿の野菜を摂るタバコを喫わない理想体重を維持することなどで、心臓病、脳卒中、糖尿病、関節炎、各種ガンにかかる確率は大幅に下げることができます。1998年のボストン・グローブ紙に掲載されたある記事には、「老人病には予防が最も効果的という説を裏付ける証拠はたくさんある」、とありました。未来の寿命動物実験で摂取カロリーを制限する食事療法を受けたマウスは、人間の歳に換算すると160歳まで生きることができます。この食事療法に抗酸化剤療法を追加すると、マウスの寿命は220歳まで延びます。
2004/04/08
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今年のインフルエンザはかなり少なかったそうです。病原ウイルスと特効薬との戦いは、限りなく続くいたちごっこ傾向になるようです。やはり、病気にならない1次予防に勝る治療なしだと思います。**************************************************************** A型インフルエンザの特効薬であるオセルタミビル(商品名タミフル)を子どもに使うと、約3割に薬の効きにくい耐性ウイルスが出現することが、東大医科学研究所の河岡義裕教授らの研究でわかり、6日に東京都内で開かれた日本感染症学会で報告した。オセルタミビルは、近い将来に人への感染力が強い新型インフルエンザが出現した場合の切り札となる特効薬としても期待されている。 河岡教授らは、A型インフルエンザに感染した14歳以下の子ども33人を対象に、オセルタミビルを3―5日間投与し、治療前と治療後のウイルスの変化を調べた。 その結果、9人のウイルスは治療後、オセルタミビルがウイルスに働く部分の構造が変化しており、いずれも薬が効きにくくなっていることがわかった。耐性ウイルスは、治療を始めて4―8日後に出現していた。今のところ、耐性ウイルスがどの程度の病原性を持つかなどはわかっていない。 これまでオセルタミビルの耐性の出現率は子どもで5%程度と考えられていたが、河岡教授は「今回の研究は3歳以下の子どもが多く、インフルエンザに生まれて初めて感染した場合、ウイルスが増殖する期間が長く、耐性が出やすくなった可能性がある」としている。 奥野良信・大阪府立公衆衛生研究所感染症部長の話 「治療現場では重症化を防ぐため子供には投与せざるを得ないのが現状で、大量投与につながっている。日本発の耐性ウイルスが流行するのではないかと心配している。投与の統一的な基準を作る必要がある」 (出典:読売新聞)
2004/04/07
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どこの病院に担ぎ込まれるかの運で、大きな差がでることがはっきりわかりました。もし、なったらどこ、と仮に決めていても意識がない場合が多いので希望も告げられません。日本全体の標準的な治療成績も積み重ねられていないし、科学的な裏付け十分な医療も行われていないようであり、全体のレベルが上がることを強く望みたいと思います。何事も予防に勝る治療なしで、しっかり的を射た予防をすれば安心だと思います。**********************************************************急性心筋こうそくで入院中の患者の死亡率が病院によって少なくとも3倍以上の差があることが川渕孝一・東京医科歯科大学教授らや、厚生労働省の研究班(班長、楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター副院長)の研究で明らかになった。患者の年齢や重症度の違いを考慮しても差はなくならず、治療内容の影響が大きいとみられる。川渕教授は経済産業省の補助金を受け、日本医師会と協力して99~01年に全国の36病院から急性心筋こうそくで入院した患者のデータを収集し、病院ごとの患者が入院中に死亡する率を調べた。死亡率の最高は67%、最低は0%だったが、川渕教授は患者の年齢や性別、高血圧の有無など19項目の重症度を考慮してデータを分析した。それでも病院間の死亡率の差は最大で約3倍に達した。一方、研究班は北海道から九州まで全国22の国立病院から、99~01年に治療した急性心筋こうそく患者計2007人分のデータを集め、治療成績などを分析した。その結果、患者が退院できずに死亡する率は最低3.6%、最高26.6%と7倍以上の差があった。死亡率の平均は12%だった。分析した国立病院機構大阪医療センターの是恒之宏(これつねゆきひろ)臨床研究部長によると、患者の年齢や重症度に病院間で大きな差はなかった。死亡率の差は、発症から病院到着までの時間の違いも原因として考えられるが、薬剤や人工心肺の使い方の違いなど治療内容や技術が影響していると考えられた。是恒部長は「これほど死亡率が違うとは思っておらず驚いた。従来、死亡率を比較する習慣はなく、初めて他の病院より死亡率が高いと気づいた病院もあった」と言う。川渕教授は「治療結果の差を指摘すると病状の差だと反論されることが多いが、病状が同じでも大きな差がつくことがはっきりした」と話している。【高木昭午、鯨岡秀紀】◇病院ごとに治療内容がばらばら生死が病院で左右される--。厚生労働省研究班などの調査で、病院によって大差があることが判明した急性心筋こうそくの死亡率。「医療は平等だ、といっても国民はもうだまされない」。専門家や医師たちからも、治療成績公開の必要性を訴える声が上がる。「病院によって患者の重症度が異なる」と成績比較の困難さを指摘する意見も少なくないが、厚労省研究班の調査では病院の方針次第で、治療内容が大きく異なる現状も浮かんだ。3月27日、東京都内で開かれた日本循環器学会。心臓病の専門医ら200人以上が集まったシンポジウムで、急性心筋こうそく患者の死亡率と病院の質をめぐる議論があった。「病院や地域で重症患者の割合が違うので、評価は難しい」「死亡率だけでの判断はよくない」。消極的な声が続いた後、虎の門病院(東京都港区)の山口徹院長が発言した。「各病院が成績を公開し、必要なら言い訳をすればいい」東京医科歯科大の川渕孝一教授も「私もいい病院に行きたい。いろいろ調べたが症例数が多いからいい病院とも言えない。医療は平等だ、といっても国民はもうだまされない。(病院の格差による)運、不運で命が決まっている」と訴えた。さらに「患者の重症度の違いがあっても治療成績を比較できるシステムを、国を挙げて作る必要がある。そのうえで厚労省は、頑張って成績を上げた病院や医師が報われる制度を作るべきだ」と語った。また、厚労省研究班の調査によると、急性心筋こうそくの患者の平均入院期間は最短の病院で15日。だが最長の病院では32日に達した。長くなる理由は重症度と関係なく、患者の退院直前に心臓の血流を調べる「冠動脈造影検査」の実施だった。検査に適した時期まで、病院が患者の退院を延ばしていると推定された。検査は患者にとってのメリットも少なかった。退院後に処方する薬もバラバラだった。原則として「ベータ遮断薬」という薬を出すべきだとされるが、実際に飲んでいた退院患者は22病院全体で25%。病院別では74%の患者に処方する病院も、5%にしか処方しない病院もあった。調査は99~01年の入院患者が対象で、研究班は結果を各病院に知らせた。03年秋の再調査では全体の入院中死亡率が平均で約8%となり、1回目調査の12%から改善された。ベータ遮断薬が処方される割合も患者全体の50%にまで上がった。国立病院機構大阪医療センターの是恒(これつね)之宏(ゆきひろ)臨床研究部長は「データを出し合うことで、他を見習って治療法を改善する病院が出た」と話している。(出典:毎日健康ひろば)
2004/04/06
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トクホとは厚生労働省特定保健用食品認定製品のことで、健康食品の中では一番効果があるものですが、医薬品と比べるとはるかに低い効果しかないことが発表されていました。医薬品並に効いて副作用のないものはないのだろうか。真剣に探せば、きっと見つかると信じています。****************************************************************機能性食品の“効き目”は一般に、医薬品より弱いとされる。では、実際にはどの程度の穏やかさなのか--。その疑問に答える研究の一つが、日本薬学会で発表された。研究を行ったのは、福島県立医科大学附属病院薬剤部と、帝京大学薬学部の共同研究グループ。「トクホ(特定保健用食品)の中には、医薬品と同じ作用機序を持つものがある。そうした食品から“関与する成分”を抽出し、医薬品成分と比較した」。研究を発表した帝京大学薬学部の白岩智子氏(写真左)はこう話す。白岩氏らが選んだのは、「血圧が高めの人」向けのトクホ。含まれているペプチド成分が、アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害することで、血圧の上昇を抑えることがヒト試験で確認されている。同じ作用機序を持つ医薬品の降圧薬は「ACE阻害薬」と呼ばれ、多くの高血圧患者に処方されている。白岩氏らは、「血圧が高めの人」向けトクホ5商品の中から、店頭や通信販売などで入手しやすい3商品を選定。製品から糖質やたんぱく質などを除去し、血圧を下げる作用を持つペプチドだけを抽出した。一方、比較対照の医薬品として3成分を選び、うち、プロドラッグ(体内で代謝されてから作用を及ぼすタイプの薬)には、前処理を施してACE阻害活性物質へと変換した。対象としたトクホは、次の3商品。・カルピスの「アミールS カロリーオフ」・常盤薬品工業の「ラピスサポートα」・日本サプリメントの「ペプチドスープEX」 いずれも飲料タイプのトクホだ。一方の医薬品の降圧薬は、次の3成分を対象とした。・リシノプリル二水和物(商品名:ロンゲス、ゼストリルなど)・マレイン酸エナラプリル(商品名:レニベースなど)・塩酸ベナゼプリル(商品名:チバセンなど)研究グループはまず、試験管内実験で、ACE活性を50%阻害する濃度(阻害濃度=IC50)を測定した。結果は、「アミールS」が235nM、「ラピスサポートα」が140nM、「ペプチドスープEX」が100nM。一方の医薬品のIC50は、リシノプリルが3.5nM、エナラプリルがエナラプリラートとして2.2nM、ベナゼプリルがベナゼプリラートとして1.9nMになった。このことから、トクホ3品目は医薬品より、ACE阻害に必要なモル濃度が大幅に高いことがわかった。医薬品で最も阻害活性が低いリシノプリルと、食品で最も高い「ペプチドスープEX」とを比べても、約30倍の違いがあった。次に白岩氏らは、トクホと医薬品を「1日の摂取目安量(1日量)」だけ飲んだ場合、ACE阻害活性がどの程度になるかを計算した。すると、トクホのACE阻害活性は、製品によって差があるが、医薬品の100~1000分の1と、極めて弱いことがわかった。研究を指導した帝京大学薬学部医療薬学2講座の渡邊真知子助教授(写真右)は、「医療現場では、医薬品と同じ作用を持つトクホを飲んでも大丈夫か、医薬品と併用した場合にどうなるかなど、薬剤師を悩ます質問が多い。今回得られた結果は、そうした情報ニーズに答えるものになる」と話す。ただし、今回の研究は、あくまで試験管内実験に基づく分析によるもの。実際に飲用・服用した場合の吸収率などは考慮されていない。同じ作用を持つ医薬品と食品を併用した場合に、効果が足し合わせられるのか、打消し合うのかなどはまだ不明だ。
2004/04/05
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