やまぶろぐ・登る呑む撮る滑る山ブロガー

2017/05/06
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カテゴリ: 登山
コース:赤谷山-赤ハゲ-白ハゲ-大窓-中仙人谷
-馬場島

時刻の後の標高表示は、スント(ALTIMAX)/
プロトレック(PRG-600-1JF)の順
(表示は5m単位と1m単位)

3:30 起床。初日よりテント内の湿気が多い。
疲労は完全には取れていない。


4:06 朝食は棒ラーメン(ワカメ、魚肉
ソーセージ追加)。食後のコーヒーとかお茶がない
のは寂しいな、水分が摂れないし。Kのさん、
要検討ですちゃー。


5:06 2060/2055 ハーネス、ヘルメットを
装着、ビーコン起動で出発。雨は降っていない。


折尾谷右岸尾根は、左岸尾根(猫のバカ尾根)同様
に長い。残雪期にいつかは縦走してみたい。


5:38 2200/2204 赤谷山直下。東芦見尾根に
雨雲があるなあと思ったら、我々も雨に捕まった。


消防ヘリがブナグラ峠の上空を往復する。山岳地帯
の偵察だろうか。


6:01 2295/2292 赤谷山山頂。汚い幕営地が
残る。風が強い、視界はまだある。ここで雨が
本降りとなる。


雪が豊富な山頂は広い。


赤ハゲ方向にも雪面にはトレースが残っており、
視界不良となったこの先で大いに助かった。

右下に白萩山。スカイラインの頂は、左から順に
赤ハゲ、白ハゲ、三角点ピーク、池平山。

ここからの印象だと、赤ハゲと最初の白ハゲピーク
間が最大の核心部と見た。

赤谷山山頂の全天球写真
https://theta360.com/s/l3lslnXX5VmJXcwoOF7oN6AwG


白萩山は小黒部谷側を巻いた。赤ハゲへの登り手前
で剱岳小窓尾根が見えた。

J君に、ニードル、ドーム、マッチ箱ピークの
ルートについて説明する。


6:46 2225/2229 東仙人谷の鞍部。エスケープ
ルートとして検討していた。天候は悪いが時間は
ある。このまま稜線上を進むしかないでしょう。


7:18 2360/2361 赤ハゲ。降雨そして視界不良
なのでMX-1での撮影魅力に乏しい。記録的に淡々
と撮る。


赤谷山から見ていた時は、赤ハゲの先が核心部だと
思った。事実その通りで、今にも落ちそうな雪庇の
脇を恐る恐る通過し、その先には雪壁。

ピッケルを雪に深く差し込み、キックステップを
確実に刻んで慎重に突破する。逆方向からの登山者
は、ここで懸垂下降だ(残置スリングあり)。


シュルンドを避けながら踏み跡を交え、テクニカル
なコースを辿る。


7:46 2380/2384 三角点手前のピーク(白ハゲ
の一部)。この先、奇岩の基部を西側に巻き、
草付きを下る。

踏み跡が分かりにくいが、アイゼンで表皮が削れた
ハイマツを見つけ、ルートが正しいことを知る。

2003年のGWに赤谷尾根からここを辿っている
はずなのだが、記憶にない(フィルムカメラ時代
なので、PCで画像検索できず)。


8:24 2415/2420 白ハゲ(三角点のピーク)。
周囲は何も見えないので、登頂の感動は全くない。

寒いので歩を先に進めたい。視界が利かず降りる
方向が不明瞭で、やまやろうは南西尾根に下って
しまった。


間違いに気付き登り返して、J君のスマホGPSで
軌道修正、トレースを見つけて一安心。


9:05 2370/- これ以降、両袖をめくって腕時計
を二つ見る余裕がなくなる。ガスの切れ間に大窓を
確認する。よしよし、ルートは合っているぞ。


雪稜の斜度がきつくなり、バックステップで下る。


9:15 2330/- 雪稜の最後は、ハイマツ帯の脇に
雪の垂壁。躊躇せず懸垂下降の準備に取りかかる。

やまやろうが先頭で降り、下部ルートを確認。ガレ
場になっていてそのまま大窓まで下れそうだ。

雪と格闘している我々を、ライチョウが見にやって
きた。

懸垂下降時の全天球写真
https://theta360.com/s/3u8wb3KnnZoMGvVIaSuenvEIe

9:45 2315/- 懸垂下降終了。容赦なく叩きつけ
てくる雨で全身はずぶ濡れ。寒い、身体を動かし
たい。ガレ場をアイゼン付きで下るのはしんどい。

10:01 2230/2233 大窓。計画を達成した。
なぜか鞍部にピッケルが差してある。

ここからの中仙人谷の下降では、背後からの落石を
警戒して、尾根状の斜面を下る。

MX-1のレンズが濡れてしまったし、雨の中で取り
出して故障するのも避けたいので(前科あり)、
この先写真撮影枚数は激減する。淡々とメモだけを
残す。こういう時に防水カメラが欲しくなる。

10:55 1630/- 中仙人谷のデブリーランドを
抜ける。

10:59 1560/- 西仙人谷出合い。ここの左岸
台地で昔テントを張ったなあ。小窓尾根側壁から
巨大な雪塊が落ちてきて、落下の衝撃と爆風に
あおられたっけ。

西仙人谷出合いの全天球写真
https://theta360.com/s/lvJoecwdLFDP2YIpiv7LrtmFg

11:28 1315/- 右岸支谷。


11:45 1175/- 雷岩。雪渓が割れ、雪解け水が
ほとばしる。J君に小窓尾根の登路について説明
する。

雷岩の全天球写真
https://theta360.com/s/30PMFI2Wzic2MrcPvZr0wDUXM

11:58 1110/- 池ノ谷出合い。

池ノ谷出合いの全天球写真
https://theta360.com/s/gQcHLJH5VWfEEIW5jk44DODW0


池ノ谷下流のノドの部分は右岸の雪上トラバース。
スリップしたら轟々とした濁流に飲まれてお終い。


12:18 1040/- 堰堤上の無雪期徒渉地点。右岸
に残る雪渓をトラバースして、堰堤左岸側から下に
降りる。

12:32 1000/- 白萩川の左岸から右岸に徒渉する
ことで、ようやく人間の世界に戻れるのであるが、
目の前には雨と雪解け水で増水した流れが横切って
いる。先ずは、靴を濡らし飛び石伝いに中州まで
やってきた。

その先の流れはとても速く、ロープを出さないと
危険だ。J君に確保してもらい、やまやろうが急流
に挑む。

半分までは水流の中の石を伝い、後半は飛ぶ。足が
すくわれ身体が浮く。流されながらも流芯から
逃げて、対岸の浅瀬にしがみついた。

二番手はKのさん。環付きカラビナをロープに
かけて慎重に歩を進める。後半の急流ではやはり
流され、やまやろうは下流に走ってロープで引き
寄せた。沢登りの技術が生きる。

最後のJ君はやまやろうがボディビレイで確保。
ロープをピンと張ってどんどん引き上げた。白萩川
の徒渉は何回かやったことがあるが、こんな激しい
流れは初めてだ。

13:18 990/- ロープを収納する。全身濡れた
が、元々雨で濡れているので大した違いはない。
寒さを感じないのは、気が張っているということも
あろう。

雨に打たれながら林道を歩く。雨天であっても計画
を完遂した達成感を胸に秘めて。

14:00 805/814 馬場島荘に到着。山菜そばは
もう売り切れだろう。派出所に挨拶するつもり
だったが、たまたまやってきた山岳警備隊員に下山
報告、そして道迷い登山者についても告げる。

スントとプロトレックの標高表示対決は、引き分け
だ。Kのさんの車で魚津に戻る。

15:40 片貝のデポ車を回収。ポツンと軽自動車が
置いてある。ナンバーからして昨日出会った準遭難
者のものであろう。

16:09 G会館到着。車がまだ残っていたことに
ついて、馬場島派出所に電話。登山者の服装などを
聴取された。濡れた装備を会館内に広げて乾かし、
解散。





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Last updated  2017/05/17 09:10:10 AM


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