哀愁のオウム男

仕事ははかどらないし。トイレの水は流れっぱなしで止まらないし。桜井幸子は結婚しちゃうし。ぱっとしない新年だぁ！昨年末の事ヤマモトちゃんから電話が入った。「仕事…進んでますか？」「全然！桜井幸子が結婚するから、もう年内は全くやる気がなくなった」「…また、そんなこと言ってないで、ちゃんとやってくださいよ」「今、どこにいるの」「ミャンマーです」そうだった、ヤマモトちゃんは旅に出てるんだ。しかし、携帯で国際電話がかかるから全然距離を感じさせない。「ミャンマーも結構、ＤＶＤのバッタもんが多いんですよぉ！やっさん☆の好きな手塚先生のが何本かあるから買っていきましょうか？」「うん。頼むよ」「じゃあ、『ジャングル大帝』と『海のトリトン』でいいですか？」「おお！それは楽しみだ」「じゃ、まぁ頑張って、よいお年をお迎えください」「ありがとう。スー・チーさんによろしく」「…会える訳無いでしょ？そんな人に」ま、そんなこんなで電話を切った。しかし正月にミャンマー行くって・・・一体どーいう奴だ？ヤマモトちゃん！しかもそのあとはバングラディシュにも行ったらしい。それも休暇で・・・。更に男の一人旅・・・。暗いなぁ。以前も書いたが、ヤマモトちゃんは、とってもいい男なのだが、お札集めが趣味だ。世界のお札を丁寧にスクラップにして集め、夜中に一人で眺めては悦に入っているらしい。音楽も石川セリとか研ナオコとか井上陽水なんか良く聴いているようだ…あ、あと、本人は酒を一滴も飲めないのに憂歌団とかね。なんだかわりと渋めなのがお好みなのである。普段の人当たりが良く面倒見がいい社交的キャラとは裏腹に実は内側は結構、真っ暗な男なのである。いつかもナントカという種類のオウムを飼う。と、突然言い出した事があった。その理由が「だって…家に帰ってから、話し相手になりそうじゃないですか」というのだ。私はさすがに心配になった。「犬とか猫の方がいいんじゃないの？」といったら「でも、そのオウムは30年は生きるらしいんですよ。犬や猫は10年ぐらいで死んじゃうでしょう？」いや、だから・・・それよりも、ちゃんと長生きをする人間の同居人を早く見つけてだね・・・。ま、私に言う資格は無いけれどさぁ…。でもね、仕事終わってうちに帰ってから、そのオウムと一体、何の会話をするつもりなんだ？ヤマモトちゃん！「・・・あー今日は疲れたよ・・・」とかいっても「アーキョウハツカレタヨッ！」とかしか返ってこないんだぞ。それでいいのか？ヤマモトちゃんっ！悲しいぞ。あまりにも悲しすぎるぞ。そう思っていた矢先に今回、彼が急に「年末はミャンマーに行ってきます」と言い出したので私の脳裏には、頭を丸め肩にそのオウムを乗っけて出家していくヤマモトちゃんの姿が浮かんでいたのだ。ＢＧＭで「埴生の宿」とか「仰げば尊し」なんかが流れてきてね。気がついたらついつい叫んでいた。「ヤマモトーっ！俺達と一緒に日本に帰ろう！！」「ビルマの竪琴」かいっ！☆ ＼（＞ｏ＜）ま、本当は「水島」だけどね。そういえば、この映画もそこはかとなく悲しくて暗くて、おそらく絶対ヤマモトちゃんの好みであろう。中井貴一が主演したリメイク版ではなくて、オリジナルのモノクロの方をもう１度みたいもんだ。ちなみにヤマモトちゃんが好きな映画は「砂の器」と「二百三高地」だ。ね？暗いでしょう？？？もっとも、二本とも私の超お勧め日本映画だったんだけれどね…。す、すみません。実は私も研ナオコと石川セリのＣＤ持ってます。憂歌団も、陽水も・・・。それに変な貝殻も集めてるしね・・・。旅もいつも一人です。淋しい時は冷蔵庫のレイコちゃんに話し掛けたりもしますしね・・・。なんだ、同じじゃねぇか！結果としてヤマモトちゃんは出家もせずに無事帰って来てくれた。よかった…。遊んでくれる人、少ないからねぇ…私。で、その長生きをするオウムを飼うのは諦めたらしいが、その代わりに闘魚を飼うことにしたらしい。魚好きならダイバーになればいいのに！と、思いつつも家に別の生き物がいるという生活にもなんとなく憧れるような気もした。ま、我が家にはショウジョウバエとヤモリぐらいしかいないしなぁ。。。考えてみれば一人暮らしを始めて18年。人生の半分近くを過ごして来たわけだ。一人の時間が長くなればなるほど当然縁遠くなっていくわけでそろそろ本気で考えなきゃいけない気もするがもう、ここまできてしまえばどうでもいいような気もするし・・・ま、とりあえず…私もハムスターでも飼うことから始めようかなぁ・・・。★☆★☆★☆★☆と、いうわけでずいぶんと遅くなりましたが本年もくだらないお話にどうか、よろしくお付き合いのほどを…。２００４年　やっさん☆＠今年は不惑！