ゆきうさぎの徒然日記

ゆきうさぎの徒然日記

2011年12月25日
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カテゴリ: ボランティア活動
楽しく感動の大阪nightは終わり、いよいよ陸前高田に乗り込む日が来ました。

ボラの荷物で一部は先に送ってあるため、相棒のキャリーを引き連れての道行きです。

超久々の伊丹空港からお初の仙台空港へ飛びます。

仙台空港はあの日津波に襲われて無惨にも大破しました。真っ黒の津波に車や飛行機が次々と呑み込まれていく地獄絵図はまだ記憶に新しいと思います。
果たしてどのくらい復興しているのかも気になるところでした。

飛行機で一時間あまりで到着しますが、途中からやはりと言うか海沿いの津波の爪痕はくっきりとしており、洗われたような海岸線がずっと続いていました。
特に、防風林の役目だったのか、松と思われる林が内陸の同じ方向に向かって幅数十メートル奥行20メートルも同じ方向に揃ってなぎ倒されたままになっている様子は衝撃的でした。

しかし、職員の方の努力により滑走路も空港も津波の様子はうかがえないほどでした。

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1 posted by (C)ゆきうさぎ

津波線すらありません。

被災の様子の展示もなく、何も知らなければ津波被害があったことも分からないことでしょう。
東北の玄関口としての気概みたいなものを感じました。

空港から仙台経由、一ノ関経由で気仙沼へ。

下車して昼食をとる時間がなかったので仙台で駅弁を購入しました。
仙台駅は日本一駅弁の種類が多いそうで、非常に迷うところですがコチラのうにめしにしました。

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2 posted by (C)ゆきうさぎ

ごはんにうにが炊き込んであり、上にはこれでもかっ!とうにが乗っています。
イクラとの相性も抜群です。
小振りでしたが美味しかったです。

一ノ関でReeさんと合流し気仙沼へ。
気仙沼でタクシーで10分程移動し、レンタカーの手続きを済ませてから陸前高田へ。

借りたのはグレーのVitsで、スタッドレス装備の冬使用のタイプなので雪道も安心です。
あ、因みに運転は私です。

向かう途中でどれくらい雪があるか不安でしたが、沿岸部の気候らしく内陸より雪はかなり少なく、タクシーの運転手さんによれば今朝珍しく積もったそうですが殆どとけていました。
タクシーの運転手さんも被災されたそうで、車も家も何もかも流されて、現在は仮設住まいなのだとか。
これから陸前高田に向かうことを告げると、あちらは酷いことになっているから、とのことでした。

気仙沼の町中は予想外に車が多く、あちこちで渋滞していました。
津波で被害を受けたため、生活圏が狭まったことによる集中現象のようです。
そういう意味では以前より活気が戻っているように感じました。

普段運転をしていないこともあり恐る恐る発進しましたが、それでも陸前高田の松原には40分程で到着。

遠くからでも見えますが、近くから見たいため空地に車を止めて少し歩きます。

瓦礫が積み上げられた先に唐突に松が一本現れました。

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3 posted by (C)ゆきうさぎ

かつては松林で有名な景勝地でしたが、今はその一本しか残っておらず、まさに奇跡を感じる光景でした。
奇跡の価値が強く感じられる、勇気の出る命でした。
しかし、あらゆる延命措置にも関わらず松は手の施しようの無い状態で、絶望的な状態なのだとか。

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4 posted by (C)ゆきうさぎ

荒涼の地に立つたった一本の松は、奇跡そのものの姿として一生忘れないと思います。


タクシーの運転手さんが言った通り、市街地は瓦礫の山以外は殆ど何も残っておらず、気仙沼ではある程度町の様子が残存物から推し測れたのに対し、全く想像がつかない状態でした。
言ってみれば、新しい住宅地を造成したばかりのような状態です。

カーナビに『陸前高田駅前を右に』とか『郵便局を右に』とか言われても何もないので運転も予測がたてにくい状態です。
カーナビがないと目的地へたどり着くのは不可能でした。

何もない怖さが、じわじわと足元から来る光景が延々と続きます。


少し時間に余裕があったので、大船渡まで行くことに。
陸前高田からは30分くらいなのですが、少し北上すると雪の量も増えていくようです。路肩にチラホラ雪が残っていました。

大船渡は海沿いも高低差がかなりあり、津波被害を受けたところと無傷なところがくっきりと分かれていました。
湾内には座礁したままの大型貨物船が錆びたまま取り残されています。

気仙沼と同じく、海沿いの漁業施設は壊滅的に根こそぎ持っていかれたようですが、漁業施設はすでに仮設で稼動していました。
高低差という地の利により、残されたものもあったため復興への道のりが早かったということなのでしょうか。
どちらにしても酷い被害があったことには変わりありません。


ぐるりと廻って陸前高田に戻って、改めて大船渡と比べて何もない風景に改めてショックを受けました。
どちらがどれくらい残ったから、と言って酷さの順位をつけることはモラルに反しますが、それでも陸前高田の酷さは例えるものの無い状態でした。


4時を回る頃にはだいぶ暗くなってきましたので、急ぎ本日のお風呂『遊林ランド種山』へ向かいます。
一本松から一時間ほどの内陸に入った場所ですが、内陸に入るほどに雪は増えていきます。この寒暖の差はキツい!

『遊林ランド種山』はスポーツ施設や道の駅もあり、銭湯も併設しています。
500円で大きいお風呂に入れます。因みに温泉ではありません。
広いお風呂で内臓からポカポカに。

冷えた体を温めた後、本日の夕食。
気仙味噌タンメンが美味しいという『味噌屋麺太』へ。

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6 posted by (C)ゆきうさぎ
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5 posted by (C)ゆきうさぎ

気仙味噌タンメンの辛いのと餃子をいただきました。
野菜たっぷりで辛い麻婆が乗っていてとても美味しかったです。餃子も皮がパリッとしていて手作りの美味しさでした。
お腹も一杯になったので、翌日の朝食を調達していよいよ住田町基地へ。

住田町基地とは、大股地区の小学校として建てられた建物が公民館として利用されたものをボランティアのための宿泊施設として無料で提供されている場所です。

3月にボラセンとして立ち上がり、地元のご厚意と運営ボランティアさんの尽力で維持されています。

元が小学校なので、教室に宿泊し調理室で自炊し、水洗トイレもあり暖房もあり布団もあります。
途中でボラさんによるお手製の男女別のお風呂もできました。
朝は6:00から夜は22:00消灯で規則正しく、利用者も善意を持って運用しているため整然としています。

運営さんの事務所で利用手続きを行い、女子部屋で早速就寝準備をします。

布団はあるもののシーツはなく、利用者は原則寝袋持参がルールです。今日は利用者が少ないので敷き布団を借りて上に寝袋を敷くことにしました。
初寝袋は意外と快適でした。

同室には他に女性が二人。
一人は東京からボラセンの運営ボランティアに来ている方、もう一人も福岡から運営ボランティアに来ている方でした。

基地の常連さんでしたので色々とルールを教えてもらい快適に過ごすことができました。

今日はしっかり休んで明日の作業に備えなくてはいけません。
それにしても喧騒の大阪から荒涼の陸前高田へのあまりの格差は結構心にズシンと来るものがありました。
特に関西は西日本ということもあり、被災地の気配が全く感じられず、日本の広さをマイナスの意味で感じた一日でした。

明日からいよいよ活動です。








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最終更新日  2011年12月25日 12時38分12秒
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