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洋楽スーパーポップの世界(2) 【 ポップ偏差値 67 】BRUCE JOHNSTON / DOWN UNDER '63 「Surfin' 'Round The World」後にビーチボーイズに加わることになるブルース・ジョンストンの1963年のソロアルバム「Surfin' 'Round The World」収録曲。曲はDOWN UNDERである南半球(オーストラリア、ニュージーランド)について歌った軽快なサーフ・ミュージック。明るく元気でひたすら陽気な雰囲気は将に夏の海辺で遊ぶ若者向けという感じ。メロディもしっかりしていてどのパートも明るく全体として非常にキャッチー&ポップ。特筆すべきは大幅に導入されている明るい女性コーラスでリード以上に大きな役割を果たしている気がします。「イエイイエイイエイ」、「パッパッパー」とどれも陽性で個人的には少し萌えも感じます。サーフ・ミュージックというと少しマニアックな曲調で聴く者を限定しがちな気がしますが、明るい女性コーラス中心のこの曲は実に聴きやすく爽快で万人受けしそう。大ヒット曲になっていても不思議じゃない気がしますけど何故かシングルカットされていないので、歴史的には隠れた名曲という位置づけになりますね。強いて言えばすこしポップ過ぎる感じでしょうか。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(陽気なコーラス)ポップ偏差値合計98887778567
2024.11.24
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私の好きな甘茶ソウル(11) MY FAVORITE SWEET SOUL (11)【 甘茶偏差値 64 】DR.YORK / I NEED YOU BACK (Long Version / Love Mix) (York's Records YRC-786-28)'86特異な甘茶センスでマニアには人気なドクターヨークの1986年の2ndアルバムRe-New収録曲。当ブログでも、甘茶偏差値72のPLEASE STAYや同70のLOVE WON'T LET ME WAIT等を取り上げ済みです。本曲はその2曲には及ばないもののヨーク博士の変態的センスが十分に発揮された快作。基本は「君に戻ってきて欲しい」と歌う他愛のないラブソングなんだけど、シンセ中心に簡素にまとめたサウンドは音数が少ないながらも、かなりの甘さを感じさせる上質なもの。サックスや女性コーラス、そして自身の甘い囁き声を取り入れて作り上げられた大甘で官能的な空間には、常人離れしたセンスを感じますね。自分でプロデュースもしてしまうという意味ではジョージカーと双璧を為す存在とも感じますが、変態性という観点からするとソウル界でも唯一無二の鬼才だったかなと。現在も懲役135年の刑に服しているようですが、wikipediaを更に詳しく読むと、100件以上の児童への性的虐待、小児性愛など以外にも新興宗教の教祖だったり、信者のためのコミューンを作り好き放題にふるまったり、地球外生命体であると主張したり、サイババ的奇跡のパフォーマンスを主張したりと滅茶苦茶みたいですね。日本で言うとジャニー喜多川と麻原彰晃を足したような人物みたい。そうした常軌を逸し完全に狂気の世界にいっちゃう資質、更に音楽、特にスウィートソウルのセンスを持ち合わせた者が作った曲であると考えると納得の出来という気がします。「YOU TUBE」で聴けます。「スウィート・ソウル・ベスト10」募集中! 皆さんの好きなスウィートソウルを紹介しあい楽しもうというページです
2024.11.17
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「ザ・ポップ宣言(仮題)岩谷宏」 25.BEATLES / CARRY THAT WEIGHTに込められた真意 (核心を突いた翻訳)岩谷宏さんの素晴らしい功績の一つとして個体論を挙げたけど、訳詞集である「ビートルズ詩集」(1973年版の方)も素晴らしい。中でも「CARRY THAT WEIGHT」の訳は難解な英詩をきっちりと解明した見事なもの。然しながらネットで検索して出て来るのは、「pillow」や「invitations」が何を意味しているのか全く指摘出来ないまま直訳しているだけのものばかりなのでここに紹介することにしました。「キャリー・ザット・ウェイト」はビートルズの事実上最後のアルバム「Abbey Road」のB面の9曲目に収録された曲。10曲目が「The End」なのでほぼ「ビートルズ最後の曲」とみなすことが出来ると思います。タイトルの「重荷を背負う」というのは、作詞したポール・マッカートニーによると「ビートルズのメンバーだったという重荷」ということなので、「我々4人はビートルズのメンバーだったという重荷を背負うことになるだろう」という内輪向けの表明ということになります。然しながら、実質最後の曲ということと、「Boy」、「you」と呼び掛けていること、また曲調などからも、これはファンに向けたBEATLESからの最後のメッセージと受け止める方がしっくりくるのではないでしょうか?Boy, you're gonna carry that weight.Carry that weight a long time.岩谷宏さんの「ビートルズ詩集」(1973年版の方)では、『ビートルズを聞いたからといって君の気持が軽くなる訳ではないんだよ。君は君という重荷を背負い続けなくてはならないんだよ。』となっています。こちらの方が遥かにビートルズっぽいし最後の曲に相応しい歌詞なのではないでしょうか?また、次の箇所については以下の通り。I never give you my pillow.I only send you my invitations.And in the middle of the celebrations,I break down.『ビートルズは君達に快適なだけの安眠枕をあげた訳じゃあない。真剣にロックへの招待状を送ったんだ。ビートルズのロックを単なるお祭り騒ぎとしか受け取ってくれなかったのなら僕たちは失望だ。』つまり、ここでいう「枕」というのはビートルズの楽曲のことで、それを単に耳障りのよい心地よいだけの音楽として使い捨てしてくれるな、という意味が込められていると解釈している訳ですね。もちろん歌詞ですので、他にもいろいろと解釈可能でしょうが、少なくともしっかりと意味の通る、ビートルズの最後のメッセージとして相応しいものとして訳せていたのは日本では50年前の岩谷宏さんだけなんじゃないのかな。流石ロッキングオン創刊メンバーだけあって、ビートルズやロックの本質を理解した者でしか出来ない素晴らしい翻訳だなと思い紹介した次第です。(なお、『』内は岩谷宏さんの訳を自分なりに再構築した状態で書き直しておりますのでご注意下さい。ロッキングオン本誌かどこかで上記のような訳も発表されていた気がするのですが。)PS:もしかしてビートルズ本人たちや世界中のビートルズの研究家の誰かが別の説得力ある解釈、より相応しい解釈をしているようでしたらどうか教えて下さい。24.ロックな生き様世界初公開! ビートルズをウォール・オブ・サウンドで The Beatles / No Reply (2024 Wall Of Sound Extended Version)異次元的な突出ぶり BEATLES / SHE LOVES YOU
2024.11.10
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ラバーズロック(2) 【 ラヴァーズ偏差値 63 】John Holt / Memories By The Score 「The Further You Look」'731968年のジョンホルト在籍時のパラゴンズのロックステディを後にグループを抜けてソロになったジョンホルトがセルフカバーをしたラヴァーズロック系レゲエ。1973年のアルバム「The Further You Look」収録。オリジナルはゆったりとしたリズムに簡素なバックでコーラスが入るもののいまいち垢ぬけない感じ。セルフカバー版は可愛らしい木琴系の音色が特徴的で実にポップなアレンジ。オリジナルの持つメロディの良さを上手く引き出したジョンホルトのヴォーカルが際立ちます。歌詞は「今私は一人で座っている たくさんの思い出を抱えて」てな感じの他愛のない失恋ソングなんだけど、甘く切ないメロディを明るくポップに味付けすることにより、平和で明るい希望に満ちた未来を予感させるのです。いつの間にか失われてしまったけど、1970年代初期の音楽の持つこういう明るい未来を感じさせる幸福感って良かったですよね。「YOU TUBE」で聴けます。Paragons / Memories By The Score
2024.11.03
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音壁の世界(2) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(2) 【 ポップ偏差値 68 】Beach Boys with Wrecking Crew / Don't Worry Baby '24ビーチボーイズの1964年のヒット曲からヴォーカルなどを抽出し、新たにウォール・オブ・サウンドを施した2024年の作品。所謂二次創作にあたる非公式・未公認の楽曲です。製作、公開したのは「YOU TUBE」にチャンネルを持つamajor2002さんで、2024年9月に公開されています。元々は、The Ronettes w. The Beach Boys - Don't Worry Baby (an impression)として製作、公開されていたものなのですが、サウンドは素晴らしいもののRonnie Spectorの歌声はオリジナルを凌駕するほど相性の良さをみせたものではありませんでした。トラック自体は大変素晴らしいものなので、駄目もとでオリジナルのビーチボーイズのヴォーカル版を所望したところ、なんと親切にもamajor2002さんが速攻で作ってくれたのが、このビーチボーイズ版ウォール・オブ・サウンドです。製作手法を伺ったところ、例えばカスタネットはロネッツのレコード盤から抽出したものだとか。(そのためwith Wrecking Crewというクレジットにされたようです)その閃き、情熱と膨大な手間等を考えると尊敬せずにはいられません。オリジナルは世界的名曲ということで、美しくなだらかなメロディとビーチボーイズのヴォーカル&コーラスが素晴らし過ぎる作品。歌声を聴かせる曲ということでバックのサウンドは簡素です。これをamajor2002さんは同時期のフィルスペクター製作のロネッツなどを参考にウォール・オブ・サウンド化。ドラムにメリハリをつけ迫力を増幅し、カスタネットを大幅に導入し瑞々しさと快活さが加わり、かなり新鮮な味わいのウォール・オブ・サウンドになりました。特にサビでのカスタネットの連打による盛り上がりは素晴らしいですね。音壁好きにはたまらない瞬間です。過去の名曲のヴォーカルのみを抽出し、新たにウォール・オブ・サウンド化した作品としては、当ブログで既出の@otokabe_master氏の「名曲のウォール・オブ・サウンド化」作品群やCOURETTESの「名曲のウォール・オブ・サウンド化」作品群が代表的なものと思われますが、こうして新たに作品を製作、公開する方が現れるのはとても喜ばしいです。テクノロジーの目まぐるしい進化に伴い、今後はこうした過去の優良曲を再構築し有効に活用していく時代になっていくのではないかと思います。amajor2002さんの今後の作品には大いに期待してしまいますね。(素晴らしい作品をどうも有難うございました。)「YOU TUBE」で聴けます。Beach Boys / Don't Worry Baby(オリジナル)明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(音壁&二次創作)ポップ偏差値合計777661098868
2024.10.27
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私の好きなノーザン・ソウル(ノーザン・ダンサー) 2 私の好きなディープソウル2 【 ノーザン&ディープ偏差値 64 】CALVIN GRAYSON / YOU'VE GOT TO BE WILLING (In Records 6312)'6760年代中期に3枚のシングルを残した、おそらくカリフォルニアのディープ系黒人歌手のノーザンダンサー。人物については全く分からないのだけどGoldmineのコンピに入ってたり、ノーザンソウル系の「YOU TUBE」動画が複数アップされたりするので恐らくはイギリスのノーザンシーンで人気があった曲と思われます。明るく威勢のいい弦の音色で始まる元気で威勢の良い曲でテンポも良いので、当時はこの曲が始まるとフロアがドッと沸いたんじゃないですかねえ。歌唱がかなりディープだし、すこし展開にスムーズさが欠けるので、ノーザンファンというよりはディープソウルファン向きという気もしますがどうなんでしょう。因みに曲名は「やる気がなければ」という意味です。テンションも高く高揚感もあるので「やる気」に満ちた曲と感じます。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器快活さボーナス(ディープ)ノーザン偏差値合計88877777564
2024.10.20
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フリーソウルコンピ未収録推薦曲(4) 【もうすぐランクイン】LLOYD PRICE / Music-Music 「Music-Music」'76 1959年にPersonalityをヒットさせたニューオーリンズの黒人R&B歌手のロイドプライスの1976年のアルバム収録曲。活動歴も長くアルバムも沢山出しているけどU.S.BLACK DISC GUIDEでは取り上げられておらず、ソウルファンの間でも全くといって話題に上らない人ですね。山下達郎サンデーソングブックでも40年前に「Personality」が一度オンエアされたのみですから、その不人気ぶりが伺えます。私もその1曲ぐらいしか知らなかったのですが、マニアックなアルバムを掘り起こすP-VINEのGroove-Diggersシリーズで彼のこのアルバムが再発されているので聴いてみたところ、1曲いいのがありました。(流石にマイナー盤ばかりなので、このシリーズで良曲に巡り会える可能性は極端に低い。)それがアルバムタイトルのこの曲なのですが、基本はソウル系のインスト曲。延々「パララララッパ、パララッパ~」というスキャット・コーラスとタイトルを時折連呼するだけの曲なんだけど、これがなかなか良い。ソウル系インストの名曲というと、1973年のBARRY WHITE & Love Unlimited OrchestraのLove's Theme辺りが思い浮かびますが、その辺りを意識した内容かと思われます。明るく爽やかで70年代ソウルの乾いた空気感いっぱいの平和で穏やかでリラックスできる内容ですね。また、スキャット部分はどこか郷愁を誘うかのような懐かしくも切なく甘酸っぱいメロディで美味。全体的になかなかキャッチーな内容なのでシングルカットすればそれなりにいけた気もしますが、「YOU TUBE」では1曲しかアップされておらず、その再生数が9年間で610回と全く人気ない模様。うーん、ソウルの良心という感じで個人的にはかなり好感が持てるんですけどねえ。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.10.13
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私の好きな甘茶ソウル(9) MY FAVORITE SWEET SOUL (9)【 甘茶偏差値 65 】MOMENTS / WITH YOU (STANG 5068)'76 スウィートソウルを代表するグループ、モーメンツの1976年のアルバム「Moments With You」収録曲。プロデュースはニュージャージー・ソウルの女帝SYLVIAで、後にRay, Goodman & Brownに移行する直前の作品という位置づけになります。モーメンツは既に当ブログではGOTTA FIND A WAY,LOVE ON A TWO-WAY STREET,I DON'T WANNA GO,LET'S MAKE LOVE TONIGHTの4曲を取り上げています。デビュー当初の音の悪い、いまいち垢ぬけない時代から大部たち、かなり洗練された内容になってますね。個人的にはRay, Goodman & Brownまでいくと垢ぬけ過ぎていまいち馴染めないのですが、その意味ではこの頃が一番聴きやすいと感じます。曲はゆったりとした甘く切ないスウィートソウル。Aメロ,Bメロ、サビとどこをとっても美しい円熟のメロディになってますが、個人的には特にAメロ最初の情感深い熟成したラインが胸キュンです。本当はコーラス含めてもっと派手に盛り上げて欲しいところですが、そこは上品に大人向け・一般受けしそうに仕上げた感じでしょうか。そんな内容ですので、女性を口説く為の究極のBGMベスト10(スウィート・ソウル編)に選出したのですが、口説くというよりも、女性との愛の営みのBGMにこそ最適そうな甘いムードに満ちた名曲と言えそうですね。山下達郎のお気に入り曲でもありSSBで何度もオンエアしただけでなく、ご自身もカバーして披露しています。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.10.06
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ギターポップ推薦曲(4) 【 もうすぐランクイン 】LOS JACOPABLOS / Pilsupolvet heiluttaa '99 「Kolmas Vene Vasemmalta」90年代に活躍したフィンランドのマイナーなロックバンド「ロス・ハコパブロス」の3枚目のアルバム「Kolmas Vene Vasemmalta」収録のギターポップ。フィンランド語で歌われているので一聴するとかなり違和感があるけど、なかなか良く出来た曲です。全体のメロディは切なく甘酸っぱい感じでネオアコな香りのするかなり上質なもの。オルガンの響きは哀愁感が漂い、ギターは泣きが入った感傷的なもの。終盤のピアノもなかなか軽快。それらをアップテンポで瑞々しいギターポップに仕上げているのですが、ボーカルが日本人の私にはフィンランド語が聴きなれないからなのか、全体からは浮いてしまった感じがする。っていうか、英語で歌ったとしても少々親父臭くないですかね?曲名は「ピルスポルヴェット ヘイルッタア」と発生し、直訳すると「ビールの膝が揺れる=ビール世代が揺れる」で、特定の世代やグループがビールを飲んで楽しんでいる様子を表現するフレーズらしいです。若き小山田圭吾が英語で歌ったら相当フリッパーズギターな名曲になった気がしますがどうでしょうか。小山田君か誰かカバーしてくれませんかね?「YOU TUBE」で聴けます。(再生数ヤバイ・・・)
2024.09.29
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私の好きなディープソウル2 【 ディープ偏差値 67 】JOHHNY ADAMS / I WANT TO DO EVERYTHING FOR YOU (Ron 995)'631960年頃から長らくニューオーリンズで活動していたディープ歌手ジョニー・アダムスの1963年のシングル曲。如何にも南部といった雰囲気の大らかで温かみのあるホーンが特徴的なサウンドは平和で多幸感に満ちています。「君の為なら何でもしたい」という他愛もない歌詞で気楽に聴ける感じですね。一方ジョニーの歌唱はなかなかテンションが高く大仰で適度に切実感と緊迫感があって良い。ほのかな甘さと泣きの入ったメロディはどこをとっても秀逸で途中の転調も感動的。ジョニーも実に気持ちよさそうに伸びやかに歌ってます。「YOU TUBE」で聴けます。ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.09.22
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「ザ・ポップ宣言(仮題)岩谷宏」 24.ロックな生き様中学生の頃ロック雑誌ロッキングオンを愛読し「ロックって素晴らしい、俺もロックな人生を送ろう!」と決意してから、そろそろ半世紀が経つ。人生も終盤を迎えるにあたり思い返すと我ながらロックな人生を送れたなと思う。私にとってそれは「ロックTシャツを着たり」「ロックフェスでお祭り騒ぎをしたり」「ロック・グッズ(レコード)を集めまくる」ことを意味しない。前回、特定の音楽家の一途で熱心なファンになることの弊害において「歌詞に溢れる「愛」や「正義」なんて言葉も99%が他愛のないものだと思っている」と書いたけど、逆に数少ないけれど素晴らしい歌詞を持ったロックも存在します。ローリングストーン誌が選ぶ「史上最も偉大な曲」の第3位にジョンレノンのイマジンが選ばれています。宗教や国境や所有欲のない平和な世界を想像しようという旨の歌だけど、オリンピックの開会式で歌われるなど、最早ロックを代表するメッセージソングと言えるでしょう。ここでは「天国も地獄も宗教もない」という既存の宗教を全否定するかのような歌詞も含まれていますが、ジョンレノン自身かつて神を否定する歌「GOD」を歌っているように宗教や神の否定はロックの重要な考えの一つだと思います。科学・常識的に考えれば「天国、地獄、神」など人間が作り出した虚構なのだから、それらをベースとした宗教は根底がおかしいのは明白ですよね。然しながら「地獄に落ちるぞ」「神様が天国で見守ってくれている」「神に祈りましょう」などといった子供だましのインチキな台詞に騙され悪徳宗教の餌食に、なんて話は世に溢れている。主体性の無い、自分自身という強い核を持たない、他者への依存性が高い人間がコロっと騙されちゃう訳ですが、そうした弱い人間の真逆こそがロックなのだと思う。宗教や「天国、神」などオカルト的なものにすがったりしなくても精神的に自立していることこそがロックなのだと思う。(時に人々の精神的支柱となり社会の規範となる存在でもあったことは否定しないが、結局は)長年人々を欺いてきた宗教、そして古くさい既成概念、時代錯誤な社会通念や常識、慣習などにノーを突き付ける生き方こそがロックだと思う。私は特に「神」という虚構の存在をでっち上げドヤってる「宗教」が大嫌いなので、ロックな生き方の実践として極力自分の生活から「宗教、神」などを排除してきた。具体的には、神社、仏閣、教会など宗教的施設に立ち寄らない、宗教的行事、活動、儀式などには参加しない等。高校生の時点で全員参加の修学旅行などでも神社にお賽銭を投げなければ祈りもしたことが無かった。大人になってからは葬式関係は原則不参加。線香などあげたことは無いし手を合わせたことも無い。当たり前だけど天国や霊魂と呼ばれるところの魂も存在しないのだから R.I.P.(安らかに眠れ)なんて表現は使ったことはない。(故人を偲ぶ気持ちは尊いと思うけど、天国なんて無いと歌ったジョンレノンに対し、R.I.P.(安らかに眠れ)と言うのは愚かだと思う。)(愚かと言えば『所有の無い世界を』と歌ったジョンレノン(ビートルズ)の某レア高値盤を「所有してないとビートルズを語る資格は無い」などとたわ言をほざいた評論家がビートルズの本を出版しているという皮肉・・・)余談だけど、洋楽においては「天国、神」という概念は実に便利な言葉なので頻繁に歌詞に登場するし、実際にそれが使われている曲で私も好きなものも多い。そこは日本人なので歌詞の意味がダイレクトに伝わってこないのが大きい。ソウルやゴスペル等を聴いていて「これってこういう意味だよなあ」と興ざめすることもあるが、そこは「意味を真に受けてもしょうがない」と対象化するようにしている。しかし以前TRIPPING OUTトラック 小沢健二 / 天使たちのシーンでも少し書いたのだけれど、日本語だとダイレクトに宗教臭さ、うさん臭さが伝わってくる。キリスト教が深く日常に根付いている欧米人と違い、日本人が『神様』と歌うと途端に生臭さを感じる。ロック的見地からすると決して小沢君に『神様』なんて歌って欲しくなかった。「神様を信じる強さを僕に」は流石に無いわ・・・。知的文明の成長過程の初期において天動説や神や天国という概念、宗教などが発生してしまうのは、全宇宙的必然とも思えるけど、逆にある程度成熟すれば消滅するのは歴史的必然だと思う。FIVE YEARSとは言わないけどもうそろそろ幼年期は終わりでいいよね。まだまだ「宗教、神」などを信じる者の多いこの世の中で、実際にそれらを拒否した生活は時に面倒くささもあるけどインチキに加担することの無い人生を送っていることを思うと実に晴れ晴れとした気分でいられます。ロックに対する感じ方は様々だろうけど、こうした言動がロック的な考え方、ロックな生き様の一つの例として理解してもらえると嬉しいです。(夢想家と冷笑されるのがオチですかね?)
2024.09.15
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洋楽スーパーポップの世界(6) 【もうすぐランクイン】竹野屋セントラルヒーティング(世良公則) / 恋のバカンス '80竹内まりや、山下達郎、桑田佳祐、世良公則、ダディ竹千代の5人の即席バンドによるザ・ピーナッツのヒット曲の1980年のロック調カバー。各人が代わる代わるリードをとるスタイルで正式な販売はされていないものの山下達郎SSBなどで頻繁にオンエアされているマニアには有名な曲。オリジナルは暗くて個人的趣味ではないので、本バージョンも毎回軽く聞き流していたのだけれども、山下達郎、桑田佳祐らのヴォーカルに混じる世良公則のヴォーカルがやけに耳に残る。というよりも抜けて良く、ここでの歌唱は絶品中の絶品ですね。大仰にタメを効かせた太い歌声は迫力があり、伸びやかで張りがありよく通る。そしてあたかも歌舞伎俳優のように芝居がかった唱法が演歌風の秀逸なメロディと相性抜群。世良公則の最高の嵌り曲なのではないでしょうか。世良公則&ツイストで一世を風靡しロックボーカルとして活躍してきた彼だけど、洋楽などを嗜好する音楽グルメな方々にはそっぽを向かれている感があります。こういう絶唱を聴くと自作曲やロックにこだわらず、もっと黄金旋律と呼ばれるような世界的名曲を歌って欲しいと強く思います。ソウル、特にディープソウル系の名曲と相性が良さそうな気がしますがいかがでしょう?せめてこの「恋のバカンス」のフル歌唱バージョンが聴けないものですかねえ。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.09.08
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裏デスノート 第3話 「魅上照、夜神月の顔と名前を知る」の巻裏デスノート2 「夜神月、ニアにも勝利する」の巻の続きです。魅上照「了解致しました 仰せのとおり」夜神月(相沢の死体からデスノートを取り上げる)夜神月「ようやくこれでまた自由にデスノートが使える」夜神月(魅上に背を向け建物の出入口へ向かう)魅上照(夜神月の後ろ姿を見つめながら)夜神月(魅上をいつ殺すかだが まずは死体処理をきっちりやってもらうことが先決だな 魅上のここまでの献身と忠誠を考慮すれば当分問題はないだろうが あまり先延ばしする訳にもいくまい しかし今の問題は捜査本部で私だけが生き残っているこの状況をどうするかだ)魅上照(神は絶対で世界平和の実現のため神に従順に仕えることだけが私の使命だと思っていた しかし自分が死んでしまっては世界がどうなろうと意味がない 自分は生きる そして今後も正義による世界平和を実現する そしてその最大の障壁が神となってしまった以上私が神を殺すしかない そして神がいつ私を殺すか分からない以上・・・魅上照(ニアに返してもらった本物のデスノートに夜神月の名前を書く)(20秒経過)魅上照「神」夜神月(立ち止まり振り向く)魅上照「世界中の悪を裁き 犯罪者のいない平和な世界を実現し 自分を認め 神の力を分け与えてくれた神に私はとても感謝しています」夜神月「ああ 今後もより平和な世界の実現を目指し尽力してくれ」魅上照(時計を見て)魅上照「ですが 致命的欠陥のある作戦を立て こんな結末を迎えることを予想できなかったことには失望です」夜神月(怪訝そうな表情になる)夜神月(心臓マヒになる)夜神月(死亡)ルーク「魅上 いきなりかよ」魅上照「私が神の顔と名前を知ってしまったからには 逆にこっちがいつ殺されてもおかしくなかったからね」第3話 終わり史上最高の漫画は? DEATH NOTE(デスノート)原作:大場つぐみ 漫画:小畑健デスノート 夜神月が勝利する方法裏デスノート 「夜神月、Lをスルーする」の巻裏デスノート2 「夜神月、ニアにも勝利する」の巻裏デスノート 第3話 「魅上照、夜神月の顔と名前を知る」の巻再開熱望!死のゲーム デスペナ / 江戸川エドガワ、押川雲太朗
2024.09.01
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 57.MOVING BROTHERS / DON'T PLAY THAT SONG (DARLING I LOVE YOU) '67おそらくこの一曲のみで消えたトレジャーアイルのグループの1967年のロックステディ。プロデュースはDUKE REIDでバックはTommy McCook & The Supersonicsです。オリジナルは1962年のBen E. King / Don't Play That Song (You Lied)で、secondhandsongsによるとAretha Franklinなど57曲ものカバーが存在する。レゲエ系も幾つかあるけど、個人的にはこのカバーがベスト。イントロでの他のカバーにはない暖かみがあるけど悲哀に満ちたTommy McCookのサックスが実にいい味出してます。ここを聴くだけで涙腺が緩んでしまいそう。レゲエ前夜の素朴だけど生き生きとしたリズムも、ともすれば湿ってしまいそうなメロディに活力を持たせてます。こうした甘みのある優良メロディ&軽快かつ純朴なリズムの妙味有る組み合わせはトレジャーアイルにはまだまだ沢山ありますね。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.08.25
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音楽グルメという流儀 「ザ・ポップ宣言(仮題)岩谷宏」 7.特定の音楽家の一途で熱心なファンになることの弊害(山下達郎氏炎上事件) ジャニー喜多川による性加害問題に端を発した山下達郎氏のサンデー・ソングブックにおける発言は多くの長年のファンを失望させたようです。「もう彼の音楽が私の心に響くことはない」、「レコード、CDは全て処分した」などという声も見聞きします。私は山下達郎 サンデー・ソングブック(SSB)という専用ページを作って長年多くの関連記事を書くほど、DJとしての達郎氏を評価しているのですが、その第一回目DJとしての山下達郎 その偉大なる功績でも述べています通り、さほど達郎氏本人のファンという訳ではありません。私は中学生時代からロック雑誌を読み漁り、ロッキングオンの岩谷宏氏の著作をブログ名に関するほどのロック野郎でした。かつて達郎氏が「ロックで世界を変えるんだ!とか言ってるロックの連中を『何言ってやがるんだ』と冷笑していた」という発言を聞いて以来「達郎氏はロック的気概の無い人なんだな」と思いました。ある意味最初から冷めた視線で見続けてきた訳です。然しながら、SSBを聞いてるとなかなかいいことを言ったりするので、そのたびにブログで取り上げてきました。そこで今回の達郎氏の炎上事件について私が思うことを箇条書きにすると・そもそもロック的気概のある人ではないのでさほど驚かないし、期待していた訳でもないので失望も(大きくは)ない。・本来嫌いなはずのアイドル産業にすり寄ったのは、売れなきゃ駄目だし金がなければ良質な音楽を作り続けられないと思ったからだろう。・流石にSSBでオンエアしていない(=良曲と認めていない)ジャニーズのタレントを歯の浮くようなセリフで誉めるのは・・・。・極言すれば悪魔に魂を売ったからこそ、多くの歴史的名曲は生まれることが出来たのだろう。・多くのお抱えミュージシャンやスタッフを養うためにもジャニーズ事務所を非難する訳にはいかなかったのだろう。・今回の炎上は彼の多くの言動のうちの一つにしか過ぎず、良い言動もあれば悪い言動もある。ある意味平均的人間の所業。・この程度の言動一つでアーチスト本人は兎も角、好きだった音楽すら無かったものにするってのはちょっとね。といったところです。私も感謝してもしきれないほど恩を感じている音楽家の方がいますが、仮にその方がジャニー喜多川のような悪行を起こした場合、積極的にそのことを糾弾できるだろうか?と考えると全く自信がなく、それは多くの日本人にとっても同じなのではないかと思う。音楽家に限らず政治家や有名人などの不祥事や悪行を声高に糾弾する方は世に溢れかえっているけど、貴方や貴方の友人や恩人も同じ立場にたった時に同様のことを行ってしまうんじゃないの?その度に貴方はその友人や恩人と絶縁しちゃうの?現在の日本人の(人類の)レベルなんてそんなもんじゃないの?と思う。決して達郎氏を擁護する訳ではないけれど、こうした観点からすると達郎氏に極度に失望したり怒り狂ったり叱責している人を見ると違和感を感じてしまうのです。また、音楽の楽しみ方は人それぞれですが、【 達郎氏の音楽は素晴らしい→歌詞も素晴らしい→人間的にも素晴らしいに違いない→大ファンになる→コンサートで盛り上がる、一体感を感じる→グッズや限定盤などを買い漁る→新譜も延々追いかける→超常連になる(→達郎氏のことは全肯定、絶対視、いわゆる信者の領域へ)】なんて感じで深入りし、一途で熱心なファンになった方々にとって今回の達郎氏の言動は相当な裏切りと感じられたようで、入れ込んだ分だけその反動も大きく、だからこそ「もう彼の音楽が私の心に響くことはない」、「レコード、CDは全て処分した」などとなったのでしょうね。私はそこに「特定の音楽家のファンになることの弊害」というものを強く感じます。そもそも、ポップスにおける歌詞にはさほど大きな意味がないと思っているし、作っているアーチストも適当に心地よい、耳障りの良い言葉を並べているだけだと思っている。(もちろんそれで良い)歌詞に溢れる「愛」や「正義」なんて言葉も99%が他愛のないものだと思っている。メロディや歌声もしかり。優しい歌声で感動的な愛の世界を歌ったところで、当たり前だがその人が徳の高い慈愛に満ちた人物である訳ではない。そこは作り物の張りぼての世界であると、きちっと客観視し対象化することが必要だし、作り物の曲と生身の人間を同一視しちゃうから今回のような事態になるのだと思う。もちろん「特定の音楽家の一途で熱心なファンになること」で得られるものも多いでしょうし、そういう人たちの存在があってこそ(お金を落としてこそ)音楽産業が成り立っているのですから、同じ音楽を趣味とする者として一定の尊重をしています。ですがそれは音楽グルメの流儀とは真っ向から対立するものです。(加えて言うならロック的でも岩谷宏的ポップでもない。)もっと純粋に「作り物の曲」そのものをアーチストと切り離した単体として楽しまないともったいないと思うのです。当たり前ですが既に出来上がった楽曲が、誰かの何らかの言動によってその内容が変化することはありません。言うまでもなく達郎氏は国内最高峰かつ世界的にも高く評価される名曲を幾つも持っています。それら名曲の数々を今回の言動一つによって「無かったものにする」というのは音楽グルメの流儀ではないな、「特定の音楽家のファンになること」の弊害の一つだな、と思った次第です。(余談ですが、禁錮19年の判決のでた殺人犯であるフィルスペクターがプロデュースした「イマジン」がオリンピックの開会式で歌われることが恒例化しつつありますね。)ご参考:24.ロックな生き様
2024.08.18
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ウォール・オブ・サウンド 音壁の世界(1) 洋楽スーパーポップの世界(1) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(1) 【 ポップ偏差値 77 】Glen Campbell / I Love How You Love Me (2023 Wall Of Sound Extended Version) 【Original】 Composer / Barry Mann, Larry Kolber Arranger / Larry Muhoberac Producer / Jerry Fuller【2023 Wall Of Sound Extended Version】 Vocal / Glen Campbell Instrument, Arrange, Produce / @otokabe_masterGlen Campbellによる名曲カバー「I LOVE HOW YOU LOVE ME」を2023年に新たにウォール・オブ・サウンド・イクステンディド・バージョンとして作成しました。ヴォーカルだけ抽出し新たなアレンジのもとサウンドは全て新規録音されたもので、所謂二次創作にあたる非公式・未公認の楽曲です。本作は@otokabe_master氏に作って頂いた「名曲のウォール・オブ・サウンド化シリーズ」の6番目の作品となります。「YOU TUBE」で聴けます。(なお、説明欄では@otokabe_master氏に寄稿頂いた解説を読むことが出来ます。)また、こちらでも聴くことができます。以下、ネタバレを含みますので、まずは上記リンクよりお聴き頂くことを推奨致します。元々のオリジナルは1961年のPHIL SPECTORのプロデュースによるPARIS SISTERSのヒット曲。Bobby Vintonはじめ多くのアーチストによりカバーされ続けsecondhandsongs.comによると87ものカバーソングが存在します。日本人ですと細野晴臣、大滝詠一といったマニアとしても有名な巨匠にもカバーされていて、その意味ではコアな音楽マニアも認める名曲と言えそうです。元歌はかなりゆったりとした静かなバラードで淡いヴォーカルとフィルスペクターによるエコー感のある品の良いサウンドが特徴的。そして超一流のメロディメーカーであるバリーマンによる甘く情緒的なメロディが素晴らしい作品です。カバーソングも元歌同様ゆったりとした静かな曲調のものがほとんどですが、1982年のグレンキャンベル版はドラムやギターなどバンド演奏を意識したかのようなテンポの速いカントリーなアレンジ。黄金旋律の魅力をそのままに更に明るく軽快&ポップに仕上げたバージョンは実に私好みでした。(当ブログでもカントリーで新たな魅力として取り上げ済みです。)そして聴きこんでいくうちにオリジナルには無かったカスタネットとの親和性を強烈に感じ、ウォール・オブ・サウンド化することにより更に魅力が増すことを確信、@otokabe_master氏に音壁化を依頼をした次第です。これまでの@otokabe_master氏の全ての作品同様に『黄金旋律プラス現在考えうる最高のウォール・オブ・サウンド』という言わばドーピング的な組み合わせにより、これまた空前絶後の音壁曲が出来上がりました。快晴の空を彷彿させる乾いた空気感を更に心地よく演出するカスタネットの響き、空高く舞い上がる爽やかな風を思わせるストリングスの駆け上がり、現代的かつ洗練された煌びやかなピアノの音色、迫力の重低音などの音壁アレンジにより、更に瑞々しく快活な曲に生まれ変わったと感じます。グレンキャンベルの情緒的で表情豊かなヴォーカルともうまくマッチしており、ますます魅力が増したように感じるのです。そして一番の聴きどころは間奏のインスト部分。本バージョンではオリジナル及び多くのカバーが間奏を一小節の半分で終わらせているところを一小節分丸ごと完走して頂きました。またグレン版ではギターソロで簡素に終わってしまうところを、上品で優雅なストリングス、軽快で元気なカスタネットの連打をバックに流麗なピアノで主旋律を奏でて頂いてます。この間奏を聴いてハッと思われる方が多いかと思いますが、これまでのどのカバーでも無かった『転調』が効果的に行われているんですよね。流石プロの発想は違う!と個人的には驚きの展開でした。バリーマンによる歴史的黄金旋律を煌びやかで迫力のあるウォール・オブ・サウンド・インストで満遍なく味わう、音壁者にとってこの上ない至福の瞬間と言えるのではないでしょうか?今から63年前、ウォール・オブ・サウンド萌芽前夜にフィルスペクターがプロデュース、バリーマン作曲のもと作られた曲が、21年後にグレンキャンベル版により軽快に変貌、更に41年後に分厚く快活にウォール・オブ・サウンド化。二度の大きな変化によりある意味究極の形態に変貌を遂げたのではないかと感じます。長年に渡り多くの偉人により脈々と受け継がれてきたメロディと進化し続けてきたウォール・オブ・サウンド。この歴史的名曲の変遷に壮大な浪漫を感じずにいられません。@otokabe_master氏による「名曲のウォール・オブ・サウンド化シリーズ」は他にも素晴らしい作品があります。他にも音源の公開を予定していますので、どうぞお楽しみに。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(音壁&二次創作)ポップ偏差値合計88977101081077(ご参考)ポップ偏差値上限75とその限界を超える音楽史上最強のウォール・オブ・サウンド 中島みゆき / 悪女 (2021 ウォール・オブ・サウンド・バージョン)史上最高のウォール・オブ・サウンド 村田恵里 / オペラグラスの中でだけ (2022 ウォール・オブ・サウンド・ロング・バージョン)世界初公開 更に爽快な音壁ロング・バージョン! The Rubettes / Sugar Baby Love (2023 Wall Of Sound Extended Version)世界初公開 史上最高のウォール・オブ・サウンド Frankie Valli / Can't Take My Eyes off You (2022 Wall Of Sound Long Version)世界初公開! 更に説得力の増したネオアコ音壁バージョン The Bluebells / I'm Falling (2021 Wall Of Sound Version)世界初公開! ビートルズをウォール・オブ・サウンドで The Beatles / No Reply (2024 Wall Of Sound Extended Version)ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.08.11
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私の好きな甘茶ソウル(11) MY FAVORITE SWEET SOUL (11)【 甘茶偏差値 64 】Jimmy Briscoe & The Little Beavers / Forever (I'll Need Your Love) LP(Pi Kappa 6000)'75U.S.BLACK DISC GUIDE #321、甘茶ソウル百科事典MOONY'S SELLECT 010選出の甘茶ソウル名盤収録曲。Jimmy Briscoe & The Little Beaversはボルチモア出身の若者5人組ボーカルグループで、プロデュースは多くのスウィートソウル名曲を手掛けたポール・カイザー。当ブログでは、既に「MY EBONY PRINCESS」も取り上げ済みですが、本曲も同アルバム収録です。70年代ソウルの華やかさを象徴するかのようなシタールを入れた大仰なイントロと華やかなコーラスが特徴的なスウィート。甘さとほろ苦さの同居した悲しげなメロディで、鬼気迫るヴォーカルによってそれらが劇的に増幅されている感じ。展開はスムーズさにかけるけど、どこも力の入ったダイナミックな内容で実に様になっています。むしろこのドタバタ加減が味ですかね。大胆で大袈裟でよくもまあ、こんな展開を考えたものだと感心させられますが、この我を忘れて劇的に盛り上げる感動ごり押しスタイルこそ、この時期に全盛を迎えたスウィートソウルの醍醐味という感じですね。「YOU TUBE」で聴けます。「スウィート・ソウル・ベスト10」募集中! 皆さんの好きなスウィートソウルを紹介しあい楽しもうというページです
2024.08.05
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私の好きなノーザン・ソウル(ノーザン・ダンサー) 2 MY FAVORITE NORTHERN SOUL 2【 ノーザン偏差値 64 】EPITOME OF SOUND / YOU DON'T LOVE ME '67(Sandbag S101) ニュージャージーの5人組グループの1967年の唯一のシングル曲でノーザンダンサー。リードが黒人でバックの4人が白人というすこし変わった構成です。やたらかっこよく響くグループ名だけど訳すと「サウンドの典型」とのこと。曲はここまで取り上げてきたノーザンと比べるとさほどスピード感はないし、派手さもないのだけれどメロディが素晴らしいですね。ストリングスから入るイントロも洒落てるし気品あり。リズムは瑞々しく和みつつ踊るのに適した感じかな。特に畳みかけるようなサビの盛り上がりがイイ。ノーザンダンサーと言えば膨大な量のコンピCDを出しているGOLDMINEですが、この曲はその記念すべき第一作「ESSENTIAL NORTHERN SOUL STORY (GSCD 1)」に収録されていました。「YOU TUBE」では再生数も多いし下記動画でのコメント数は200超えなうえに評判も上々と、世界的には(イギリスでは)ノーザンソウルを代表する人気曲という感じだけど日本では全く人気ないですね(笑)。これは一体どういうことなんですかねえ。日本では甘茶ソウルが異様に盛り上がっている!みたいなもんですか。うーん・・・。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器快活さボーナス(気品)ノーザン偏差値合計77877977564
2024.07.28
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フリーソウルコンピ未収録推薦曲(3) 【 ポップ偏差値 63 】Atlantic Starr / Yours Forever '83 「Yours Forever」 ニューヨークのヴォーカル&インストゥルメント・グループの1983年の5枚目のアルバムのタイトルソング。彼らの代表的名曲ですが、恐らくこれも近年世界的大ヒットとなった「竹内まりや / プラスティック・ラヴ('84)」の元ネタとなった曲と思われます。前回ご紹介したCANDI STATON / LOOKING FOR LOVEは、リズムパターンとカウベルが主な元ネタとしての要素でしたが、今回はリズムギターのフレーズ(カッティング)となります。聴き比べて頂けると分かるかと思いますが、かなり似ていると思います。ベースラインは異なっているので、ギターのカッティングを流用し更にベースもそれに合わせた感じでしょうか。もしも「LOOKING FOR LOVE」を参考にすることなく、そのような手法でこの素晴らしいリズムトラックを作り上げたとするのなら、それはそれで山下達郎氏の着眼点とそのセンス、技量には感心させられますね。なお、暗く憂いを帯びた雰囲気も両者に共通しますが、1983年12月にNHKサウンドストリートで実際に達郎氏がこの曲をオンエアし、プラスティック・ラヴはその翌年の作品だという時系列も元ネタとしての信ぴょう性を高める要素の一つかなと思います。なお前回同様、誤解のないよう書き添えておきますがメロディを丸々真似するパターンは兎も角、こうしたトラック等の流用は、「恋はあせらず」トラックや「TRIPPING OUT」トラック(甘く危険な香り)などの例を持ち出すまでもなく、音楽においてはごく当たり前のことです。レゲエにおけるリディム同様、優れたトラックは世代を超えて受け継がれていくもので、その過程で様々な派生や進化があるのですから音楽の発展において必要不可欠なものといえるでしょう。「YOU TUBE」で聴けます。「竹内まりや / プラスティック・ラヴ」「CANDI STATON / LOOKING FOR LOVE」
2024.07.19
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アニソンポップの世界(8) 【 音楽グルメに贈る厳選アニソン・ベスト10 】アニソンというと、音楽ファン、特に多くの洋楽ファンなどからは見向きもされない音楽という印象を受けるし、実際馬鹿にされているという声も多い。私自身も若い頃は若気の至りで小馬鹿にしていたけれど、長年音楽グルメという流儀の元、ジャンルに拘らず純粋に良質な音楽を追い求めてきた結果、多くの至極のアニソンに出会うことが出来ました。確かに多くの音楽ファンが指摘する通り「アニメがヒットしたから人気があるだけで良質な音楽とは言い難い。」という言葉通りの楽曲が多数存在することは事実です。しかしその一方で、昨今の日本製アニメの世界的人気を背景に一流のミュージシャンや高い音楽センスの持ち主による良質な楽曲が増えてきていることも否定できません。中には、バートバカラックやキャロルキングといった世界的メロディメーカーに劣らないような素晴らしいメロディやフィルスペクターを凌駕するような超一流のアレンジを持った楽曲も見受けられます。アニメ先進国かつ音楽先進国でもある日本という土壌を考えれば当然の成り行きかと思います。そうした素晴らしい楽曲を「しょせんアニソン」「しょせん邦楽」などと小馬鹿にし色眼鏡をかけて排除するのは音楽グルメの流儀として不適切ですし、音楽ファンの姿勢としてもかなり疑問符が付きますね。ここでご紹介する楽曲はどれも世界中の全ての音楽ファンに自信を持ってお勧めできる素晴らしい楽曲ばかりです。基本的に全て当ブログの志向するポップ(明るく、元気)な曲となります。是非色眼鏡無しで純粋に楽曲を聴いて頂きたいと思います。なお、以下にご紹介する曲は便宜上アニソンとしていますが、実際にはゲーム音楽が多く含まれています。ジャンルに拘らず純粋に至極の音楽を求める音楽グルメの方々に向いていると思いますが、元々アニソン系が好きな方、良質なアニソンを求めている方、アニソン初心者の方にも強くお勧め致します。【 音楽グルメに贈る厳選アニソン・ベスト10 】1.宮沢ゆあな(沢渡葵) / いつもよりオレンジ! '07 作曲編曲ハーモンド 「ピリオド」日本人の琴線に触れる素晴らしいメロディをもったガールズロック。2.金月真美 / 夏に、まだ少し・・・ 作曲東野美紀 編曲岩崎元是 '96「ときめきメモリアル」量・質ともにフィルスペクター以降の世界のウォール・オブ・サウンド界を牽引する第一人者のアレンジが光ります。3.堀江由衣、倉田雅世、浅川悠、高木礼子、野田順子、雪乃五月、小林由美子 / 未来への贈り物 '01 作曲編曲五島翔 「ラブひな」元気いっぱいな「恋はあせらず」トラックにのって甘酸っぱく切ないメロディを歌いあげます。4.岡崎律子 / はじまりはここから '01 作曲岡崎律子 編曲十川知司 「ラブひな」間奏などで聴けるホーンのフレーズが甘酸っぱく切ない良質なネオアコを感じさせる渋谷系アニソン。5.LUCHICA / バトルできゅんっ!なキングダム☆ '10 作曲編曲/LUCHICA 「プリンセス☆ストライク!」高く突き抜けるメロディと歌声の素晴らしい萌えソング。6.FRIPSIDE NAO PROJECT! / せな★せな@Surprise!! '08 作曲編曲八木沼悟志「ハイハイ」合いの手の入る爽やかで明るいテクノ系電波ソング。7.KOTOKO / PRINCESS BRIDE! '03 作曲KOTOKO 編曲SORMA 「プリンセスブライド」高揚感のあるメロディと疾走感のある高速唱法が魅力的ですね。8.原田ひとみ / nachu☆nachu '05 作曲TOKIA 「なつ☆なつ」しゃくり上げ唱法が痛快なガールズロック。9.RITA(Blueberry & Yogurt) / 青春*桜歌 '06 作曲Loser Kashiwagi 編曲Toshihiko Uchiyama 「春恋*乙女 ~乙女の園でごきげんよう。~」ピアノを効果的に使った甘く切なく疾走感のあるガールズロック。10.FOUR SEASONS / 北へ。 '99 作曲編曲池毅 「北へ。」アニソン界のポール・マッカートニー池毅氏による「Go West」系ポップス。【 惜しくも選外となった良曲10選 】加古井あや子(霧坂鈴菜) / まちあわせGO GO GO!! -Album Version- '04 「夏音 -Overture-」松岡由貴(水越眞子) / 桃色READY GO!! '04 「D.C.P.S.ダ・カーポ」☆☆☆☆☆☆ / 榎津まお&春日りか&倉沢はるか&榊原ゆい&茶谷やすら '04 「六ツ星きらり」姫子とナーナ(新谷良子&宮崎羽衣) / 百発百中とらぶるん♪ '06 「姫様ご用心」高槻やよい(仁後真耶子) / キラメキラリ '07 「アイドルマスター」エンジェル隊 / ギャラクシー☆ばばんがBang! '02 「ギャラクシーエンジェル」鈴木真仁 / あのね・・・。'96 「それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ」藤原鞠菜 / ラジカル☆キッス・イノベーション! '10「絶対★妹原理主義!!」本多知恵子 / オンリイYOUのMEのYOU '88 「八神くんの家庭の事情」詩月カオリ / DO YOU KNOW THE MAGIC ? '04「魔法はあめいろ?」
2024.07.14
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フリーソウルコンピ未収録推薦曲(4) 【もうすぐランクイン】CANDI STATON / LOOKING FOR LOVE '80「CANDI STATON」 アラバマ州生まれのサザンソウル女性歌手キャンディ・ステイトンの1980年のアルバム「CANDI STATON」収録曲。名曲の多い彼女にしてはほとんど話題にならない地味な曲だけど、恐らくこれは近年世界的大ヒットとなった「竹内まりや / プラスティック・ラヴ('84)」の元ネタとなった曲。ニューヨーク録音の洗練された雰囲気はあるものの暗めで地味な曲調は個人的に好みではないけれど、如何にも山下達郎的なゆったりとしたグルーヴィなトラックはなかなかのもの。基本的にはベースラインを含めたリズムパターンが部分的に「プラスティック・ラヴ」とよく似ている訳ですが、決定的なのは「プラスティック・ラヴ」で要所に入る特徴的なカウベル(公式動画では29秒~)と同様のカウベルが入る(1分12秒~)ところですね。年代的にも近いですし、達郎氏がサンデーソングブックで延べ12回も曲をオンエアしている、贔屓の歌手の作品ということで元ネタ認定は妥当かなと思いました。特にメロディが優れた訳でもない地味なこの曲の可能性に気づき、改良し、より素晴らしい楽曲を作り上げた達郎氏の着眼点とそのセンス、技量には感心させられました。なお、誤解のないよう書き添えておきますがメロディを丸々真似するパターンは兎も角、こうしたトラックの流用は、「恋はあせらず」トラックや「TRIPPING OUT」トラック(甘く危険な香り)などの例を持ち出すまでもなく、音楽においてはごく当たり前のことです。レゲエにおけるリディム同様、優れたトラックは世代を超えて受け継がれていくもので、その過程で様々な派生や進化があるのですから音楽の発展において必要不可欠なものといえるでしょう。「YOU TUBE」で聴けます。第二弾↓有ります。竹内まりや プラスティック・ラヴ 元ネタ 第二弾 Atlantic Starr / Yours Forever '83「竹内まりや / プラスティック・ラヴ」
2024.07.07
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私の好きな甘茶ソウル(11) MY FAVORITE SWEET SOUL (11)【 甘茶偏差値 63 】OPTIMISTICS / SHOULD I LET MYSELF GO LP(TURBO 7001)'70メリーランド州ボルチモア出身のボーカルグループの1970年の唯一のアルバム「OPTIMISTICS」収録曲。ニュージャージーのオールプラチナム傘下のTURBOから出ていてプロデュースは甘茶大王のジョージカー。(このグループが後にInclinationsへと変貌したとのこと。)グループ名は楽観主義者という意味だけど、一体これのどこが楽観主義なの?とツッコミたくなるグループ名とは裏腹に暗ーく沈んだムードの甘茶ソウル。この頃のニュージャージー産スウィート特有の土埃をかぶったかのような場末感たっぷりの錆びれたサウンドにピタリと嵌ったヴォーカル&コーラスのうらぶれ感、絶望感が酷い。スウィート好きの私でもこの手の負のオーラに満ちた曲は個人的にはちょっと受け入れにくいんだけど、メロディはかなり良く出来てますし、暗いなりにキャッチーなので、暗めの甘茶が好きな人には堪らない内容かも。この曲の「YOU TUBE」のコメント欄を見ていたら気づいたのですが、近年Knxwledgeというヒップホップ・アーチストがサンプリングしていて、この曲が脚光を浴びているらしいです。何故この曲をこの時代に?と激しく疑問に思いますが、うーん、世の中分からないものですねえ。「YOU TUBE」で聴けます。「スウィート・ソウル・ベスト10」募集中! 皆さんの好きなスウィートソウルを紹介しあい楽しもうというページです
2024.06.30
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ギターポップ推薦曲(4) 【 おまけコーナー 】次のイギリス首相に最も近い男キア・スターマー氏はネオアコ好きでモリッシー・ヘア! 次のイギリス首相に最も近い男と言われる現イギリス労働党党首キア・スターマー氏(@Keir_Starmer)が最も好きな音楽アルバムは、なんとネオアコ最重要アルバムでもある「ORANGE JUICE (@EdwynCollins) / YOU CAN'T HIDE YOUR LOVE FOREVER」だというのだから驚きです。(元記事)調べてみると1962年生まれで現在61歳のキア・スターマー氏は大学時代にザ・スミスに熱中し、髪型はモリッシーの影響だそうな。スミスはメジャーなのでまだ分かるけど、ナイーブさ、弱弱しさ、青春時代のほろ苦さや甘酸っぱさを売りとしたオレンジジュースのファーストアルバムと大物政治家というのはギャップが大きすぎますよね。当ブログでも政治家ネタとしては「若き麻生首相の本棚の中身(漫画好きの麻生太郎 元総理大臣)」というのを記事にしましたけどネタの「濃密度」が違い過ぎ。何より、「YOU CAN'T HIDE YOUR LOVE FOREVER」はネオアコの最重要アルバムとして当ブログの象徴とも言えますし、個人的に生涯のベスト5に入るほど大好きなアルバムなので好感度爆上がりです(政治的な話は別として)。それは国内の多くのネオアコ好きな方々も同様なようで、だからこそ反響が大きかったのかなと。因みにこの事を知ったのは、私がフォローしている元英国タイムズ紙の主任ロック評論家Pete Paphides氏(以前、The Bluebells / I'm Falling (2021 Wall Of Sound Version)を彼の番組でオンエアして頂いた)のツイートにエドウィン・コリンズ氏が返信していたので、あれ?と気づいた次第です。エドウィンによると特にキア氏は「Falling and Laughing」がお気に入りのようですね。政治的な話は分からないけれど、彼の今後の活躍によりネオアコ界隈が脚光を浴び盛り上がるといいなと感じました。がんばれ!キア・スターマー!仲間だぜ!PS:元々はツイッターの方で短く書いただけなんですけど、(私にとっては)物凄く反響が大きかったので折角ですのでブログでも記事にしてみました。
2024.06.23
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音壁の世界(3) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(3) 【 ポップ偏差値 63 】日置明子 / Scarlet 作曲木根尚登 編曲清水信之 '95 「ナチュール」 TM NETWORKの木根尚登プロデュースという触れ込みでデビューした女性歌手のウォール・オブ・サウンド曲。アレンジは清水信之で当ブログでは、アイドル音壁大作、再び 薬師丸ひろ子 / 夕暮れを止めても彼の音壁作品として取り上げ済みです。曲は「大滝詠一 / さらばシベリア鉄道 '81」タイプ、というかオマージュといっていいほど良く似た雰囲気の音壁。暗く悲しげなメロディは個人的に好みではないけれど、なかなかキャッチーで良く出来ています。音壁の方はかなりの厚みでカスタネットの心地よい連打音、品を感じさせるストリングスなどは本家を凌駕する勢い。特筆すべきはきれいに鳴り響くピアノの音色で随所に効果的に配置され華を添えていてます。流石音壁大作「夕暮れを止めて」を作り上げた彼だけのことは有りますね。「さらばシベリア鉄道」の14年後の作品だけど、その手法を継承し更にしっかりと進化させた素晴らしい作品だと思います。欲を言えば折角の素晴らしい音壁なので、もう少しインストパートを多くして聴かせどころとして欲しかったかな。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(ピアノ音壁)ポップ偏差値合計776877106563
2024.06.16
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私の好きなディープソウル2 MY FAVORITE DEEP SOUL 【 ディープ偏差値 67 】J.P. Robinson / Our Day Is Here (Blue Candle 1504)'74 1965年から1974年にかけて10枚ほどシングルを残したマイアミのディープソウル歌手のシングル曲。Clarence Reidが作曲&プロデュースをしています。曲は哀愁に満ちたメロディが秀逸なサザン&ディープソウル。イントロのストリングスは上品でありながら、日本人の琴線に思いっきり触れる大泣きのメロディ。その後も全体を通して「これでもか!」ってぐらい哀愁感たっぷりに曲を盛り上げ泣かせにかかります。お歌の方も情感深く歌われるキャッチーなサビ、高いテンションを維持したまま更なる盛り上げりをみせるAメロと共に出来は良い。全体として一分の隙もない素晴らしい構成で、2分弱と短い分ぎゅっと凝縮された芳醇な悲しみの味わいがここには有りますね。でも流石に短すぎ!ってことなのか1976年にJimmy Beaumont And The Skylinersによって3分弱ほどでカバーされました。こちらも哀愁のギターが特徴的な素晴らしい出来。というか、この曲はどう料理しても良曲に仕上がりそうですね。「YOU TUBE」で聴けます。ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.06.09
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私の好きなノーザン・ソウル(ノーザン・ダンサー) 2 MY FAVORITE NORTHERN SOUL 2【 ノーザン偏差値 63 】BROADWAYS / SWEET AND HEAVENLY MELODY (MGM K13592)'66ニュージャージーの4人組黒人ヴォーカルグループのシングル曲で所謂ノーザンダンサー。後にモーメンツのメンバーとなるBilly Brownが在籍していた。シングルを僅か2枚しか残していないけど、その中にはスウィートソウル的なGoin' Goin' Goin'やAre You Telling Me Goodbye?があり、この頃からビリー氏は既にニュージャージーなスウィートソウルを展開していたことになります。You Just Don't Knowもキャッチーな人気曲で出来が良いので、シングル2枚、合計4曲全てが良曲だったという如何にもマニア受けしそうな密度の濃いグループでありました。本曲は唯一のダンサーで、快活で瑞々しいドラム&パーカッションが特徴的。リードの歌うサビ部分がない構成なので、主旋律はいまいち盛り上がりに欠けるけど、かわりに高揚感のある爽やかなハーモニーが主役的活躍をみせています。後半1分50秒ほどのところで躍動するドラムも楽しい。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.06.02
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) 56.The Beatles & Harry J. Allstars / Don't Let Me Down (Rocksteady Version) 試作品 史上最高のロックバンド、ザ・ビートルズの名曲「Don't Let Me Down」を2024年に新たにロックステディ・バージョンとして作成しました。オリジナルのヴォーカルとHarry J. Allstarsによるロックステディ・サウンドを組み合わせたもので、所謂二次創作にあたる非公式・未公認の楽曲です。具体的にはオリジナルからヴォーカルのみを、MARCIA GRIFFITHS版からサウンドのみを抽出し組み合わせています。(ココナラというスキルを売買できるサイトでパレコサウンドという方に安価に編集して頂きました。)本曲は当ブログで以前記事にしたMARCIA GRIFFITHSによるカバーが秀逸です。HARRY J. ALLSTARSによる非常に歯切れの良いリズム・トラックはオリジナルのゆるい曲調から一変し瑞々しくダンサブルなロックステディへと劇的に変貌させています。然しながらマーシャの歌声はジョンレノンの歌唱には遠く及ばない出来なので歯がゆい思いをしていました。一方のオリジナルの方もメロディは流石の出来ながら、ゆったりとした曲調にソウルフルな歌声が初期の瑞々しくノリの良いビートルズが好きな私の好みではないので、マーシャ版やインスト版の方を好んで聴く状況でした。今回のロックステディ版ビートルズはその両者の長所を生かし欠点を補いあい、ジョンの熱唱をグルーヴィなサウンドで聴ける素晴らしい作品になったと感じています。なお、安価に製作頂いたので若干聞き苦しい箇所がありますので、本作は試作品として公開させて頂きます。もしもご要望が多いようでしたらもっと本腰を入れて徹底的にマスタリングなど修正を加えてみたいとも思いますが、個人的にはある程度満足していますので、どなたか代わりに作ってくれないかな?とも思います。「YOU TUBE」で聴けます。また、こちらでも聴くことが出来ます。MARCIA GRIFFITHS / Don't Let Me DownHarry J. Allstars / Don't Let Me Down
2024.05.26
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私の好きな甘茶ソウル(5) MY FAVORITE SWEET SOUL (5)【 甘茶偏差値 67 】BINGO / WE CAN'T GET ENOUGH (SILVER BLUE 803)'73 フィリーソウルの重鎮Bobby Martinアレンジの元、スウィート・ファン垂涎のレーベル「Silver Blue」から出された1973年の甘茶ソウル兼フィリーダンサー。「Silver Blue」はソウルの伝説的海賊盤コンピSOUL FROM THE VAULT RARE SWEET DYNAMITEの記念すべきVOL.1で丸ごと特集されたほどのレーベルで、その第一曲目を飾ったのが本曲である。マスクマン氏の特製ミックスCDのタイトル曲にもなっていて氏によると本曲は「シルバーブルーの奇跡」と呼ばれていたらしい。もちろん全くヒットしなかった訳だけど、往年のスウィート・ファンには絶大な評価と人気を誇っていた曲でその内容からも実にマニア向けな曲と言えますね。曲はミディアム~アップテンポで悲しげなメロディが特徴的。バックを務めるのはMFSBのメンバーのようで厚みのある華麗なサウンドが素晴らしい。特にストリングスの華やかさとタイトなリズムが実にフィリーで美味。そして特筆すべきは悲壮感漂う主旋律を歌う緊迫感のあるリードヴォーカルとそれを盛り立てる甘みを持ち合わせながらも切実でヒリヒリ感満点のキャッチーなファルセット・コーラス。この狂おしいほどの妖しい魅力を放つコーラスには心底身震いがします。ネオアコにおいてはこうした切実感や緊迫感のある名曲は多いけど、ソウルではあまりないから(テリーハフぐらい)その意味では大変貴重な作品と言えますね。甘茶ソウルとフィリーダンサー、両者の好いとこ取りをしたこの素晴らしい内容が「シルバーブルーの奇跡」と言わしめていたのでしょう。因みにこのシングル一枚だけしか残さなかった謎のグループですが、本曲の「YOU TUBE」でのコメントを見ると「リードは私の父(Danny Thomas)だ」「叔父やその他の家族が所属」「メンバーに髪を切ってもらった」などとあり、どうやら地元フィラデルフィアのファミリー系グループのようですね。「YOU TUBE」で聴けます。5分10秒と長いTom Moulton Mixもどうぞ。 「スウィート・ソウル・ベスト10」募集中! 皆さんの好きなスウィートソウルを紹介しあい楽しもうというページです
2024.05.19
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洋楽スーパーポップの世界(6) 山下達郎SSB 未オンエア オールディーズ 【もうすぐランクイン】Willie Nelson / All of Me '78 「STARDUST」 戦前1931年製作のポピュラーヒットを1960年代初頭から活躍するカントリーの大御所ウィリーネルソンがカバーしたカントリー。Booker T. Jonesがプロデュースとアレンジを手掛けた1978年のアルバム「STARDUST」収録曲。当ブログではドゥーワップの隠れた名曲カバー KING ODOM FOUR / ALL OF MEとしても取り上げましたが、オリジナルはFrank Sinatra、Paul Ankaといった人気歌手など、実に628ものカバーが存在します。約一世紀に渡りカバーされ続けてきた将に名曲中の名曲で、個人的にも大好きなメロディです。ウィリーネルソン版はカントリー風なギターが目立つ程度の非常に質素なサウンドが特徴的。そこにウィリーの暖かみのある少し感情を抑えぎみの枯れた風情の歌声がのるんだけど、なだらかで綺麗ながらも少し悲しげな甘酸っぱいメロディと実に相性が良く、将に素朴なカントリーここに極まれり!といった名曲となっています。メインフレーズをギターが奏でる間奏とエンディングも簡素な演奏ながらも実に美味で感動的。どこまで計算してこういう内容になったのかは分からないけれど、カントリーギターとの相性も抜群ですね。派手さがない分聴けば聴くほど味が出る名曲という気がします。尖った音楽ばかり聴いてきた音楽人生で、どちらかというとカントリーなど敬遠してきた口だけれど、カントリーでも相性次第でこんな名曲が仕上がるんだ!と認識を改めた次第。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.05.12
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STRICTLY ROCKERS 2(REGGAE) フリーソウルコンピ未収録推薦曲(4) 【もうすぐランクイン】HERBIE MANN / RIVERS OF BABYLON '74 「REGGAE」 1950年代中期から活躍しているジャズのフルート奏者、ハービーマンが1974年にジャマイカのTOMMY MCCOOK BANDなどをバックに製作したアルバム「REGGAE」収録曲。曲は1970年にジャマイカのMELODIANSがヒットさせた有名曲のカバー。オリジナルはかなりキャッチーな牧歌的メロディを持つ曲で、悲壮感のある歌詞とは裏腹に、レゲエの和めるリズムをバックに明るい陽光が降り注ぐ平和でのんびりとした雰囲気を醸す内容。後の1978年にドイツのディスコバンドBONEY M.が能天気なディスコアレンジでカバーし世界的ヒットとなったのも納得です。それらに対しハービーマン版はインスト・アレンジなので、あまりにもキャッチー過ぎたメロディの影響がほどよくデトックスされ、ハービーの爽やかでクールで洗練されたフルートの音色により、お洒落ミュージックに変貌した感じ。明るく平和な世界観と和めるリズムをそのまま活かしたうえで通なジャズファンや大人も楽しめる内容になったといったところ。TOMMY MCCOOK BANDによるレゲエサウンドも高品質で、空間的拡がりなどオリジナル以上に心地よく鳴り響きます。途中で聴けるピアノソロはGLADSTONE ANDERSONによるもので、やはりオリジナルの持つキャッチーさからの脱却を意識した演奏って感じですね。ジャズとレゲエの絶妙な組み合わせによるキャッチーながらも洗練されたお洒落な出来栄えということでフリーソウルファンにも受けるんじゃないかなと思いますがいかがでしょう。「YOU TUBE」で聴けます。Melodians / Rivers Of BabylonBoney M. / Rivers of Babylon
2024.05.05
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ギターポップ推薦曲(4) 【 もうすぐランクイン 】Jazzateers / Up To My Eyes '86「Blood Is Sweeter Than Honey」 AZTEC CAMERAやORANGE JUICEを見出した今や伝説的とさえ言えるスコットランドのポストカード・レコードでアルバム2枚分もの録音を残していたジャザティアーズ。Edwyn Collinsのプロデュースでも録音を残しましたが、不遇にもそれらが当時陽の目を見ることはありませんでした。うまく歯車が嚙み合っていればネオアコを代表するグループになっていたかも知れませんね。そんな彼らが1986年に残していながら長らく未発表だったアルバム「Blood Is Sweeter Than Honey」に収録されているのが本曲。(初出CDは「I Shot The President」で後に同名タイトルで再発された。)ちょっと地味で暗めだけどメロディはよく出来ていて特にサビのラインは魅力的。少し神経質っぽい感じのヴォーカルはネオアコ的で、それに加えて明るく快活で爽やかなコーラスが実に良いアクセントになっている。流石名門ポストカード出身だけのことはあるなと納得のいく出来ですね。ネオアコを代表するグループにはなれなかったけど、もっと評価されるべき素晴らしい曲だなと感じます。「YOU TUBE」で公式PVが見れます。
2024.04.28
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音壁の世界(2) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(2) 【 ポップ偏差値 69 】夕暮れを止めて '91 作曲/楠瀬誠志郎 編曲/清水信之当ブログで以前、アイドル音壁大作、再び 薬師丸ひろ子 / 夕暮れを止めてとして取り上げ済みの音壁名曲からヴォーカルのみを取り除いてカラオケ化(インスト化)したもの。近年の音楽編集ソフトの進化により、「ヴォーカルとサウンドとの分離」が容易になり、当ブログでも史上最強のウォール・オブ・サウンドとして複数の禁断の良曲を公開・紹介してきました。そこでは「ヴォーカルだけ抽出しサウンドは新規録音」という手法で行ってきましたが、今回はその逆パターンということになります。オリジナルは素晴らしいアレンジのウォール・オブ・サウンドでありましたが、アイドルの歌った曲ということで声質や唱法が少々残念な作品でありました。これは多くのアイドルもの又はアニソン系の音壁曲に言えることでありますが、音壁の著しい進化と歌手を本職としていない方の歌声との出来の著しい乖離は宿命ともいえますね。もちろん音壁自体アイドルやアニソン産業と密接に関わっている構造上、個人的にもそれは仕方のないことと心得ております。然しながら音壁者としては折角作られた素晴らしいサウンドを思う存分心の底から楽しみたいという気持ちを捨てることは耐え難い。そこで音楽編集ソフトの登場ということになった訳ですが、所謂カラオケ作成用のソフトは無料版含めて幾つも出ています。ある程度私のような全くの素人でも容易に作れるようなのですが、私はココナラというサイトでセミプロの方にかなり安価にて(ほぼ依頼の最低料金程度)作って頂きました。そうして出来上がったカラオケバージョンは若干の雑音混じりながらも十分満足出来る仕上がりとなりました。オリジナルのヴォーカルに隠れて良く聴こえなかった様々な楽器が活き活きと鳴り響きます。特にベースとドラムの重低音はこれまで以上の迫力をみせ、「これがアイドル歌手の歌っていた曲なのか?」と疑ってしまうほどの素晴らしさ。他にもカスタネットの響きは饒舌に尽くしがたいほどに繊細で美味。ここでのカスタネットの響きは長い音壁史でも最上位と言えるほどの出来と言えますね。またピアノの軽やかで綺麗な音色はヴォーカルにとってかわって主役を務めた感があり、単なるインスト化では物足りなくなりがちなカラオケ版を大いに盛り上げてくれます。更にヴォーカル入りだとなかなかフルヴォリュームで聴く気になれませんでしたが、これなら!と大音量で堪能出来、曲の評価も爆上がりです。優れたウォール・オブ・サウンドは大編成オーケストラのように楽しめる 岩崎元是 / 勇気のつばさでも書きましたが、緻密に細部まで計算し数多くの楽器を丁寧に配置したウォール・オブ・サウンドはインストで聴いてこそより楽しめるという側面が非常に大きいので、是非皆さんも気になる音壁作品をカラオケ化して楽しんで欲しいものです。私は今後もここで幾つかのカラオケ化した作品を公開していきたいと思っています。こちらで聴くことができます。ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.04.21
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私の好きな甘茶ソウル(11) MY FAVORITE SWEET SOUL (11)【 甘茶偏差値 64 】OSMONDS / I'M STILL GONNA NEED YOU '75 1970年代初頭「ジミー坊や」の愛称で日本でも人気を博したJimmy Osmondを擁する白人ファミリーグループ、オズモンズの1975年のアルバムタイトル曲。ジャンル的にはバブルガムポップやポップロック的な扱いのグループだけど、ここでは甘茶者には人気の黒人グループYoungheartsの1973年のアルバム収録曲をカバー。ちょっと異色の組み合わせだけど所謂ブルーアイドソウルと呼べる内容になっています。スウィートソウル全盛時に作られたヤングハーツ版はなかなか甘くていいムードなんだけど、ちょっと大人しく上品過ぎる内容で特にリードに思い切りが不足している気がします。甘茶ソウル百科事典に取り上げられた訳でもなく残念ながらそれほどの出来や評判には至らなかった感じ。2年後のオズモンズのカバーはグロッケンが入るなどサウンドもコーラスも甘さはそのままにより分かりやすくなった感じ。そして何よりリードが瑞々しく良い意味でポップで魅力的。マニアックなソウルを白人のポップグループがカバーすると出来の悪さに幻滅するパターンが多いけど、この曲の場合は数少ない逆パターンの好例と言えるのではないでしょうか。「YOU TUBE」で聴けます。スタジオライブの様子もどうぞ。Younghearts / I'm Still Gonna Need You(24分12秒から)「スウィート・ソウル・ベスト10」募集中! 皆さんの好きなスウィートソウルを紹介しあい楽しもうというページです。お好きなスウィートソウルを10曲ご紹介下さい。 ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.04.14
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私の好きなディープソウル2 MY FAVORITE DEEP SOUL 【 ディープ偏差値 67 】HARRISON BROS. / I'LL BE STANDING BY '64 (ABC-Paramount 45-10593)1960年代に6枚ほどシングルを残したハリソン・ブラザーズの1964年のディープソウル。オリジナルはSoul Stirrers(リードはサムクック)の1962年のゴスペル「God Is Standing By」でJohnnie Taylorが作っている。後にJohnnie Taylor自身やAl Greenなどもカバーしているソウルの古典的名曲と言えるでしょう。ハリソン兄弟版は主語を「私」に替えた替え歌で、「神」という呪縛から解放されたかのように明るく快活で自由な雰囲気の内容になっています。トラック自体も大部明るく元気でポップになっていますが、何と言ってもヴォーカルの溌剌としたディープな歌いっぷりが素晴らしい。塩辛な声質も美味ですね。主語を替えたことで、曲の雰囲気もガラリと変わりゴスペルが上手くディープソウルへ良変換された好例という感じがします。個人的に宗教は大嫌いなので、加齢と共に歌詞に出てくる「神」という言葉への拒否反応が強くなってきた私のような者には実に好都合な曲でもあります。「YOU TUBE」で聴けます。ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.04.07
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フリーソウルコンピ未収録推薦曲(2) 【 ポップ偏差値 66 】Hilton Felton / A Man For All Reasons '80 「A Man For All Reasons」 レアグルーヴ界隈で人気のジャズのピアノ/オルガン奏者ヒルトン・フェルトンの1980年のアルバム「A Man For All Reasons」収録曲。ジャズファンク的要素から持て囃されているようだけど、アルバムタイトルでもある本曲は軽やかなソウル風味のインスト曲でフィリーソウルやフリーソウル的側面が強い。タイトなドラムに小刻みに鳴り響くパーカッションをベースにエレピが気持ちよさそうに奏でられていきます。乾いた心地よい風が吹く平和でのどかな草原がイメージできるような多幸感に満ちた雰囲気が延々続く様は、例えるのならBARRY WHITE / LOVE'S THEMEやTRAMMPS / TRAMMPS DISCO THEME等のソウルインスト名曲を彷彿させます。明るく爽快でポップで高揚感に優れている点は共通で、キャッチーさは幾分足りないけどスマートで実に和める内容。特にグロッケンの綺麗で可愛らしい響きがいいアクセントになっています。個人的に主旋律はどこか懐かしい古き良き純朴な時代を思い起こさせてくれていいんです。因みに17年ほど前に当ブログで取り上げたブルースインターアクションズ/P-VINE音源のGROOVE-DIGGERS 特典 VOL.1 (DISC UNION特典CD)の内容が良かったので、ずっとGROOVE-DIGGERSシリーズが気になっていたのですが、今般シリーズ全作を一気聴きした上での数少ない収穫の一つです。レアグルーヴものはその性質上良曲に巡り合える可能性はかなり小さい訳ですが、稀にこうした至極の名曲にバッタリ出会えるので侮れませんね。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(ソウル風味)ポップ偏差値合計86878888566ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.03.31
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ZOUK その華麗なる世界 【 カリプソ/ソカのコーナー 】【 ポップ偏差値 62 】Mighty Sparrow / 60 MILLION FRENCHMEN '69 「More Sparrow More」1950年代後半から2000年初頭まで長く活躍した中南米トリニダード・トバゴのカリプソの王様、マイティ・スパロウの1969年のアルバム「More Sparrow More」収録のカリプソ。当ブログでは、最高のカーニバルダンサー MIGHTY SPARROW / LIVE IN JAPAN '88として彼のライブパフォーマンスの楽しさ、素晴らしさを紹介済みです。私は彼の真骨頂は晩年のソカ的なノリノリの踊れるダンサー群と思っていますが、順にアルバムを聴いていたら1969年のアルバムにひっそりと、古き良き時代のカリプソという趣の良曲が収録されていました。(シングルカットはされていないようです。)「6000万人のフランス人(が間違えるはずがない)」というタイトルの本曲は、フランス人があいさつ代わりにする、いわゆるフレンチキスを恋人たちに奨励するような歌詞で、カリプソには珍しくメロディアスな曲。甘く優しくなだらかでどこか懐かしく郷愁を誘うような雰囲気が素晴らしい。軽やかながらリズミカルでグルーヴィなリズムにのり、ホーンの華やかな響きが平和な南国を感じさせます。スパロウの自由度の高い歌もいいけど、特に間奏で胸がキュンとするようなメインフレーズを奏でるホーンの甘く優しい響きがなんとも幸せな気持ちにさせてくれるのです。全体として如何にも60年代、70年代のカリブの小国の純朴で平和な音楽という感じで味がありますね。後にソカ仕様で再録されていますが、現代的で聴きやすさ、踊りやすさはあるものの純朴な味わいが影を潜めてしまい個人的にはあまりお勧めできません。「YOU TUBE」で聴けます。Sixty Million Frenchmen(ソカ仕様)Lord Creator / Sixty Million Frenchmen明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(カリプソ)ポップ偏差値合計76867887562
2024.03.24
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音楽グルメという流儀 6.至極のカバーソングを探求 SecondHandSongsの使い方 隠れた至極のカバーソング・ベスト10 画像1 52曲のYESTERDAYが表示される。BEATLES原曲のものが1060バージョン登録されていることが分かる。「至極の音楽」の探求において、自分のお気に入りのカバーソングを聴きまくるのは非常に有用です。ポップス、ロック、ソウルなどの黄金時代である1950年代~1980年代には非常に多くの素晴らしい楽曲が作られましたが、逆に言うとそれ以降の時代には素晴らしい楽曲はかなり少なくなってしまいました。従って少し極論になりますが、1990年代以降に新しく作られた音楽から「至極の音楽」を見つけることは確率的にも非常に困難と言えるでしょう。個人的にも往年の名アーチストが1990年代以降に新曲を発表しても全く関心を示せません。良い音楽、良いメロディというものが1980年代までに作り尽くされてしまった、と感じてしまうのは私だけでしょうか?然しながら、ポップスの黄金時代に作られた素晴らしい楽曲はカバーソングという形で現代にも受け継がれており、その中にはオリジナルを凌ぐ出来栄えの楽曲も多く見受けられます。往年の名アーチストの新録などを追いかけるよりも、既に「確固たる評価のある名曲」のカバーソングを探して聴きまくった方が遥かに高確率で「至極の音楽」に辿り着けると実感しております。インターネット普及以前はカバーソングを数多く探し出すのは至難の業でしたが、現在は幾つかのカバーソング探求に特化した非常に便利なサイトが出現しています。その中でも最大手なのが膨大なデータベースを持つSecondHandSongsという海外のサイト。例えば、史上最も多くカバーされたとされるビートルズのイエスタデイは1255ものカバーがヒットします。海外のサイトなので日本人による楽曲やカバーには弱い感じですが、洋楽系の「至極のカバー」の探求にはもってこいのサイトで超オススメです。私もかなり重宝しております。日本語訳にも対応していますので使い方は簡単だと思いますが簡単に説明させて頂きます。まずは曲名で検索し、複数の候補の中から該当曲をクリック。「VERSIONS」というタブをクリックすると、カバーソングの一覧が出現します。すると1.オリジナル言語によるカバー2.インスト・カバー3.他言語によるカバー(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スウェーデン、他)の順番で、年代順に表示されます。「YOU TUBE」で聴けるリンクがついていたりするのも便利です。また、「PERFORMER」のタブをクリックすると、「ORIGINALS」と「COVERS」というタブも出現します。ビートルズで言えば、「ORIGINALS」は『ビートルズがオリジナルで他のアーチストのカバーがある曲』の一覧です。また、「COVERS」は『ビートルズがカバーした他のアーチストの曲』の一覧です。つまり、双方向のカバーソングが一望できるということになります。曲名ではなくアーチストで検索することも可能です。うーん便利過ぎる!「至極の音楽」探求におけるこのサイトの有用性に気づいてから私は自分の好きな曲を全てこのサイトで調べ、目ぼしい曲を聴きまくりました。すると自力では到底知り得なかったであろう素晴らしい楽曲と大量に出会うことが出来ました。中には「至極の音楽」と呼ぶに相応しい私の生涯の宝物となった曲も沢山ありました。(下記にその一例を列記します。)この記事を読まれている皆さんも『自分の好きな曲のカバー』をこのサイトで調べれば、かなりの高確率でこれまで知らなかった素晴らしいカバーソングに出会えると思われます。個人的に『他言語によるカバー』はオリジナルと聴感の異なる新鮮な味わいを持った曲に出会える可能性が高いと思われるので特にオススメの項目です。(インストよりも下にあるので見逃し易いのでご注意してください。)画像2 ビートルズがオリジナルで他のアーチストのカバーがある曲が204曲登録されている。因みにACROSS THE UNIVERSEが224のアーチストによってカバーされていることが分かる。画像3 ビートルズがカバーした他のアーチストの曲が108曲登録されている。画像4 YESTERDAYのバージョンが1255曲登録されており、英語版から年代順に並んでいる。画像5 画像4の最後尾では、スペイン、オランダ、韓国、スウェーデン等の各国語バージョンが並んでいる。 隠れた至極のカバーソング・ベスト10(順不同) (全てオールディーズの老舗長寿番組である山下達郎のサンデーソングブックでオンエアされていない曲です。)Jackie Trent and Tony Hatch / GOIN' BACKLESLEY GORE / YOUNG LOVERay Conniff / ANOTHER SOMEBODY DONE SOMEBODY WRONG SONGGlen Campbell / I Love How You Love MeClaudine Longet / Let It Be Me (Je T’Appartiens) Sinéad O'Connor / Streets of LondonLena Andersson / Hej du glada sommar (Tie a Yellow Ribbon)Curt Haagers / Det är dej som jag behöver (I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU)SPOONBREAD / HOW CAN YOU MEND A BROKEN HEARTCHANT PAUL / WHITE CLIFFS OF DOVERいかがでしたでしょうか?是非あなたが探し当てたお勧めの「至極のカバーソング」を教えて下さい。音楽グルメという流儀
2024.03.17
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音楽グルメという流儀 1.音楽グルメという流儀 音楽における美食家又はグルメに相当する言葉は何だろうか?グルメ漫画「美味しんぼ」における海原雄山のように、私は長年至極の音楽を愛好し求めて止みませんが、それを指す良い言葉が浮かびません。音楽通という言葉は、幅広く深い知識の持ち主という感じだし、音楽愛好家だと意味が広すぎて散漫過ぎる。コレクターは意味も志向も違う、至極の音楽の求道者だとプレイヤーを指す感じ。「至極の音楽を愛好し、求めて止まない」この流儀は、ちょっと言葉の響きはいまいちですが『音楽グルメ』と呼ぶのが一番しっくりくる気がします。料理や食事の楽しみ方が人それぞれであるのと同様、音楽の楽しみ方も人それぞれです。そこで『音楽グルメ』などと言うと、心温かい良心的な、あるいは一般の音楽ファンからは相当嫌われそうですね。美食の鬼である海原雄山が悪役の嫌われ者として描かれていたことや、一般に美食グルメはお金のかかる流儀であることからも多少嫌悪を抱かれてしまうのは致し方ないかなと思います。然しながら、グルメ漫画「美味しんぼ」が売れたり、ミシュランガイド日本版が長年刊行され続けていたりするのと同様、音楽においても至極の音楽を求めて止まない者は一定数存在するのは明白です。また、ミシュラン三ツ星店が軒並み高額の出費や数か月の予約待ちが課せられるような美食グルメとは異なり、音楽の方は誰でも手軽にいつでもお金をかけることなく楽しめますね。私は当ブログにおいて約20年、私が良いと感じ是非他の方に聴いて欲しい、同好の士と喜びを分かち合いたいという純粋な想いから約1700曲ほど良曲を紹介してきました。マニアックなものが多いからなのか滅多に賛同を得られることはありませんが、稀にその音楽の素晴らしさを共有できた時の嬉しさは格別です。(決して知識をひけらかしたり、コレクションを見せびらかしている訳ではありません。また、広告収益は一切受け取っていません。)ポピュラーミュージックの中でも特にポップな音楽を追い求めていますが、少し補足しますと、その音楽を聴いて純粋に「至極の音楽」と感じられるかどうかが唯一のポイントとなります。即ち、話題性、流行、名声、ルックス、ファッション性、歴史的価値、歴史的意義、コレクション性、大御所だから、人間性が素晴らしいから、長年のファンだから、オリジナルだから、ライブで乗れるから、レコード屋さんが薦めるから、再生数が多いから、レア高値盤だから、恩や義理・人情、お付き合い・・・等々そういった付随的要素は一切排除します。冷徹なようですが、そうしないと世に存在する膨大な作品の中から「至極の音楽」のみを効率的に追い求めることは不可能だからです。私は今でも聴くたびに「実際に体がピリピリしてしまう」ような至極の音楽を求めて止みませんが、それを音楽グルメと呼び、その流儀を広く知らしめようという記事って全く目にしないな、食文化においては美食は広く親しまれてきてるのにな、じゃあ私がいろいろ書いてみよう!という想いから、今般「音楽グルメという流儀」というページを作るに至りました。このことを意識し始める大部以前に当ブログで書いた記事も含めてまとめていきたいと思います。若い音楽ファンが音楽グルメという流儀に関心を持ち、楽しむ一助になれたら幸いに思います。「至極の音楽を求めて止まない」という、あくまで純粋な気持ちからの記事になりますので、どうか善意にご解釈頂き、温かい眼差しで見守って頂けますようお願い致します。(決して世の多くの音楽ファンの多種多様な楽しみ方を否定する記事ではありません。) 2.チェックシートで全曲完全評価! 骨の髄までしゃぶり尽くせ! チェックシートで全曲完全評価!なんか受験マニュアルみたいなタイトルになってしまいました。私は貧乏性なので音楽アルバムを聴く際には、そのアルバムの持つ美味しいところを骨の髄までしゃぶり尽くさないと気がすみません。なので、聞き漏らしなどがないようにアルバム収録曲をチェックするチェックシートというものを作って評価しています。未聴なものなど一部例外もありますが、基本的には我が家にある全アルバムの全曲を完全評価しています。これはA4サイズの紙にアルバムのタイトル欄と30曲までを評価できるマスのあるもので、このマスに該当曲の善し悪しを◎、○、□、△、×の5段階評価していくというもの。大抵の場合アルバムを三回ぐらい聴きかえし、その間にチェックを終えますが、○か□か迷うような曲については判定出来るまで、延々10回ぐらい聴きかえしたりもします。ジャンルにもよりますが、アルバム収録曲のうち、概ね偏差値55程度のものを□、偏差値60以上のものを○とチェックします。そうして○以上のものだけをジャンル別に精選MDに集めて、普段はその精選MDをカーステや部屋で楽しむというもの。当然そうして精選、美味な曲のみを抽出したMDの味は格別で、何物にも代えられない宝物となっています。(甘茶ソウル、フリーソウル、ネオアコ、NEW WAVE、洋楽ポップス、アイドルポップ、ナイアガラ系、、、。)そうして出来た精選MDを更に精選し、偏差値70クラス以上ばかり集めた究極の精選MDを作ったりもします。逆にいったん精選、抽出作業の終わったアルバムは二度と聴きかえすことはなく、大抵の場合は売却処分となります。冷たい言い方ですが、アルバム収録曲に入ってる偏差値60未満の佳曲には二度と聴くチャンスは与えません。世の中にはまだまだ聴ききれない程の絶品曲が埋もれているのですから当然です。こうして作られた精選MDを楽しむ至福の時間だけでも相当な時間になるのですから当然です。こんなリスナー、アーチストにとっては相当嫌な奴なんだろうなあ。 3.格付けしてみよう ポップ偏差値上限75とその限界を超える音楽2005年9月に開設以来、曲単位で約1600曲ほど良曲を紹介してまいりましたが、当ブログではお勧め曲の推薦度合いや出来栄えを可視化するのに偏差値を使用してきました。(あくまで個人的感覚かつポップという観点から評価したものですが。)星の数とかハートマークの数などで簡単に評価する方法もありますが、それでは世にあふれる大量の良曲を紹介するのに度合いが分かりにくく、説得力も乏しいですし、幾ばくかでも客観的(に見える)で、より細かな数値化が必要と考えてのことです。ある意味それは楽曲に対して、より深く真剣に対峙し自分なりに責任をもって評価したいという気持ちの表れでもあります。結果として、当ブログにおける偏差値の最高値は75で、基本的にはこの数字を上限値としてまいりました。これまで最高値75をつけた曲は様々なジャンルで合計19曲あります。計算してみるとこれまでの人生で私は延べ約200万曲聴いてきており、その僅か0.001%、ブログで紹介した約1600曲のうちの約1%ですから、概ね妥当な分布になっているのではないかと思います。常に至極の音楽を求めて止まない私ですが、逆に考えれば、これまでの人生で出会えた極上中の極上の音楽はたった19曲しかない訳です。近年は「YOU TUBE」や音楽配信、discogsやsecondhandsongsなど便利なサイトなどの出現でより探しやすい環境となり、多くの良曲に出会い易くなりましたが、それゆえ逆に、偏差値75級の絶品曲とはもう二度と出会えないのでは?という実感もあります。 4.限界を超える音楽の創造 二次創作の薦め ポップ偏差値上限75とその限界を超える音楽そんな中数年前、私の大好きな往年の名曲で『この曲をウォール・オブ・サウンド(音壁)化したら、どんなに素晴らしい曲になるだろう?』という思いから、とあるプロのアーチストの方に駄目もとで音壁化を依頼したところ、何とご快諾頂きました。当初私は、オリジナル音源に追加で音壁的な装飾音を施して頂けたら、と思っていたのですが、『それでは(そんなぬるい手法では)音壁にならない』とのことで、サウンドは全面的に作り直して頂くことになりました。つまり往年の名曲を『ヴォーカルだけ抽出し、それ以外の全ての楽器を新規で録音』頂いた訳です。所謂、漫画などで言う二次創作、美少女フィギュアで言うところの魔改造といったところでしょうか。そうして出来上がった作品は私の想像を遥かに超える、とてつもない作品となりました。本来この世に存在するはずのない、将に禁断の音楽の誕生です。(当然ながら道義的問題・著作権の問題がありますので、その取扱いには慎重にならざるを得ません。)自分の大好きな曲が自分の好きなアーチストの方に自分の望む通りのアレンジを施してもらう、音楽マニアにとってはこれ以上に無い僥倖でありましょう。そしてそれは数値化すると、偏差値75を遥かに超えると言わざるを得ない史上空前の作品になった訳であります。そもそも技術的にヴォーカルだけ抽出するということは、数十年前までは不可能だった訳ですから、音楽においてこうした手法はまだ市民権を得ていません。然しながら急速に進化するAIなどの技術により今後はこうした二次創作が盛んに行われ、往年の名曲が様々なアレンジにより新たな魅力を吹き込まれ現代に蘇ることも多くなるのではないかと予想します。当ブログではそうして作られた楽曲の幾つかを紹介して行きたいと思いますが、それがそうした流れへの礎の一つにでもなればいいなと願います。 5.プロデュースしてみよう 音楽愛好家の最高の贅沢とは?・・・私的プロデュースの勧め(画像はテリー・ジョンスン氏が描いた雑誌ビックリハウスの表紙より)長年音楽ファンをやっていると、お金の無かった中学・高校生時代と違っていろいろと贅沢が出来るようになってきます。自分でお金を稼ぐようになれば、給料やボーナスの多くをレコードやCDの購入にあてたり、コンサートに行きまくったり、アーチストの関連グッズを買い漁ったりといろいろ贅沢が出来るようになるでしょう。でも音楽愛好家にとって究極の、最高の贅沢とは何でしょうか?投資目的だったのかもしれないけどマイケル・ジャクソンのようにビートルズの版権を買ってしまう、なんてのも壮大な話だし、好きなアーチストに自分のためだけにコンサートを開いてしまうなんて話も有りそう。超高額のレア皿や直筆サイン等をオークションで競り落とすことなどは現実的だけど、それって「レコード」コレクションや「グッズ」愛好であって真の『音楽』愛好とは違うよね。私が考える音楽愛好家にとって究極の、最高の贅沢は音楽のプロデュース。自分の好きな作曲家に自分の好きな曲調での作曲を依頼し、自分の好きなアーチストに歌ってもらう。これこそ究極の贅沢ではないでしょうか?(ついでに好きなアーチストにジャケットを製作してもらったり)何を隠そう私は自分でプロデュースした曲が2曲程あります。もっとこの人のこういう曲を聴きたい!という欲求を実現させてしまったんだけど、手間もお金もそんなにかからなく出来ちゃうんですよね。何より作っていく過程が楽しいし完成した自分の嗜好に合わせた曲を楽しむのは至高の贅沢という感じ。このサイトを訪れてくれる(私の嗜好と似通った)音楽愛好家さんに、どんどん個人プロデュースして世により多くの素晴らしい曲を発信して欲しいなあと思います。(私がプロデュースした曲が何かというのは秘密です) 以下は予定です。 音楽グルメ道 至極のカバーソングを探求 SecondHandSongsの使い方 隠れた名カバーソング・ベスト10・曲単体で聴こう・究極のベストセレクションを作ろう・ガイドブックを頼ろう・コンピレーション、セレクトテープを聴こう・アーチスト本位ではなく自分本位で聴こう・純粋に音楽、曲を楽しむということ・レア高値盤に注意しよう・至極の名曲をどのように堪能するか?・信頼出来る情報源・カラオケ・バージョンを作って再発見・新譜を追うのはかなり非効率的続く
2024.03.10
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洋楽スーパーポップの世界(2) 山下達郎 サンデー・ソングブック 【 ポップ偏差値 69 】Anthony & The Sophomores / PLAY OUR OLDIES, MR. DEEJAY '6360年代に活躍した白人DOO-WOPグループのシングル曲。元々は「Sing This Oldies Mr. Bassman」として録音されたものだけど、ジョニー・シンバルの「ミスター・ベースマン」のヒットの影響でタイトルを変えて録音し直されたもの。曲はアップテンポで明るく快活なノリの良いドゥーワップ。ハイテナーなリードと明るく楽しいコーラス、ベースなどドゥーワップ・グループを構成する各パートがそれぞれ大活躍します。特に高音部のメロディを爽やかに伸びやかに気持ちよさそうに歌うリードが魅力的。また、短い間に目まぐるしく変わるメロディはどこをとっても出来が良く、アップテンポなドゥーワップの楽しさ素晴らしさが堪能できる大傑作と言えるでしょう。ただし、所謂オールディーズヒットとも言えるドゥーワップの超有名曲群と比べると万人受けするような単純明快さは少な目で、その分初期ビートルズに通じるような若者受けするスマートさと溌剌さ、グルーヴなどを感じさせますね。1983年の山下達郎のサウンドストリートのDoo-Wop特集の第5回、ゲストがシャネルズの鈴木雅之氏の時にオンエアされています。個人的にはこの回を聴いて知った曲なんだけど、後のサンデーソングブックのDoo-Wop特集の焼き直しの回では、この回は復刻されなかったんですよね。従って、サンデーソングブックの熱心なファンでもこの曲を知らない方は多いのかも知れませんのでどうかご注目を。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(スマートさ)ポップ偏差値合計98887978569ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.03.03
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見栄講座 音楽編 見栄講座 音楽編 ベスト6 思いっきり見栄を張りたい方に朗報! インスタ等で思いっきり見栄を張りたい方に朗報!音楽を見栄を張るための道具として捉え、『私は知力も高く、センスもバッチリなのよ』とライバルに差をつける音楽は何なのか?バブル前夜にヒットしたホイチョイプロダクションによる著作『見栄講座』を参考に、その音楽編をベスト5形式で考えてみた。6.Einstürzende Neubauten / Kollaps '81 ドイツのインダストリアル・ミュージックやノイズミュージックを得意とする実験的バンド、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンの「崩壊」というタイトルの1STアルバム。メキシコのトルテカ文明の遺跡の洞窟に描かれた壁画の一部である一つ目人間のイラストが不気味でバンドの難解な雰囲気と合致している。知性派タレントの山田五郎氏も愛聴自慢をしたことがある。そして唐沢なをき氏も「まんが極道」において「偉くカッコイイ」漫画家を演出する道具としてノイバウテンを登場させている。ギャグ漫画のネタになるほどですので見栄を張るにはもってこいのバンドと言える。(注:ノイバウテン自体はコミックバンドではありません。)1.SCRITTI POLITTI / JACQUES DERRIDA '82イギリスのNEW WAVEバンドで「政治的な文書」を意味する造語がバンド名。この12インチのタイトルはポスト構造主義の代表的哲学者ジャック・デリダを歌ったものである。浅田彰、岡崎京子ご用達である(本当)。高学歴で知性の高さセンスの良さを匂わせたいならこの12インチ盤をさりげなくインスタ画像の隅に忍ばせたいものである。2.BRIAN ENO / ANOTHER GREEN WORLD '75環境音楽の第一人者として知られ如何にも高尚であるが、「アナザー・グリーン・ワールド」など環境音楽以前の作品には俗世離れした仙人的魅力に満ちた作品を多数残している。環境音楽の『ミュージック・フォー・エアポーツ』も映えるが本作収録の「Golden Hours」などを流してライバルに天と地ほどの差を見せつけたい。「ENO IS GOD」イーノの達観性とは?3.CAL TJADER / LA ONDA VA BIEN '80アメリカのヴィブラフォン奏者カル・ジェイダーのインストアルバム。同アルバム収録の「Mambo Mindoro」は情熱と冷静さが混在する大人の知的で洗練された異世界マンボ。音楽として実にクリエイティブな作品だがマニアックな内容で敷居も高い。TJADERという綴りが素人には判読が難しいのも高ポイント。独創的な異世界マンボ Cal Tjader / Mambo Mindoro 「La Onda Va Bien」'804.JOY DIVISION / CLOSER '80ジョイ・ディビジョンは80年代に活躍したNEW WAVEバンド。ヴォーカルのイアンカーティスが自殺してしまったことで有名。同アルバム収録曲は「THE ETERNAL」など崇高で将に死線ギリギリといった渾身の曲が複数収録されている。自殺といった特異性もあり、その相乗効果でライバルを圧倒したい。第15回セレクト 真夜中に聴きたい音楽 「オヤジ涅槃」 zouky's select5.小沢健二 / 犬は吠えるがキャラバンは進む '93あまりマニアックな音楽だとそもそもライバルが気づかない可能性も高い。少しユルめのライバルに見栄を張りたいなら、東京大学卒の小沢健二辺りが適当だろう。叔父に小沢征爾もいるし、実際に高学歴女子アナ小宮悦子も大ファンだそうな。特に1stアルバムの本作は村上春樹のような少し難解で長いアルバムタイトルが如何にも知性派っぽくて良い。(続く)(この記事は以前ベスト5まで発表したものにノイバウテンを追記した記事となります。)
2024.02.25
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私の好きなノーザン・ソウル(ノーザン・ダンサー) 2 MY FAVORITE NORTHERN SOUL 2【 ノーザン偏差値 64 】ALEXANDER PATTEN / NO MORE DREAMS (Capitol 5677)'661966年頃にシングル3枚だけ残しているカリフォルニア出身の黒人R&Bシンガーのノーザンダンサー。軽快なピアノの際立つサウンドをバックに激しく歌うダンスナンバーだけど、本コーナーで取り上げる中でもかなり泥臭く黒っぽいですね。彼の自作曲のようでメロディはなかなかキャッチー。垢ぬけたスマートさという点では物足りないけど、その分ドス黒いグルーヴは迫力満点。歌も声質もなかなかいい感じで「ノ・ノ・ノ・ノー」と絶唱するところがバッチリ決まっていて一番の聴きどころかな。黒人男性の迫力あるノーザンダンサーとしてなかなか魅力的だけど女性受けは厳しいかも知れませんね。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.02.18
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ギターポップ推薦曲(4) 【 もうすぐランクイン 】Cleaners From Venus / A MERCURY GIRL '87 「Going To England」 1980年代に活躍したイギリスのギターポップ・ユニット、クリーナーズ・フロム・ヴィーナスの1987年のアルバム「Going To England」収録曲。元々は1986年のアルバム「LIVING WITH VICTORIA GREY」に収録されていたものだけれど、いまいちチープなアレンジだったからか翌年に作り直した感じですね。グループ名が「金星の掃除屋」で曲名が「水星の少女」ってことで何やら宇宙的ロマンを感じさせますが曲はシンプルで落ち着いた淡々としたバラード。派手さはないけどソロでも活躍したMartin Newellによるメロディは魅力的で秀逸です。そして何と言っても特筆すべきは間奏で聴けるピアノの綺麗な音色。甘く悲しげな美しい旋律を高らかに奏でます。ここの部分は少しウォール・オブ・サウンド的雰囲気があるので、本格的音壁として作り替えたらどうなるだろう?と思わず夢想してしまいますね。上品で知的で控えめな雰囲気ってことでセーラーマーキュリーのテーマソングとして推奨します。「YOU TUBE」で聴けます。ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.02.12
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ウォール・オブ・サウンド 音壁の世界(1) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(1) 【 ポップ偏差値 73 】The Beatles / No Reply (2024 Wall Of Sound Extended Version)【Original】Composer / Lennon-McCartney , Producer / George Martin【2024 Wall Of Sound Extended Version】 Vocal / The Beatles Instrument, Arrange, Produce / @otokabe_master史上最高のロックバンド、ザ・ビートルズの名曲「No Reply」を2024年に新たにウォール・オブ・サウンド・イクステンディド・バージョンとして作成しました。ヴォーカルだけ抽出し新たなアレンジのもとサウンドは全て新規録音されたもので、所謂二次創作にあたる非公式・未公認の楽曲です。本作は@otokabe_master氏に作って頂いた「名曲のウォール・オブ・サウンド化」シリーズの第8番目の作品となります。「YOU TUBE」で聴けます。(なお、説明欄では@otokabe_master氏に寄稿頂いた解説を読むことが出来ます。)また、こちらでも聴くことができます。以下、ネタバレを含みますので、まずは上記リンクよりお聴き頂くことを推奨致します。オリジナルはビートルズの1964年のアルバム「FOR SALE」収録曲。本国イギリスではシングルカットされておらずビートルズの中では比較的地味な存在。曲も2分15秒と短く全体的にボサノバ調でロック色が比較的薄い作品(そこが魅力でもある訳ですが)。ただしサビの溌剌とした高揚感のあるロック的盛り上がりは流石のビートルズ節という感じです。個人的には初期の大ヒット曲群にも匹敵する魅力的なフレーズかと思いますが、このサビが一度しか登場しない変則的な構成には長年消化不良な気分でおりました。また、手拍子交じりで盛り上がるこのサビがウォール・オブ・サウンド(音壁)と相性抜群であろうことから@otokabe_master氏へ音壁化を依頼することとなった訳です。音壁版はリンク先の解説にもありますように、約20種もの楽器を重ねた分厚いサウンドが特徴的。軽やかなボサノバ調は影を潜め全体を通してリズミカルなロック調です。すこし快活で明るい雰囲気が加味された感じでしょうか。またウォール・オブ・サウンド仕様ということで、個人的希望もありピアノの少し悲しげな響きも目立つものとなりました。高音域ではフィルスペクターでもお馴染みのスレイベルやカスタネット、低音域ではティンパニなどの迫力ある重低音など、かなりオリジナルとは異なる音の洪水状態ですので、あまり音壁に馴染みのないビートルズファンの方は違和感を覚えるかも知れませんね。構成としては消化不良だった一度しかなかったサビ部分も三度登場ということで、ジョンの切実な気持ちのこもった激しい歌声が十二分に堪能できるかと思います。そのサビでは、カスタネットが力強く鳴り響き、より切迫感と説得力が増したと感じます。発表から60年後の最新の分厚い音壁をバックにつけても、しっかりと存在感を示すジョンのヴォーカルはやはり素晴らし過ぎますね。なお、新たに加わった間奏ではマージービート風のギターが入り、偉大なるビートルズへの敬意を感じさせます。@otokabe_master氏による「名曲のウォール・オブ・サウンド化」シリーズは他にもとてつもない作品が複数あります。他にも音源の公開を予定していますので、どうぞお楽しみに。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(音壁&二次創作)ポップ偏差値合計8777791081073(ご参考)ポップ偏差値上限75とその限界を超える音楽世界初公開 更に爽快な音壁ロング・バージョン! The Rubettes / Sugar Baby Love (2023 Wall Of Sound Extended Version)世界初公開 史上最高のウォール・オブ・サウンド Frankie Valli / Can't Take My Eyes off You (2022 Wall Of Sound Long Version)世界初公開! 更に説得力の増したネオアコ音壁バージョン The Bluebells / I'm Falling (2021 Wall Of Sound Version)史上最強のウォール・オブ・サウンド 中島みゆき / 悪女 (2021 ウォール・オブ・サウンド・バージョン)史上最高のウォール・オブ・サウンド 村田恵里 / オペラグラスの中でだけ (2022 ウォール・オブ・サウンド・ロング・バージョン)世界初公開 ウォール・オブ・サウンドの継承と変貌の浪漫 Glen Campbell / I Love How You Love Me (2023 Wall Of Sound Extended Version)ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2024.02.06
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音壁の世界(2) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(2) 【 ポップ偏差値 69 】ASSOCIATION & COURETTES / NEVER MY LOVE (2022 Wall Of Sound Version) A 2022 work by The COURETTES, a Brazilian-Danish duo who have been active since 2015. They seem to have a deep respect for Phil Spector, and specializes in monophonic wall-of-sound. The original work also develops a high-quality wall of sound and has a really good impression, They have expanded their wall of sound beyond their original work. This is the case with the works listed below, which are based on "extracting only the vocals, All the sounds have been newly recreated as Wall Of Sound." In other words, They are doing the same thing as the "Famous songs made into Wall Of Sound" that I have created by Mr.@otokabe_master.What's more, each work is well-crafted, It has a great sound that sounds like it was made in the 60's by Phil Spector. In the history of Wall of Sound, the only people who have created such derivative works are The COURETTES and Mr.@otokabe_master, so there is no reason not to support him. Among them, the performance of NEVER MY LOVE is especially wonderful. This song is a Wall of Sound version of Association's 1967 worldwide hit song. A complete change from the original chorus-based soft rock sound. The result is an impressive wall of sound. And it’s monaural! The castanet also sounds at the perfect timing.While taking advantage of the quality of the original melody, I would like to pay my respects to the idea and sense in which they remade this song with a new powerful and tasteful sound. In recent years, I've been constantly searching for which songs would be suitable for a "wall of sound." For me, this song was not considered as a candidate at all, so it feels like a nice present. However, personally, I like a wall of sound with a stereo feel that gives a sense of depth and spatial expansion. For example, the same 1967 hit song created by Mr.@otokabe_master Frankie Valli / Can't Take My Eyes off You (2022 Wall Of Sound Long Version) I prefer a modern arrangement like this.COURETTES' "Famous songs made into Wall Of Sound" It is expected that this will continue, but I would like to look forward to creating a wall of sound with a stereo feeling like this. We look forward to COURETTES' continued success in the future.【 COURETTES' "Famous songs made into Wall Of Sound" 】ASSOCIATION & COURETTES / NEVER MY LOVEJAY & THE AMERICANS, COURETTES / COME A LITTLE BIT CLOSERGRASS ROOTS, COURETTES / WAIT A MILLION YEARSMAURICE WILLIAMS & THE ZODIACS, COURETTES / STAYFOUNDATIONS, COURETTES / BABY NOW THAT I'VE FOUND YOUJOEY DEE & STARLITERS, COURETTES / PEPPERMINT TWISTFLAMIN' GROOVIES, COURETTES / SHAKE SOME ACTIONJOHNNY THUNDERS, COURETTES / YOU CAN'T PUT YOUR ARMS AROUND A MEMORY【 Mr.@otokabe_master's "Famous songs made into Wall Of Sound" 】(For your reference)Frankie Valli / Can't Take My Eyes off You (2022 Wall Of Sound Long Version)The Rubettes / Sugar Baby Love (2023 Wall Of Sound Extended Version)The Bluebells / I'm Falling (2021 Wall Of Sound Version)The Beatles / No Reply (2024 Wall Of Sound Extended Version)* この記事は以前書いたものを英訳したもので内容はほぼ同一です。
2024.02.05
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U.S.BDG 究極のLPコレクション - グループ編(3) 35.SLY SLICK AND WICKED / GET DOWN LIVE (BAD BOY'S 1001) '74A1 Too Much Man For A Weak Lovin' WomanA2 Symphonic RevolutionA3 You Got To FunkafizeA4 Confessin' A FeelingB1 Hey Big BrotherB2 Pusher ManB3 The World Is A GhettoB4 The Truth Shall Make You FreeB5 Rock And Roll1977年にJu-Parからアルバムを出しているClevelandのソウルの3人組コーラスグループとは別グループで、こちらは1972年にConfessin' A Feelingをヒットさせているロサンゼルスの7人組ヴォーカル&インスト・グループ。グループ名はLost Generationのヒット曲からとったそうな。U.S.BLACK DISC GUIDEの究コレ掲載のこのアルバムはそんな彼らのライブ盤。72年の時点でシングル1枚しか出しておらず、ほとんど持ち歌の無い彼らのライブ盤ということで実際にカバー曲がほとんどのようだ。内容はスロウやファンキーなアップなど交えたものだけど、かなりB級、いやC級感が漂う出来。録音も良いとは言えず、観客の歓声やざわめきなども入り場末のキャバレーかどこかでやっている売れないバンド感が強烈に漂う。一番の聴かせどころは唯一のヒット曲のA4ということになるけど、そもそもスウィートソウルとライブの相性は悪い。フィリーソウルに代表されるようにスウィートといえば華やかでしっかりと練られた煌びやかで緻密な演奏をバックに何度も録音し直した完璧なハーモニーが特徴的。その点を考えれば、『スウィートソウルのライブ』という存在自体が矛盾みたいなもの。当然のようにここで聴けるものも稚拙な出来となっていてアルバム通して聴くのが苦痛なレベルで、このレコードが当時全く売れずにレア盤化したことは容易に想像がつく。「持ってな恥」という表現を借りればこれは「持ってると恥」レベルの内容かと思いますが、一応究コレ掲載盤ということで自慢げに持っている人もいるのだろうか。(偏差値60以上はありません。)
2024.01.28
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フリーソウルコンピ未収録推薦曲(2) 【 ポップ偏差値 63 】SNOWBOY / Casa Forte (Joe Claussell's Spiritual Life Samba Remix) '99 「The New Latinaires 2」 1985年以降ラテンジャズのパーカッショニストやDJなどとして活躍してきたスノーボーイのハウス系ラテンジャズ。本バージョンはヴォーカルはLiliana Chachian嬢でJoe ClaussellがREMIXを行っていて他にも幾つものバージョンが存在します。基本は憂いを帯びたメロディが印象的なハウスなんだけど、サンバ的パーカッションをふんだんに使用しているので、本来ハウスが好きではない私のような者にも十分楽しめる内容かと。情感深いメロディにヴォーカルということで歌ものとしての要素を備えているうえ、リズムもスピーディかつグルーヴィ。そしてクイーカやサンバホイッスルなどを時折交えた現代的なサンバ仕様であることが特徴的で、特に全編に渡って響き渡る力強いパーカッションが心地よい。スノーボーイはジャズダンスについての本も執筆しているほど研究熱心で、将に音楽オタクが様々なジャンルの美味しい要素をその豊富な知識と技量をもって結集させて出来上がったサウンドという感じで好印象。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(サンバ)ポップ偏差値合計78788687463
2024.01.22
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音壁の世界(2) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(2) 【 ポップ偏差値 69 】ASSOCIATION & COURETTES / NEVER MY LOVE (2022 Wall Of Sound Version) 2015年から活躍しているブラジル人とデンマーク人の男女デュオ、ザ・クーレッツの2022年の作品。フィルスペクターを深く敬愛しているようで、モノラルにこだわったウォール・オブ・サウンドを得意としています。オリジナル作品も良質なウォール・オブ・サウンドを展開し、実に好感が持てますが、彼らはオリジナル作品以外でもウォール・オブ・サウンドを展開しています。下記に列挙した作品がそうなのですが、『往年の名曲のヴォーカルのみを抽出し、サウンドは全て新たにウォール・オブ・サウンドとして作り直したもの』です。つまり、私が@otokabe_master氏に作って頂いている「名曲のウォール・オブ・サウンド化」と全く同じことをされている訳ですね。しかもどの作品もしっかりと作りこまれ、フィルスペクターが60年代当時に作ったかのような素晴らしいサウンドが施されています。ウォール・オブ・サウンド史上、このような二次創作を行っているのは、彼らザ・クーレッツと@otokabe_master氏しかいない訳ですので、これは応援しない訳にはいきません。その中でも特にNEVER MY LOVEの出来が素晴らしい。本曲は1967年のAssociationの世界的ヒット曲をウォール・オブ・サウンド化したもの。オリジナルのコーラスを主体としたソフトロックサウンドとうってかわって迫力あるウォール・オブ・サウンドに仕上がっています。しかもモノラル!カスタネットもこのタイミングでしかあり得ないでしょってな絶妙なタイミングで決め打ちしてくれますね。オリジナルのメロディの出来の良さを活かしつつ、新たな迫力ある味わいあるサウンドで本曲を作り替えたその発想とセンスには敬意を表したい。近年は常々どの曲が「ウォール・オブ・サウンド化」に適しているかと模索している私ですが、この曲は全く候補に挙がらなかっただけに嬉しいプレゼントという感じです。ただ個人的には、奥行や空間的拡がりを感じさせるステレオ感のあるウォール・オブ・サウンドが好きなので、例えば、同じ1967年のヒット曲であり、@otokabe_master氏が作成したFrankie Valli / Can't Take My Eyes off You (2022 Wall Of Sound Long Version)のような現代的なアレンジがより好みではありますね。クーレッツの「名曲のウォール・オブ・サウンド化」はまだまだ続くと予想されますが、こうしたステレオ感のあるウォール・オブ・サウンド化にも期待したいところではあります。COURETTESの今後の益々の活躍を期待します。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(音壁&二次創作)ポップ偏差値合計7876610107869【 COURETTESの他の「名曲のウォール・オブ・サウンド化」作品 】JAY & THE AMERICANS, COURETTES / COME A LITTLE BIT CLOSERGRASS ROOTS, COURETTES / WAIT A MILLION YEARSMAURICE WILLIAMS & THE ZODIACS, COURETTES / STAYFOUNDATIONS, COURETTES / BABY NOW THAT I'VE FOUND YOUJOEY DEE & STARLITERS, COURETTES / PEPPERMINT TWISTFLAMIN' GROOVIES, COURETTES / SHAKE SOME ACTIONJOHNNY THUNDERS, COURETTES / YOU CAN'T PUT YOUR ARMS AROUND A MEMORY【 @otokabe_master氏の「名曲のウォール・オブ・サウンド化」作品 】(ご参考)Frankie Valli / Can't Take My Eyes off You (2022 Wall Of Sound Long Version)The Rubettes / Sugar Baby Love (2023 Wall Of Sound Extended Version)The Bluebells / I'm Falling (2021 Wall Of Sound Version)The Beatles / No Reply (2024 Wall Of Sound Extended Version)
2024.01.15
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私の好きなディープソウル2 MY FAVORITE DEEP SOUL 【 ディープ偏差値 67 】FRANKIE GEARING / SPINNING TOP (Beale Street Records 1179)1970年代に活躍したデトロイトの黒人女性三人組ヴォーカルグループ、Quiet Eleganceのリードヴォーカルだったフランキー・ギアリングのソロ曲。Carl Simsのシングルを出していた南部メンフィスのBeale Street Recordsから出ています。曲はテンポの速いポップでキャッチーなサザンソウル。明るく爽やかで実に快活な印象を受けます。サビは少し暗めだけど、それ以外はかなり明るめかつ肯定的で将に70年代的な明るい未来への憧憬で満ちてますね。Quiet Elegance / After You同様DAN GREERの作品。サウンドもポップだしサザンソウルの入門編的作品としても適当かも。因みにスピニングトップとは(回る)独楽のこと。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.01.08
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私の好きな甘茶ソウル(11) MY FAVORITE SWEET SOUL (11)【 甘茶偏差値 63 】SWISS MOVEMENT / TAKE SOME TIME (RCA APB0-0092)'73 1970年代初頭に活躍した4人組コーラスグループの唯一のアルバム「IT'S TIME FOR THE SWISS MOVEMENT」収録曲。テンプテーションズのメンバーによって見いだされ、プロデュースされたアルバムとのことです。懐中時計を模したジャケットからもどうやらグループ名はスイス製の時計の動きという意味っぽいですね。スイス時計の精度や品質の高さ、伝統に憧れての命名といったところでしょうか。唯一のアルバムがU.S.BLACK DISC GUIDE #343と甘茶ソウル百科事典P.45で取り上げられていることからも思惑通り、質の高いアルバムを残せたようですね。そのどちらでも触れられていませんが、アルバム最後を飾るこの曲はスウィートソウル仕立ての良曲。時計の秒針が刻む擬音を入れた明るく爽やかな仕上がりです。リードヴォーカルの声質は聞きやすいけれど引っ掛かりが無い箇所が幾分物足りなく、全体としてこってりとした甘さや萌えという点で不満を感じますが、スキャットなどを交え随所で多用される厚いコーラスは魅力的です。「YOU TUBE」で聴けます。
2024.01.01
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小沢健二/FLIPPER'S GUITARの元ネタリスト曲毎 【おまけコーナー】小山田圭吾くん お洒落でセレブな二歳児コメントは全く付かないけど当ブログの人気コンテンツである小山田圭吾氏の子供時代シリーズ第4弾。今回は二歳一か月の時のお母さんとのツーショット。ご自宅付近でピクニックバスケットを持ってこれからお出かけという風情。ボーダー柄のニットが後のフリッパーズギター時代のファッションを彷彿させるお洒落具合ですね。既にこの頃からお母さんによってファッションセンスが磨かれていた模様。白いブーツが何とも高価そうで将にセレブ親子という印象です。それにしても二歳児の小山田圭吾くんの何と可愛らしいこと。こちらのページの最下部で拡大版が見れます。私信:小山田くんは今でもネオアコを聴かれてますか?ブルーベルズの往年の名曲をウォール・オブ・サウンド化しましたので是非聴いてみてください → The Bluebells / I'm Falling (2021 Wall Of Sound Version)小山田圭吾くん 2歳 幼稚園児のCORNELIUS 僕のパパはマヒナスターズ マヒナスターズ三原さと志さんと赤ちゃん時代の小山田圭吾もうすぐ1歳の小山田圭吾くんとマヒナスターズ三原さと志夫妻フリッパーズギターの何が凄かったのか?→『ネオアコで世界一の楽曲を作った』ツイッター始めました(@zoukyeee)。
2023.12.25
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