アゲハのひとりごと

アゲハのひとりごと

Jan 26, 2016
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カテゴリ: きょうの一冊

【楽天ブックスならいつでも送料無料】なぎさ [ 山本文緒 ]

ここ2ヶ月ほど、山本文緒ワールドにハマっています。
最初に読んだのは[シュガーレスラブ]でした。
私はあまり短編は短すぎて普段あまり読まないのですが…とても面白かったんです。
味覚障害だったり、便秘だったり、自律神経失調症だったり…
もしかしたら誰でもかかるかもしれない病気にかかった女性が描かれています。
心も体も悲鳴をあげている女性の心理…身近な人間の無神経な言葉…
長くなると重すぎてしまうようなストーリーが上手く切り取られていました。

他には昔直木賞をとった[プラナリア]
眠れるラップンツェル

ブラック・ティー

それぞれ面白かったですが、私の中で今のところ1番印象に残ったのは[なぎさ]です。
これは長編なのですが、ブラック企業に勤める夫との関係がギクシャクしていて、
食事をつくることお弁当を持たせることでしか繋がりを見出せずにいた主婦が、
連絡が途絶えていた妹が家に転がり込んできたことで、生活が一変し、もがきながらも前向きに生きていこうとするお話でした。
旦那や芸人の夢を諦めてブラック企業に入ってしまった男サイドのストーリーも絶妙に挟まれています。

この[なぎさ]の中で、後半に主婦が老人に話す言葉が、とても印象に残ったんです。

《自己評価が低すぎるのは、高すぎるのと同じぐらい鼻持ちならないのかも。》

性格だから、育った環境のせい、挫折を繰り返して…自己評価が低くなってしまった要因は様々でしょう。
私も今は少しマシになりましたが…本当に自分に自信がなくて、誰も自分を好きになってなんかもらえない、私は何にもできない、って思ってました。
それでずっと色んなことから逃げてきました。

私でもできるんだという、自信。

…私はできない人間だということを言い訳にしてきたんだと思って。
この言葉はまさに私のこと。
できないと卑屈になるより、ひとつでもできることを増やしていこうと考えています。

それからこれは夫婦の話でもあります。

黙り込んでしまう旦那って大変ですけどね〜。
おたがいに思っていることは伝えていかないと。
もちろん不満をぶつけるのではなくてね^_−☆





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Last updated  Jan 29, 2016 12:38:10 PM


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