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小説すばる 2025年11月号黄金流 第七回 大沢在昌みどりの店に来た両替商の周に香港で新に会ったと話をしたら、周はうなり声をあげて腕組みをしてしまう・・・。沢村は、仕事をお願いするかもしれない、と周に言われる。沢村は後で、ナイトクラブ「首里城」で周と話をしに行く。しかし、首里城では異変が起こる・・・。益々不穏な雰囲気になってきました。どうやら宝を巡っての話のようですが、宝があるのか無いのかもわかりません。どんどん面白くなる話。次回も楽しみ!
2025年11月21日

小説すばる 2025年11月号アクリル 第十一回 井上荒野毎回美幸の行動には驚かされるのですが、今回は心底驚きました。こういう方向に行くんだ・・・。なるほど、ようやくこのところの美幸の謎の行動が理解出来ました。固い決意の美幸。卓郎はどういう結論に達するのか?・・・。次回大注目です。
2025年11月20日

小説すばる 2025年11月号ハヤブサ消防団 森へつづく道 第六回 池井戸潤八百万歴史保存会を主催する浅井史章の講義を聞きに行く三馬太郎。勉強会の後に浅井史章と話をするが、家族の話になると、とたんに不機嫌になってしまう。険悪な雰囲気で別れたことで三馬太郎は気まずい思いをする。その後、勘助からまたまた意外な人間関係を聞き、三馬太郎は驚いてしまう。蛍文社文学新人賞の授賞パーティに出席した三馬太郎は、ハヤブサ消防団の面々と二次会になだれ込む。その後、飯村多映と話をした三馬太郎は思わぬ情報を聞き、衝撃を受ける・・・。面白すぎる。謎が謎を呼び、話がドンドン複雑になってきました。そして人間関係の意外な結びつき。最後の衝撃の内容が凄く気になりますねえ。次回が待ち遠しい。
2025年11月20日

小説すばる 2025年11月号ママがロックンロールしてたころ 第七回 東山彰良ちょっとした騒動になった岡村孝子と再会するペイジ。岡村孝子の話は驚きの内容で・・・。むむむ、人生を考えてしまいますねえ・・・。そして福岡までサイドカーを飛ばすペイジは途中であることに気付くのだった。うーん、ペイジ大きな分岐点です。どうするんだろう?次回大注目。
2025年11月18日

小説すばる 2025年11月号旅の終わり 第四回 萩原浩コンビニでまたまた不思議な出来事が起きます。浦崎憲司の機転の利いた捨て台詞が爽快ですね。それにしても絢子の存在がわかる人とわからない人がいて、どういうことなのか、こちらもわかりません。店員の言う「ブータ」は真実なのか?謎が深まります。でも、最後のおにぎりの話は哀しい・・・。
2025年11月17日

小説すばる 2025年11月号知られぬ雪 第九回 澤田瞳子会津、追い詰められつつあります。病人に牛の肉を食べさせたい南部だが、牛を鉄砲で撃つ人間がいない。困り果てているところに、意外な人物から助言がある。男はダメですねえ・・・。生活、というものはからきしダメ。その点女性はさすがです。助言のおかげで牛を屠ることが出来る。そこへ土方歳三が顔を見せる。そこから俊太に思いもよらぬ命令が下される。新撰組の蟻通 勘吾なる人物が登場。俊太の将来がわからなくなりました。
2025年11月13日

小説すばる 2025年11月号森羅記 第十四回 北方謙三クビライは末弟のアリクブケと戦ってます。アリクブケはあまり戦上手ではないようで、クビライにあしらわれている感じ。赤影隊の阿朮の話が印象的です。北条時宗(太郎)は野入左近と安達泰盛を供に速頻路に渡ろうとしています。そしてもう一つの舞台・高麗を舞台に話が展開。今回地図が掲載されていてとってもありがたいです。毎回人物関係表も載せていてくれて、人物把握にも役立ちます。騎馬民族であるモンゴルのクビライが海と水軍に興味津々というのが元寇に繋がるのでしょうね。
2025年11月12日

小説すばる 2025年11月号あの日の星を抱く 最終回 永原皓ロシア語通訳者・早瀬真音は元恋人で、同じく通訳者の時任薫に相談をもちかけられる。ジャーナリストである真音の父・達治が他界する直前に入手した機密情報の回収に強力してほしいというのだ。そんな折、旧ソ連邦の一つ、レザヴィク共和国のミハイル・ゼルドヴィッチ教授から、近日開催する会議での露英通訳を依頼される。(小説すばるより転載・後半省略)架空の国・レザヴィク共和国と日本を舞台にしたポリティカルスリラー。冒頭からグイグイ引き込まれます。謎だらけで滅茶苦茶面白い展開。魅力的なキャラ。途中一度もダレることなく、ジェットーコースターの様な物語が夢中にさせてくれます。全ての謎が解けるラストの展開も素晴らしい。現代を舞台にして、こんな面白いポリティカルスリラーが読めるなんて信じられないです。厳しい内容にもかかわらず、全体的に温かい雰囲気に包まれた話になっているのも著者の力量ですね。楽しみにしていた連載が終わって寂しい。永原皓さんの次回作が楽しみです。
2025年11月11日

小説すばる 2025年11月号汽笛、聞こえる 最終回 佐藤雫新潟静修学校を開設した赤澤鐘美と妻・ナカの物語。東湊町の大火で避難する鐘美とナカ。引退を決意する夫妻だったが・・・。どこまでがフィクションがわかりませんが、最後はとっても良い話になっていましたね。信念を持って行動する赤澤鐘美がとにかく凄いですが、鐘美を応援してくれる回りの人々に感動します。それもこれも鐘美の行動の正しさのせいですよね。ナカの物語も感動的で、こんなラストになるとは思いませんでした。現在でも赤沢保育園として残っているのも凄い話です。赤沢保育園の話も、新潟空襲の話も全く知らなかったので、とても興味深く読みました。面白かった!
2025年11月10日

小説すばる 2025年11月号浮雲心霊奇譚 鵺の咆哮 第二回 画虎 神永学寺に伝わる「画虎」の伝承はただの迷信なのか。血に染まった壁画、密室の殺人、そして浮かび上がる隠された過去。歳三は己の手で謎を解き明かそうとするが・・・。(小説すばるより転載)今回は浮雲は登場せず、土方歳三の一人舞台でした。絵の虎が人を襲い、人を殺してしまう。実際に殺人事件が起きる。絵の虎が犯人なのか?密室殺人に土方歳三が一人で臨みます。そこには意外な過去が・・・。絵といえば狩野派、狩野派と言えばいやでも狩野遊山を思い浮かべてしまいますが、関係があるのやらないのやら。そして最後、土方歳三にピンチが!次回大注目です。
2025年11月05日

小説すばる 2025年11月号地面師たち ファースト・ライト 第二回 新庄耕ホテルチェーン・オヅカステイをターゲットに詐欺を働くべく、ハリソンが派遣した「ナナ」なる有能な「助っ人」とともに辻本拓海は調査をつづける・・・。(小説すばるより転載)オヅカステイは一代で有力ホテルチェーンを築いた小塚勝也の娘・小塚素子が社長をしている。業績がかたむきはじめた会社の経営改革を行っているが、父・小塚勝也とは意見が合わない。この構造、某家具チェーンがモデルとしか思えない・・・(^^;)。経営を上向かせたい小塚素子はとある計画を進めていた。ハリソン山中はどうやらそこにつけこむようですね。一体、どう仕掛けるのか?まだ準備段階でその正体は不明です。
2025年11月04日

小説すばる 2025年11月号絶縁の春 第一回 堂場瞬一長きにわたる経営改善の努力も虚しく、業界から姿を消した全国紙・日本新報。新聞記者・南康祐が踏み出す新たな一歩とは?「警察回りの夏」「蛮政の秋」「社長室の冬」に続く、<メディア>シリーズ、真の完結編!堂場瞬一さんのシリーズを全部は読んでないので登場人物などの知識がありません。でも、前シリーズを読んでいなくても話はついていけます。全国紙・日本新報が倒産というショッキングな出来事から話が始まります。今のところ現実の全国紙の倒産は起きていませんが、この先、倒産が起きても不思議ではないですよね。新聞の部数が減っているのは、悲しい事実です。そして新たな一歩を踏み出す南康祐。うまくいくといいですねえ。読みやすくてわかりやすい文章。新連載嬉しいです。
2025年11月03日

小説すばる 2025年11月号全裸の山 第一回 花村萬月男は、自身の肉体を鏡に映し、完璧なる美しさに、今日も陶酔していた。女は、男の前に現れ、その美を求めた。小説すばる新人賞出身のレジェンド、花村萬月が贈る超次元的恋愛小説。(小説すばるより転載)花村萬月さんの新連載。花村萬月さんは重い病にかかっていましたが、小説連載が出来るほど回復なさったのでしょうね。良かった、良かった。この新連載、SFのようです。世界観がよくわかりません・・・。現在の未来形なのか、パラレルワールドなのか。とにかく今とは違う世界の話です。世界観もわかりませんが、話もよくわかりません。長々書いてありますが、ほとんど理解不能でした。私には難しい小説です・・・。どんな恋愛小説になるんでしょう?
2025年10月30日

小説すばる 2025年10月号HARMONIA(ハルモニア) 第九回 高橋弘希捜査本部に戻った春川遥は敏腕刑事の佐藤刑事の言葉を忠実に実行する。時間もかかるし、実りは全く無いが続けると次第に見えてくるものがあるんですね。証拠も根拠も無いが、遥の直感だけで進む捜査。でもこれが正しい方向に繋がりそうです。次回大注目です。
2025年10月30日

小説すばる 2025年10月号あの日の星を抱く 第七回 永原皓激しく動く物語。ミハイルの捜し物を見つける真音。また一つ謎が解かれました。そしてこの回のラスト、衝撃の展開です。どうなるのか?次回が待ち遠しい。いよいよクライマックスですね。
2025年10月29日

小説すばる 2025年10月号汽笛、聞こえる 第四回 佐藤雫鐘美の決意のもと、守孤扶独幼稚児保護会となってから十一年の月日が経っています。かつて新潟静修学校を中退していたが、学費を貯めて新潟静修学校の夜間部で勉学を再開した努力家のきいちゃんが保婦として働いている。そんなある日、保護会に意外な人物が訪ねてくる。そこから始まる混乱。なかの過去との戦い。訪ねてきた人物の本心が知りたいところですね。そこに襲ってくる思いがけない出来事。もうどうなるのかハラハラです。
2025年10月27日

小説すばる 2025年10月号旅の終わり 第三回 荻原浩軽自動車で富士山麓のアウトレットモールに洋服を買いに来る。どう考えても御殿場プレミアムアウトレットなんですが、あの広いアウトレットモールを歩いて疲れてしまうのは共感出来ました(笑)。富士の樹海のそばを走っていると、突然車の前に飛び出してくる人影。急ブレーキで止まるとそこには中学生らしき女性がいた・・・。その後の展開はいかにも荻原浩さんらしいもの。コトが終わって車に乗せたエルサの台詞に衝撃を受けます。基本ファンタジーなんですが、ホラーも入って来た・・・?。いや、怖いのは現実のほうですよね。
2025年10月23日

小説すばる 2025年10月号ママがロックンロールしてたころ 第六回 東山彰良松嶋青葉との再会で、松嶋青葉の事情が判明します。なるほど、そういうわけで岡村孝子が店に来たんですね。他人がどうのこうの言える問題では無い。当事者が決めるしか無いですよね。母親と子供の関係は様々で複雑ですねえ・・・。
2025年10月22日

小説すばる 2025年10月号知られぬ雪 第八回 澤田瞳子会津に来た俊太。薩長軍が会津に迫る。戦で傷ついた傷病者が運び込まれて会津藩藩校・日新館はてんやわんや。そして遂に白虎隊の名前が上がってきました。話はどんどん悲劇に向かっているのでしょうね・・・。黒牛の話は厳しい話を少し和らげることに。京都の牛渚の話も絡んできて何やらややこしいことになってきました。次回は益々厳しい話になりそうです。
2025年10月21日

小説すばる 2025年10月号黄金流 第六回 大沢在昌冒険小説、乗りに乗ってきました。香港に到着する幸盛丸。第二次世界大戦終戦後の香港の描写が、見てきたようで凄い迫力。与那国島でもそうでしたが、食事の様子が詳細で美味しそう。そして何とか取引を終えて、与那国島へ帰還する。しかし、その途中・・・。あらかじめ警告されていたとは言え、実際にコトが起きると大事になりますね。与那国島に帰ってきてからの平和な会話がホッとさせます。
2025年10月20日

小説すばる 2025年10月号アクリル 第十回 井上荒野美幸の驚きの行動にとまどう岡田卓郎。卓郎の気持ちは良くわかります。しかし、卓郎は白城(夫)に会って話を聞かされてから考え込みます。人の心は複雑ですねえ・・・。そこへ驚きの報せが・・・。話は複雑に、そして混迷に・・・。
2025年10月16日

小説すばる 2025年10月号ハヤブサ消防団 森へつづく道 第五回 池井戸潤面白い。なんて面白いんだ!篠原玲那の事件と北原未南の小説「森へつづく道」の2つの出来事が平行して描かれます。篠原玲那の事件では防犯カメラで怪しい動きが確認されます。そして「森へつづく道」ではついに過去を知る人物を探り当てます。そこから導かれる驚きの事実!なんと、ここでこんなふうに繋がるとは・・・。大興奮です。これは早く続きが読みたいです。
2025年10月15日

小説すばる 2025年10月号猫君 りんねの輪 第四回 畠中恵「天海、悪行を成す。」津矢真の首玉の問答集が示した、思いもかけない事実。一体どんな事をやらかしたのか、猫又達は天海を問い詰めるが・・・。(小説すばるより転載)天海僧正を問い詰める猫又たち。天海僧正から意外な話を聞いたみかんたち。話は西の丸もからんできて、ちょっとややこしくなってきました。そしてまた戦いが始まる・・・。少しずつ成長している猫又たち。戦いに勝てるのかどうかドキドキしますね。次回は12月号。楽しみです。
2025年10月14日

小説すばる 2025年10月号森羅記 第十三回 北方謙三北条時宗(太郎)は真言律宗の僧・叡尊と知り合う。クビライは弟のアリクブケとの争いに追われている。アフマドは新たな都市・新都(今の北京)の建設にとりかかる。広いモンゴルの帝国と多数の親戚を抱えるクビライ、大変です。執権の北条はひたすらモンゴルからの襲撃に怯え、備えをしようとしている。しかし防衛の戦いは、武士に褒賞を与えられない、という事実は、考えると当たり前ですが衝撃的ですね。実際、どうしたんでしょう?鎌倉もモンゴルも宗教を絡めてきているのが興味深いです。
2025年10月13日

小説すばる 2025年10月号慶応四年、江戸炎上 最終回 神尾水無子慶応三年(1867年)、浅草一帯を取り仕切る町火消「を組」の若頭・零次は、兄弟分の龍らと向かった火事場で、手柄をめぐって立花火消の組頭・蛇ノ目と大喧嘩を繰り広げる。それを親方の新門辰五郎に叱責され、辰五郎が面倒をみている尼僧・永遠の妹であるお七からは、「若頭はいつも何かを捜している」と心の裡に踏み込まれて苛立ちを募らせる。(小説すばるより転載・後半省略)幕末の江戸の町火消を主人公を描いた小説の最終回。大坂にいた将軍慶喜の江戸撤退の現場から帰った零次は今迄と違っていた。そして、江戸で勝安房守と西郷吉之助の合議が行われることになる。勝安房守の作戦とは・・・。歴史の教科書にも載る江戸開城を巡る話にはこんな裏話があったんですね。この小説では勝安房守はかなり嫌なヤツに描かれていてちょっと新鮮でした。勝安房守の作戦を経て、零次を巡る話に決着がつく。最後は清々しい結末になっていて、読後感が凄く良いです。将軍慶喜の最後を巡って町人から見た幕末の歴史が面白かった。零次を巡る秘密もからんで、グイグイと引っ張る展開が最後までダレず、すごいページターナーでした。これ単行本なら一気読み間違い無しでしょうね。
2025年10月09日

小説すばる 2025年10月号あいつも誰かに殺される 最終回 下村敦史世間では「リアリズム」というSNSが流行していた。「リアリズム」に突如現れた「タナトス」というアカウントが「鈴木健三」という人間への殺害予告を投稿し、炎上。刑事の熊木昌之助は「タナトス」が予告した舞台の演出家篠崎涼真(本名・鈴木健三)の転落死の捜査にあたる。(小説すばるより転載・後半省略)最後は息詰まる取り調べ室の会話。取り調べられる人物の滔々たる語り。現代のSNSの恐ろしさをまざまざと喋ります。そしてその結末は・・・。こういう終わり方をするんですね・・・。すごく意外ですが、必然とも言える終わりなのかもしれません。事件は解決しますが、実は解決していない。終わり方からすると続編を期待してもよいのでしょうか?今を切り取ったネットをめぐるミステリー、ものすごく面白かったです。
2025年10月08日

小説すばる 2025年10月号風車と巨人 最終回 岩井圭也三田紗矢子は、ドキュメンタリー番組「十一時の肖像」のために「不老因子」」を発見した城北大学大学院教授の嘉山宗弘を追う中で、嘉山の研究不正疑惑に触れ、真偽を調べ始める。(小説すばるより転載・後半省略)嘉山教授の不正疑惑を追う三田紗矢子の葛藤を描く小説。最終回は不正疑惑に決着がつきますが、意外な形で終わりが来ます。ちょっとモヤモヤですけど、あちこちのバランスを考えるとこういう結末に落ち着くのかも。研究の不正疑惑と言えばSTAP細胞事件を嫌でも思い起こされますが、画期的な発見の場合、結果を出したくて不正をしてしまうのはわからないでもないです・・・。まあやってはいけないのですけど。編集プロダクションの話が詳しく描いてあってそっちのお仕事部分がとっても面白かったです。過酷な仕事なので面白いというのも語弊がありますが。毎回ドキドキしながら読んでいる小説で終わってしまうのは寂しい。三田紗矢子の続きが知りたいので、何かしら続編を期待します。
2025年10月07日

小説すばる 2025年10月号テロル 第二回 月村了衛いやこの小説は凄すぎる。現代の今をそのまま反映していてあたかもノンフィクションを読んでいるようです。元首相暗殺事件とジュナイブ被害者の件を巧みに組み合わせ、現代の闇をあぶり出しています。そこに今回はユーチューバーを登場させ、ネットのヘイトの闇を描きます。動画の再生回数を増やすためだけにフェイクを造り出すユーチューバー。もう何が本物で、何がフェイクかの区別がつかない動画の恐ろしさ。テレビも新聞も読まずにネットしか見ないのは一方的な情報しか入ってこないので、非常に危険ですよね。そしてそういう人が増えてきている事実。どうなるんだろう、この先。
2025年10月06日

小説すばる 2025年10月号虚言少年 激闘編 ソノ二・阿呆も巣立つ春 京極夏彦卒業式を目前に控えたある日。僕たちは今日も今日とて馬鹿な話をしているのだった。あめんぼ あかいな あいうえおわいわい わっしょい わゐうゑを(小説すばるより転載)小学校卒業前に馬鹿な三人が馬鹿な話をする、という回。今回ももちろん話の内容に中身は無く、通常運転です。くだらない会話が延々と続く小説・・・。でも考えたら驚くべきことですよね。少年ジャンプを筆頭に物語の主人公はほとんどが天才。最初は才能が無くても、次第に天才が才能を発揮していくというのが物語の王道、というか定石です。しかしこの小説には天才は出てこない。勉強は特に出来ないし、運動も優れていない。人気があるわけでもないし、特別な才能があるわけでもない三人を主人公に話を進められるって物凄い才能です。京極夏彦さんしか出来ない気がします。なんか京極夏彦さんが自分の過去を語っているだけ、という気もしますが、昭和の平和な小学生を描いてのほほんと読んでいられるのは頭を使わないので楽チンです。昭和の用語「やんちゃ」や「番長」のくだりには大笑いさせられました。最後の「オチ」も決まっていた!
2025年10月02日

小説すばる 2025年10月号浮雲心霊奇譚 鵺の咆哮 第一回 赤狸 神永学旅の終着点である京の都に向かう浮雲一行は、ついに山科の追分までやってきた。浮雲はその手前で、ある寺を訪れるというが・・・。浮雲心霊奇譚、最終章開幕!(小説すばるより転載)おお~、浮雲心霊奇譚の最終章が開始されました。ここに来て、ついに浮雲の素性が明らかになりました。まあ、想像通りの素性ですが、浮雲の母親の話が凄すぎて唖然とします。途中の村で赤子の行方不明事件に土方が首を突っ込みます。スルスルと解決しますが、江戸時代の「家」とか「家督」とかが絡んでいて、気分の良い話では無かったです。江戸時代あるあるですが。この後、浮雲がどうなるのか楽しみ。読みやすくて、気楽に読めるので大好きな連載。最終章なのは寂しいですね。
2025年10月01日

小説すばる 2025年10月号地面師たち ファースト・ライト 第一回 新庄耕有名新興ホテルチェーンを狙ってあの地面師グループが動き出す。地面師見習い中の辻本拓海はハリソン山中が下すミッションに応じることができるのか・・・。(小説すばるより転載)「地面師たち」の前日譚が連載で始まりました。辻本拓海がハリソン山中にスカウトされてからの話が展開します。ハリソン山中に紹介されて初めて出会う後藤や麗子。懐かしい面々が揃ってます。物語の冒頭から、一緒に仕事(詐欺)をしてきた図面師が抜ける想定外の出来事があります。この後の図面師をどうするんでしょうね?まあハリソン山中のことだから、あっさりと次を見つけてきそう。でも詐欺グループから抜けた図面師の今後が心配です(いらん心配ですが)。ハリソン山中は血も涙も無い人間なので、証拠隠滅を図って「消される」可能性が大ですよね。ハリソン山中が狙うはオヅカステイというビジネスホテルチェーン。どのようにして地面師詐欺を行うのかは不明ですが、テストを兼ねて辻本拓海がオヅカステイの会社に潜入させられます。オヅカステイという会社、珍しくも無いですが超ブラック会社のようで、内部情報には戦慄させられます。この後辻本拓海は潜入試験に合格するのか?楽しみな連載が始まりました。
2025年09月30日

小説すばる 2025年9月号あの日の星を抱く 第六回 永原皓架空の国・レサヴィク共和国と日本を舞台にしたスパイ小説。物凄く面白いです。時任薫に頼まれていたものを手渡す早瀬真音。その後かかってきた電話で異変に気づく。誰がかかわっているのか?何が起きているのか?レザヴィク共和国でも異変が起きる。こちらもどうなるのか?ミハイルの捜しものは見つかるのか?謎をたくさん含んで物語が進みます。物凄く早く進行するのでついていくのがやっと。今回は2回読んでしまいました。早く次回を読みたい。
2025年09月29日

小説すばる 2025年9月号慶応四年、江戸炎上 第三回 神尾水無子将軍慶喜の大坂からの撤退は有名ですが、その出来事だけが語られ、撤退時の状況は小説ではあまり描かれていない気がします。この小説では慶喜撤退時の大坂の様子が描かれていてとっても新鮮です。当たり前ですが、新政府軍との戦いなので、凄まじいことになったんですねえ・・・。臨場感溢れる戦争シーンに息をのみます。そして、この回の最期のお七の言葉が印象に残ります。物事の本質を見抜くお七ならではの感想。次回最終回、どういう結末になるのか、興味津々です。しかし次回最終回とは早い。もう少し読みたかったです。
2025年09月25日

小説すばる 2025年9月号汽笛、聞こえる 第三回 佐藤雫赤澤鐘美のようやくの了承を得て間食代等実費という名目で子守代を徴収することが出来、サトという子守も雇うことが出来た。かたくなに子守代を取らなかったのは赤澤鐘美のある考えがあったから。その考えをようやく話してくれた。なるほど、そういう理由があったのか、と納得してしまいました。雨の日にセッちゃんが行方不明になる。必死で捜す静修学校のスタッフ。セッちゃんの切実な事情が明らかになり、子供を預かる難しさに直面します。しかし、ようやく一歩前に進むことが出来そう。地道な歩みですが、大きな前進ですよね。
2025年09月24日

小説すばる 2025年9月号あいつも誰かに殺される 第十三回 下村敦史タナトス事件は道筋が見えてきました。しかし肝心のタナトスは捕まっていない。というか誰がタナトスかもわかっていない。虹ヶ谷はある人物に目をつけるが・・・。犯人を捕まえることが出来るのか?次回大注目。
2025年09月23日
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小説すばる 2025年9月号森羅記 第十二回 北方謙三今回の最初に出てくるアフマドのエピソードは非常に興味深いです。アフマドの行動が不思議ですし、それを見抜くチャプイもスゴイ。そしてすぐに本質を理解するクビライもさすがですね。抜擢の仕方がエグイ。いかにも北方謙三さんの小説らしいです。極楽寺重時、バアトルと変化がありますね。時が経っているのですね。そうそう、森羅記の単行本第一巻が発売されましたね。また売り上げランキングに入りそうです。森羅記 一 狼煙の塵 [ 北方 謙三 ]
2025年09月22日

小説すばる 2025年9月号HARMONIA(ハルモニア) 第八回 高橋弘希事件は解決した。はずだったのに、またもや別な事件が発生。これはどういうことなのか?犯人の取り調べ中に春川遥は激情にかられる。意気消沈した春川遥は悩んだ末に佐藤刑事に助言を求める。佐藤刑事の助言は意外なものであった。解決したかに思えた事件は新たな局面に入りました。犯人は一人なのか?模倣犯がいるのか?佐藤刑事の助言は役に立つのか?次回も大注目。
2025年09月18日

小説すばる 2025年9月号風車と巨人 第十回 岩井圭也嘉山教授を追いかけることを決意した三田。しかし、伊佐助教も大学院生の伊藤さんも決定打にはならない。どうしても不正を暴きたい三田は良からぬことを考えたようで・・・。これ大丈夫なのかなあ?後半に嘉山教授の秘書を務めていた福嶋実乃里の話が出てきます。彼女が突破口になるのでしょうか?次回大注目。
2025年09月17日

小説すばる 2025年9月号ママがロックンロールしてたころ 第五回 東山彰良同じ職場で働いている松嶋青葉との関係はとっても不思議。でもこれって心が通じ合っているんでしょうね。音楽を愛する者の会話って面白いです。松嶋青葉を訪ねてくる人物。何だか訳ありそう。そして、旧バンド仲間のナベさんからの電話。これは意外な誘いですね。昔の天才ギター奏者はどうする?意外な展開で次回が楽しみ。
2025年09月17日

小説すばる 2025年9月号クインテット 第四回 津村記久子何だかダラダラと大学生活が描かれていた話が、就職活動をするようになって、俄然面白くなってきました。いや、就職活動に苦労している大学生を面白いと言うのは不謹慎ですが、就職活動がすごく大変なのが伝わってきて大学生の就職活動はスゴイ世界だなあ、と感心してしまいました。時代がちょっと前の話なので、エントリーを郵送するところがちょっと古いですけど、就職するのにスゴイ労力がいるんですねえ。そして自分が何がしたいのか、どこに就職したいのか、難しいテーマに急に向き合うようになる就職活動って決断力と行動力が問われますね。登場人物の就職先がとても気になります。
2025年09月15日

小説すばる 2025年9月号黄金流 第五回 大沢在昌台湾船の船長トンの遺体が茂みの中から発見される。事件との関与を疑われたのは香港の国際的スタア、エリザベス・リーン。何故なら、トンが「知り合いの歌手に会いに行く」と言っていたから。しかしエリザベス・リーンはトンを知らないと与那國警察署の警部補・中里に言う。その場にいた沢村も中里に事情聴取されるが、元々沢村は全く関係が無い。沢村は前原と契約した船の用心棒の仕事に向かう。田島に船長の新垣、機関長の城本を紹介される。司厨長の増添は仙人のように白い顎ヒゲを延ばした老人だった。増添は帝国海軍の凉月に乗っていたという。密輸の船に乗るのは頼もしそうな面々。沢村の乗る幸盛丸はどうなるのか、ドキドキしますね。
2025年09月11日

小説すばる 2025年9月号知られぬ雪 第七回 澤田瞳子南部精一と松本良順と再会する俊太。時期は徳川が新政府軍に江戸城を開城した後。なるほど・・・、こういう方向に進むんですね。今迄の松本良順の考え、行動がこちらに向かう伏線だったのか。でも、この先、地獄が待ってますよね。読みたいような読みたくないような・・・。
2025年09月10日

小説すばる 2025年9月号ハヤブサ消防団 森へつづく道 第四回 池井戸潤蛍文社文学新人賞の発表。待ち会をさんかくで行う。待ち会を飲み会と勘違いしている消防団員が笑わせてくれます。でも気取らなくていいですよね。小説れもん新人賞の謎はわからないまま。非常にもやもやします。そして最後、えらいことが起きます。絶対に一連の件と繋がりがありそうです。滅茶苦茶面白い~。次回も大注目。
2025年09月09日

小説すばる 2025年9月号アクリル 第九回 井上荒野よくわかりませんが、とにかく二人の仲はうまくいきだしました。と、思ったら、今度は妻がまたまた意外な行動に・・・。えっ?何それ・・・。訳わかりません。次から次に予想を覆す行動をとる妻・・・。次回詳しいことが明らかになるのでしょうか?
2025年09月08日

小説すばる 2025年9月号I(アイ) ペトリコール 最終回 道尾秀介ゲオスミンとペトリコールの二つの章からなる小説。今回はペトリコールの最終回。最終回で驚愕の事実が明らかになりました。そうだったのか・・・。これはまた最初から読み返したくなります。そしてゲオスミンも確認したい。ネタバレ禁止の小説なので詳しくは何も書けませんが、順番を変えて読むと結末が変わるというのはイマイチぴんときませんでした。
2025年09月04日

小説すばる 2025年9月号旅の終わり 第二回 荻原浩いよいよ出発というところで、助手席に乗ってきたのは絢子だった。七年前に死んだはずの妻がなぜ・・・?憲司は、自分の認知症を疑いつつも、促されるままアクセルを踏み込む。(小説すばるより転載)これは現実か、夢か・・・。いや、ファンタジーなんですね。高速道路でのあおり運転の話には笑ってしまいました。しかしこれで認知症は否定されましたね。見える人には見える。楽しい旅になりそうです。
2025年09月03日

小説すばる 2025年9月号テロル 第一回 月村了衛非正規雇用で警備員の仕事をしている孤独な男・三上は、元総理狙撃事件の報道を知り、余りにも激しい衝撃を受ける・・・。現代日本の苦しみと欺瞞を照らし出す意欲作。(小説すばるより転載)おおお~、月村了衛さんの新連載!これは嬉しい。元総理狙撃事件、現実でも起こった出来事をさっそく反映させてます。非正規雇用で警備員をやっている三上が狙撃事件に衝撃を受け、行動を起こします。三上は母子家庭に育ち、母親の愛情もお金も無く育っています。その生い立ちに暗々たる気持ちになります。そして狙撃事件の犯人は宗教団体に恨みを持っています。これも現実の事件と同じです。宗教団体二世で教団に恨みを持つ人間を見つけ出し、接近します。何かをしようとしている三上。教団の被害者を紹介してもらいますが、その被害者はなんと・・・。とことん現実の事件を反映させているエグイ内容。強烈な第一回です。続きがとっても楽しみです。
2025年09月02日

小説すばる 2025年9月号虚言少年 激闘編 ソノ一・馬鹿を嗣ぐ者 京極夏彦嘘吐きの内本健吾、理屈屋の京野達彦、異性にモテたい矢島誉。あの三人組が帰ってきた!こころもね、きれいになるよ美しい文字 美しい学校(小説すばるより転載)虚言少年はどうやら以前に小説すばるに連載されていたようですが、全く覚えていません・・・。それもそのはず、今回の激闘編のソノ一を読んで納得、「くだらねえ・・・」。ただ、ここで怒ってはいけません。何故なら、本編に作者が「くだらない」と書いてあるからです。おかげで気楽に読めます。読んで脱力します。だらだら長々書いてあって、京極夏彦さんらしい。次が楽しみでは無いけれど、載っていたら読んでしまうでしょう。
2025年09月01日

小説すばる 2025年8月号分裂蜂起 最終回 佐々木譲新堂は市ヶ谷濠で男性の水死体引き揚げの現場に遭遇。ロシアで過激派が政権を奪取したとの情報があるなか、事件の捜査にあたることに。被害者である自動車修理工・宮谷一郎の自宅からは”アカ”の煽動ビラが見つかり・・・(小説すばるより部分転載)宮谷一郎殺人事件を追う新堂の活躍を描いた小説。「抵抗都市」シリーズの最後の小説のようです。クライマックスで窮地に陥った新堂。その後の展開は意外な人物が関係してきて、シリーズ最終話にふさわしいものになりました。日本がロシア革命がここまで関わるのは歴史改変小説ならではの展開ですね。関東大震災も加わり、歴史の教科書のようになっていますが、まとめ方が非常に上手で深い余韻を残します。今回は殺人事件を追う警察小説の部分は弱いですが、この時代の情勢がよくわかって面白かったです。
2025年08月22日

小説すばる 2025年8月号しっぽのカルテ 最終回 見る者 村山由佳信州の刈泉にある「エルザ動物クリニック」を舞台に動物を「飼う責任」を問う小説の最終回。最終回は、舞台が飛んで外国の話で始まります。いきなりの話の飛躍に驚きますが、あとでその訳がわかります。その後、エルザ動物クリニックでは深雪に電話がかかってきて・・・。動物病院が舞台なので、辛い話も出てきますが、総じて希望が持てる話が多く、読んでいてあまり辛くならないのが良かった。何と言っても院長の北川梓の魅力が大きいです。頼りになる動物病院の院長が出てくるだけで安心してしまいます。深雪の成長も同時に描かれますが、今回の終わり方からすると、続編を期待してもよいのでは?と思ってしまいました。というより是非続編を書いてほしいです。エルザ動物クリニックのスタッフにもまた会いたい。
2025年08月21日
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