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SAROMAN BLUE 鈴木健司
2024サロマ湖100kmウルトラマラソン完走記
2023年サロマ湖60kmリタイアから1年。コロナ禍での大会中止からの復活大会であり、亡き母に約束した完走メダルを獲得出来なかった悔しい想いを胸にスタートラインへ。今年はレース当日は長女、そして翌日は次女の誕生日ということもあり完走メダルをプレゼントに持ち帰らなくてはならなかった。
正直、2024年は3月のドジな転倒で右手中手骨骨折から不運な流れに。チャレンジ富士五湖118km対策としてエントリーした小江戸90kmに出走できずリハビリ1ヶ月。この期間走ることは出来なかった。そして迎えたチャレンジ富士五湖はキロ6分30秒で展開するものの、35kmで右手の張りからくる腰の痛みと走り込み不足を露呈させる脚の痙攣で早々に56kmでリタイア。
続く予定していた野辺山は法事で回避が決まり、全てはサロマまで如何にして自分で走り込むかが課題となった。
今ある痛みを無くそうと困った時の『聖整骨院:北原先生』頼みで痛みの原因を明確にすると、やはり上半身にありと理解して徹底的に解すようになった。
まずは6月初めに仮想サロマ湖の多摩川フルマラソン。キロ6分30秒でどこまで保てるのか人体実験。エイドは水のみだったのでポーチで補給するものの、予想以上の暑さもあり30km以降は失速。タイムは4時間46分とサロマ湖の想定タイムではあるが、ペースをある程度落とすことで維持できるのではないかと仮定。
その3日後には小田原〜三島53kmのマークランを依頼してカラダの状態を確認した。しかし結果は登りで右ハムストリングスの張りで脚が前に出ない。小田原から芦ノ湖湖尻までの登りは苦しんだが、長い工程の中で肩甲骨の動きを意識すれば下りはスムーズに走れることを確認。
そして仕上げは6月13日高尾ぐるりんぱ。ここでは休みも多くなったが、和田峠の半分までを走ることが出来、後半の大垂水峠もゴールデンウィークの時よりも走れたのが自信となった。
最終的に6月26日までに230kmの月間走行距離となった。疲労は残った感じはなく、やってきた充実感でスタートを迎えた。
今回のウェアリングとして【暑さ対策】がテーマ。まずはバイクジャージを使わず=アンダーシャツを着用せずにシャツ1枚で走ることを決めた。ザ・ノースフェイスのExpedition Drydotはトレッキングカテゴリーの商品なのだが、生地が厚めで内側に撥水加工がされた素材なのでベタつき汗冷えを1枚で防げる優れものだ。さいたまで走った時は気温と湿度の高さがあったので気心地として暖かく感じたが、北海道の湿度の低さには持ってこいだと判断して選択。またいつものハーフタイツを使わず=ポケットの需要と脚の露出を重視して、太腿のみのクワッドとアシックスのマルチポケットパンツを合わせた。足元のCEPは新作のウルトラライトフルソックスにシューズはOn Cloudflow4で挑む。ウエストポーチはCWXの大容量のものでサプリメント携帯するために使用した。
そして6月30日午前5時スタート。気温は30℃を超える予報となり10年前2014年のラン×スマ・サロマンブラック(気持ち的に落ち込んだ様)や昨年のリタイアが頭を過るが、強めの風が吹いているので、体感的には少し安心できる部分もあった。「暑さ指数によっては大会を中止する判断もする」と言うアナウンスまで。しかし内陸の最高気温予報と海沿いの気温は違うのであまり気にしないようにした。
スタートラインまで30秒を確認してスタート。Aブロックは後ろから速いランナーが抜いていくので自然とペースが上がる。Polarを心拍計表示のみとして125前後を確認することにした。道路中央部に陣取り後続のランナーの方々と挨拶を交わしながら進んでいく。『YouTube昨日観ました』とか『ブログ参考になってます!』のお言葉はレースを通して皆さんから声を掛けていただけた。序盤の走り出しとしてはカラダも重たいこともなく、走り出しから気になるハムストリングスもテーピングの効果もあり問題なし。湧別の町を周りスタート地点の横を過ぎると間もなく5km。
5km 32分22秒
30秒を加味すると速いが『落として落として。35分よりも少しでも速ければいいんだ』と言い聞かせる。心拍数を125前後に落ち着かせて行く。暑さもあり給水所は大混雑。ここはリズム作りを重視して横目に見ながらパスする。やはり竜宮台までのコースは向かい風となり気持ちの良い風を受けながら走ることができる。途中、同時期にグランドブルーメンバー入りしたナンバーカード23北原さんと5kmを過ぎお会いして『10kmまでだけは貯金を作ってあとは35分で』と、話しながら並走する。目印となる林を抜ける際には日陰になると一気に涼しさを感じられた。
10km 1時間04分38秒 32分16秒
予定通りに5分ほどの貯金を確保した。こちらのエイドでも水分補給に人集り。水のコップをいただき、こちらもジェルフラスクを取り出して握り込む。エネルギーと共に持ってきた冷感タオルを濡らして首に引っ掛けた。午前6時とは言え、正面からの朝日が照り付けてくるので体感として温度が上がる。塩熱サプリを取り出してパンツのポケットにしまう。ポーチでは忘れがちだ。富士五湖ではペースの保持に目が行きがちで補給がかなり疎かになっていた。また立ち止まることもできず、タイムに追われていたと言っても過言ではなかった。今回は確実に必要なものを取ることと、ほんの小休止を挟むイメージでいた。
12.5km付近の被り水ではより多くのランナーが浴びるように体温を下げる行動をとる。この様子から日中はかなりの確率で水が足りなくなる可能性を感じた。因みにここのトイレは皆さん被り水に気を取られて空いている。竜宮台に向けて左の防砂林の影を日除けにして、時折涼しい区間もあるが長くは続かない。
15km 1時間38分11秒 33分33秒
この区間ではきっちり抑えられた。『これでいい。いつもの32分30秒よりもゆっくり走りつつも貯金を作る走り。』間もなくトップランナーとのスライドを迎えるともの凄いスピードで走っていく。こちらもその雰囲気に飲まれてペースが上がり始めるのがこの区間。テンションは低めにでも笑顔で知り合いのランナーを探す。同行のランナーとのエールを交換し気合いを入れ直す。
折り返してからの給食ありエイドを横目に竜宮台からサロマ湖第一河口に向かう。エールの交換をしながら焦らずに向かうと気持ち的に距離が短く感じる。折り返してからも後続のランナーの方々とハイタッチを交わし20kmへと到着した。
20km 2時間12分35秒 34分24秒
20kmでとりあえず約7分の貯金。そして35分以内という鉄板の展開。『ラップタイムが落ち着いて来ているのも脚の余裕に繋がれば良し』と考えていた。エイドでは食べるよりは水分と言う意識でスポーツドリンクを飲んだ。そしてお約束のトラとダルマを摂取。ガソリンは手持ちのKODAエナジージェルで済ますがジェルの減りがいつもよりも早い。
折り返してから往路17.5kmとして設置されている被り水をいただいてタオルを濡らしてから、その奥のトイレへ。ここでは4個の仮設トイレに1人しか並んでおらず順番待ちはほぼなし。お腹も少し緩かったのが気になったが約3分ほどで復帰した。
この辺りになっても後方からマイペースでやって来るランナーには抜かれることが多い。『35分以内で良いんですよね。バッチリ貯金貯めてますよ』と鈴木健司メソッドが浸透していることに感謝。
そしてお店で初めてお会いしてサロマ湖挑戦のアドバイスやクリニックにも参加してくれたIさんが後方から近づいてきた。なんと数日前にぎっくり腰をしてしまいちょっと痛そう。でも『楽しいですね』と笑顔もこぼれており走力的には完走は問題なしと太鼓判を押していた。
25km 2時間39分41秒 37分06秒
エイド・被り水・トイレ込みでのこのラップは許容範囲。『いいじゃない!』と言い聞かせてペースを維持する。
25km過ぎの駐車場に設置されたエイドではバナナをいただき、ソフトフラスクに水を入れて走り出した。しかし穴が空いており次のエイドでさようなら(涙)竜宮台以降追い風となり、陽射しを背中から受けて暑さが際立つ。
往路では気が付かなかったが、分岐の道は新しくなっていた。ここから一旦南に下がると木陰が広がり若干の涼を感じる。しかしそれも束の間、また進路を西にとると追い風と陽射しの強さで消耗する。この後30km関門を抜けてからの戻りがまたより涼しく感じられれば良いのだが。再び右折すると直線的な道を進むことになる。昨年もこの辺りからキツくなってきた。今回はどうだろう。ルーシーさんの応援にも顔がゆがむ。脚の痛みは出ていないがちょっとカラダが重くなっているのを感じた。
30km 3時間25分15秒 35分33秒
気持ち的には『もう30km』と言う感覚で辿り着いたが、5分の貯金はこの先45kmからのアップダウンでなくなることは容易に予想がついた。エイドで氷を貰い、ジップロックに入れてバンダナに挟む。コースを2回左折するが、1回目の角を曲がってから走りが止まってしまい歩き出した。『ヤバッ・・・』
暑さのせい?飛ばし過ぎ?いや違う脚の違和感が強い。普段のロング走ではテーピングはせずにCEPカーフだけだが、レースではテーピングも含めてフルサポートで対応している。また今回はハーフタイツではなく太腿だけサポートのクワッドを選択していた。その違和感だろうか。色々と考えながらも走り出すが、フワッとした感覚と脚を進ませない何かがいるかのように、何度も歩きを繰り返した。
暑さに顔を歪ませ歩いていると応援の方の中から、僕が明らかに暑さで参っているように見えたのだろう『鈴木さんコレ。頑張って!』とあからさまにならないようにそっと凍ったOS-1ゼリーを差し出してくれた。『ありがとうございます』と力ない反応で答えて歩きながらそれを受け取った。陽射しと道路の照り返しを受けながらOS-1を一気に流し込んだ。カラダの中から冷やされていくのがわかる。
しかしながら脚の重さは変わらない。右脚のお尻の付け根と右のふくらはぎが気になった。走っては歩くを繰り返しながら35kmを目指す。そして水分も多くなっていてお腹が緩かったこともあり仮設トイレへ道を反れる。するとそのタイミングで後ろから『あの赤い人に着いていけば必ずゴールできるから!』との会話が後ろの集団から聞こえてきた。柴又の吉田さんだ。『健ちゃ〜ん!頑張って〜!』との声掛けに笑顔で手を挙げて応えたが、実際には苦笑い・・・。
トイレ待ちは4個で4人目。まもなくして順番はやってきて約3分で完了。そして暑さのせいと考えて、両太腿のクワッドと右足首に違和感のあるので右ふくらはぎからテーピングを外した。このテーピングを外したのが悪さをする。
走り出すと明らかに右のアーチが下がっていて右足外側の立方骨が痛む。毎朝起きると痛い部分でトイレに行くのも痛いのが常だ。いつもなら数分で痛みは消え、走っている時よりは終わってからの痛みなのだが、レースで出てくるのは初めてだ。国道に向けて動き出すが、先程と同じペースでは全く走れなくなった。右足の痛みを庇うようにゆっくりとそして20mくらいで歩いてしまう。なんとか35km過ぎのエイドを目指す。
35km 4時間09分58秒 44分43秒
『なんでだぁ。終わった・・・今年も駄目かぁどうしてだ?』と正直に思った。思ったようにカラダが動かない。35km過ぎのエイドを過ぎたところで、また冷えたペットボトルの差し入れをいただき水分補給をしながら進む。なんとか走れるのだが長くは続かない。また水分が多かったのか、吐き気を催す部分も少しある。『吐いた方が楽だよ!』と声を掛けていただくが、それほど溜まっていることもなく落ち着く。
芭露の街に向けての下り坂に入ってもペースは上がることなく、徐々に痛みが増して引きずって進むようになった。自分の中では既に【痛いですアピール】をしてしまっている。確実に完走に向けての気持ちはここで折れていた。『終了です』と言われるまで進むにもこの痛みでは昨年よりも先に行けないのではないかと・・・。言い訳ばかり考える悪いパターンに。
間もなくエイドという所で後ろから『健司さんに追い付いた!』と5月の高尾ぐるぴんぱに参加してくれた真紀さんと裕美子さん!
鈴木『ちょっと痛くて厳しいそうです』
真紀さん『ロキソニンあるけどいる?』
鈴木『いや、大丈夫です』と断る。
真紀さん『大丈夫よ、いっぱいあるから!(笑)』
鈴木『じゃあいただきます』と2錠いただく。
鈴木『1回に2錠ですか?』
真紀さん『2回飲みたければ1錠ずつで』
鈴木『ありがとうございます!』
今までのウルトラマラソンの中でロキソニンを飲んだのはただ1回のみ。それは2016年川の道520kmの4日目の夜の飯山に向けて移動中。右足の足首が痛くなり歩くのも厳しい状況に。長野で応援してくれていたウルトラのお客さんが『お守りに!』と渡してくれた。完走出来ても出来なくても1回限りのチャレンジだったので、ここで終わるよりは走れるようになるかもしれないならばと飲んだ事がある。結果、痛みはなくなり遅れていたペースを取り戻すことができた。しかしながら代償として長岡を過ぎてからカラダは左に傾いてしまう。バランスを崩して下を向きながら頭の重さだけで走った510km。完走には10km届かない結果だったが、飲まずして終わるよりは後悔は少なかったと思う。
そして今回いただいたロキソニン。昨年リタイア。元定宿のオーナーさんにも『健ちゃん連続リタイアはないぞ!』と釘を刺され、自分としても今回は絶対に完走したい気持ちがあったので、代償の心配もあったが、エイド到着と共に2錠を水で流し込み、氷を詰め込んだジップロックをバンダナに挟んで真紀さんと裕美子さんの後を追い掛けた。
この間約2分弱。走り出すと痛みがない!嘘みたいに全く無い。『これは行ける!』と芭露川に架かる橋に向かっての坂道を勢い良く走って真紀さんの背中を追い掛けた。『真紀さん!走れます!全く痛くないありがとうございます!』と並走を始める。
40km 4時間59分21秒 49分23秒
真紀さん『鈴木さんの計画で何kmからペース落とせるんでしたっけ?』
鈴木『50kmまで7分なので本来は50km以降なんだけど。今回は遅れています』
真紀さん『えっ!?じゃあどうしたら間に合う?』
鈴木『ちょっと待ってくださいよ、え〜と、いま20分遅れだから〜、50km以降の8分予定を7分で走って〜』
頭の中で計算してみる。例年ならば54kmグランディアのドロップバックを利用して、そこから8分ペースで60km7時間20分で到着。このタイムで到着すればそこからは8分ペースで大丈夫だ。
鈴木『60kmまでのあと20kmを2時間20分だから7分ペースで押し切れば、そこから8分に落とせる。だけど、無理して脚を使ってしまうならば7分30秒を押し切るのもありですね』真紀さんは離れてしまった裕美子さんを気にして月見ヶ浜の入口で別々に。41kmで5時間20分の関門を5時間07分台で抜ける。次の関門は50km6時間30分と記してある。
自分としてはまずは【60kmを7時間20分まで戻すこと】をターゲットに7分ペースを少し切るスピードで月見ヶ浜を駆け抜ける。単独になっても痛みはない。この平坦な区間は『いける!いける!』と気持ちも上がって来た。昨年ゆっくりとしか走れなかった月見ヶ浜を軽快に走っている。それでも7分ペースが精一杯。
42.195km 5時間14分55秒
ここまで例年よりも約20分の遅れは変わらないが、40kmから7分ペースで走れているのも確認できた。月見ヶ浜では私設エイドでコーラをいただく。周りのランナーに『この人に着いていけば完走できるから!』と声をいただく。僕ができることは自分のペースを守るだけ。他の方を引っ張っていく術は持っていない。だからいつも『僕よりも前に!』なのだ。月見ヶ浜から国道に戻るところで被り水でタオルを濡らして首から冷やす。すると以前サロマ湖でも途中からご一緒した美樹さんが!知り合いの方がエイドを出しておりここでもコーラをいただいた。『ギリギリだけど行きます!』国道に出ると計呂地を経由していよいよ湧別町と佐呂間町の町境の登りを越えることになる。
45km 5時間35分13秒 35分52秒
コーラを2回いただいたのを含めてのラップなので上出来なペース。計呂地までの緩やかな登りも歩かずにしっかりとリズムを刻む。心拍数は130前後で推移しているので無理はしていない。走りも跳ねるようなこともなく痛みのない時の前半と変わらないフォームだ。
計呂地到着時点で後ろに『着いていかせてください!』とKさんから声を掛けていただく。現時点では遅れていること、貯金の為にキロ7分で走っていることをお伝えして、7分30秒で継続する作戦があることもお伝えした。ペース重視の走りは補給を疎かにする。ここではバナナを食べて氷を取って走り出す。エイドを出てからはサロマ湖を離れて暫く平坦な道が続く。
Kさんと共に登りに差し掛かり緩やかな部分はしっかりと走る。そしてここから電柱走りを繰り出す。『黄色いカラーコーンまで走りますよ』『次のカラーコーンから走り出します!』坂の頂上手前の登りまで走り、下り坂に備えて息を整える。頂上から走り出し下りではリラックスしながらペースを作っていく。登りの電柱走りで後方にグループが出来始めた。
下り切ってから真っ直ぐな道の先の入口が50km地点。手前の被り水はスルーしていくと、山崎さんを発見!川の道で疲労骨折しながらもゴールし、サロマへ復活のスタート地点に立ったが今回はグランディア(ドロップバック地点54.5km)までとなったが、今後の大会もあるので無理しないで欲しい。
50km 6時間13分17秒 38分04秒
到着してから歩き始める。やはり登りとエイド利用で35分はキープできない。ターゲットの60kmを7時間20分は厳しくなってきた。目標を下方修正して7時間30分以内に。電柱走りを繰り返しながら考える。『グランディアはどうする?』このままだとエイドに寄らないのもひとつだが、絶対的に起こしてはいけないのはハンガーノックだった。35km以降なかなか食べられていないので後半用のジェルフラスクだけでもピックしなければ。ポーチに入っている山よりだんごを取り出して食べられる状況ではなかった。
51kmまでの1kmを8分で走ったことを確認して下りに入る。後ろには先程よりも大きくなった集団があった。皆さんに『52km手前にエイドがあるのでそこまでは走りますよ〜!』下りでペースが上がりながら、上から見下ろすサロマ湖の綺麗なサロマンブルーを見て走っていく。
エイドに到着して水分を摂り、2km先のグランディアを目指す。先程の集団はエイドでバラバラになる。自分も待っている余裕がない。
ここから53kmまではサロマ湖沿いの平坦となる。見えるけれど近づかないグランディアではあるが、走れていれば問題ない。エイドからは女性2人と一緒になった。後半は女性の方が淡々と力強く走っていく。『ドロップバックで僕はあんまり休まないので、ご自身のペースで先に行ってくださいね』と伝えると53kmからの登りでスッと前に出てあっという間に離されていった。
グランディア手前の信号から登りに入ると僕の脚は一気に重たくなった。『グランディアではしっかり食べよう。出発時にアミノバイタルゼリーがあればラッキー!』積極的に歩く形となったがエイド手前からはなんとか走ってグランディアまで到着した。
2024年サロマ湖100kmウルトラマラソン完走記〜第2章〜
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