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シャム(タイ)の古都で暗躍した山田長政と、切支丹の冒険家・ペドロ岐部――二人の生き方を通して、日本人とは何かを探る長編。
新潮文庫【1000円以上送料無料】王国への道 山田長政/遠藤周作
タイ、好きですねー。
でもアユタヤは行ったことないです。昔、日本人街があったとはうっすら知っていましたが何と無く江戸末期くらいに思ってましたところ何と15世紀の江戸初期。
地上の王国を目指す山田長政と天上の王国を目指すペドロ岐部との物語が対比的に出て来ますが、主人公は断然長政。
彼の野心や才能を活かした出世物語と王宮の魔物・摂政の危なっかしい駆け引きにワクワクドキドキ読み進めるもののペドロ岐部の物語はさらっとしすぎていて彼がただの頑固者にしか見えなかったんですが、彼を主役にした「銃と十字架」という作品も出てるようですので彼に関してはもはやそっちで書ききっちゃったのかなと。
権力を巡って宮殿で行われる魑魅魍魎たちの争いに長政が疲れを覚えたりするものの、だからと言って長政は何かに祈るわけでもなく、(あ、お寺参りはしてたみたいですが)悟りを開くでもなく。
人を裏切って得た地位を今度は裏切られることによって失脚し、命も落とすことで因果応報ってか諸行無常っていう終わり方なわけで、こう言っちゃなんですがキリスト教は全くもって長政の人生に影響していなさそう。
だから対比として出てくるペドロ岐部との物語も全くの平行線と感じられますが、ワタシ的には長政の方が人間的だとおもうんです。
命がけで伝道した宣教師って言ってもそれで救われた人が本当にいたのかしら?
キリスト教が無ければ死ななくて良かった人たちもたくさんいたのじゃないかしら?
どうして生き延びるために棄教したふりをしなさい、そして必要なら心の中で祈りなさいって言わないの?宣教師は?
無駄に殺されるくらいなら他の人の身代わりになって殺される方がよっぽど「救った」事になるのになーと思うワタシは全くもって俗人ですとも!
そういえば登録しっぱなしだったのを思い出しました(照)
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