「進化の総合真理」
宇宙、物質、生命、社会、精神を繋ぐ総合真理。自然体系の進化を支配する法則はまた、人類社会の発展も支配する。
アーヴィン・ラズロ 吉田三知世・訳 2006/10 バベル・プレス 初版「EVOLUTION:THE GENERAL THEORY」英文1996
「カオス・ポイント」
と
同時期に日本で出版された本ではあるが、こちらの初版は1996年にでている 。
「叡知の海・宇宙」
などの
一連の著書として読まれるべき本なのだろう。外食レストラン・びっくりドンキーの(株)アレフの経営者が入れあげているという雰囲気。滝村仁「地球交響曲 第5番」の出演者とのことである。ラズロは70冊の本を書いているということだが、日本ではあまり出版はされていないようだ。他に、西園寺昌美との共著
「あなたは世界を変えられる」
が
ある。 西園寺は宗教法人白光真宏会の現会長。
わたしたちが知るかぎりでは、全体は意識をもっていないのに、その部分が意識をもっているシステムは、この宇宙のなかで一つしかない。それは、人間社会というシステムだ。このような状況で、何が真の知恵、で何が正しい倫理なのだろう? 部分の幸福と、全体の進化が両立しな場合、わたしたちは後者を推進するよりも、前者を支持すべきではないのだろうか? 進化的な倫理は、必ずしも進化の倫理---永遠の相のもとに捉えた進化の倫理(訳注:スピノザが述べた、「真の叡智は、永遠の相のもとに捉えたもの[sub specie eternaitatis]でなければならない」という言葉を踏まえた表現)---とは一致しない。それは人間の自由と創造力の倫理、つまり、全体の進歩を阻むこになろうとも、部分のもつ能力を向上させよという倫理かもしれない。その部分が、宇宙の創造力を体現する最も注目に値するものの一つであれば、その部分は自らの利益をある程度は主張する権利があるというものだ。
p216
科学、芸術、宗教の総合的な観点から進化を表現するラズロだが、そのかなりの部分を「科学」的データと、恣意的な表現を好んで用いているような感じがする。この人のプロフィールがまだまだ私には不明な点が多すぎるが、結論的な部分で言われることは、それほど違和感なく受け入れることができる。しかし、科学者的な視点というより、どうもうまく何かのお御輿に乗っているような、不可思議な感じがするのはなぜだろう。
フューチャリスト宣言 <1> 2007.06.06
ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 2007.06.05
Web屋の本 2007.06.05
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