地球人スピリット・ジャーナル1.0

地球人スピリット・ジャーナル1.0

2008.12.05
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カテゴリ: mandala-integral


「意識の進化と神秘主義」 第2版
セオドア・ローザク /志村正雄 1995/09 紀伊国屋書店 単行本 368p

Vol.2 No.448 ★★☆☆☆

初版は1978年であり、原書は1975年に「未完の動物」というタイトルで出ており、時事的話題を多く扱っているので、内容は古臭い。20世紀前半のアメリカを中心とした神秘主義の動向をさぐるには向いている。1995年に第2版がでるにあたって、「かなり細かく手を入れ」たp353と翻訳者が書いている。解説者として鎌田東二が巻末に15ページに渡って書いている。

健康法的信仰の雰囲気が、サンフランシスコのエサレン研究所スポーツ・センターにも浸透している。1972年にスポーツにおけるプロ性の欠陥を論じるための場としてつくられたものが、たちまち、運動を肉体と魂の黙想療法---合気道とか太極拳の精神---と考えるようになった人たちの集会所となった。このように身体的訓練と精神的発達をまぜ合わせることほど、伝統的な西欧の聖と俗の考えを困惑させるものはない。 p34

 この本には、ブラバッキーやシュタイナー、グルジェフ、クリシュナムルティなどなどのやや古めの話題が提供されているが、当ブログの進行状態に合わせ、エサレン関連の部分を抜き書きしておくにとどめる。

 エサレン研究所ではマイケル・マーフィとジョージ・レオナードが「意識の進化」「世界の展開に関する宇宙的、進化論的展望」について中心セミナーを提供している。「このセミナーは、文明の出現と同じくらい重要な人間意識の変容が進行中であるという命題を探究することになろう」と説明されている。 p101

 全体的に古い風土の中の状況がいろいろ書きこまれているが、当時のエサレンと取り囲む状況がちょっとだけ推測できる。

ある週末に、エサレン協会の超パーソナル療法の講習会に加わると、「心のこもった誘い」を受け----
あなたはなぜ自分を後方においているかがわかると、現在いるところよりも前方に行けるようになります。前方には豊かな、生きた経験があります---愛、怒り、喜び、悲しみ、精神性。後方にあるのは、そこにあるものを見るんが恐ろしいという恐怖です。参加者には、後方には何があり、前方には何があるかを見る機会が与えられ、心のこもった誘いを受けます。視界を開発し、「袋小路の先に自分を見る」能力を得ることをめざす新しいアプローチのほかに、伝統的なエンカウンター、ゲシュタルト、バイオエナジェティックならびに心理的綜合のテクニックが利用されます。
このような実験は少くとも、かつて人々を宗教的通過の伝統的儀礼に惹きつけた、あの情的要求に手を出しているのだと言える。もっとも、一回の週末の折中的療法を受けて参加者にどの程度の効果があるかは別問題だ。 p222

 このあたりの問題は、いわゆる「セラピー」がつねに抱えている問題の本質部分にあたる。エサレンにおいても、週末や短期のセラピーを受けたとしても、所詮ウィークエンド探究者は、街に戻れば元の黙阿弥で、「効き目」がなくなってしまう。そして、またセラピーのDMが舞い込めば、またまたセラピールームに駆け込むという悪循環を繰り返すだけなのだ。

 かりに 吉福某 の主宰するCなんたら研究所が、週末にその辺の温泉地に数十人のウィークエンド探究者たちを集めて、エキサイティングなイベントを開催したとしても、湯治場エンライトメント以上のなにものでもない。ちょっと高め(いやかなり高い)のセミナー料を払い続けることができるウィークエンダーはともかくとして、経費がつづかないクライエントは、無責任に放置されるだけなのである。先日もCなんたら研究所のDMがうちにも舞い込んだが、どうも裏が見えてしまっていて、私のハートは反応しない。

 よき急進的な告発のもつ社会学的精度はないが、時代の社会的悪に<人間的潜在力>運動が語りかけようとする努力は見える。また私たちの状況の一般的診断として、高次の正気が是認することのできるものが大いにある。しかし問題は残る---<エサレン>や、それに似たものが求める意識の拡大が、時代の「危険な不安」を治せるほどの数の人々に維持されていると、どのようにして私たちは確かめるのか? 近くの<成長センター>へ行って、ときたまの週末を過ごすくらいではだめだ---特に<センター>の性質にむらがあり得ること、それが提供するものの重要性が一様というわけにも行きそうにもないことを考えるならば。これは間違いのないところだ。教師側にしても弟子の側にしても、矮小化の可能性がつねに大いにある。法外に金がかかることも堕落の原因となりがちだ。確かに弟子の数は制限して行かざるを得ない。そして、いったん講習なり、セミナーなりが終わると、参加者の大部分は、また「強制的な取り合い」の世界に戻り、そこにしばらくいて、やがてまた金の力でエキゾチックな経験のオアシスにやってくるのではないか。 p260

 この辺に、誰ぞが毎度、鬼の首をとったように大騒ぎするOshoのアッシュラムでのリミッターはずしの理由がある。所詮、Cなんたら研究所のセミナーをどう受けたらどうなる、なんて、納得のいく説明はない。セラピーを受ける人は、セラピストによるマーケティングの餌食になっているだけ、なんて声も聞こえてきそうだ。セラピー・アディプトなんて言葉もあったなぁ。

 この本、 玉川リスト にあったものだから手にしてみたが、ゆきがかり上、変則的なめくり方となってしまった(笑)。






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Last updated  2008.12.06 03:04:24
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