Jul 20, 2004
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眠れない夜の末迎えた朝は、7時にパン屋の開くのを待ち、クロワッサンにショコラを頬ばって始まった。

ああ眠い。

旅の前日はいつもわくわくしてしまい眠れないのだが、旅の初日にも眠れない夜を過ごす事になるなんて。ああ眠い。
燃料が無ければ走れないのは車も同じだが、ドライバー交替ができない自転車に、睡眠不足はかなりの痛手であった。

曇空で始まった一日だったが、次第に青空が広がり、太陽が眠たい体をじりじりと照らしつける。そんな体にムチ打ってD651を18km走り、次の町Labritでコーヒーをがぶ飲みする。再びD651で7km離れたBrocasでコーヒーを飲み、22km南下したMont-de-Marsanでコーヒーを飲み、昼食。

飲んでも食べても効率が上がらない為、少し早いがこの町で今夜の宿を取ろうと決意、ツアリストインフォメーションに駆け込んだのだが、ここでまたもや問題が。

大きなイベントがあるため、町の全ての宿は満室だというのだ。

「一番近い宿は、28km北ね♪」思わず泣きそうになった。今夜こそはちゃんと眠りたいのだ。

しかし、じっとしていたら野宿である。眠りたい一心で走り始める。休みたい気持ちをぐっと堪えて走り続けると、宿のある町、Hagetmauのサインが見えてきた。



日本や英国では、酒類は酒屋かパブでしか買えないが、ここフランスではパン屋の冷蔵庫にジュースや炭酸飲料に混ざって缶ビールが売られている。驚いたのはその値段。ジュース類と同じか、場所によってはそれより安い。1ユーロのビールに75セントのクロワッサン。ちなみにバーではビール1杯とコーヒー1杯の値段は同じくらいで、約2ユーロ。

ほっとしたのも束の間、ホテルの場所を捜し回るが見当たらない。町をぐるぐる回っているうちに不安になってくる。今夜こそ眠らないと、目的地に着く前に果ててしまう。

やっとホテルのサインを見つけると、そこにあったのは「あと2km」の文字。

あああ。

この2kmはどんな2kmよりも長く、苦しい道のりであった。
疲れた体にムチ打って、ジャージーを洗い、シャワーを浴びてベッドに横たわる。即効で眠りに堕ちた夜だった。

走行距離、84km。


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最終更新日  Aug 6, 2004 05:04:33 PM
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Re:フランス自転車旅行2/8 (84km)(07/20)  
ふらんす さん
一言。お疲れ様でした・・・。 (Jul 29, 2004 07:57:20 PM)

ふらんすさんへ  
robin-mate  さん
まだまだ続きます(笑)。 (Jul 29, 2004 08:17:01 PM)

クロワッサン  
Othum  さん
とコーヒーって美味しそうですが、ビールってのも悪くないですね。 (Jul 29, 2004 08:37:26 PM)

Othumさんへ  
robin-mate  さん
貧乏旅行なので、とにかく安い、冷たい飲み物が欲しかったのです。それにこの時は頭が一日中ぼんやりとしていて、思考能力が著しく低下していたので、刺激したかったしねー。
(Jul 29, 2004 09:32:01 PM)

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