一方のデューク・エリントンは、1899年生まれ。言わずと知れたビッグ・バンド、スイング・ジャズの代名詞的存在のピアノ奏者である。他方のジョン・コルトレーンは、1926年生まれのサックス奏者。モード奏法やシーツ・オブ・サウンドなどジャズ界の革新的プレイヤーである。四半世紀以上、つまりは親子になり得るほど世代が離れたこれら二人は、生涯に一度、正面から組み合っての共演を果たした。それが、1962年に録音された本作『デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン(Duke Ellington & John Coltrane)』である。