けれども、そんなチェットのイメージのさらに一歩先を行っている演奏もある。本盤『チェット・ベイカー&クルー(Chet Baker and Crew)』はその典型だろう。ヨーロッパ滞在から戻り、パシフィックでの第1弾作品。もちろん、歌ものはなし(実際には14.がヴォーカル曲だが、これはCD化の際の追加曲)。バックには東海岸っぽさ、ハード・バップ真っ向勝負の雰囲気を持ち込む若きボビー・ティモンズ(ピアノ)が参加していて、このピアノが全体の雰囲気をうまく作っている。
3. Halema 4. Revelation 5. Something For Liza 6. Lucius Lu 7. Worrying The Life Out Of Me 8. Medium Rock ~以下、CDでの追加曲~ 9. To Mickey's Memory (alternate take) 10. Jumpin' Off A Clef 11. Chippyin' 12. Pawnee Junction