音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2015年05月21日
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テーマ: 洋楽(3405)




 少し前にベン・E・キング追悼の記事を書いたのに、今度は別の(これまた大物の)“キング”が逝ってしまった…(2015年5月14日逝去)。以前から、“これは取り上げねば”と認識していながら、いつまでもほっとらかしにしていたのが、B・B・キングの名盤『ライヴ・アット・ザ・リーガル(Live at the Regal)』である。

 B・B・キング(B. B. King)は、1925年ミシシッピ生まれ。やがてテネシー州メンフィスに移り、同州の州都ナッシュビルで初レコーディングを行う。1950年代から2000年代まで多くのアルバム、シングルを残し、1987年にはロックの殿堂入りを果たしている。アルバート・キング、フレディ・キングと並んで“ブルース界の3大キング”などと呼ばれたりもする。

 本盤は、表題の通り、“リーガル劇場”でのコンサートを収録したもので、録音は1964年ということだからB・B・キングの若き頃とまでは言わないまでも、40歳直前の元気いっぱいのころの演奏を収めたものである。“元気いっぱい”というのが、ある意味キーワードかもしれない。1曲目から観客のヴォルテージ(黄色い声?)が高く、音声だけでも盛り上がった雰囲気が感じられる。ブルースと聞けば、多くの人が“枯れた音楽”とか“マイナー調な重く地味な音楽”をイメージするかもしれないが、ブルースのシンガー/ギタリストのライヴはこれほど盛り上がり得る、その事実を肌で感じるだけでも本盤を聴く意味はあるように感じる(おまけにホーンセクションが本盤ではなかなか活躍している)。とりわけ、ロックは聴くけれどもブルースはもう一つ…といった向きには、死ぬまでにこの盤は一度聴いた方がいい。ブルースが“辛気くさい音楽”ではないことがきっと実感できると思う。

 全体としてはギターだけを聴く作品でもなければ、ヴォーカルだけでもない、その両方(もちろんブルースとしてのギター、ヴォーカル、ただし本人が言うように“ギターを弾きながら歌うのは難しい”)が楽しめる作品である。2.「スウィート・リトル・エンジェル」や7.「ウォーリー、ウォーリー」、9.「ユー・ダン・ロスト・ユア・グッド・シング・ナウ」のように、いかにもブルース的な演奏もあるが、全体のトーンはやはり“ブルースマンの演奏・歌唱にノリを感じる”点。ついでながら、ファンの間では賛否が分かれるところだろうけれど、ラストの10.「ヘルプ・ザ・プアー」の実験的な演奏は、B・B・キングがブルースマンでありながら、狭い意味でのブルースというジャンルに閉じていなかったことがよく分かる。

 闘病生活があったとはいえ、89歳での大往生。安らかに眠らんことを祈ります。




[収録曲]

1. Every Day I Have The Blues
2. Sweet Little Angel

4. How Blue Can You Get?
5. Please Love Me
6. You Upset Me Baby
7. Worry, Worry
8. Woke Up This Mornin'
9. You Done Lost Your Good Thing Now
10. Help The Poor

1965年リリース。






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Last updated  2015年05月21日 21時25分24秒 コメントを書く
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