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Jul 10, 2009
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カテゴリ: 試写会で観た映画

2つの大陸、2つの時代を結ぶ、奇跡の物語を描いた戦争ヒューマンドラマです。

  “運命より強く、この子を守りたい”

原題は、“Miracle at St.Anna”、2008年の作品です。

≪ストーリー≫
1883年のニューヨーク。
郵便局の窓口で働く、定年を3ヶ月後に控えた実直な男ヘクター。
ある日、ヘクターは、切手を買いに現れた男性客を見るなり、
頭にいきなり銃弾を打ち込むという、不可解な殺人事件を起こす。
犯行に使われた銃は、古いドイツ製のルガーだった。
そして、歴史的に重要なイタリアの彫像が、ヘクターの部屋から見つかる。
なぜヘクターはその男を殺したのか、なぜ彫像を持っていたのか。
謎を解く鍵は、第2次大戦下のイタリアにあった。
1944年、黒人だけの部隊“バファロー・ソルジャー”が、
トスカーナでのナチスとの激しい戦いに身を投じていた・・・。

≪スタッフ≫
監督・製作はスパイク・リー、製作はロベルト・チクット、ルイジ・ムジーニ、
製作総指揮はマルコ・ヴァレリオ・プジーニ、ジョン・キリク、
原作・脚本はジェームズ・マクブライド、撮影はマシュー・リバティーク、
編集はバリー・アレクサンダー・ブラウン、美術はトニーノ・ゼッラ、
衣装はカルロ・ポッジョリ、軍事アドバイサーはビリー・バッド、
音楽はテレンス・ブランチャード。

≪キャスト≫
デレク・ルーク、マイケル・イーリー、ラズ・アロンソ、
オマー・ベンソン・ミラー、マッテオ・スキアボルディ、
ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ヴァレンティナ・チェルヴィ、
ジョン・タートゥーロ、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ジョン・レグイザモなど。

「セントアンナの奇跡」



黒人だけで編成された部隊“バッファロー・ソルジャー” に、
原作・脚本を手掛けたマクブライド氏の叔父さんが所属していたそうです。
1944年8月12日、トスカーナで、罪のない大勢のイタリア市民を
ナチスが殺害した、“セントアンナの大虐殺”をベースにした内容で、
当時、激しい攻防となった戦場、虐殺現場となったセントアンナ教会など、
実際の場所で撮影が行われたそうです。
「プライベート・ライアン」ほどではありませんが、戦闘シーンは、
かなりリアリティのある映像で描かれています。
また、イタリア市民の虐殺など、直視できないシーンもあります。

実話をベースに、脚色されている部分もかなりあると思います。
戦場で出逢った少年アンジェロのシーンはファンタジック風に描かれ、
また、さまざまな人との出逢いや繋がっていくあたりも・・・。

そして、登場人物の1人1人を丁寧に(大事に)描いていて、
同時に、印象に残るシーンやセリフがたくさんあります。
アメリカ本国では人種差別があり、兵士でも黒人は低く見られ、
送り込まれた最前線では、白人上官が黒人兵士たちを信用せず、
戦時下でもユーモアがあり、偏見を持たないイタリアの村人たち、
国を守るために命を懸けるパルチザンのメンバーたちがいたり、
また、ドイツ人の中にも、良心を持ち、信念を貫こうとする兵士や、
冷酷な仕官もいれば、黒人兵士に対して敬意を表す仕官がいます。

祖国から遠く離れたイタリアで、命が危うい状況になって、
初めて自由を感じる黒人兵士の複雑な心情も皮肉なものです。

また、メインとなる4人の兵士に扮した、デレク・ルーク、ラズ・アロンソ、
マイケル・イーリー、オマー・ベンソン・ミラーが個性を発揮しています。
デレク・ルークは、「きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー」や
「大いなる陰謀」など、出演作をいくつか観ています。
マイケル・イーリーは、「7つの贈り物」でウィル・スミスが扮した、
主人公の弟役で出演していました。
この2人が取っ組み合いのケンカのシーンは本気モードです。(笑)
少年から“チョコレートの巨人”と呼ばれ、仲間からバカにされますが、
アンジェロと1番心を通わせていく役のオマー・ベンソン・ミラーは
「8Mile」「Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?」など、
大きな体が印象に残る役者さんで、今作でもピュアな役がピッタリでした。
アンジェロに扮した9歳のマッテオくんは、今作が映画デビュー作ながらも、
可愛らしさと名演技を魅せてくれています。
そして、ヘンリーに扮したラズ・アロンソですが、映した角度によっては、
デンゼル・ワシントンにすごく似ていてビックリしました。 (↓)
年老いたヘンリーも演じていて、なかなか骨太系の俳優さんです。 

「セントアンナの奇跡」

出番の少ない、他の共演キャストもそれぞれ存在感がありました。
最初だけしか登場しない、無愛想な刑事役のジョン・タートゥーロ、
パルチザンのリーダー格ペッピ役のピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、
成長したアンジェロに扮した「輝ける青春」のルイジ・ロ・カーショ。
そして、逮捕されたヘクターを取材する記者ティム・ボイルに扮した、
ジョセフ・ゴードン=レヴィットは注目の若手俳優の1人です。
子役時代から活躍していて、「リバー・ランズ・スルー・イット」や
「陪審員」などでは、ただ可愛いかった印象が残っていますが、
今作をはじめ、8月7日に日本でも公開される「G.I.ジョー」、
サンダンス映画祭で話題となったロマコメ「(500)日のサマー」など、
次々に出演作が続いていて、最新の情報では、クリストファー・ノーラン監督、
レオナルド・ディカプリオ主演のSFアクションスリラー「インセプション」に、
ジェームズ・フランコが降板した役に抜擢されています。
亡くなったヒース・レジャーを細くした感じで、雰囲気がちょっと似ています。

あらためて書きますが、今作の上映時間は2時間43分です。
まったく長さを感じることなく、最後まで惹きつけられた作品でした。

7月25日より、全国ロードショー公開されます。

「セントアンナの奇跡」 オフィシャルサイト

「セントアンナの奇跡」





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Last updated  Jul 12, 2009 01:05:33 AM
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