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12月1日、“第25回 ヨーロッパ映画賞”が発表されました!最多6部門ノミネートされていたミヒャエル・ハネケ監督の「愛、アムール」が、作品賞、監督賞、女優賞、男優賞の主要4部門を受賞しました!主要部門の受賞結果は次の通りとなっています。 (★=受賞)≪作品賞≫★「愛、アムール」 「東ベルリンから来た女」 「塀の中のジュリアス・シーザー」 「最強のふたり」 「GTEN (The Hunt)」 (トマス・ヴィンターベア監督) 「SHAME -シェイム-」≪監督賞≫★ミヒャエル・ハネケ 「愛、アムール」 ヌリ・ビルゲ・ジェイラン 「BİR ZAMANLAR ANADOLU’DA (Once Upon a Time in Anatolia)」 スティーヴ・マックィーン 「SHAME -シェイム-」 パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ 「塀の中のジュリアス・シーザー」 トマス・ヴィンターベア 「GTEN (The Hunt)」≪女優賞≫★エマニュエル・リヴァ 「愛、アムール」 エミリー・ドゥケンヌ 「A PERDRE LA RAISON (Our Children)」 ニーナ・ホス 「東ベルリンから来た女」 Margarethe Tiesel 「PARADIES : LIEBE (Paradise : Love)」 ケイト・ウィンスレット 「おとなのけんか」≪男優賞≫★ジャン=ルイ・トランティニャン 「愛、アムール」 フランソワ・クリュゼ&オマール・シー 「最強のふたり」 マイケル・ファスベンダー 「SHAME -シェイム-」 マッツ・ミケルセン 「JAGTEN (The Hunt)」 ゲイリー・オールドマン 「裏切りのサーカス」≪脚本賞≫★「偽りなき者 (原題:JAGTEN 英題:The Hunt)」 「愛、アムール」 「最強のふたり」 「DUPA DEALURI (Beyond the Hills)」 「おとなのけんか」≪撮影賞≫★「SHAME -シェイム-」 「ファウスト」 「愛、アムール」 「BİR ZAMANLAR ANADOLU’DA (Once Upon a Time in Anatolia)」 「裏切りのサーカス」≪編集賞≫★「SHAME -シェイム-」 「偽りなき者 (原題:JAGTEN 英題:The Hunt)」 「EN KONGELIG AFFÆRE (A Royal Affair)」≪美術賞≫★「裏切りのサーカス」 「EN KONGELIG AFFÆRE (A Royal Affair)」 「ファウスト」≪音楽賞≫★「裏切りのサーカス」 「EN KONGELIG AFFÆRE (A Royal Affair)」 「IO SONO LI (Shun Li and the Poet)」 「THE ANGELS’ SHARE」≪ドキュメンタリー賞≫★「HIVER NOMADE (Winter Nomads)」≪長編アニメ賞≫★「ALOIS NEBEL」≪観客賞≫★「COME AS YOU ARE (Hasta la Vista)」ヨーロッパ映画賞 オフィシャルサイト
Dec 1, 2012
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最愛の妻をひき逃げした犯人への復讐に執念を燃やす平凡な中年の男と、反省の色を全く見せない非道な犯人という対照的な2人の姿を描いたドラマです。 “「お前を殺して、俺は死ぬ。」 愚かに、無様に、それでも生きていく”≪ストーリー≫小さな鉄工所を営む中村健一は、5年前にひき逃げされ、最愛の妻久子を失った。それ以来、妻との思い出に囚われて、絶望と孤独の日々を生きていた。従業員たちは腫れ物に触るように健一に接し、久子の兄順一は何とか立ち直らせようと、同僚の教師と見合いをさせるが、その場で健一は断わってしまう。一方、ひき逃げ犯のトラック運転手木島宏は2年の服役を終えて出所した。トラックに同乗していた腐れ縁の友人小林の家に転がり込んでいた木島は、相も変わらぬ傍若無人な振る舞いで反省とは無縁の生活を送っていた。そんな木島のもとに、1ヶ月前から“復讐決行日”をカウントダウンする内容の無記名の脅迫状が毎日届くようになるのだった・・・。≪スタッフ≫監督・脚本は赤堀雅秋、プロデューサーは藤村恵子、脚本は、撮影は月永雄太、編集は高橋幸一、美術は鈴木千奈、照明は高坂俊秀、音楽は窪田ミナ、サウンドデザイナーは古谷正志、テーマ曲はUA “星影の小径(こみち)”。≪キャスト≫中村健一に堺雅人、木島宏に山田孝之、小林に、久子に坂井真紀、他に谷村美月、安藤サクラ、田口トモロヲ、山田キヌヲ、でんでん、高橋努、木南晴夏など。原作戯曲は、赤堀監督が演出を務めた“THE SHAMPOO HAT”の舞台でヒットしたそうで、セリフやシーンなど、舞台劇の雰囲気で溢れていました。ひき逃げ犯の木島の行動すべてが非業過ぎて、気分のいいものではありませんでした。妻の死が受け入れられず、犯人への復讐心を抱く健一の想いもあまり理解できず、健一や木島を取り巻く人たちの言動や、ラストに健一が下した決着の意味も・・・。それぞれの役に扮したキャストの熱演は素晴らしかったです。これまでにない役柄に挑んだ堺雅人さん、徹底した鬼畜ぶりの山田孝之さん、他にも綾野剛さんや新井浩文さんなど、個性的な俳優陣が“競演”しています。11月17日より全国ロードショー公開されます。 (PG12指定)「その夜の侍」 オフィシャルサイト
Nov 6, 2012
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11月3日、“第25回 ヨーロッパ映画賞”のノミネートが発表されました!ミヒャエル・ハネケ監督・脚本の「愛、アムール」が6部門で最多ノミネートされ、授賞式は12月1日に開催される予定となっています。主要部門のノミネートは次の通りとなっています。≪作品賞≫ 「愛、アムール」 「東ベルリンから来た女」 「塀の中のジュリアス・シーザー」 「最強のふたり」 「GTEN (The Hunt)」 (トマス・ヴィンターベア監督) 「SHAME -シェイム-」≪監督賞≫ ヌリ・ビルゲ・ジェイラン 「BİR ZAMANLAR ANADOLU’DA (Once Upon a Time in Anatolia)」 ミヒャエル・ハネケ 「愛、アムール」 スティーヴ・マックィーン 「SHAME -シェイム-」 パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ 「塀の中のジュリアス・シーザー」 トマス・ヴィンターベア 「GTEN (The Hunt)」≪女優賞≫ エミリー・ドゥケンヌ 「A PERDRE LA RAISON (Our Children)」 ニーナ・ホス 「東ベルリンから来た女」 エマニュエル・リヴァ 「愛、アムール」 Margarethe Tiesel 「PARADIES : LIEBE (Paradise : Love)」 ケイト・ウィンスレット 「おとなのけんか」≪男優賞≫ フランソワ・クリュゼ&オマール・シー 「最強のふたり」 マイケル・ファスベンダー 「SHAME -シェイム-」 マッツ・ミケルセン 「JAGTEN (The Hunt)」 ゲイリー・オールドマン 「裏切りのサーカス」 ジャン=ルイ・トランティニャン 「愛、アムール」≪脚本賞≫ 「愛、アムール」 「JAGTEN (The Hunt)」 「最強のふたり」 「DUPA DEALURI (Beyond the Hills)」 「おとなのけんか」≪撮影賞≫ 「SHAME -シェイム-」 「ファウスト」 「愛、アムール」 「BİR ZAMANLAR ANADOLU’DA (Once Upon a Time in Anatolia)」 「裏切りのサーカス」≪編集賞≫ 「JAGTEN (The Hunt)」 「EN KONGELIG AFFÆRE (A Royal Affair)」 「SHAME -シェイム-」≪美術賞≫ 「裏切りのサーカス」 「EN KONGELIG AFFÆRE (A Royal Affair)」 「ファウスト」≪音楽賞≫ 「EN KONGELIG AFFÆRE (A Royal Affair)」 「IO SONO LI (Shun Li and the Poet)」 「THE ANGELS’ SHARE」 「裏切りのサーカス」ヨーロッパ映画賞 オフィシャルサイト
Nov 3, 2012
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ジョージ・クルーニーの次の監督作品が豪華キャストで製作されることになりました~!原作はロバート・M・エドゼル氏のベストセラーとなったノンフィクション小説で、タイトルは、“ナチ略奪美術品を救え 特殊部隊「モニュメンツ・メン」の戦争”。原題は、「The Monuments Men」です。≪原作本の紹介より≫ 「モニュメンツ・メン」とは、第二次大戦下の1943年から戦後の51年まで、 連合軍の「記念建造物・美術品・古文書」部に所属していた兵士たちの呼称だ。 彼らの当初の任務は、教会など歴史的建造物に対する戦闘被害を少なくすることだった。 その目的は、ドイツ軍の前線が破られるにつれ、ナチの狂信者たちが略奪した美術品・文化財を 探し出すことに移っていった。 本書は、欧州の最前線で従軍した主に八人の「モニュメンツ・メン」の活躍を、 本人や関係者へのインタビュー、手紙などを駆使して再現した、戦史ノンフィクションだ。 「モニュメンツ・メン」の奮闘ぶりで圧巻なのは、ヒトラーの自殺後、独裁者の山荘そばの岩塩坑で 膨大な数の美術品が発見されたときのことだ。 地元のナチ指導者が「ネロ命令」を頑なに実行し、すべてを爆破しようとしたが、 危機一髪で美術品を救い出すことに成功したのだ。 中にはミケランジェロやフェルメールなど巨匠の名作もあり、まさに手に汗握る展開を見せる。 戦後、「モニュメンツ・メン」の功績は長年埋もれていたが、2007年に彼らを顕彰することを 公式に認める決議がようやく米上下院議会でなされた。 また、「モニュメンツ・メン」から家族に宛てた手紙が随所に挿まれ、 破壊された都市の様子、困難を極める任務の話に加え、家族や祖国を思う気持ちは、 敵味方ともに同じであることを伝えていて、心を打つ。ジョージさんは監督の他に、脚本、プロデューサー、出演も兼ねています。そして、キャストには、ケイト・ブランシェット、ジャン・デュジャルダン、ポール・ジアマッティ、ダニエル・クレイグ、ビル・マーレイ、ジョン・グッドマン、ボブ・バラバンと豪華な顔ぶれが揃い、またマット・デイモンも加わるかも・・・という話(噂?!)も出ています。全米とイギリスで、2013年12月20日の公開が予定されています。当然、日本でも公開されると思いますが、今からすっごく楽しみです!!!
Nov 1, 2012
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2013年4月26日に初の3Dで日本公開が決まった大ヒットシリーズ「アイアンマン 3」!!下記サイトにて第1弾となるフル予告編とコミコンでの模様が公開されました! 「アイアンマン3」 予告編 (Yahoo! Movies) (英語)この予告編を観る限り、前2作よりかなりシリアスでダークな雰囲気になっているようです。でも、笑わせてくれるシーンもちゃーーーんと用意されていることと・・・。(笑)間違いなくアイアンマンことトニー・スタークに扮しているロバート・ダウニー・Jr.が大活躍です!監督がジョン・ファブローからシェーン・ブラックに代わり、脚本も手掛けています。ブラック監督はロバートさんが主演した「キスキス、バンバン」で監督デビューしています。また音楽もこれまでのロック系からフライアン・タイラー(「エクスペンダブルズ」シリーズ)による壮大な楽曲に代わっていて、3D化による迫力ある映像もストーリーもすごーーーく楽しみです。また、キャストもグウィネス・パルトロー、ドン・チードル、ポール・ベタニー(声の出演)などが続投し、ジョン・ファブローも秘書役でまたまた登場するようです。さらに予告編にも登場していたベン・キングズレー、ガイ・ピアーズが新キャストとして加わっています。お2人はアイアンマンの敵役になる感じが・・・。さらにレベッカ・ホール、ウィリアム・サドラー、ジェームズ・バッジ・デールなども、IMDbのリストに載っていてるので、新キャストとして参加しているようです。全米公開日が、今のところ5月3日となっていますが、イギリスやスペイン、イタリア、オーストラリア、ドイツなどは日本と同じ4月下旬が公開予定になっています。アメリカより早く公開されることってあるのかなぁ。 (←素朴な疑問・・・。)
Oct 24, 2012
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1979年にイランのアメリカ大使館で起きた人質事件で、カナダ大使の私邸に逃げた6人の職員を、架空のSF映画を製作するロケ班として救出させるという驚愕の作戦をCIAが実際に行ったという、18年後に明かされた実話を基にした内容を、スリリングに描いたポリティカル・サスペンスです。 “この≪実話≫は、フィクションよりも大胆”原題はそのまま、“ARGO”。≪ストーリー≫1979年11月。革命の嵐が吹き荒れていたイランの首都テヘランで、民衆がアメリカ大使館を占拠し、52人の職員を人質にとるという事件が発生する。何とか裏口から6人の職員は脱出し、カナダ大使の私邸に逃げ込んでいた。しかし、過激派に見つかるのは時間の問題であり、見つかれば公開処刑は免れなかった。1日、1日と時間は過ぎるばかりで、6人の救出は絶望的な状況にあった。国務省から協力を求められたCIAの人質奪還の専門家トニー・メンデスは、架空の映画製作をでっち上げ、ロケ班スタッフとして偽装出国させるという、あまりにも奇想天外、荒唐無稽な救出計画を提案する。トニーは「猿の惑星」の特殊メイクでオスカーを受賞したチェンバースの協力を得て、SFファンタジー大作「アルゴ」の製作発表を行い、前代未聞の作戦を始めるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はベン・アフレック、製作はグラント・ヘスロヴ、ベン・アフレック、ジョージ・クルーニー、製作総指揮はデヴィッド・クローワンズ、ニーナ・ウォラースキー、クリス・ブリガム、シェイ・カーター、グレアム・キング、ティム・ヘディントン、脚本はクリス・テリオ、撮影はロドリゴ・プリエト、編集はウィリアム・ゴールデンバーグ、プロダクションデザインはシャロ・シーモア、衣装デザインはジャクリーン・ウェスト、音楽はアレクサンドル・デスプラ。≪キャスト≫トニー・メンデスにベン・アフレック、上司のジャック・オドネルにブライアン・クランストン、ジョン・チェンバースにジョン・グッドマン、プロデューサーのレスター・シーゲルにアラン・アーキン、カナダ大使のテイラーにヴィクター・ガーバー、他にテイト・ドノヴァン、クレア・デュヴァル、スクート・マクネイリー、ロリー・コクレイン、クリストファー・デナム、ケリー・ビシェ、カイル・チャンドラー、クリス・メッシーナ、ジェリコ・イヴァネク、タイタス・ウェリヴァー、マイケル・バークスなど。演出の手腕が高い評価を得ているベン・アフレックの監督3作目の「アルゴ」です。日本では劇場未公開だった「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(2007年)で監督デビューし、エイミー・ライアンがアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞の助演女優賞にノミネート、NY批評家協会賞、LA批評家協会賞、放送映画批評家協会賞では見事、同賞を受賞しました。(放送映画批評家協会賞ではアンサンブル演技賞にもノミネートされました。)そして、主演も兼ねた2作目の「ザ・タウン」(2010年)では、受賞こそ逃しましたが、ジェレミー・レナーがアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、イギリスアカデミー賞などで助演男優賞にノミネートされ、放送映画批評家協会賞では作品賞・脚色賞・助演男優賞など、5部門にノミネートされました。全米では10月12日に公開され、興行収入も初登場2位、2週目も2位をキープしています!観客はもちろん、批評家やマスメディアからも絶賛評の嵐だそうで、今年の映画賞レースでは、作品賞や監督賞への期待が高まっています。3作ともいわゆる“事件もの”ですが、「アルゴ」は実際に起きた事件を扱っていて、結末はわかっていても、緊迫感に溢れた演出で最初から最後まで超ドキドキでした!!単に出来事を描くだけじゃなく、しっかりとエンタテイメント作品に仕上げていて、ベン自身が演じた主人公トニー・メンデスをはじめ、さまざまな登場人物の人間像が絶妙なセリフのやりとりによって描かれていて、リアリティ感がたっぷり味わえました。緊張感が続く中、ふと笑わせてくれたのがプロデューサー役のアラン・アーキンと、特殊メイクアーティスト役のジョン・グッドマンのベテラン2人が登場するシーンです。ハリウッドの内側を暴露するような場面もあって、映画人ベンの遊び心も感じました。当時の映像も上手く入れ込み、見事なセットやファッションや小道具で当時を再現し、音楽も当時のヒット曲が使われています。架空の映画製作をでっち上げる作戦は、まさに“事実は小説より奇なり”・・・。それをCIAがやっちゃうところ、有名な特殊メイクやプロデューサーなど、映画関係者までも協力しちゃうところが、いかにもアメリカらしい!(笑)どこまでが事実なのかと疑ってしまうくらい奇想天外で危険な救出作戦です。ドラマチックな要素を脚色したところもあるそうですが、実際の出来事が、まさにドラマチックだったそうで、必要最低限のアレンジだったとか・・・。監督としてもですが、今作でのベンは、役者としても素晴らしかったです!一昔前に「デアデビル」に出た時にはどうなっちゃうのかと心配しましたが、その後、作品選びに紆余曲折しながら、「ハリウッドランド」で演技が評価され、さらにラブコメやマイナー作品に出演しつつ、着実に監督業をステップアップさせ、「アルゴ」が大絶賛されていることが、まるで身内のように嬉しくって!(笑)顔中髭だらけなのも似合っていて、髪型のせいかとっても若く見えました。ドキュメンタリーかと思わせるような会話で、シーンを見事に作り上げている決して派手さではないのですが、実力派の共演キャストたちもスゴイです!ベンの奥さまジェニファー・ガーナー主演の「エイリアス」のヴィクター・ガーバー、「CSI:マイアミ」のロリー・コクレインなどTVドラマで活躍した顔ぶれや、いろいろな映画やTVドラマで、主演ではないところで存在感を魅せている顔ぶれが本当にたくさん出演していて、キャスティングの素晴らしさを感じました。(ロリ-・コクレインは髪型と髭のせいで、しばらく気づきませんでした! 笑)こんな作戦が実行されていたのかと、隠されていた真実を知るという面白さもあり、サスペンス映画として、本当に見ごたえのある演出で堪能できる作品だと思います!公開されたら、もう1度じっくり映画館で観直したいと思っています。10月26日(金)より全国ロードショー公開されます。「アルゴ」 オフィシャルサイト
Oct 22, 2012
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旅行先のスペインで何者かに家族を拉致され、陰謀に巻き込まれてしまった青年が、追われながらも家族を探し出そうとする姿を描いたサスペンス・アクションです。 “自分だけ、知らない ―――”原題は、“THE COLD LIGHT OF DAY”。≪ストーリー≫青年実業家のウィル・ショーは家族とのバカンスのため、アメリカからスペインにやって来たが、空港に迎えに来た父マーティンと久しぶりに会い、話すことがなく気まずい思いをしていた。翌日、ウィルは両親と弟ジョシュ、ジョシュの恋人ダラとクルーザーに乗り沖へと向かう。しかし、経営している会社にトラブルが起きていたウィルは、携帯を操作している時に、舵取りを誤り、ダラにケガをさせてしまう。その場の雰囲気に耐えられなくなったウィルは、薬を買いに泳いで海岸まで戻り、再び海岸へ戻ると沖に停泊していたクルーザーが見当たらなかった。別の場所でクルーザーは見つかったが、船内は荒らされ全員の姿が消えていた。ウィルは警察に捜索を依頼するが、警官から襲撃されるが、父マーティンに助けられる。そして、マーティンからCIA局員であることを打ち明けられるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はマブルク・エル・メクリ、製作はトレヴァー・メイシー、マーク・D・エヴァンズ、製作総指揮はスティーヴン・ザイリアン、スコット・ワイパー、ヘスス・マルティネス・アセンシオ、ケヴィン・マン、マシュー・ナーニシアロウ、マーク・キャントン、脚本はスコット・ワイパー、ジョン・ペトロ、撮影はレミ・アデファラシン、編集はヴァレリオ・ボネッリ、プロダクションデザインはベンジャミン・フェルナンデス、音楽はルーカス・ビダル、音楽監修はジョジョ・ヴィリャヌエヴァ。≪キャスト≫ウィル・ショーにヘンリー・カヴィル、父マーティンにブルース・ウィリス、弟ジョシュにラフィ・ガヴロン、ジョシュの恋人ダラにエマ・ハミルトン、母ローリーにキャロライン・グッドオール、他にシガニー・ウィーヴァー、ベロニカ・エチェギ、ソシュディ・ゼム、オスカル・ハエナダ、ジョゼブ・マウルなど。舞台はオールスペインで、南欧の美しい海辺や由緒ある街並みのマドリードなど、背景だけを見れば、観光地を巡っているようなロケーションになっています。ところが、そこで展開するのは、突然、家族全員が姿を消してしまった理由もわからず、地元警察もアメリカ大使館も頼りにならず、やがて明かされる父親の本当の仕事・・・。やがて孤立無援となったウィルが、誰が味方で誰が敵なのかわからないまま家族を探し、知らない相手から脅しの電話が入り、CIAの仲間だという人たちも全く信用できず、ある出来事で出会ったスペイン人の女性ルシアだけが頼りとなってしまいます。観ている側はウィルと同様、何がどうなっているのかわからないまま引き込まれて、ドキドキハラハラしながら、一気に終盤へと導かれていきます。主人公のウィルは、“ジェームズ・ボンド”でもなければ“ジェイソン・ボーン”でもなく、ましてや格闘技や武道の達人でもない、(体格はいいのですが)ごく普通の青年です。ところが、いきなりの銃で狙われたり、屋上を逃げまくったり、高い所から飛び降りたり、ラストには市街地でド派手なカーチェイスも!人間、窮地に追い込まれたら何でもできる、いえ、やってしまうものなんでしょうね。(苦笑)今作の主演は、新たに製作される“スーパーマン”シリーズ(「マン・オブ・スティール」)で、主人公に抜擢され、ハリウッドで期待される若手の1人と言われているヘンリー・カヴィルです。「インモータルズ -神々の戦い-」で主役を演じ一躍注目を浴びた・・・そうです。残念ながら「インモータルズ」は観ていないので、どんな活躍ぶりだったのかはわからず、「人生万歳!」(2009)などいくつかの出演作も観ていますが強烈な印象はなく・・・。「マン・オブ・スティール」での活躍を楽しみにしたいと思っています!ブルース・ウィリスは共演・・・と言っても、出演シーンは前半(序盤?)だけで、アクションを見せることもなく、ストーリーからいなくなってしまいます。(同じく、シガニー・ウィーヴァーもそれほど出演シーンは多くなかったです。)ちょっとキャスティングで気になったのは、父役がブルース・ウィリスで、母役がキャロライン・グッドオールで、次男役は生まれできそうな感じでしたが、あんなに濃~い息子(ヘンリー・カヴィル)は生まれてこないのでは~?!(爆笑)特に今作のヘンリーは、天然パーマらしきやや長めの髪でヒゲもとっても濃くて、彫りの深い、やや中東系の雰囲気も漂わせている顔立ちだったので・・・。フランス人のマブルク・エル・メクリ監督は、母国で短編作品をいくつか手掛けた後、「その男ヴァン・ダム」(2008年)で長編作品を初めて監督しました。製作国はアメリカ、メインキャストもアメリカ人ですが、監督がフランス人で、ロケはスペイン、現場スタッフもヨーローッパ系のお名前がほとんどなので、アメリカ映画という雰囲気より、スペイン映画かフランス映画のような、全編欧州の雰囲気で仕上がっています。10月27日より全国ロードショー公開されます。「シャドー・チェイサー」 オフィシャルサイト
Oct 19, 2012
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新旧アクションスターが結集した「エクスペンダブルズ」の続編で、新たな顔ぶれも加わり、さらにスケールアップさせた、目が離せないアクション・エンタテイメント作品です。 “最強無敵の、その先へ。”原題は、“THE EXPENDABLES 2”。≪ストーリー≫軍用銃のエキスパートであるバーニー・ロス率いる少数精鋭の凄腕傭兵軍団“エクスペンダブルズ”。CIAのチャーチがバーニーに持ち込んできたミッションは、バルカン半島アルバニア領の山脈に墜落した輸送機に積まれていたデータボックスの回収というものだった。エクスペンダブルズにとっては簡単な仕事だったが、ミッションが完了しようとする直前、残忍なヴィランが率いる謎の武装組織が現われ、データボックスを横取りされた上、大切な仲間の命も奪われてしまう。怒りに燃えるバーニーたちエクスペンダブルズの面々は、仲間の仇をとることだけを胸にヴィラン一味の行方を追い始めるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はサイモン・ウェスト、製作はアヴィ・ラーナー、ケヴィン・キング=テンプルトン、ダニー・ラーナー、レス・ウェルドン、製作総指揮はジョン・フェルトハイマー、ジェイソン・コンスタンティン、イーダ・コーワン、ベイジル・イヴァニク、ガイモン・キャサディ、ダニー・ディムボート、ボアズ・デヴィッドソン、トレヴァー・ショート、キャラクター創造はデヴィッド・キャラハム、原案はケン・カウフマン、デヴィッド・アゴスト、リチャード・ウェンク、脚本はリチャード・ウェンク、シルヴェスター・スタローン、撮影はシェリー・ジョンソン、編集はトッド・E・ミラー、プロダクションデザインはポール・クロス、衣装デザインはリズ・ウォルフ、音楽はブライアン・タイラー。≪キャスト≫バーニー・ロスにシルヴェスター・スタローン、リー・クリスマスにジェイソン・ステイサム、チャーチにブルース・ウィリス、ジャン・ヴィランにジャン=クロード・ヴァン・ダム、トレンチにアーノルド・シュワルツェネッガー、ガンナー・ヤンセンにドルフ・ラングレン、ブッカーにチャック・ノリス、イン・ヤンにジェット・リー、ヘイル・シーザーにテリー・クルーズ、トール・ロードにランディ・クートゥア、ビリー・ティモンズにリアム・ハムズワース、ヘクターにスコット・アドキンス、マギーにユー・ナンなど。(※ネタバレになる感想が含まれていますので、あらかじめご了承くださいますよう・・・。)1作目もかなりアクションいっぱいで楽しめましたが、続編はさらにスケールアップして、またまたアクションたっぷり、最初から最後までハラハラドキドキの展開でした!今回は、強敵ヴィランに扮したヴァン・ダムの“ワル”ぶりが光っていて、また、1作目では出番が少しだったブルース・ウィリスとシュワルツェネッガーも本格参戦(?!)していて、暴れまくったり小ネタを披露したりと活躍しています。逆にジェット・リーの出番は序盤のみで、“友情出演”っていう感じでした。チャック・ノリスはカッコイイ登場でオイシイところを持っていってます。(笑)楽しみにしていたのは、クリス・ヘムズワースの弟リアムくんの活躍でした。凄腕の若きスナイパーとしてチームに加わりましたが、残念ながら出番は途中まで。予告編を観た時からそんな予感がしていましたが・・・。 でもかっこ良かったです!お兄さんのクリスとよく似ていますが、クリスよりスッキリしたハンサムくんです。(笑)公開中の「ハンガー・ゲーム」では主人公カットニスの恋人ゲイル役で出演しています。チームはリーダーであるバーニーと右腕のクリスマスが中心に作戦を進めていき、他のメンバーがそれぞれの得意分野で力を発揮して敵との闘いに挑みます。銃撃戦もボディアクションも、1作目よりさらにパワフルになっていて、これでもかと見せ場をたくさん作ってくれています。あちこちに入っている、それぞれの出演作にちなんだ小ネタも楽しめました~!アクションスターたちのファンは、懐かしく&嬉しくなって観れちゃいます!3作目の製作もあり・・・っていう気がします。(苦笑)10月20日より全国ロードショー公開されます。 (PG-12)「エクスペンタブルズ2」 オフィシャルサイト
Oct 17, 2012
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女性医師が重い喘息患者から安楽死を託されるまでの深い信頼関係が築かれていく過程と、殺人容疑の執拗な取り調べに追い詰められていく姿を描いたヒューマン・ドラマです。 “医療か? 殺人か?”≪ストーリー≫1997年、天音中央病院に勤める呼吸器内科の医師、折井綾乃。不倫関係の同僚医師の高井に捨てられた綾乃は、自殺未遂騒動を起こしてしまう。綾乃は重度の喘息で入退院を繰り返していた江木秦三の優しさに救われ、いつしか心の交流が深まり、強い絆によって結ばれていった。自らの死期を覚悟した江木から、“その時が来たら、早く楽にして欲しい”と綾乃は最期を託されるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・脚本は周防正行、製作は亀山千広、原作は朔立木 (“命の終わりを決めるとき”)、撮影は寺田緑郎、編集は菊池純一、音楽は周防義和、テーマ曲は種ともこ (“遠く、そして近く”)。≪キャスト≫折井綾乃に草刈民代、江木泰三に役所広司、高井則之に浅野忠信、検察官の塚原に大沢たかお、江木の妻陽子に中村久美、他に細田よしひこなど。尊厳死、安楽死という難しいテーマを扱っているだけに、とてもシリアスな作品でした。TV番組で周防監督が、“映画らしい映画を撮りたかったんです”と仰っていました。確かにTVドラマとしては扱いにくい、映画ならではの内容ではあったかと・・・。原作は読んでいないのでわかりませんが、2時間24分という長編作ですが、前半で描かれている担当医師である綾乃と患者である江木との絆が強く結ばれていく、今作にとって1番重要な部分が、中途半端(あいまい?)に感じてしまいました。後半で描かれている、綾乃が検察官の塚原から厳しい追及に必死に対峙するシーンは、緊迫感のあるやりとりが展開し、観ていて思わず力が入ってしまいました。重度の喘息患者に扮した役所さんは、痛々しいほど本当に苦しそうでした。体重も役作りのために7kg落としたとインタビューで仰っていましたが、喘息の息ができない苦しさや形相など、本当にすごかったです。また、これまでと違った検察官役の大沢さんの熱演にも圧倒されました。最初は静かに話を進め、徐々に容疑者を追いつめていくという非道さも・・・。余談ですが、序盤の綾乃と高井のベッドシーンは話題作りにはなっても、作品としては、意味がなかったように思います。 女性目線だからかも・・・。(苦笑)あと、試写会場のスクリーンのせいかも知れませんが、ぼやけていると言うか、映像がとても暗く感じ、作品のトーンには合っていましたが、江木が添えた手紙や検察の待合室の張り紙などの文字が読めず、ちょっと残念に思いました。作品の長さもあり、内容の重苦しさもあり、観終えてひどく疲れました。10月27日より全国ロードショー公開されます。 (PG-12指定)「終の信託」 オフィシャルサイト
Oct 15, 2012
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未来の独裁国家を舞台に、最後の1人になるまで戦いを続けるという“ハンガー・ゲーム”に、貧困地区の24人の若者たちと取り巻く人々を描いたサバイバル・アクション作品です。 “生存率1/24 それは究極のサバイバル。 戦うことでしか、生き残れないのか ――― ?”原題は、“THE HUNGER GEMES”。≪ストーリー≫強大な権力を握る独裁者スノー大統領が君臨する国家パネム。パネムはエリート階層が暮らす都市キャピトルと12の貧困地区で構成されていた。反乱の抑止を目的に、毎年、12地区から12~18歳の男女1人ずつを選出し、最後の1人になるまで殺し合いをさせ、TVで生中継される“ハンガー・ゲーム”という、貧困層に対する見せしめのためのイベントを開催していた。プレイヤーの抽選会で、第12地区からは12歳の少女プリムが選ばれてしまうが、姉カットニスが身代わりを志願し、男子で選ばれた同級生ピータ・メラークとともにハンガー・ゲームが開催されるキャピトルへ、用意された豪華列車で向かった。各地区から集まった24人の若者たちは、教育係による過酷なトレーニングが行われ、また、エリート層のスポンサーを掴むためにスタイリストからアドバイスをもらっていた。そして、24人は究極のサバイバル・ゲームに身を投じていくのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はゲイリー・ロス、製作はニーナ・ジェイコブソン、ジョン・キリク、製作総指揮はロビン・ビセル、スーザン・コリンズ、ルイーズ・ロズナー=マイヤー、原作はスーザン・コリンズ、脚本はゲイリー・ロス、スーザン・コリンズ、ビリー・レイ、撮影はトム・スターン、編集はスティーヴン・ミリオン、ジュリエット・ウェルフラン、プロダクションデザインはフィリップ・メッシーナ、衣装デザインはジュディアナ・マコフスキー、音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード、エグゼクティブ音楽プロデューサーはT=ボーン・バーネット。≪キャスト≫カットニスにジェニファー・ローレンス、ピータ・メラークにジョシュ・ヤッチャーソン、教育係のヘイミッチにウディ・ハレルソン、スタイリストのシナにレニー・クラヴィッツ、スノー大統領にドナルド・サザーランド、カットニスの妹プロムにウィロウ・シールズ、他にリアム・ヘムズワース、エリザベス・バンクス、スタンリー・トゥッチ、ウェス・ベントリー、トビー・ジョーンズ、ジャック・クエイド、アレクサンダー・ルドウィグ、アマンドラ・ステンバーグ、イザベル・ファーマンなど。アメリカでは今年3月に公開され、4週連続で興行収入トップを獲りました。ホラーものじゃなく、若者同士が殺し合う映画ってどんな内容なのかと思っていました。しかも、アクションものとはこれまで無縁のゲイリー・ロス監督(脚本)だったし・・・。でも、キーファーさんのパパ、ドナルド・サザーランドが出演しているのを知ってから、公開されたらやっぱり観に行っちゃうかなぁと思っていました。観る前は、“ハンガー・ゲーム”のサバイバルな部分が中心かと思っていたのですが、予想は大きく外れて、サバイバルに突入するまでがとーっても長かったです。(苦笑)かと言って、突入前にこれといった重要なストーリー展開があるわけでもなく・・・。ストーリー全体の導入として、パネムという国家がどういう社会状況になっているのか、どうやって各地区から若者が選ばれるのか、教育係やスタイリストの役割は何なのか、ゲームを盛り上げるためのTVショーの存在、大統領、ゲームメイカーの紹介など。煌びやかなパネムの富裕層の人たちのファッションとメイクには驚かされました。特に女性たちのメイクがド派手ですごかったです!また、24人のプレイヤー1人1人を描くことも、時間的に無理があるので、カットニスとピータ以外は、数人のプレイヤーにしかスポットがあたりません。それにしても、戦うのが12歳から18歳までって年齢差が大きいような・・・。(笑)“ハンガー・ゲーム”のシーンは実写が多く、大自然の中で展開します。参加者は武器を使ったり、自然を生かして身を隠したり、食料を確保したり、ある者たちはチームを組んだり、助け合ったりし、眠る時も気が抜けません。誰かが殺されるたびに号砲が鳴り、また時にゲームルールの変更もあって、誰かを優位にさせたり、凶暴な動物を登場させたりと、ゲームメイカーによって、リアルタイムで観ている人たちを惹きつけるために演出が施されます。「ウィンターズ・ボーン」で演技力が高く評価されたジェニファー・ローレンスをはじめ、子役から活躍するジョシュ・ハッチャーソンなど、若手キャストがたくさん出演していて、前述のドナルド・サザーランド、さらにウディ・ハレルソン、スタンリー・トゥッチ、エリザベス・バンクスなど、実力派キャストが個性溢れる役で脇を固めています。レニー・クラヴィッツ、クールでメチャクチャかっこ良かったです!すでに続編「キャッチング・ファイヤー(原題)」が製作されることが決まっていて、全米公開が2013年11月22日の予定になっています。ゲイリー・ロス監督は準備期間が短いため辞退となり、「コンステンティン」「アイ・アム・レジェンド」のフランシス・ローレンス監督が新たにメガホンを取ることが発表されています。また、完結編となる「モッキングジェイ(原題)」が2部構成になることも決まっていて、前編は2014年11月21日、後編は2015年11月20日に全米公開予定です映画の内容から離れて、思いっきりキャストの余談になりますが・・・。オフィシャルサイトの“選ばれたプレイヤーたち”登場キャラクターの紹介では、カットニスが身長170cm、ピータが178cmと書かれていました。でも、映画の中では明らかにジェニファーの方がジョシュくんより背が高いです。IMDbで調べたら、ジェニファーが175cm、ジョシュくん170cmでした!現在20歳のジョシュくん、続編の撮影する頃になったら背が伸びているかな?それと、マーヴェル(第1地区)役に扮したジャック・クエイドくんですが、名前からわかる通り、デニス・クエイドの息子さん=メグ・ライアンの息子さんです!どちらかと言うと、お父さんの方に似ているかなぁ。とっても可愛い気のないクローヴ(第2地区)役のイザベル・ファーマンですが、あの異色ホラー「エスター」で主人公の少女エスターを演じた子です。あと、カットニスの恋人ゲイル役のリアムくんはクリス・ヘムズワースの弟さんで、クリスよりもやや甘いマスクですが、今秋公開される「エクスベンダブルズ2」に、元オーストラリア特集空挺連隊の凄腕スナイパー役で出演しているようです。そんなこんなで(?)若者向けのサバイバルものですが、プチッと恋愛物語も絡んでいます。極力、残虐なシーンは抑えられて描かれていますが、“殺し合う”のでそれなりには・・・。PG12に指定されていて、小さなお子さんにはあまりオススメできないかも!9月28日(金)より全国ロードショー公開されています。 (PG12指定)「ハンガー・ゲーム」 オフィシャルサイト
Oct 3, 2012
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大ヒットした“ボーン”シリーズ3部作の続編にして、ジェイソン・ボーンの死闘の裏でもう一つ始動していた国家的陰謀計画を同時進行で描いたサスペンス・アクションです。 “ジェイソン・ボーンは氷山の一角に過ぎなかった。”原題は、“THE BOURNE LEGACY”。≪ストーリー≫記憶を失った最強の暗殺者ジェイソン・ボーンの存在によって、CIAの極秘プログラム“レッドストーン計画”は暴かれようとしていた。しかし“レッドストーン計画”は“アウトカム計画”へと波及しつつあった。国家調査研究所のリック・バイヤーは、CIAを守るため、すべてのプログラムを闇に葬ろうとし、世界各地に存在する暗殺者や関係者を次々と抹殺していったが、“アウトカム計画”の最高傑作であるアーロン・クロスは間一髪で逃げ延びる。アーロンは命を狙われた研究者マルタを救い出し、体調の維持に必要な薬を求めてフィリピンのマニラへと向かうのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・原案はトニー・ギルロイ、製作はフランク・マーシャル、パトリック・クローリー、ジェフリー・M・ワイナー、ベン・スミス、製作総指揮はヘンリー・モリソン、ジェニファー・フォックス、原作はロバート・ラドラム(ボーン・シリーズ)、脚本はトニー・ギルロイ、ダン・ギルロイ、撮影はロバート・エルスウィット、編集はジョン・ギルロイ、プロダクションデザインはケヴィン・トンプソン、衣装デザインはシェイ・カンリフ、音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード。≪キャスト≫アーロン・クロスにジェレミー・レナー、リック・バイヤーにエドワード・ノートン、マルタ・シェアリングにレイチェル・ワイズ、パメラ・ランディにジョーン・アレン、ハーシュ博士にアルバート・フィニー、他にデヴィッド・ストラザーン、スコット・グレン、ステイシー・キーチ、オスカー・アイザック、コーリィ・ジョンソン、ジェリコ・イヴァネクなど。マット・デイモン主演の“ジェイソン・ボーン”シリーズの大ファンでもあり、人気急上昇中のジェレミー・レナーの活躍に大期待して公開初日に観て来ました!新シリーズが製作されると初めて聴いた時は、続きのストーリーかと思いましたが、「ボーン・レガシー」は前シリーズで描かれているストーリーと時間が重なっていて、ある意味、スピンオフ的な作品として描かれていました。序盤、アーロンが雪深い山奥で孤独にトレーニングに挑んでいる姿が描かれています。オープニングでアーロンが川に浮かぶ姿が映る構図は前シリーズへのオマージュでしょうね。氷のように冷たい川から上がってくる上半身裸のアーロンことジェレミー・レナーを観て、このシーンだけで、ジェレミー・レナーの役者魂に圧倒されてしまいました!その後も、ジェイソン・ボーン同様、至近戦のボディアクションがあったり、混雑するマニラ市街地でのバイクによるアクションがあったり、見どころ満載です。ほとんどのアクションをスタントマンなしでこなしたなんて、本当にスゴイ身体能力です!空中を異常なくらい飛んだり、壁を横に走ったりするようなワイヤーアクションじゃない、まさに生身の体による、目まぐるしい格闘で展開するのがシリーズの魅力だと思います。前シリーズではジェイソンが記憶を失くし、徐々に自身の過去が明らかになり、様々な出来事を思い出すことによって苦しみ、また恋人を亡くした自責の念など、心の葛藤の部分もストーリーにかなり組み込まれていましたが、今作の主人公アーロンは、心身の機能を高く保つために開発された薬を探しに行き、同時にCIAの上層部が“アウトカム計画”を知るアーロンとマルタを抹殺しようとする展開になっています。最初の方はあまりその薬についてよくわかりませんでしたが、ドンドン話しに引き込まれ、ドキドキする展開とアクションに圧倒され、もっと続きが観たいと思った瞬間にあの独特のイントロのテーマ曲が流れ、えー?ここで終わりなの~?っていう感じで・・・。最初から続編ありきのシリーズと思いますが、これからのアーロンがどうなるのか、アーロンの身に何が起きるのか、とっても気になります。多少、前シリーズのジェイソン・ボーンについて説明しているところがありますが、いきなり今作から観た方には、話の流れがわかりにくい部分もあるかも・・・。できれば、ジェイソン・ボーンの前3作を観てからの鑑賞をオススメします。9月28日(金)より全国ロードショー公開されています。「ボーン・レガシー」 オフィシャルサイト
Sep 28, 2012
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首から下が麻痺した大富豪の中年男と、介護をすることになったスラム出身の黒人青年。性格も境遇も全く違う2人が真の友情を育んでいく姿を、実話を基に描いた作品です。 “さぁ、人生に繰り出そう。”原題は“UNTOUCHABLE”。(英題は“INTOUCHABLE” “THE INTOUCHABLES”)≪ストーリー≫パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった大富豪のフィリップ。新しい介護人の面接にやって来たのは、場違いな雰囲気の黒人青年のドリス。スラム街に暮らすドリスが来た目的は、失業手当を貰うための不採用の証明書だった。周囲の憐れみの同情と腫れものに触るような態度に辟易していたフィリップは、ドリスのふてぶてしい態度に興味を抱き、思いつきで採用することにした。趣味や生活習慣など、2人が歩んできた世界はまるで正反対だったが、介護の経験もなく、障害者相手に遠慮することなく本音で接するドリスに、フィリップの心は解きほぐされ、次第に固い絆で結ばれていく2人だった・・・。≪スタッフ≫監督・脚本はエリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ、製作はニコラ・デュヴァル=アダソフスキ、ヤン・ゼヌー、ローラン・ゼトゥンヌ、撮影はマチュー・ヴァドピエ、編集はドリアン・リガール=アンスー、音楽はルドヴィコ・エイナウディ。≪キャスト≫フィリップにフランソワ・クリュゼ、ドリスにオマール・シー、他にアンヌ・ル・ニ、オドレイ・フルーロ、クロティルド・モレ、アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ、トマ・ソリヴェレ、シリル・マンディ、ドロテ・ブリエール・メリットなど。予告編を初めて観た時から、好きな作品になる“予感”がしていました。ずっと観たかった映画で、実は試写会に行く予定をしていたのですが、当日、急に用事が入ってしまい、観に行けませんでした。(泣!)フランス映画を進んで観に行くことは少ないのですが、すごく期待も膨らみ、公開されたら絶対に観に行こうと決めていました。母国フランスで10週連続興行収入1位を記録し、ヨーロッパ各国でも大ヒットしました。フランスのアカデミー賞とも呼ばれ、最も映画賞で権威あるセザール賞で、2011年度、作品賞など8部門にノミネートされ、「アーティスト」のジャン・デュジャルダンをおさえ、見事、フランソワ・クリュゼとオマール・シーの2人が主演男優賞を受賞しました。また、同年の第24回東京国際映画祭では、最優秀作品賞にあたる東京サクラグランプリと、フランソワ・クリュゼとオマール・シーが最優秀男優賞を受賞しました。予告編で、アース・ウィンド&ファイアーの代表曲“セプテンバー”が流れる中、笑える場面や楽しそうなシーンがいくつか使われています。フランス映画なのに、何でアース・ウィンド&ファイアーなんだろう・・・と小さな疑問が浮かんでいましたが、ドリスが大ファンだったんですね。(笑)冒頭、ある事を“成功”させたフィリップとドリスが車の中でノリノリで歌うのが“セプテンバー”、そして、中盤にフィリップの誕生日会が開かれるシーンでドリスがカッコいいダンスを披露する時の曲が“ブギー・ワンダーランド”!!ディスコナンバーとして、1970年代に世界中で大ヒットしました。ちなみに、フィリップとドリスが出会ったのは1990年代初めです。楽しい作品ですが、首から下が麻痺したフィリップの介護、障害のさまざまな話や、家族関係も複雑で貧困な家庭環境で育ったドリスが苦難するエピソードなども描かれ、対照的な2人の姿から、社会問題を投げかけているようにも感じました。監督・脚本を共同で手掛けたエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュのお2人の手腕、そして、フィリップ役のフランソワ・クリュゼとドリス役のオマール・シーのお2人の素晴らしく魅力あるパフォーマンスに最初から最後まで圧倒されっぱなしでした。フランスを代表する演技派俳優のフランソワ・クリュゼと、コメディアンとして活躍し、俳優としてはほとんど新人のオマール・シーは、初共演とは思えないほど息がピッタリ!ベテランのフランソワ・クリュゼは、豊かな表情とセリフでフィリップを演じ、フィリップの人柄や心に抱える悩みや葛藤を全身から感じるようでした。一方のオマール・シーはとっても表情豊かで、特に笑顔が素敵で目が魅力的です。ユーモアがたくさん散りばめられ、2人の心温まる会話と交流が描かれていて、癒されると言うか、優しさに満たされるような作品と久しぶりに出会いました。9月1日より全国ロードショー公開されています。 (PG-12指定)「最強のふたり」 オフィシャルサイト
Sep 14, 2012
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武装集団に狙われている元CIA凄腕エージェントの最重要危険人物と一緒に、CIAの若手職員が決死の逃亡劇を繰り広げるバイオレンスアクション・サスペンスです。 “お前は悪魔と逃げている”原題は、“SAFE HOUSE”。≪ストーリー≫南アフリカのヨハネスブルクにあるCIAの極秘施設“隠れ家(=セーフハウス)”。隠れ家の管理を任されていた新人職員のマット・ウェインは退屈な仕事に不満を募らせていた。そんなある日、凶悪犯のトビン・フロストが自首し、連行されてくるという連絡を受ける。かつてCIA史上最高エージェントのトビンだったが、今はCIAが最も恐れる裏切り者。しかし、トビンが収容された直後、トップシークレットのはずの隠れ家が武装集団に襲われ、護衛のエージェントたちが全員殺され、マットは孤立してしまう。マットはトビンから決断を迫られ、隠れ家から脱出することを決断する。敵の正体も分からぬまま、たった1人でトビンを守ることとなったマットは、巧みな心理戦をトビンから仕掛けられ、精神的にも追い込まれるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はダニエル・エスピノーサ、製作はスコット・スチテューバー、製作総指揮はスコット・アヴァーサノ、デンゼル・ワシントン、アダム・メリムズ、アsクサ・フェイジェン、トレヴァー・メイシー、マーク・D・エヴァンズ、脚本はデヴィッド・グッゲンハイム、撮影はオリヴァー・ウッド、編集はリチャード・ピアソン、プロダクションデザインはブリジット・ブロシュ、衣装デザインはスーザン・マシスン、音楽はラミン・ジャヴァディ。≪キャスト≫トビン・フロストにデンゼル・ワシントン、マット・ウェストンにライアン・レイノルズ、CIAアフリカ支局長のキャサリン・リンクレーターにヴェラ・ファーミガ、CIA主任情報工作員のデヴィッド・バーローにブレンダン・グリーソン、CIA作戦本部副部長のハーラン・ホイットフォードにサム・シェパード、他にロバート・パトリック、ルーベン・ブラデス、ノラ・アルネゼデール、リーアム・カミンガム、ジョエル・キナマンなど。予告編や映画サイトの作品紹介だけでは、デンゼル・ワシントンは悪役っていう感じでしたが、何か隠された展開が待っているのではと、ストーリーにも期待していた作品です。今作でハリウッドデビューとなったエスピノーサ監督の手腕も楽しみにしていました。(話題になっている「プロメテウス」とどっちを観に行こうかと少し迷いましたが、 デンゼル・ワシントンを外すわけにはいかず、公開初日に観に行って来ました! 笑)デンゼル・ワシントンは演じてきた役柄から“正義の人”というイメージがありましたが、アカデミー賞主演男優賞を受賞した「トレーニング デイ」や「アメリカン・ギャングスター」など、“ワル”役でも高く評価され、言うまでもなく抜群の演技派俳優さんです。作品、役によって風貌も変えますが、目(眼光)が別人のように変わるのがスゴイと・・・。今作でデンゼル・ワシントンが演じたトビン・フトストは、知性も頭脳、格闘能力にも長け、容赦なく相手を殺したり、言葉巧みにマットの心を操ったり、1匹オオカミでありながら、裏社会を渡り歩く元CIAエージェントで、同時にその存在は謎に包まれています。やむなくトビンを別の隠れ家へ移送することになったライアン・レイノルズ扮するマットは、何とか追手を振り切ったものの、トビンに襲われ逃げられ、トラブルに見舞われます。主演のお2人はもちろん、ブレンダン・グリーン、サム・シェパード、ロバート・パトリック、ヴェラ・ファーミガなど、キャストは実力派が揃っていて見ごたえ十分のドラマが展開します。ロバート・パトリックの出番は序盤だけですが、存在感ある演技を魅せてくれています。かなりハードな銃撃シーンや、尋問の過激なシーンもあってPG-12指定になっています。隠れ家の管理担当だったマットが、さまざまな出来事、そして痛い目に遭いながらも経験を積み、裏も表も見極めることができる1人前のエージェントへと成長していく姿も見どころです。舞台のほとんどが南アフリカというのも、何か起きそうな感じをより引き出しています。そして、逃亡しようとするトビンは敵ですが、2人を襲う謎の武装集団、その黒幕など、最後までドキドキハラハラのスリリングな展開、ラストに明かされる驚愕の真実・・・。今作はもちろんフィクションですが、元CAIエージェントからの協力も得ているそうです。警察しかり、FBIしかり、CAIしかり、実際に起きていても不思議じゃないのかも。9月7日(金)より全国ロードショー公開されます。 (PG-12指定)「デンジャラス・ラン」 オフィシャルサイト≪おまけのニュース≫「デンジャラス・ラン」は全米で今年2月に公開され、同時期にほぼ世界各国で公開されました。興行収入は全米だけでも1億2,600万ドル(約99億円)、全世界では2億200万ドル(約159億円)で、ユニバーサル・ピクチャーズでは続編の製作準備が進んでいるそうです。1作目で脚本を手掛けたデヴィッド・グッゲンハイムが再び起用される予定になっていて、ストーリーは1作目の前の話になるのか、続きの話になるのかは未定だそうです。まだ契約はしてないそうですが、ライアン・レイノルズの続投も見込まれているとか・・・。話としては1作目で“完結”しているので、前の話ならトビンがエージェントを引退してから裏切るくだり、続きの話ならマットが工作員として活躍していく新たなる展開になるんでしょうね。1作目のネタバレになるので詳しくは言えませんが、続きの話の方が広がりが出るかと・・・。“ジェイソン・ボーン”シリーズのように、“マット・ウェストン”シリーズとして、何作か続くとさらに面白いかも! (=^ ^=) ♪
Sep 7, 2012
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江戸時代に日本独自の暦作りという大仕事に挑んだ安井算哲(後の渋川春海)が、様々な人との出会いや自身の情熱によって苦難を乗り越えていく姿を描いた作品です。 “江戸時代の天文学者・安井算哲、 800年の歴史をひっくり返す。”≪ストーリー≫将軍に囲碁を教える名家に生まれた安井算哲だったが、出世に興味が無く、大好きな星の観測と算術の問題解きに夢中になっていた。将軍徳川家綱の後見人である会津藩主の保科正之は、そんな算哲に興味を示す。折しも、800年にわたって使われていた中国の暦のズレが大きな問題になり始め、新しい暦をつくるという大計画のリーダーに、保科は算哲を大抜擢する。それは星や太陽の観測に、途方もない労力が必要なばかりか、暦を権威の象徴と考える朝廷をも敵に回す困難で壮大な事業だった・・・。≪スタッフ≫監督は滝田洋二郎、製作は椎名保、秋元一孝、岩原貞雄、藤島ジュリーK、プロデューサーは井上文雄、榎望、岡田有正、エグゼクティブプロデューサーは井上伸一郎、協力プロデューサーは渡井敏久、企画は池田宏之、関根真吾、濱名一哉、原作は冲方丁、脚本は加藤正人、滝田洋二郎、監督補は井上昌典、撮影は浜田毅、編集は上野聡一、美術は部谷京子、照明は安藤清人、音響効果は小島彩、VFXスーパーバイザーは長谷川靖、スクリプターは工藤みずほ、装飾は山内康裕、中込秀志、録音は小野寺修、助監督は増田伸弥、音楽は久石譲、ナレーションは真田広之。≪キャスト≫安井算哲に岡田准一、保科正之に松本幸四郎、村瀬えんに宮崎あおい、兄の義益に佐藤隆太、水戸光圀に中井貴一、他に市川猿之助、笹野高史、岸部一徳、渡辺大、白井晃、横山裕、市川染五郎、笠原秀幸、染谷将太、きたろう、尾藤イサオ、徳井優、武藤敬司など。同名タイトルの原作“天地明察”は、2010年本屋大賞で第1位に選ばれています。原作本は読んでいないので映画との比較はできませんが、登場人物も結構多く、様々な出来事など、かなりじっくり読める内容になっているのではと・・・。(今年5月に文庫化され、角川文庫から上下巻2冊で発売されています。)“「おくりびと」の滝田監督作品”・・・という点がキャッチにもなっていますが、作品のテーマも印象もまったく違うので、「おくりびと」云々は抜きにして先入観を持たずにご覧になった方がいいと思います。主演の岡田准一さんの好演が光り、脇を実力派、ベテランキャスト陣が固めていて、贅沢過ぎる、豪華なキャスティングとなっています。歴史物、時代物とはいっても、決して堅苦しい内容ではなく、囲碁の話があったり、気が遠くなりそうな歳月を懸けて、暦を正すための地道な天文観察を行っていたり、天文学や暦、数学に興味のある人には、より惹かれる作品だと思います。囲碁は詳しくなく、数学は苦手で、天文学に興味はあってもド素人レベルの私には、星の観測によって得られる暦の誤差など、イマイチ理解できないことが多かったです。逆に知らないが故に、遠い昔にこんなことあんなことがあったんだと学べることも多く、教科書では語られていない歴史のページを知ることができました。安井算哲、後の渋川春海の人となりや、妻えんとの出会いや算哲を取り巻く人たちなど、場面場面で描かれているいろいろな人たちの人間ドラマに魅力を感じました。内容の濃い作品で、時間の経過からすれば描ききれなかった出来事も多かったと思いますが、141分(2時間21分)の上映時間はちょっと長かったかなぁ・・・。9月15日より全国ロードショー公開されます。「天地明察」 オフィシャルサイト
Sep 5, 2012
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グリム童話の“白雪姫”をベースに、ストーリーを超大胆にコミカルなアレンジをし、アクションあり、笑いあり、とってもカラフルな映像で描かれたファンタジー・コメディです。 “おとぎの国で バトルが始まる。”原題は、“MIRROR MIRROR”。≪ストーリー≫幼い頃に父親の国王を失ってから、継母の女王に18歳まで幽閉されてきた白雪姫。宝石やドレスが大好きでワガママな女王のせいで、王国は破綻寸前となっていた。女王は隣国の若くてお金持ちのハンサムな王子との結婚しようと企むが、王子は白雪姫と恋に落ち、怒った女王は白雪姫の殺害を命じる。恐ろしい怪物がいる森に逃げ込んだ白雪姫は、7人の小人のギャング団に仲間入りし、王国を取り戻すため、小人たちからいろいろな戦術や知恵を学んでいくのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はターセム・シン・ダンドワール、製作はバーニー・ゴールドマン、ライアン・カヴァナー、ブレット・ラトナー、製作総指揮はタッカー・トゥーリー、ケヴィン・ミッシャー、トミー・タートル、ジェフ・G・ワックスマン、ジェイミー・マーシャル、ジョシュ・ベイト、ジョン・チェン、脚本はマーク・クライン、ジェイソン・ケラー、ジェリッサ・ウォーラック、撮影はブレンダン・ガルヴィン、プロダクションデザインはトム・フォーデン、衣装デザインは石岡瑛子、振付はポール・ベッカー、音楽はアラン・メンケン、音楽監修はハッピー・ウォルターズ、ボブ・ボーウェン、視覚効果監修はトム・ウッド。≪キャスト≫女王にジュリア・ロバーツ、白雪姫にリリー・コリンズ、王子にアーミー・ハマー、国王にショーン・ビーン、執事のブライトンにネイサン・レイン、他にメア・ウィニンガム、マイケル・ラーナー、ロバート・エムズ、ジョーダン・ブレンティス、マーク・ボヴィネッリ、ジョー・ノッフォ、ダニー・ウッドバーン、セバスチャン・セラセーノ、マーティン・クレバ、ロナルド・リー・クラークなど。ハリウッドでは、かなり前から“脚本不足”と言われ、旧作や他国のヒット作品のリメイク、シリーズものが何年かぶりにまた製作されたり、さらに、そのシリーズ化されたヒット作品がさらにシリーズものとして新たにリメイクされたりしています。偶然かも知れませんが、“白雪姫”も同じ年に「スノーホワイト」が公開されていて、本当に題材に困窮していると現状がひしひしと伝わってきます。もちろん、オリジナルの脚本で書かれた、いい作品も製作されてはいますが・・・。「スノーホワイト」は観ていませんが、白雪姫にはクリステン・スチュワート、魔女(女王)にはシャーリーズ・セロンがそれぞれ扮し、予告編を観た限りでは、凛々しく戦う白雪姫の姿やストーリーなど、かなりアレンジされているようでした。そして、「白雪姫と鏡の女王」はと言うと、「スノーホワイト」とはまったく違って、最初から最後まで、ご陽気モード炸裂の“コメディ”になっています。(笑)ジュリア・ロバーツ扮する女王のワガママぶりも、アーミー・ハマー扮する王子の天然ぶりも、個性的な7人の小人たちのそれぞれの暴れっぷりも、あれやこれやと笑わせてくれます。でも、笑いの安定感(?)では、執事ブライトン役のネイサン・レインが1番でしょうね。リリー・コリンズ扮する白雪姫は、それほど笑いという笑いはとっていませんでしたが、馬に乗ったり、走り回ったり、剣で戦ったりと、決して大人しい姫さまではありません。それにしても、リリーの超濃い眉といいキュートさといい、あのフィル・コリンズの娘さんとはどうしても思えないのは私だけでしょうか・・・。(苦笑)極めつけは、ラストにインド映画よろしく、歌って踊りだしちゃうし・・・。(爆笑)華やかでカラフルな衣装、きらびやかでゴージャスなセットなど、映像がすごくきれいです。衣装を担当されたデザイナーの石岡瑛子さんは、残念ながら今年1月に亡くなられました。アカデミー賞を受賞された「ドラキュラ」(1992)をはじめ、「ザ・セル」「落下の王国」「インモータルズ 神々の戦い」などのハリウッド映画や、北京オリンピックの開会式やミュージカル(舞台)「スパイダーマン」の衣装なども担当されていました。今作が遺作となり、ラストに“石岡瑛子さんへ捧ぐ”というメッセージが・・・。試写会には幼稚園くらいの子供連れのお母さんがいましたが、字幕版はちょっと厳しい、って言うか、内容的には“大人向け”に笑わせるセリフやシーンがほとんどなので、年齢制限(PG指定)はありませんが、あまりお子さん向けではないかと思います。(調べた限りでは、日本語吹替版での上映がなさそうです。)9月14日(金)より全国ロードショー公開されます。「白雪姫と鏡の女王」 オフィシャルサイト
Sep 4, 2012
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地球最大の危機を迎え、さまざまな特殊パワーを持ったスーパー・ヒーローたちが集められ、意地とプライドから、互いに反発と衝突を繰り返しながらも、最強チーム“アベンジャーズ”として決死の戦いに臨む姿を、ユーモアも交えながら迫力ある映像で描いたアクション大作です。 “日本よ、これが映画だ。”原題は、“THE AVENGERS”。≪ストーリー≫国際平和維持組織“シールド”ではセルヴィグ教授らが4次元キューブの研究中だった。地球支配を目論む神のロキによって襲撃され、ホークアイことバートンと教授は洗脳され、2人と一緒にキューブは奪われ、“シールド”本部も破壊されてしまう。史上最大となる地球の危機に直面し、長官のニック・フューリーは周囲の反対を押し切り、スーパー・パワーを持つヒーローを集めて、“アベンジャーズ”を結成することを決め、エージェントのコールソン、マリア・ヒル、ブラック・ウィドウことナターシャと共に、ヒーローたちの招集に乗り出す。アイアンマンことトニー・スターク、キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャーズ、ハルクことブルース・バナー、そしてロキの義兄でもあるソーがシールド本部に勢揃いし、長官から“アベンジャーズ計画”への協力を求められるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・脚本はジョス・ウェドン、製作はケヴィン・フェイグ、製作総指揮はアラン・ファイン、ジョン・ファブロー、スタン・リー、ルイス・デスポジー、パトリシア・ウィッチャー、ヴィクトリア・アロンソ、ジェレミー・レイチャム、原作はザック・ペン、ジョス・ウェドン、撮影はシーマス・マッガーヴェイ、編集はジェフリー・フォード、視覚効果はジャネク・サーズ、プロダクションデザインはジェームズ・リンランド、衣装デザインはアレクサンドラ・バーン、キャスティングはサラ・フィン、音楽はアラン・シルヴェストリ、音楽監修はデイヴ・ジョーダン。≪キャスト≫アイアンマン/トニー・スタークにロバート・ダウニー・Jr.、スティーブ・ロジャーズ/キャプテン・アメリカにクリス・エヴァンス、ハルク/ブルース・バナーにマーク・ラファロ、ソーにクリス・ヘムズワース、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフにスカーレット・ヨハンソン、ホークアイ/クリント・バートンにジェレミー・レナー、ロキにトム・ヒドルストン、ニック・フューリー長官にサミュエル・L・ジャクソン、コールソンにクラーク・グレッグ、セルヴィグ教授にステラン・スカルスガルド、ペッパー・ポッツにグウィネス・パルトロー、マリア・ヒルにコビー・スマルダーズなど。ジャパンプレミアの会場となった六本木ヒルズの広場にはステージがセットされていて、舞台挨拶の前にレッドカーペットイベントとステージでのインタビューが行われました。プロモーションのため来日したサミュエル・L・ジャクソン、ジョス・ウェドン監督、プロデューサーのケヴィン・フェイグ、また吹替版でフューリー長官役の竹中直人さん、ブラック・ウィドウ役の米倉涼子さんも加わり、華やかなイベントとなりました。その後、上映前の舞台挨拶にも揃って登場し、会場は大盛り上がりでした!!(クリス・ヘムズワースの来日も急遽決定しましたが、翌日キャンセルに・・・。残念!)舞台挨拶後、いよいよ、本編上映~!!! (3Dの字幕版です!)ロバートさんの大大大ファンとしては、もちろん「アイアンマン」シリーズは大好きで、さらに、「マイティ・ソー」も「キャプテン・アメリカ」も「ハルク」も観ていたし、ヒーローたちが結集した「アベンジャーズ」がどんな作品になっているのか大期待でした!冒頭、バックアップもあってか、やたら強くなったロキがいきなりシールド本部を襲撃し、アイアンマンの次に楽しみにしていたホークアイが洗脳されて敵になってしまいます。そんな意外な始まりから、とにかくドンドン目まぐるしくストーリーは展開していき、それぞれの前作を観ていない人のためなのか、説明的なシーンも若干入れながら進みます。これだけたくさんのヒーローが登場するので、ゴチャゴチャになりかねませんが、そこはギリギリで回避されているかと・・・。キャラクターもレベルアップと言うか、さらにパワーに磨きがかかっていて、中でもアイアンマンは変身パターンが超カッコよくグレードアップしています!終盤、アベンジャーズが結束するきっかけとなる、ショッキングな出来事が起きます。必要不可欠な展開かも知れませんが、それだけはちょっと残念に思えてしまいました。言うまでもなくアクションは迫力満点で、それぞれの思いや関係性が描かれていて、シリアスなシーンだけじゃなく、かなり笑わせてくれるところもあります!笑いと言えばトニー・スタークの出番ですが、ハルクも結構オイシイ笑いを・・・。(笑)オススメのシーン、見どころとなるシーンはたくさんあり過ぎるくらいあります。まあ、逆にツッコミたくなるところも色々ありましたが、そこはアメコミ作品なので!キャラクターが持つ魅力をしっかりと演じている豪華なキャスト陣もスゴイです!それぞれが主役級の顔ぶれで、さぞかし撮影現場は楽しかったことと・・・。メインキャストたちについては、あらためて語るまでもありません。続編の製作も決まっているので、おそらく同じ顔ぶれが再結集するんでしょうね。紅一点のブラック・ウィドウ、いえ紅二点(?)とも言える長官の右腕役エージェント、マリア・ヒルに扮したコビー・スマルダーズは、とても知性的で素敵でした。トム・ヒドルストンは、映画の中ではとっても憎たらしく悪役ロキに扮していますが、素顔はケンブリッジ大学を優等生で卒業し、王立演劇学校卒のエリート名優さんです。今年公開された「戦火の馬」ではとても魅力的で素敵な軍人さんに扮していました!それぞれの作品(シリーズ)を観ていなくても、もちろん楽しめる内容になっていますが、やはり観ておいた方がキャラクターの誕生もわかった上でより深く楽しめると思います!そして、エンドロールが終った後に、メチャクチャ面白いシーンが待っているので、くれぐれも最後の最後まで絶対に席を立たれませんように!すでに製作が決まっている「アベンジャーズ2」の全米公開日は2015年5月1日で、引き続き、ジョス・ウェドンが監督・脚本を手掛けることも決まっています。他に、「アイアンマン3」は2013年5月3日、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」は2013年11月8日、「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」は2014年11月8日とそれぞれ全米で公開されることが決まっています!ジャパンプレミアが当たらなかったら、先行上映で観ようと思って前売券を買っていたので、前売券分も含めて、できればあと2回は観に行きたいと思っています!8月17日(金)より全国ロードショー公開されます。(2D版/3D版)(※8月14日(水)より先行上映されています。)「アベンジャーズ」 オフィシャルサイト
Aug 14, 2012
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極寒のアラスカの山奥を舞台に、飛行機の墜落事故で生き残った7人の男たちが、次々と襲ってくる野生の狼と闘う姿を描いたサバイバル・アクション作品です。 “生き残れ。本能が、叫んでいる。”原題はそのまま、“THE GREY”。≪ストーリー≫アラスカの石油採掘現場で、凶暴な野生動物から作業員を守る警備員のオットウェイ。最愛の妻を失い、最果ての地で生きる希望を見出せないまま毎日を送っていた。やがて休暇の時期を迎え、作業員たちとともに飛行機での帰途につく。ところが途中で激しい嵐に遭遇し、飛行機はアラスカの山中に墜落し、辛うじて生き延びることができたのはオットウェイを含むわずか7人だけ。しかも、そこは深い雪に覆われたマイナス20°Cの大雪原で、さらに恐ろしい野生のオオカミが一帯を縄張りにしていた。野生動物たちに詳しいオットウェイは、望み薄の救助を待つよりも、生き残りを懸けてでも移動を始めるべきと皆を説得するのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はジョー・カーナハン、製作はジュールズ・ダリー、ジョー・カーナハン、リドリー・スコット、ミッキー・リデル、製作総指揮はジム・セイベル、ビル・ジョンソン、ジェニファー・ヒルトン・モンロー、トニー・スコット、スペンサー・シルナ、アディ・シャンカル、ロス・T・ファンガー、原作はイーアン・マッケンジー・ジェファーズ、脚本はイーアン・マッケンジー・ジェファーズ、ジョー・カーナハン、撮影はマサノブ・タカヤナギ、編集はロジャー・バートン、ジェイソン・ヘルマン、クリチャーズスーパーバイサー/特殊メイクはグレッグ・ニコテロ、ハワード・バーガー、プロダクションデザインはジョン・ウィレッと、音楽はマルク・ストライデンフェルト。≪キャスト≫オットウェイにリーアム・ニーソン、他にフランク・グリロ、ダーモット・マローニー、ダラス・ロバーツ、ジョー・アンダーソン、ノンソー・アノジー、ベン・ブレイ、ジェームズ・バッジ・デール、アン・オープンショーなど。待っている間は蒸し暑かったのですが、会場内のクーラーがかなり効いていた上に、映画は想像を超える極寒のアラスカが舞台なので、鳥肌が立ちそうでした。(苦笑)大好きなリーアム・ニーソン主演、そして「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」でもリーアム・ニーソンとタッグを組み、「スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい」など、アクションには定評のあるジョン・カーナハン監督がメガホンをとっていることもあり、加えて、「24」でジャック・バウアーの若き相棒に扮したジェームズ・バッジ・デールも出演していることもあって、楽しみにしていました。リアリティさにこだわったカーナハン監督は、ロケも実際にマイナス20°Cという、カナダの山奥で行われたそうで、猛吹雪となった大自然の臨場感はすごかったです。キャストはもちろん、スタッフの方たちもメチャクチャ大変だったでしょうね。偶然とはいえ、野生のオオカミたちの縄張りに踏み込んだのは人間たち。その人間たちを追い払う(=襲う)ことで、縄張りを守ろうとするオオカミたちを責めることはできませんが、待ち受けるサバイバルはあまりにも過酷なものでした。飛行機事故に遭いながら奇跡的に助かったはずが、1人また1人と命を落とします。悪条件の墜落現場の天候、会社側の事情はあれど、飛行機が遭難したにも関わらず、捜索に来るはずがないという展開には、ちょっとばかし納得できませんでしたが、そうじゃないとサバイバルは成り立たないから仕方がないのかなぁと・・・。(苦笑)主演のリーアム・ニーソン以外は、どちらかと言うと脇役が多いキャスト陣ですが、脇役と言ってもベテラン揃いで、防寒具やヒゲが濃くてよくわかりませんでした。(笑)後からオフィシャルサイトを見たら、“あの人だったんだ~”って驚いちゃいました!よく知っているはずのバッジ・デールでさえ、今作の中ではまるで別人でした。ラストシーンのオットウェイ(リーアム・ニーソン)の眼力(めぢから)は凄い!!エンドロール後に、数秒だけですが1シーン残されているのでくれぐれもご注意を。この1シーンが何を意味するのかは、観た人それぞれが決めるのでしょうか・・・。8月18日より全国ロードショー公開されます。 (PG12指定)「THE GREY 凍える太陽」 オフィシャルサイト≪追記≫ (8月19日) 今作でプロデューサーを務めたトニー・スコット氏が亡くなられました。 理由はわかりませんが、自殺という報道に驚き、とてもショックで・・・。 数々の映画でメガホンを取り、プロデュースしてくださったことに感謝し、 心よりご冥福をお祈りしたいと思います。
Aug 9, 2012
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狂気のテロリスト“ベイン”が出現し、再び恐怖に包まれたゴッサム・シティを救うため、8年間沈黙を守り続けていたブルース・ウェインことバットマンが自らの封印を解き、最強の敵との闘いに挑む姿を描いた、新“バットマン”シリーズ3部作の最終章。 “伝説が、壮絶に、終わる。”原題は、“THE DARK KNIGHT RISES”。≪ストーリー≫人々の尊敬を集めた地方検事ハービー・デントの罪を自ら被り、姿を消したバットマン。あれから8年が経っていたが、市警本部長のゴードンは真実を心の奥底に収めたまま、ゴッサム・シティの平和のために尽力していた。しかし、突如現れた暴力的な巨漢のテロリスト“ベイン”とその一味の登場によって、街は次々と破壊され、無法地帯へと化し、人々は恐怖と絶望の淵に立たされる。ブルース・ウェインは自らの封印を解き、再び闘いに挑むのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はクリストファー・ノーラン、製作はエマ・トーマス、クリストファー・ノーラン、チャールズ・ローヴェン、製作総指揮はベンジャミン・メルニカー、マイケル・E・ウスラン、ケヴィン・デラノイ、トーマス・タル、キャラクター創造はボブ・ケイン、原案はクリストファー・ノーラン、デヴィッド・S・ゴイヤー、脚本はジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン、撮影はウォーリー・フィスター、編集はリー・スミス、プロダクションデザインはネイサン・クロウリー、ケヴィン・カヴァナー、衣装デザインはリンディ・ヘミング、音楽はハンス・ジマー、特殊効果監修ハクリス・コーボールド。≪キャスト≫ブルース・ウェイン/バットマンにクリスチャン・ベイル、ベインにトム・ハーディ、ゴードン市警本部長にゲイリー・オールドマン、執事のアルフレッドにマイケル・ケイン、セリーナ・カイル/キャットウーマンにアン・ハサウェイ、フォックスにモーガン・フリーマン、ジョン・ブレイクにジョセフ・ゴードン=レヴィット、ミランダ・テイトにマリオン・コティヤール、ハービー・デントにアーロン・エッカートなど。本当に最初から最後まで緊張感が続く中、夢中にさせてくれた2時間45分でした。もちろん前2作も素晴らしい作品でしたが、3部作の集大成として、最終章として、期待をはるかに超える、見ごたえのある素晴らしい作品に仕上がっていました。特撮と同時に実写にもかなりこだわっていて、迫力あるシーンもいっぱいです!アメコミヒーローとしてベースがあり、誰もが知っている“バットマン”ですが、現代版(近代版?)に見事にアレンジさせたストーリー展開の組み立てといい、「インセプション」でも存分に魅せられた、素晴らしい映像美の世界といい、クリストファー・ノーラン監督の計り知れない才能に圧倒されるばかりです。もちろん、プロデューサーである奥さまのエマ、共同脚本を手掛けた弟さんのジョナサン、「インセプション」でアカデミー賞撮影賞を受賞した撮影監督のウォーリー・フィスター、映画音楽の巨匠ハンス・ジマーをはじめとするたくさんの有能なスタッフの努力と、3作品で主演を務めたクリスチャン・ベイル、メインキャストのゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンという実力派のキャスト陣や、それぞれの作品ごとに存在感あるキャラクターに扮したキャストたちの素晴らしいパフォーマンスもあってこそのことです。ちなみに、ノーラン監督の次回脚本作は、新生“スーパーマン”を描いた「Man of Steel」。映画について話を戻しますが、シリーズを通して、特に今作で描かれているのは、決して“バットマン”だけが特別なのではなく、誰もがヒーローになれるということ・・・。悪に立ち向かうのは、“バットマン”ではなくブルース・ウェインという1人の男。前作のジョーカーと比べると、ベインは悪役としての魅力には欠けると思いますが、屈強なベインもまた1人の男であり、その裏には隠されたストーリーが・・・。バットマン/ブルース・ウェイン役クリスチャン・ベイルの顔が痩せて見えました。でも、体は相変わらずマッチョで、もしかして顔だけダイエットしたのかも?!ブルースの時とは違う、バットマンの時の低い声が今回も印象に残りました。一方、ベイン役のトム・ハーディは、衣装にも助けられていたとは思いますがこんなにマッチョなボディだったのか(鍛え上げたのか)とビックリしました。ある理由でベインはマスクを付けているので、ほとんど目だけしか見えず・・・。セリーナ・カイル/キャットウーマン役のアン・ハサウェイはとってもキュートで、キャットウーマンのスタイルもお似合いで、他のシーンの衣装もすごく素敵でした。バットマン/ブルース・ウェインと関わっていくところも見どころの1つです。そして、ゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンと今作でもそれぞれのキャラクターのストーリーがしっかりと描かれていています。特にゲイリー・オールドマンは大活躍していて、ジョセフ・ゴードン=レヴィッド扮する、正義感溢れる警官(←すぐに刑事になります)ブレイクと師弟関係のようなコンビに!ジョセフのブレイク役はピッタリのキャスティングで、とても気になる終わり方を・・・。終盤、オフィシャルサイトのキャスト紹介にも名前がない“あの人”が再登場し、ビックリすると同時に、大好きな方なのでメチャクチャ嬉しいサプライズでした!他にも、TVドラマ(「24」や「プリズンブレイク」など)に登場した俳優さんがあちらこちらに出演していて、スクリーンが遠くてハッキリとはわからなかったので家に帰ってから、IMDbのキャストリストで調べて確認しました。(笑)今作でシリーズが終ってしまうのはとても残念な気がします。劇場公開されたら、今度は前の方の席でじっくりと観直したいと思っています。7月28日(土)より全国ロードショー公開されます。(7月27日(金)に先行上映される劇場もあります。)「ダークナイト ライジング」 オフィシャルサイト≪ジャパンプレミア&ニュース≫アメリカのコロラド州オーロラで、今作の上映中に起きた銃乱射事件によって、事件の翌日に開催予定だったパリでのプレミア、そして日本、メキシコでのプレミアも中止となり、クリストファー・ノーラン監督やキャストたちによる、レッドカーペットイベント、舞台挨拶は残念ながら行われませんでした。上映前には、ノーラン監督からのメッセージがスクリーンに映し出されましたが、席があまりにも遠かったので、ちゃんと読むことができませんでした。(泣!)ストーリーがエンディングを迎えると、会場から大きな拍手が沸き起こりました。続けてファーストエンドロールで、メインキャストの名前が出る度に拍手が起き、そして、エンドロールがすべて終った時に、再び海上は大きな拍手で包まれました。また、今回は来日する予定がなかった主演のクリスチャン・ベイルですが、昨日(24日)、被害者を見舞うために奥さまと一緒にオーロラを訪ねたそうです。事件のあった映画館で祈りを捧げ、また負傷した方が入院している病院を訪ね、お見舞いをし、医師や警官、現場に向かった救急隊員の方たちとも会ったそうです。事件直後にコメントを出したノーラン監督、そしてクリスチャン・ベイル。パリで事件を知ったアン・ハサウェイやマリオン・コティヤールもショックを受け、泣いていたというニュースもあり、キャストやスタッフなど、関係者の方たちが、どれほど心を痛めていることかと・・・。
Jul 25, 2012
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アウシュヴィッツ強制収容所で恋に落ち、命懸けの脱走直後に生き別れてしまった恋人たちが、30数年の時を経て、運命の再会を果たした奇跡の実話を基に描いたラブ・ストーリーです。 “いとしい声が、私を呼んだ。”原題は、“DIE VERLORENE ZEIT”。(ドイツ映画)(英題は、“REMEMBRANCE”)≪ストーリー≫1976年、ニューヨーク。ドイツからアメリカに渡って結婚し、優しい夫と娘と共に幸せな日々を送るハンナ。ある日、立ち寄ったクリーニング店のテレビから聞こえてくる声にショックを受ける。それは死んだと思っていたかつての恋人トマシュに間違いなかった。1944年、ポーランドのアウシュヴィッツ強制収容所。ユダヤ人のハンナは政治犯として収容されていたトマシュと出会い恋に落ちた。レジスタンス活動に加わっていたトマシュは、収容所内の実態を写したネガフィルムを仲間のところへ届けるという過酷な任務を控えていた。脱走計画を着々と進めていたトマシュは周囲の反対を押し切り、ハンナも一緒に連れ出すという危険な賭けを強行するのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はアンナ・ジャスティス、製作はスヴェン・ヴォルト、脚本はパメラ・カッツ、撮影はセバスティアン・エドシュミット、音楽はクリストフ・カイザー。≪キャスト≫ハンナにダクマー・マンツェル、トマシュにレヒ・マツキェヴィッチュ、若き日のハンナにアリス・ドワイヤー、若き日のトマシュにマテウス・ダミエッキ、トマシュの母にスザンヌ・ロタール、ハンナの夫ダニエルにデヴィッド・ラッシュ、他にフロリアン・ルーカス、アドリアン・トポル、ヨアンナ・クーリグ、シャンテル・ヴァンサンテン、アンナ・アントノヴィッチなど。実話に基づいているということもあり、気になっていた作品でした。ストーリーは1976年と1944年を交互に描きながら進んで行きます。数多く映画でも描かれている戦時中のアウシュヴィッツ強制収容所での出来事。ほんの僅かしかない可能性の中、命を懸けて脱出を試みた若き恋人たちは、追われながらも必死に逃げ切ったものの、やがて生き別れてしまいます。お互いに愛する人は亡くなったと思い、行方がわからなかったんでしょうね。戦後の混乱の中、情報もなく探す術がほとんどなかったのかも知れません。キャストはほとんどが知らない顔ぶれでしたが、若き日のハンナとトマシュを演じたアリス・ドワイヤーとマテウス・ダミエッキのお2人は素晴らしいと思いました。英語圏以外の作品では、ドイツ映画は比較的よく観る方で、その度に発見する、魅力的な俳優さんたちとの出会いも、映画を観る楽しみの1つです。収容所を脱出して逃げ延びるまでの展開とドイツ兵が訪ねてくるシーンは、ハラハラさせる緊張感がありましたが、他はあえてドラマチックさを避けたのか、抑えた演出のまま、あまり抑揚がないフラットな感じで進んでいました。ラストも心が揺さぶられる、感動の涙・・・というものはありませんでしたが、大袈裟に盛り上げなかったのは、実話だけに不自然にしたくなかったのかも・・・。8月4日より、全国順次ロードショー公開されます。「あの日 あの時 愛の記憶」 オフィシャルサイト
Jul 20, 2012
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テロの脅威に立ち向かうアメリカ海軍特殊部隊“ネイビーシールズ”の活躍を、リアリティさを徹底的に追求して描き出したサスペンス・アクションです。 “最前線を、追体験。”原題は、“ACT OF VALOR”。≪ストーリー≫南米の麻薬王クリストと東南アジアの国際テロリスト、アブ・ジャバールとの関係を探るべく、医師としてコスタリカに潜入したCIAの女性エージェント、モラレスが何者かに拉致されてしまう。ネイビーシールズのローク大尉率いる“チーム7”がモラレス奪還に急行し、鮮やかな任務の遂行によってモラレスの救出に成功する。しかし、アメリカを標的にした大規模なテロ計画があることが判明し、ネイビーシールズは大規模なテロを阻止するため、再び行動を始めるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・製作はスコット・ウォー、マウス・マッコイ、脚本はカート・ジョンスタッド、撮影はシェーン・ハールバット、編集はスコット・ウォー、マイケル・トロニック、プロダクションデザインはジョン・ザカリー、音楽はネイサン・ファースト。≪キャスト≫ロゼリン・サンチェス、ジェイソン・コットル、アレックス・ヴィードフ、ネストール・セラノ、エミリオ・リヴェラなど。現役のネイビーシールズ隊員が出演し、アメリカ海軍の全面協力によって撮影が行われ、ドキュメンタリーに限りなく近い映像で全編描かれています。ヘルメットに装着されたカメラによって撮影された映像も多く取り入れていて、隊員たちの動き、目線、息づかいによって臨場感がより深められています。もちろんストーリーは創られたものですが、銃、ハイテク兵器、戦闘機、潜水艦も、そしてなんと実弾が使われ、さまざまな戦術、作戦もすべて本物だそうです!(驚!)今作の中では戦闘シーン以外にも、隊員たちが家族と過ごす日常の姿や、仲間同士が交流する姿なども描かれています。メインキャストは実際の隊員さんなので、もちろん俳優経験はありません。“演技”という点ではややもの足りない感じはしますが、それが普段の姿であり、自然体の姿であり、あくまでもそのまま(=リアル)に描かれているかと・・・。6月22日(金)より全国ロードショー公開されています。 (PG12指定)「ネイビーシールズ」 オフィシャルサイト
Jul 4, 2012
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TVシリーズと共に大ヒットを続けている人気映画版シリーズ「海猿」の第4弾。海上着水したジャンボ機の乗員乗客の救出に挑む特殊救難隊の姿を描いた海洋アクション。 “命をかけて、 命を救う ―― 。”≪ストーリー≫世界最大級の天然ガスプラント“レガリア”の爆発事故から2年。仙崎大輔は海難救助のエキスパートで、最も危険な任務にあたる“特殊救難隊”に所属し、嶋副隊長の指導の下、後輩の吉岡らと共に厳しい訓練を重ね、海難現場の最前線に就いていた。仙崎は、幼い息子と2人目の子どもを授かった妻の環菜と幸せな毎日を送り、一方の吉岡は、交際中のキャビンアテンダントの美香との結婚を考えていた。そんな折、羽田空港へ向うジャンボ機G-WING206便のエンジンが爆発炎上という情報が入り、警察、消防、海上保安庁第5管区らが配備され、“特救隊”も緊急体制に備え出動する。206便には美香が乗務していたが、吉岡は不安と動揺を抑え、仙崎と全員の救出を誓い合う。下川救難課長をはじめ、関係各位が集まる総合対策室では、様々な救助案が検討される。しかし、問題が発生し滑走路への着陸が不可能となり、夕闇が刻々と迫る状況の中、村松機長の英断によって、前代未聞の東京湾への海上着水に挑むことになるが、着水に成功したとてもジャンボ機が沈むまでの救出に許される時間はわずか20分だった・・・。≪スタッフ≫監督は羽住英一郎、チーフプロデューサーは臼井裕詞、製作は亀山千広、加太孝明、水口昌彦、市川南、亀井修、小笠原明男、プロデューサーは安藤親広、上原寿一、森井輝、ラインプロデューサーは古屋厚、原作は佐藤秀峰、原案・取材は小森陽一(「海猿」)、脚本は福田靖、撮影は江崎朋生、視覚効果は石井教雄、美術は清水剛、編集は松尾浩、照明は三善章誉、録音は柳屋文彦、装飾は小山大次郎、スクリプターは谷恵子、助監督は川村直紀、細川光信、制作担当は阿部豪、道上巧矢、音楽は佐藤直紀、音響効果は柴崎憲治、主題歌はシャネル(“ビリーヴ”)、撮影協力は海上保安庁、国土交通省航空局。≪キャスト≫仙崎大輔に伊藤英明、環菜に加藤あい、吉岡に佐藤隆太、美香に仲里依紗、下川救難課長に時任三郎、嶋副隊長に伊原剛志、村松機長に平山浩行、他に三浦翔平など。映画は、特に映画館へ観に行くのは洋画中心ですが、「海猿」シリーズは本当に大好きです。前作「THE LAST MESSAGE 海猿」で映画版シリーズは完結する予定でしたが、その後、4作目製作を要望するファンの署名活動が行われ、私も署名(WEB上)しました。6月19日に行われた完成披露試写会(東京国際フォーラム)にはハズレてしまいましたが、2D版上映の試写会に当選し、どんなストーリー展開になっているのか楽しみに出かけました。(以下は、ちょっとだけネタバレになりますがご了承くださいますよう・・・。)これまでの「海猿」シリーズの中で、1番好きな作品になりました!仙崎と吉岡のコンビ、いえバディは、例の“チェック・イン!”で笑わせてくれたり、“お約束”の悪ふざけしたりする場面も多少ありましたが、全体的にはシリアスに描かれていています。冒頭から、伊藤英明さん扮する仙崎が、1人黙々とトレーニングするたくましい姿が・・・。始まってすぐに、ジャンボ機のトラブルが発生し、刻々と危険が迫ってくる状況下で、さまざまな人間ドラマも展開していき、最初から最後まで目が離せませんでした。CGやVFXなどを駆使した特撮シーンも素晴らしく、本当に見ごたえがありました。もちろん映像や音楽もスケールアップしていて、3D版でまた観に行きたいと思っています。ほんとーーーーーに、伊藤英明さんが扮している仙崎は、ハマリ中のハマリ役だと思います。役者さんとしては、1つのキャラクターにイメージを固定されるのはNGかも知れませんが、ハリウッドスターでもシリーズ作品で成功しながら、幅を広げている方もたくさんいるので、伊藤さんにも、TVドラマや映画で、これからもっともっと活躍して欲しいと願っています。仙崎もですが、佐藤隆太さん扮する吉岡も、加藤あいさん扮する環菜も、作品ごとに変化、そして成長していて、時任三郎さんを含めたメインキャラクターがしっかりした軸になっています。前作で仙崎のバディ役を服部(三浦翔平さん)に取られてしまった吉岡役の佐藤さんですが、今作であらためて“特殊救難隊”でバディとなって、一緒のシーンはとても楽しそうでした。そう言えば、時任さんは前作の披露試写会で、次回作があれば現場(海上)へ戻して欲しいと羽住監督にお願いしていましたが、残念ながら願いは叶わず、今回も陸(おか)勤務でした!(笑)また、今作で新たに登場している伊原剛志さん、仲里依紗さん、平山浩行さんたちの役もそれぞれピッタリ過ぎるくらい、本当にピッタリのキャスティングでした。NHKでオンエア中のドラマ「はつ恋」にも出演している伊原さんが渋くてカッコイイ!(「愛と誠」では不良高校生役だそうですが、予告編を観る限りではちょっと・・・。 苦笑)今作では厳しくクールな上官役で、ラストにはタイトルに繋がる名セリフも残しています。里依紗さんのCA姿もとても似合っていて、平山さんも誠実な機長役がすごくお似合いでした。お2人とも、空中と海上でとんでもないことになる機内での撮影は大変だったことと・・・。エンドロールではこれまでの作品のスチールが映し出され、そしてこれも“お約束”となっている、撮影中のキャストやスタッフの楽しい映像も続いて流れ、ほんわかとした気持ちで席を立ちました。プレミアじゃない通常の試写会には珍しく、エンドロールの後に拍手が沸き起こりました!7月13日(金)より全国ロードショー公開されます。「BRAVE HEARTS 海猿」 オフィシャルサイト≪おまけの情報≫ 映画公開を控え、フジTV系列各局で「海猿」のTVシリーズが再オンエアされます。 ちなみに関東エリアのフジTVでは、6月26日(火)15:52~ です! (詳しくはオフィシャルサイト、または各局HPにてご確認ください。) あとYouTubeサイトで予告編やいくつかのメイキング映像がご覧になれます。 中でも“日本映画専門チャンネル”が製作した特集番組の映像では、メイキングシーンや 伊藤英明さんと羽住監督のインタビューもあるのでオススメします! (=^ ^=) ♪ “海猿 BRAVE HEARTS 特集” (YouTubeサイト)
Jun 21, 2012
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ロンドンの団地を舞台に、ストリートギャングの少年たちが凶暴なエイリアンに立ち向かい、団地を守るため死闘を繰り広げるという、ユーモアを入れながら描いたSFアクションです。 “団地の不良キッズ VS 謎の凶悪エイリアン”原題はそのまま、“ATTACK THE BLOCK”。≪ストーリー≫南ロンドンの低所得者向け公営団地に暮らすモーゼス率いる5人組の少年たちは、女性を脅して金品を奪うのは朝飯前という筋金入りの不良キッズだった。ある夜、仕事帰りの看護士サムを脅し、バッグや指輪などを奪った直後、突然モーゼスたちの目の前の車に隕石が落ち炎上し、エイリアンが姿を現わす。驚いたモーゼスたちだったが、ひるむことなく反撃してエイリアンを叩き殺してしまう。自慢げにエイリアンの死体を団地へ引きずりながら持ち帰るが、しばらくすると、隕石が次々と落下し、もっと大きく凶暴なエイリアンが多数出現する。さすがに怖くなったモーゼスたちは逃げ出すが、住み慣れた団地で惨劇が繰り広げられ、警察は頼りにできないと悟り、ついに団地を守るために立ち上がるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・脚本はジョー・コーニッシュ、製作はニラ・パーク、ジェームズ・ウィルソン、製作総指揮はマシュー・ジャスティス、テッサ・ロス、ジェニー・ボーガーズ、ウィル・クラーク、オリヴィエ・クールソン、エドガー・ライト、撮影はトム・ラウネンド、編集はジェナサン・エイモス、プロダクションデザインはマーカス・ローランド、衣装デザインはロサ・ディアス、音楽はスティーヴン・プライス、音楽監修はニック・エンジェル。≪キャスト≫モーゼスにジョン・ボイエガ、サムにジョディ・ウィッテカー、他にアレックス・エスメイル、フランツ・ドラメー、リーオン・ジョーンズ、サイモン・ハワード、ルーク・トレッダウェイ、ジャメイン・ハンター、ニック・フロストなど。最初にタイトルを聞いた時には、バレーボールに関係した映画かと思いました!(爆笑)(“ブロック”は“団地”のことだったんですね。 笑!)受賞は逃しましたが、イギリスアカデミー賞の“イギリス新人作品賞”にもノミネートされ、また、クエンティン・タランティーノ監督が毎年発表している“年間ベスト映画”では、昨年の第7位に選ばれ、さらにスパイク・リー監督も絶賛していたそうです。キャストはサイモン・ペッグと仲のいいニック・フロストくらいしか知りませんが、「ホットファズ」のエドガー・ライト監督がプロデュースに参加していることや、“イギリス製SFコメディ”と紹介されていていたので、笑える内容を想像していました。海外サイトで予告編を観たら、意外にもまともな映像になっていてビックリでした!(笑)イギリス出身のコーニッシュ監督は、もともとコメディアンで、役者経験もあり、脚本家として活躍し、TVドラマの監督を経て、今作が映画監督デビューとなりました。スピルバーグ監督のアニメーション映画「タイタンの冒険/ユニコーン号の秘密」ではエドガー・ライト、スティーヴン・モファットと3人で共同脚本を手掛けています。主人公は小学生から高校生くらいの子どもたちで、何ともマニアックな作品でした。いきなり現れたエイリアンを殺して、ズルズルと引っ張りながら運んじゃったり、その後、襲ってきたたくさんのエイリアンはというと、“全身毛むくじゃらの巨体で、目がなくて、歯(牙?)が光っている凶暴で恐ろしいエイリアン”・・・。ストーリーは、夜中に少年たちがサムを脅してから、ほぼリアルタイムで進行していて、おそらく2時間くらいの間に起こった出来事が描かれていると思います。(実際の上映時間は1時間28分です。)つまりシーンはすべて夜なので、隕石の落下シーンや、毛むくじゃらのエイリアン、団地の中や駐車場など、暗闇と明かり(光)を効果的に使って撮られています。モーゼスだけは常に真剣で怒ったような顔つきですが、ストリートギャング仲間やさらに年下でチョロチョロしている小さな子たちは、結構チャラチャラしています。(笑)「ホットファズ」でもアクションは真剣そのものでしたが、今作でも子どもとは言え、花火や棒などいろいろな武器を用意したり、モーゼスにいたっては日本刀を持ち出し、バイク(スクーター)や自転車で逃げたり、カーアクションもあったり、そして凶悪なエイリアンとの壮絶はバトルもあり、ドキドキハラハラの展開に釘付けに・・・。思いのほか、残虐なシーンもあるので、苦手な方は気をつけてください!上映前に特別ゲストの鳥居みゆきさんがストリートギャングのファッションで登場し、司会者と映画についての感想などのやりとりがあった後、毛むくじゃらの着ぐるみ、いえ、凶暴で恐ろしいエイリアンが登場しました。ボールで“アタック!”“ブロック!”とエイリアンをみゆきさんが無事退治!(笑)最後に、エイリアンと仲良くフォトセッションするみゆきさん・・・。みゆきさんは頭が良く、好きなタレントさんなのでお会いできて嬉しかったです。すてに続編の構想がある、ハリウッドでリメイクされる・・・など“噂”が出ていて、もし実現すれば、またオリジナルの今作が話題にあがるでしょうね。6月23日より、全国順次ロードショー公開されます。 (PG-12指定) ※注意 東京(渋谷シネクイント)でも7月13日までと上映期間が短いようなので、 下記オフィシャルサイトや各地区の上映情報をチェックしてみてください。「アタック・ザ・ブロック」 オフィシャルサイト
Jun 19, 2012
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アメコミから誕生し、世界中で大ヒットを記録した「スパイダーマン」シリーズがスタッフ・キャストを一新させて再始動し、3D映像で描かれたシリーズ第1弾です。 “恐れるな。自ら選んだ、この運命を。”原題はそのまま、“THE AMAZING APIDER-MAN”。≪ストーリー≫両親が失踪してから、伯父夫婦ベンとメイに育てられたピーター・パーカー。高校生のピーターは、クラスメイトのグウェン・ステイシーに想いを寄せていた。ある日、父親が残した皮の鞄をピーターは見つける。鞄の中には、父が使っていたメガネなどの小物や、父と親しかった生物学者のカート・コナーズ博士と一緒の記事、研究資料らしき書類が入っていた。ピーターは父のことを探るため、遺伝子を研究しているオズコープ社に行き、研究生のふりをしてコナーズ博士と会う。しかし、忍び込んだ研究室で遺伝子操作の実験中の蜘蛛に噛まれてしまう。その翌日、ピーターの体内で大きな異変が起こり始めるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はマーク・ウェブ、製作はローラ・ジスキン、アヴィ・アラド、マット・トルマック、製作総指揮はスタン・リー、ケヴィン・フェイグ、マイケル・グリロ、原作はスタン・リー、スティーヴ・ディッコ、脚本はジェームズ・ヴァンダービルト、撮影はジョン・シュワルツマン。≪キャスト≫ピーター・パーカー/スパイダーマンにアンドリュー・ガーフィールド、グウェン・ステイシーにエマ・ストーン、カート・コナーズ博士にリース・エヴァンス、ピーターの伯父ベンにマーティン・シーン、伯母メイにサリー・フィールド、グウェンの父にデニス・リアリー、ピーターの父にキャンベル・スコット、ピーターの母にエンベス・デイヴィッツ、他にイルファン・カーンなど。「スパイダーマン」がマーベルコミックスに1962年に登場してからちょうど50年!サム・ライミ監督、トビー・マグワイア主演による前シリーズ3部作もすごく楽しめる作品でした。シリーズ4作目も製作が予定されていましたが、サム・ライミ監督の降板により白紙に・・・。そして、マーク・ウェブ監督による新しいキャストでの新シリーズが製作されることになりました。新スパイダーマン役にはジェイミー・ベル、ジョシュ・ハッチャーソン、アーロン・ジョンソン、アントン・イェルチンなどたくさんの候補の中からアンドリュー・ガーフィールドが選ばれ、同じく、恋人のグウェン役も多数候補が挙がる中、エマ・ストーンに決まったそうです。前シリーズと比較して観てしまいそうですが、始まってすぐそんなことを忘れさせてくれました。3D映像という大きな魅力、キャストもストーリーも新しくなり、最初から最後まで楽しめました。きらびやかなニューヨークの街を飛び回るスパイダーマン、ピュアでシャイな高校生のピーター、突然自分自身に起きた変化に戸惑うピーター、ベン伯父さんを殺した犯人を捜すピーター、そして両親がなぜ失踪したのか真相を追及していくピーター・・・。コミカルなシーンやラブ・ロマンスも描かれていますが、全体的にはややダークな雰囲気でした。とは言っても、爽やかなピーターのキャラによって、決して重く感じさせられませんでした。ピーターとグウェンの父親とのあるシーンで、日本にはちょっと嬉しい会話のやりとりが!!主人公に大抜擢されたアンドリュー・ガーフィールドはとても良かったです。撮影が始まったのは2010年12月で、撮影に入る前の4ヶ月間トレーニングをし、細身の体型を変えずにパワフルなボディ作りとアクションの練習をこなしたそうです。エマ・ストーンもとってもキュートで、ちょっとハスキーな声もチャーミングかな?!(笑)さらにリース・エヴァンスをはじめ、マーティン・シーン、サリー・フィールド、デニス・リアリー、キャンベル・スコットなど、ベテランキャストたちによって安定感のあるドラマに仕上がっています。エンディングで日本版テーマソング、SPYAIRの“0(ラブ)ゲーム”が流れました。ノリのいい曲ですが、やはり最後に日本語の歌が流れるっていうのはちょっと・・・。(苦笑)オリジナル版ではどんな曲(歌)が使われているのかとっても気になります。6月30日(土)より全国ロードショー公開されます。※6月23日(土)・24日(日)に3D版の先行ロードショー公開があります。「アメイジング・スパイダーマン」 オフィシャルサイト≪ワールドプレミア開催!≫六本木ヒルズアリーナ(TOHOシネマズ六本木)で世界最速となるワールドプレミアが開催され、マーク・ウェブ監督をはじめ、主演のアンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、リース・エヴァンス、そしてプロデューサーのアヴィ・アラッド、マシュー・トルマックが来日しました。プレミア前に記者会見が行われ、世界各国からもマスコミが集まったようです。イベントでは、ステージの円形トラスから、お馴染みの逆さ吊りで“スパイダーマン”が登場し、観客の頭上を大きく2回フライングし、壁をよじ登ったかと思うと、壁の上で姿を消しました。映画に出ていたスタントの方かどうかわかりませんが、すごくカッコ良かったです!その後、アンドリュー、エマ、リース、ウェブ監督らが順番にレッドカーペットに登場し、ファンに数えきれないほどサインをしたり握手をしたり、手を振ったりと大サービスが続き、その合間に、たくさんのメディアからもインタビューを受けるなど1時間以上続きました。そして、全員がステージに集まり、コメントや質問、フォトセッションが行われました。交際中(同棲中?)のアンドリューとエマはとても楽しそうに話していて、アンドリューは自分のモバイルで会場の様子や隣にいるエマやリースの動画を撮って嬉しそうでした。(残念ながら、映画館内での舞台挨拶はありませんでした。)プレミアの様子は、各局ワイドショーやネットニュースをご覧いただければと・・・。世界最速ということもあり、セキュリティもすごく厳しくて、携帯も持ち込み禁止で預けさせられ、もちろん、カメラやオーディオ機器類など、録画・録音できるものはすべて預けなければならず、さらに持ち物検査、ボディチェックと、まるで厳戒態勢中の空港でのチェックインのようでした!(苦笑)
Jun 13, 2012
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大学の卒業式で意気投合して親友となった男女が、それぞれ紆余曲折の人生を歩みつつ、23年にわたるさまざまな“7月15日”を描いたせつないラブ・ストーリーです。 “23年。 23回の 7月15日。 どの1日も、 あなただけを 見ていた ――― ”原題はそのまま、“ONE DAY”。≪ストーリー≫真面目でしっかり者のエマと自由奔放で恋多きデクスターは、23年前の7月15日、大学の卒業式で初めて会話を交わした。2人は魅かれ合うものを感じながら、恋人ではなく友達の関係を選ぶ。エマはデクスターへの想いを秘めて、親友として毎年7月15日を過ごしていた。一緒に旅行へ行ったり、恋の悩みを相談したり、大喧嘩をしたり・・・。別々の人生を歩み、すれ違いを繰り返しながらもデクスターを思い続けるエマ。ある年の7月15日、デクスターが結婚することを知らされるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はロネ・シェルフィグ、製作はニーナ・ジェイコブソン、製作総指揮はテッサ・ロス、原作・脚本はデヴィッド・ニコルズ (“ワン・デイ” ハヤカワ文庫)、撮影はブノワ・ドゥローム、編集はバーニー・ビリング、プロダクションデザインはマーク・ティルデスリー、衣装デザインはオディール・ディックス=ミロー、音楽はレイチェル・ポートマン、音楽監修はカレン・エリオット、主題歌はエルヴィス・コステロ “Sparkling Day”。≪キャスト≫エマにアン・ハサウェイ、デクスターにジム・スタージェス、他にパトリシア・クラークソン、ケン・ストット、ロモーラ・ガライ、レイフ・スポール、トム・マイソン、ジョディ・ウィッテカー、アマンダ・フェアバンク=ハインズ、ジョージア・キング、トビー・レグボなど。ジム・スタージェスもアン・ハサウェイも好きな俳優さんだったので楽しみにしていました。23年間を描いたストーリーなので、年数が飛んでいくように過ぎる展開になっています。(じっくり描いていたら、TVドラマでシリーズ化しないと無理ですよね。 笑)時代とともにファッションやヘアスタイルもどんどん変わっていって、特にアンの方は、いろいろなスタイルに変身していく姿がとってもキュートでした。原作は小説なので、正直なところ内容にはリアリティさはなく、お国の違いも加わってか、こういう“男女の親友関係”については、あまり共感(理解?)できませんでした。しっかり者のアンなのに、エッ?!・・・っていう感じの恋人と付き合うようになったり、デクスターはいくつになってもダメダメ男だったりで、互いの存在が必要だとわかっていても、“親友”として助け合ったり、ケンカをしたり、励ましあったりを繰り返します。最後は、きっとハッピーエンドになってくれると信じながら観ていましたが・・・。エンドロールで流れるエルヴィス・コステロの曲、歌詞がすごく良かったです。6月23日より全国ロードショー公開されます。「ワン・デイ 23年のラブストーリー」 オフィシャルサイト
Jun 12, 2012
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日本では去年1月公開の「アンストッパブル」から、デンゼル・ワシントンの新作公開がありませんでしたが、最新主演作「デンジャラス・ラン (原題:SAFE HOUSE)」の公開が9月7日(金)に決まりました!アメリカでは今年2月10日に公開され、7週連続トップ10入りのロングランヒットとなりました。CIA史上最強と呼ばれながら、国家を裏切り世界中から追われる身となったトビン・フロストと、護衛に就いた新米エージェントのマット・ウェストンとの、32時間にわたる逃避行を描いたサスペンス。キャストはトビン・フロストにデンゼル・ワシントン、マット・ウェストンにライアン・レイノルズ、他にもヴェラ・ファーミガ、ブレンダン・グリーン、サム・シェパード、ロバート・パトリックなど、実力派俳優が揃っています。メガホンを取ったのはスウェーデン出身のダニエル・エスピノーサ監督です。これまで短編映画やTVドラマを含め、5作品の監督を務めていますが、日本で映画公開されるのは今作が初めてとなります。PG-12に指定されているので、過激なアクション(暴力?)シーンがあるのではと・・・。下記オフィシャルサイトで予告編が公開されていて、ぴあ映画生活サイトでは、作品のハイライトシーンやニューヨークで開催されたワールドプレミアの様子や、さらにデンゼル・ワシントンのインタビューなど貴重な特別映像がご覧になれます。「デンジャラス・ラン」 オフィシャルサイト (日本版)「デンジャラス・ラン」 特別映像 (ぴあ映画生活サイト)余談ですが、プレミアで並んでいる姿を見て思ったのですが、デンゼル・ワシントンよりもライアン・レイノルズの方が背が高いんですね~。(デンゼルは184cm、ライアンは188cm!)また、IMDbサイトやYahoo! Moviesサイトでは、車の中でトビンがマットに襲い掛かるシーン、隠れ家で2人が対峙するするシーン、マットが警察署から逃げ出すシーンなどが公開されています。「SAFE HOUSE」 (IMDbサイト) (英語)「SAFE HOUSE」 (Yahoo! Movies) (英語)デンゼル・ワシントンは、アカデミー賞の主演男優賞を受賞した「トレーニング・デイ」(2001)や「アメリカン・ギャングスター」(2007)でも、圧倒されるほど見事な“悪役”に扮していただけに、今作ではどんなトビン・フロストを魅せてくれているのか楽しみです。そしてもう1本は、アメリカで9月2日から公開される「FLIGHT (原題)」です。ロバート・ゼメキス監督が「キャスト・アウェイ」以来12年ぶりにメガホンを取った実写映画です。エンジントラブルを起こした旅客機が、ウィテカー機長の判断と操縦テクニックによって墜落の危機を逃れ、旅客機は奇跡的に着陸を果たし、乗員乗客も全員無事だったことから、機長は国中からの称賛浴びます。しかし事故調査にあたった連邦航空局は、トラブルの原因が機長の人間性にあったことを突き止めながら、関係者は責任を逃れるため、事実を封印しようと画策するというサスペンスドラマになっているようです。キャストはウィテカー機長にデンゼル・ワシントン、他にジェームズ・バッジ・デール、メリッサ・レオ、ジョン・グッドマン、ドン・チードル、ブルース・グリーンウッドなど。「FLIGHT」 (IMDbサイト) (英語)予告編を観る限り、それほどダークな感じではありませんが、どうなんでしょう・・・。機長の制服がとっても似合っているデンゼル・ワシントンです!!まだ「FLIGHT」の日本公開は決まっていませんが、ぜひ今年中に観たいです。
Jun 11, 2012
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エイリアンたちの行動を監視する政府の極秘機関“MIB”のエージェントJとKの敏腕コンビの奇想天外な活躍を描いた大人気SFコメディシリーズの第3弾です。 “やつらはタイムスリップで地球を守る”原題はそのまま、“MEN IN BLACK 3”。≪ストーリー≫長年コンビを組み、エイリアンたちの監視にあたってきたMIBエージェントのJとK。しかしKに異変が起き、Jは上司のOから“Kは40年前に亡くなった”と告げられる。何者かが過去を書き換えたとわかり、Jは40年前の世界にタイムスリップする。そして、若き日のKと出遭ったJは、宇宙刑務所を脱獄しKの命を狙う凶悪なエイリアン“アニマル・ボリス”の陰謀を阻止するため、行動を開始するのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はバリー・ソネンフェルド、製作はウォルター・F・バークス、ローリー・マクドナルド、製作総指揮はスティーヴン・スピルバーグ、G・マック・ブラウン、脚本はイータン・コーエン、原作はローウェル・カニンガム、撮影はビル・ポープ、音楽はダニー・エルフマン。≪キャスト≫エージェントJにウィル・スミス、エージェントKにトミー・リー・ジョーンズ、若き日のエージェントKにジョシュ・ブローリン、エージェントOにエマ・トンプソン、アニマル・ボリスにジェマイン・クレメント、他にマイケル・スタールバーグなど。ウィル・スミスはインタビューで“3Dがスゴイ!”とオススメしていましたが、今回も映像が暗くなるのがイヤだったので、あえて2D版を選んで観ました。これまでのシリーズ2作品は、エイリアン退治がメインの展開になっていましたが、今回は、“アニマル・ボリス”との闘いを描きながら、JとKの絆が描かれていて、まさかの「MIB」シリーズで、ラストのエピソードに感動して泣けちゃいました~!JとKの過去にあったこと、あんな素敵なヒューマン・ドラマが描かれているなんて・・・。もちろん、笑えるシーンもいっぱいあって、アクションも楽しめました。エージェントJとKに扮しているウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズは、1作目から15年、2作目から10年が経っていても、まさに名コンビでした。そして、見事なキャスティングとなった若き日のK役のジョシュ・ブローリンが最高!タイムスリップしているシーンの方が長く、ジョシュの方が出番は多かったのですが、顔や表情、仕草、話し方や声もすごく似ていて、それだけでもメチャ楽しかったです。インタビューによると、1作目を50回位観てヤングKの役作りに挑んだそうです。コワモテ(ゴメンナサイ!)なジョシュですが、撮影中はスタッフを笑わせるなど、すごくお茶目で、とても愛妻家(奥さまはダイアン・レイン!)だそうです。5月上旬、ジャパンプレミアのため3人一緒にソネンフェルド監督と共に来日しました。トミー・リー・ジョーンズは、海外でのプレミアに参加したのは日本だけだそうです。BOSSのCM“宇宙人ジョーンズ”で、日本でもすっかりお馴染みになりましたが、本当に日本のことが好きで、“第2の故郷”とおっしゃっていました!ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズはたくさんの番組に出演していて、“VS嵐”ではプラスワンゲストとして登場して、ゲームに夢中になっていたし、“しゃべくり007”にも出演してメチャクチャ楽しそうでした。(笑)公開前から話題になっていたカメオ出演のレ○○・○○はセリフもなく一瞬映っただけ、大人気アイドルのジャ○○○・○ー○ーも、カメオ出演というにはあまりにもほど遠く、有名なテ○○・バー○○監督も出ていたそうですが、まったく気付きませんでした!(笑)5月25日より全国ロードショー公開されています。 (2D版/3D版/日本語吹替版)「メン・イン・ブラック3」 オフィシャルサイト
Jun 6, 2012
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突然の事故で記憶を失った妻の愛を取り戻そうと、献身的に尽くす夫の姿を描いた、実在のカップルの奇跡的な実話を基に描いた感動のラブ・ストーリーです。 “もう一度 ――― 僕に恋してほしい。”原題は、“THE VOW”。≪ストーリー≫幸せと愛に満ち溢れた新婚生活をスタートさせたレオとペイジ。そんな矢先、ある雪の日、2人は自動車事故に遭ってしまう。一命は取り留めたものの、ペイジはレオと出会ってからの記憶を失ってしまう。レオと結婚した事実にペイジは戸惑い、そんなペイジをせつなく見つめるレオ。疎遠だったペイジの両親は結婚したことすら知らず、娘を家に連れて帰ろうとし、元婚約者のジェレミーはペイジに近づこうとし、レオは窮地に立たされる。レオは2人の出会いからやり直し、再びペイジの愛を取り戻そうとするのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はマイケル・スーシー、製作はロジャー・バーンバウム、ゲイリー・バーバー、ジョナサン・グリックマン、ポール・タウブリーブ、製作総指揮はJ・マイルズ・デイル、オースティン・ハースト、スーザン・クーパー、原案はスチュアート・センダー、脚本はアビー・コーン、マーク・シルヴァースタイン、ジェイソン・ケイティムズ、撮影はロジェ・ストファーズ、編集はナンシー・リチャードソン、メリッサ・ケント、プロダクションデザインはカリーナ・イワノフ、衣装デザインはアレックス・カヴァナー、音楽はレイチェル・ポートマン、マイケル・ブルック、音楽監修はランドール・ポスター。≪キャスト≫レオにチャニング・テイテム、ペイジにレイチェル・マクアダムズ、ペイジの父ビルにサム・ニール、母リタにジェシカ・ラング、ジェレミーにスコット・スピードマン、他にジェシカ・マクナミー、ウェンディ・クルーソン、タチアナ・マズラニー、ルーカス・ブライアントなど。 “幸せの絶頂で事故に遭った新婚カップル。 記憶が戻らない妻の愛を、夫は取り戻そうとする。”記憶を失くす・・・というくだりを聞くと韓流ドラマの定番の展開ですよね。(苦笑)また、現在TBS系でオンエアされている「もう一度君に、プロポーズ」でも、妻は夫と出会ってからの記憶をすべて失くし、夫はとても優しく献身的で・・・。偶然、今作と設定が似ている感じですが、ストーリーは全く違います。(それにしても「私の頭の中の消しゴム」といい、記憶を失くすのは妻ばかりですね。)一途に妻を愛し続ける夫・・・という実話が基になっていることや、今年2月10日、アメリカではバレンタインシーズンに公開されたことが重なったことなどもあって、興行収入ランキングは初登場1位のヒット作となりました。予告編を1回観たくらいで、ほとんど前知識もなく観に行ってきました。大ファンではありませんが、チャニング・テイタムは気になる俳優さんで・・・。(苦笑)マイケル・スーシー監督は、TV映画「グレイ・ガーデンズ 追憶の館」(2009)で監督、原案、脚本、製作総指揮を務めています。ゴールデン・グローブ賞(作品賞他)やエミー賞(作品賞他6部門)を受賞していて、ジェシカ・ラング、ドリュー・バリモアが共演しています。WOWOWやAXNで放送されたそうですが、ぜひ地上波で放送して欲しい!レオが夫だということが頭ではわかっていても、愛していた記憶どころか、出会ったことすら記憶にないペイジにとって、レオは知らない人でしかありません。それでもペイジは記憶を取り戻すために、レオとの生活を再び始めたのは、“初めて会った”レオに対して、きっと何かを感じていたのではと思います。とは言え、両親と疎遠になったある出来事があったり、元婚約者と再会したり、姉の結婚式の準備を手伝うために実家に帰ってしまったり、ペイジの周りにはレオが不安になることばかりで、仲間に励まされながらも葛藤の日々を送ります。ストーリーが進むにつれ、何かのきっかけでペイジの記憶が戻ることを信じ、レオの一途な想い、献身的な努力が報われることを願わずにはいられませんでした。結末については触れませんが、エンドロール前に1枚のポートレートが・・・。6月1日(金)より全国ロードショー公開されています。「君への誓い」 オフィシャルサイト
Jun 5, 2012
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イギリスのエンタメサイト“Digital Spy”とゲーム会社の“2K Games”が組み、PS3/Xbox360用新作ソフト、ミリタリー・シューターゲームの“SPEC OPS: THE LINE”が6月29日に発売となるのを記念して、“戦争映画ベスト10”の投票を行いました!その結果、1位に選ばれたのは、スティーヴン・スピルバーグ監督の「プライベート・ライアン」(1998年)です。今作は、第2次世界大戦のノルマンディ上陸作戦中、8人の兵士たちが1人の兵士の救出に向かったという実話を基に描いた作品で、人数は不明ですが投票した人の23%が1位に選んだそうです。2位には、フランシス・フォード・コッポラ監督の「地獄の黙示録」(1979年)、3位には、リドリー・スコット監督の「ブラックホーク・ダウン」(2001年)が選ばれています。5月30日の1日だけ、午後から、ロンドンにある映画館プリンス・チャールズ・シネマにて、上位3作品がマラソン上映会が開催されるそうです。“戦争映画ベスト10”に選ばれた作品は次の通りとなっています。 1 位 「プライベート・ライアン」 2 位 「地獄の黙示録」 3 位 「ブラックホーク・ダウン」 4 位 「フルメタル・ジャケット」 5 位 「大脱走」 6 位 「ハート・ロッカー」 7 位 「イングロリアス・バスターズ」 8 位 「プラトーン」 9 位 「Uボート」 10位 「荒鷲の要塞」Digital Spyのオリジナル記事 (オフィシャルサイト) (英語)
May 28, 2012
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5月4日に全米で公開された「アベンジャーズ」は、3日間で2億744万ドル(約165億9,520万円)、全米オープニング興行収入の新記録の樹立し、3週続けてトップの座を守りました!ちなみに、これまでオープニング興行収入の記録を保持していた「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」の、1億6,920万ドル(約135億3,600万円)を大幅に上回る驚異的な数字となりました!さらに世界各国でも次々に公開され、公開10日間で世界興行収入が10億ドル(800億円)を突破し、「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」「アバター」の19日間を大幅に更新しています。アイアンマンだけでも大ヒット間違いないシリーズなのに、キャプテン・アメリカ、ハルク、ソー、ブラック・ウィドウ、ホークアイとアメコミ会の人気キャラクターが揃っていることはもちろん、それぞれのキャラクターに扮しているキャストたちがまたメチャクチャ魅力的!!!ロバート・ダウニー・Jr.(アイアンマン)、クリス・エヴァンス(キャプテン・アメリカ)、マーク・ラファロ(ハルク)、クリス・ヘムズワース(ソー)、スカーレット・ヨハンソン(ブラック・ウィドウ)、ジェレミー・レナー(ホークアイ)、加えてサミュエル・L・ジャクソン(ニック・フューリー)、グウィネス・パルトロー(ペッパー・ポッツ)、クラーク・グレッグ(エージェント・コールソン)、トム・ヒドルストン(ロキ)、ポール・ベタニー(ジャーヴィスの声)らも引き続き登場してて、さらに名優ステラン・スカルスガルド(エリック・セルヴィグ教授)も新たに参加しています。日本公開は8月17日ですが、すでに、映画館でもTVでも予告編がガンガン(!?)流れていて、我がロバート・ダウニー・Jr.扮するアイアンマン(トニー・スターク)が1番フューチャーされていて、観る度にルンルン気分で嬉しくなってしまいます!(爆笑)日本語で吹替えられた予告編も何度か観ましたが、ロバートさんの本当の声に馴染んでしまっているので、吹替えられた方の声はあまりにも違和感があり過ぎちゃって・・・。(苦笑)すでに、「アベンジャーズ」の続編製作の決定をウォルト・ディズニーが発表しています!ただし「アイアンマン3」「マイティ・ソー2」「キャプテン・アメリカ2」の撮影後ですが・・・。何はともあれ、「アベンジャーズ」の日本公開が本当に待ち遠しい&楽しみです!!!「アベンジャーズ」 オフィシャルサイト※最新の日本版ポスター(オリジナルのアメリカ版とほぼ同じデザインです!)
May 22, 2012
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最愛の妻を亡くした男が、遺された息子と幼い娘とともに、閉鎖された動物園を立て直すことで親子の絆を深め、悲しみを乗り越えていく姿を描いた心温まるヒューマン・ドラマです。 “天国から見に来てほしい。 この動物園で 僕たちの人生が歩き出す。”原題は、“We Bought a Zoo”。≪ストーリー≫半年前に最愛の妻を病気で亡くしたベンジャミン・ミー。14歳の息子ディランと7歳の娘ロージーもそれぞれに悲しみ抱いていた。ベンジャミンは仕事を辞め、ディランは問題を起こして退学処分になってしまう。新しい場所で新しい人生を子どもたちと始めようと郊外に家を見つけるが、そこは閉鎖中となっていた“動物園”というオマケが付いていた。兄ダンカンに反対されるが、ベンジャミンは買うことを決める。飼育スタッフのケリーらと共に、動物園を再オープンに取り組み始めるがトラブルが続出し、多額な修理費や動物の薬代で資金も底をつくのだった・・・。≪スタッフ≫監督はキャメロン・クロウ、製作はジュリー・ヨーン、リック・ヨーン、キャメロン・クロウ、製作総指揮はイロナ・ハーツバーグ、脚本はアラン・ブロッシュ・マッケンナ、キャメロン・クロウ、撮影はロドリゴ・ブリエト、編集はマーク・リヴォルシ、プロダクションデザインはクレイ・グリフィス、衣装デザインはデボラ・L・スコット、音楽はヨンシー。≪キャスト≫ベンジャミン・ミーにマット・デイモン、ケリーにスカーレット・ヨハンソン、兄ダンカンにトーマス・ヘイデン・チャーチ、息子ディランにコリン・フォード、娘ロージーにマギー・エリザベス・ジョーンズ、他にパトリック・フュジット、エル・ファニング、ジョン・マイケル・ヒギンズ、アンガス・マクファーデンなど。 “「私たち、動物園を買いました!」”原作は、イギリス人の新聞コラムニスト、ベンジャミン・ミーの自伝を綴った回顧録。ミー氏が現在11歳の息子さんと9歳の娘さんと一緒に5月下旬に来日しました。インタビュー記事をネットで読みましたが、マット・デイモンとも実際に会って、エコカーの話や政治や社会貢献などの話題で大いに盛り上がったそうです。本国イギリスでは昨年3月に公開されていて、今年のイースター休暇中(4月上旬)は大勢の人たちが動物園を訪れて、急遽、本のサイン会も開いたそうです。当然のことかも知れませんが、映画で描かれているストーリー展開は、原作そのままではなく、いろいろアレンジ(脚色)が加えられているようです。もちろん、実際に動物園込みで家を購入したことや奥さまを亡くされたこと、さまざまな苦労を乗り越えて動物園を再建したことなど、本筋は変えることなく、登場するキャラクターやエピソードなどは、割とアレンジが多いような感じが・・・。(映画を観た後に、オフィシャルサイトの“コラム”欄を参照してみてください!)それはともかく、動物園に引っ越せると大喜びするロージーちゃんとは反対に、手伝いもせずに父親に反抗的なディラン、個性的なキャラの飼育員たちなど、さまざまな人間模様と出来事が、笑いあり、涙ありで描かれています。舞台は動物園、もちろんさまざまな動物たちも登場しますのでお楽しみに!ちなみに、飼育スタッフのロビンの肩にいつも乗っているおサルさんですが、たくさんのヒット映画で活躍しているあの有名なおサルさんだそうです。(笑)マットの兄貴分(?)でもありプライベートでも親しいジョージ・クルーニーも同じ家族ものの映画「ファミリー・ツリー」で父親役を演じていましたが、実際に結婚して、お子さんも3人いるマットの方がしっくりきました!(笑)アクションやシリアスな作品もファミリー作品まで今後のマットも楽しみです!マットが扮したベンジャミンの兄ダンカンにトーマス・ヘイデン・チャーチがところどころで“いい味”を出していて、オイシイ役柄になっています。さらに2人の子どもたちをはじめ、スカーレット・ヨハンソン、エル・ファニングなど、魅力溢れるキャストたちのアンサンブルも十分楽しめる作品になっていました。邦題は、ちょっと“ありがち的”なキレイ感が無きにしもあらずですが・・・。(苦笑)(先に公開されたトム・ハンクスの映画もたまたま「幸せの教室」だし~!)ホッコリと心が温まる、幅広い世代の方に楽しんでいただける作品だと思います。(ちなみに吹替版上映で、マットの声を東山紀之さんが担当されたそうです。 驚!!!)6月8日(金)より全国ロードショー公開されます。「幸せへのキセキ」 オフィシャルサイト
May 21, 2012
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失業した中年男性が、一念発起で大学へ入り、人生の再出発を図ろうとする中で、個性豊かな学生たちとの交流や、女性教師との恋を描いたラブ・コメディ作品です。 “そこは、明日が好きになれる場所。”原題は、“LARRY CROWNE”。≪ストーリー≫大卒でないことを理由に、長年勤めていたスーパーを突然クビになったラリー・クラウン。再就職もままならず、思い切って短期大学(コミュニティ・カレッジ)に入学する。ラリーは年齢も境遇も様々な学生たちと出会い、充実したキャンパス・ライフを送り、新しい毎日をエンジョイしつつあった。スピーチの授業で、教師としての情熱を失ったメルセデスと出会うのだったが・・・。≪スタッフ≫監督トム・ハンクス、製作はトム・ハンクス、ゲイリー・ゴーツマン、製作総指揮はフィリップ・ルスレ、スティーヴン・シェアシアン、ジェブ・ブロディ、ファブリス・ジャンフェルミ、デヴィッド・コートスワース、脚本はトム・ハンクス、ニア・ヴァルダロス、撮影はフィリップルースロ、編集はアラン・コディ、プロダクションデザインはヴィクター・ケンプスター、衣装デザインはアルバート・ウォルスキー、音楽はジェームズ・ニュトン・ハワード。≪キャスト≫ラリー・クラウンにトム・ハンクス、メルセデスにジュリア・ロバーツ、他にブライアン・クランストン、セドリック・ジ・エンターテイナー、タラジ・P・ヘンソン、ググ・バサ=ロー、ウィルマー・バルデラマ、リタ・ウィルソン、ニア・ヴァルダロス(声の出演)など。SmaSTAITION(TV朝日系)の“月イチゴロー”のコーナーで稲垣吾郎さんが5作品中5位に選び、内容も酷評(?)していた作品です。(苦笑)あくまでの吾郎さんの主観なのでそんなに気にしてはいなかったのですが、確かに、往年のトム・ハンクス主演作からすると残念な作品だったかも・・・。トム・ハンクスが監督、製作、脚本、そして主演と1人4役を務め、共同脚本が「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」を手掛けたニア・ヴァルダロス。ジャンルで言えばラブ・コメディですが、“ラブ”も“コメディ”も思ったほどではなく、間違ってもタイトルから少し期待させる感動的な“ヒューマンドラマ”ではありません。オープニングからELOの音楽が流れていて、ツカミは良かったのですが・・・。主人公のラリーは離婚して住宅ローンを抱える身ですが、過去の出来事についてはほとんど描かれておらず、アメリカでもリストラとなると学歴が左右するのかとちょっと驚きつつ、どんな展開がこれから待っているのかと観ていました。ラブコメだから、リアリティさは必要ないと思いますが、いろいろなエピソードがたくさん散りばめられていて、それぞれのシーンは楽しく描かれています。反面、細かいことがたくさん散らかっている感があったのも正直な思いです。トム・ハンクスは、これまでに数えきれないほどの名作、話題作に出演していますが、今回は監督するにあたって、“ライト”なタッチの作品を作りたかったのかなぁ・・・。ファンとしては、胸が熱くなるような作品やじっくり深みのある作品の中でトム・ハンクスの名演を観たいとどうしても願ってしまいます。5月11日より全国ロードショー公開されています。「幸せの教室」 オフィシャルサイト
May 14, 2012
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5月1日、毎年恒例の“MTVムービー・アワード”の各部門のノミネートが発表されました!「ハンガー・ゲーム」と「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」の2作品がそれぞれ8部門で最多ノミネートされています。これまでノミネートされる作品や俳優は、ファン投票によって決められましたが、今年からは、俳優、プロデューサー、流行を作り出す業界関係者によって選ばれたそうです。ただし、受賞者についてはこれまで通りファン投票で決まります。5月1日午前8時(アメリカ東部標準時)からオンライン投票の受付が始まっています。お馴染みとなったゴールデン・ポップコーンのトロフィーが授与される授賞式は、6月3日に開催されるう予定になっています。各部門のノミネートは次の通りとなっています。≪作品賞≫ 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 「ハンガー・ゲーム」 「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1」≪キス・シーン賞≫ エマ・ストーン&ライアン・ゴズリング 「ラブ・アゲイン」 エマ・ワトソン&ルパート・グリント 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 ジェニファー・ローレンス&ジョシュ・ハッチャーソン 「ハンガー・ゲーム」 クリステン・スチュワート&ロバート・パティンソン 「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1」 レイチェル・マクアダムス&チャニング・テイタム 「君への誓い」≪女優賞≫ エマ・ストーン 「ラブ・アゲイン」 エマ・ワトソン 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 ジェニファー・ローレンス 「ハンガー・ゲーム」 クリステン・ウィグ 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 ルーニー・マーラ 「ドラゴン・タトゥーの女」≪男優賞≫ チャニング・テイタム 「君への誓い」 ダニエル・ラドクリフ 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 ジョセフ・ゴードン=レヴィット 「50/50 フィフティ・フィフティ」 ジョシュ・ハッチャーソン 「ハンガー・ゲーム」 ライアン・ゴズリング 「ドライヴ」≪コメディ演技賞≫ ジョナ・ヒル 「21 Jump Street 」 クリステン・ウィグ 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 メリッサ・マッカーシー 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 Oliver Cooper 「Project X」 ザック・ガリフィナーキス 「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」≪歌曲賞≫ College and Electric Youth “A Real Hero” 「ドライヴ」 Figurine “Impossible” 「Like Crazy」 Kid Cudi “Pursuit of Happiness (Steve Aoki Dance Remix)” 「Project X」 LMFAO “Party Rock Anthem” 「21 Jump Street 」 ケミカル・ブラザーズ “The Devil is in the Details” 「ハンナ」≪役作り賞≫ コリン・ファレル 「モンスター上司」 エリザベス・バンクス 「ハンガー・ゲーム」 ジョニー・デップ 「21 Jump Street」 ミシェル・ウィリアムズ 「マリリン 7日間の恋」 ルーニー・マーラ 「ドラゴン・タトゥーの女」≪ハラハラ演技賞≫ ブライス・ダラス・ハワード 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 ジョナ・ヒル&ロブ・リグル 「21 Jump Street」 クリステン・ウィグ&メリッサ・マッカーシーほか 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 ライアン・ゴズリング 「ドライヴ」 トム・クルーズ 「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」≪格闘シーン賞≫ チャニング・テイタム&ジョナ・ヒル vs 少年ギャングたち 「21 Jump Street」 ダニエル・ラドクリフ vs レイフ・ファインズ 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 ジェニファー・ローレンス&ジョシュ・ハッチャーソン vs アレクサンダー・ルドウィグ 「ハンガー・ゲーム」 トム・クルーズ vs ミカエル・ニクヴィスト 「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」 トム・ハーディ vs ジョエル・エドガートン 「Warrior」≪アンサンブル演技賞≫ 「21 Jump Street」 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 「ハンガー・ゲーム」≪不愉快演技賞≫ ブライス・ダラス・ハワード 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 コリン・ファレル 「モンスター上司」 ジェニファー・アニストン 「モンスター上司」 ジョン・ハム 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 Oliver Cooper 「Project X」≪ブレイクスルー演技賞≫ エル・ファニング 「SUPER 8/スーパーエイト」 リアム・ヘムズワース 「ハンガー・ゲーム」 メリッサ・マッカーシー 「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」 ルーニー・マーラ 「ドラゴン・タトゥーの女」 シェイリーン・ウッドリー 「ファミリー・ツリー」“2012 MTVムービー・アワード” オフィシャルサイト (英語)
May 2, 2012
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不思議な力によって、突然、未知の惑星へ送られた地球人ジョン・カーターが、危機に陥った惑星を救うため、冷血な敵と死闘を繰り広げるSFアドベンチャー大作です。 “愛する家族を失い、 地球から姿を消した男。 彼の名は ――― ジョン・カーター”原題はそのまま、“JOHN CARTER”。≪ストーリー≫1881年、元アメリカ南軍の英雄ジョン・カーターが謎の失踪を遂げる。ジョンは甥のエドガー・ライス・バローズに一冊の日記を託していた。その日記には、想像を絶するジョンの冒険譚が記されていた。1868年、騎兵隊の執拗な誘いを断わり、無気力に生きていたジョン・カーター。ある日、謎の現象によって、突然未知なる惑星“バルスーム”へと瞬間移動してしまう。いくつかの種族が暮らし、高度な文明を持つバルスームだったが、宇宙の支配を目論むマタイ・シャンの陰謀によって滅亡の危機に瀕していた。そんな中、ジョンは平和を望むヘリウム王国の王女デジャー・ソリスと出会い、驚異的な身体能力を持つジョンは、一緒に戦って欲しいと懇願されるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はアンドリュー・スタントン、製作はジム・モリス、コリン・ウィルソン、リンジー・コリンズ、原作はエドガー・ライス・バローズ、脚本はアンドリュー・スタントン、マーク・アンドリュース、マイケル・シェイボン、撮影はダン・ミンデル、編集はエリック・ザンブランネン、プロダクションデザインはネイサン・クロウリー、衣装デザインはマイェス・C・ルベオ、音楽はマイケル・ジアッキノ。≪キャスト≫ジョン・カーターにテイラー・キッチュ、デジャー・ソリスにリン・コリンズ、マタイ・シャンにマーク・ストロング、エドガー・ライス・バローズにダリス・サバラ、他にサマンサ・モートン、キアラン・ハインズ、ドミニク・ウェスト、ウィレム・デフォー、ジェームズ・ピュアフォイ、ポリー・ウォーカー、ブライアン・クランストン、トーマス・ヘイデン・チャーチなど。SF小説は、19世紀後半に“SFの父”ジュール・ヴェルヌとH・G・ウェルズが登場し、小説“月世界旅行”や“宇宙戦争”などによって、新たな驚異の世界の扉を開けました。そして、エドガー・ライス・バローズが1912年に発表した今作の原作“火星のプリンセス”は未知なる惑星へと飛び出し、“火星シリーズ”は宇宙冒険活劇“スペース・オペラ”の開幕を告げ、同時に“ヒロイック・ファンタジー(空想世界での戦いや冒険の物語)”のジャンル確立の源となりました。バローズによって創り出された主人公ジョン・カーターは、スペース・ヒーローの原点となり、コミックからTVまで、様々なポップ・カルチャーにおいてクリエイターたちに影響を与え続け、ジェームズ・キャメロンは“火星シリーズ”から「アバター」にインスピレーションを与えられと語り、ジョージ・ルーカスは「スター・ウォーズ」に影響を与えたキャラクターとしてカーターを称えています。脚本家のマイケル・クライトンは、大ヒットしたTVシリーズ「ER緊急救命室」の主要キャラクターに“ジョン・カーター”と名付けて登場させています。初めて「ジョン・カーター」とタイトルを聞いた時に、「ER」のジョン・カーターが浮かびました。偶然かと思っていたら、繋がりがあったことがわかり、何だかちょっぴり嬉しいです!またバローズは、ストーリーの重要な鍵を握る“カーターの甥”に自身の名前を使っています。予告編や宣伝で、前述した通り“「スター・ウォーズ」に大きな影響を与えた”というところがメチャクチャ気になっていて、どんな作品になっているのか楽しみにしていました。今作は、ウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品として製作されました。奇妙な異星人や異星動物(?)が登場し、戦いのシーンもたくさんありますが、ディズニー作品なので、残虐な場面は避けて撮られていています。3D版上映もありましたが、3Dメガネを使うと暗くなるのがいつも気になるので2D版を選んで観てきましたが、十分に迫力ある映像で楽しめました!原作本は手にしたことがありませんが、きっと挿絵がたくさん描かれていて、キャラクターや惑星、飛行艇などの創造に役立てられたことと・・・。原作から影響を受け、インスパイアされた作品がたくさんあるということですが、逆に今まで観てきたSF作品が今作に与えた類似点を感じながら観ていました。特に「スター・ウォーズ」ファンとしては、砂漠の惑星は“タトゥイーン”、4本の手を持つサーク族は“グリーヴァス将軍”、ウーラは“ジャバ・ザ・ハット”系(かな?)、空に浮かぶ2つの惑星も“タトゥイーン”の2つの太陽のようで・・・。それと、飛行艇が飛ぶ時の独特なサウンドも似ていました。1つだけ疑問が残ったのは、ジョン・カーターがサーク族と言葉が通じなかったのに、途中から、突然、みんな地球語(というか英語ですが)で会話するようになったこと。異星人は能力が高いから、地球語をすぐにマスターできたのかなぁ。(笑)そうそう、疑問と言えばもう1つだけありました。火星に飛ばされて重力の低さによって、最初は歩くことさえおぼつかなかったジョンが逆に超人的なジャンプ力を見せますが、しばらくすると普通に歩けるようになっていて、これも環境に慣れて、コントロールできるようになったということで・・・。(笑)今作と同じテイラー・キッチュの主演作「バトルシップ」が日本では同時公開されました。「バトルシップ」のワールドプレミアのため、共演キャストたちと4月上旬に来日し、ついでに・・・という感じも若干ありつつ、スタントン監督、リン・コリンズも来日して、ちゃんと今作のための記者会見も行われ、低ラーは同時PRで大忙しだったみたいですね。長髪で渋い表情をした時のテイラーって、何となくジョニデさんに似ていませんか?背も高く、ガッチリとしたボディ、そしてハンサムなグッドルッキングガイのテイラーですが、もう1つ大きな魅力になっているなぁ・・・と感じるのは“低音ボイス”です!!次回作はオリバー・ストーン監督、ジョン・トラボルタ、アーロン・ジョンソン、サルマ・ハエック、ベニチオ・デル・トロ、ブレイク・ライブリー、ユマ・サーマン、エミール・ハーシュなど、豪華な共演者とのクライム・アクション「Savages」が7月6日より全米公開されます。王女デジャー役のリン・コリンズは、か弱き王女さまではなく勇ましい(?)戦士なので、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」の時より、失礼ながら、とてもたくましく見えました。メイクや露出度の高い衣装、激しいアクションをこなしていたせいもありますが・・・。(苦笑)(そう言えば、テイラー・キッチュも「ウルヴァリン・・・」に出演していましたね~。)4本の手を持ち身長3m近くある皇帝タルス・タルカスに扮したウィレム・デフォーは、実際に背を高くするための道具を履いて、モーション・キャプチャーで演じたそうです。他にソラ役のサマンサ・モートン、タル・ハジュス役のトーマス・ヘイデン・チャーチなど、ウィレム・デフォー同様、“素”ではないキャラクターで登場しています!最後に、“スティーヴ・ジョブスに捧げる”というコメントが・・・。上映時間は133分(2時間13分)で、展開もややゆっくりと進む感じがしました。ファミリーにもお薦めできるファンタジー&アドベンチャー作品だと思います。“火星シリーズ”は全部で11作品あるので、映画もシリーズ化されるかも!4月13日より全国ロードショー公開されています。(2D版&3D版あり)「ジョン・カーター」 オフィシャルサイト
May 1, 2012
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突如現れた巨大な宇宙船によるエイリアンの襲撃に立ち向かうアメリカと日本の軍艦乗組員たちの決死の闘いを描く、洋上バトル・アクション作品です。 “人類の明日を賭けた戦いは、 海から始まる ――― 。”原題はそのまま、“BATTLESHIP”。≪ストーリー≫アメリカ海軍で艦長を務める兄ストーンに心配と迷惑ばかりかけているアレックス。トラブルを起こしたアレックスに、ストーンは海軍への入隊を命じる。ある日、ハワイのオアフ島沖にアメリカや日本をはじめとする世界14ヶ国が集結し、大規模な環太平洋合同演習(RIMPAC)が行われようとしていた。新人将校のアレックスは、サッカーの親善試合で顔を蹴られたことから、日本の自衛艦艦長ナガタに対してライバル心をむき出しにする。合同軍事演習が行われる中、沖合に正体不明の物体が出現する。宇宙からの飛来物体という本土からの情報により、演習指揮官のシェーン提督はアレックスが乗る駆逐艦“J・P・J(ジョン・ポール・ジョーンズ)”、ナガタの自衛艦“みょうこう”、ストーンが艦長を務める“サンプソン”の3隻を偵察に向かわせ、アレックスは部下2人を連れてボートで接近を試みる。アレックスが物体に手を触れると、海中からエイリアンの巨大な母船が現れる。母船が築いた巨大なバリアによって3隻は基地との連絡が取れなくなり、次々と母船からの爆弾攻撃を浴びるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はピーター・バーグ、製作はブライン・ゴールドナー、スコット・ステューバー、ピーター・バーグ、サラ・オーブリー、ダンカン・ヘンダーソン、ベネット・シュナイアー、製作総指揮はジョナサン・モーン、ブレイデン・アフターグッド、脚本はジョン・ホーバー、エリック・ホーバー、撮影はトビアス・シュリッスラー、編集はコルビー・パーカー・Jr.、ビリー・リッチ、ポール・ルベル、プロダクションデザインはニール・スピサック、衣装デザインはルイーズ・ミンゲンバック、音楽はスティーヴ・ジャプロンスキー、音楽プロデューサーはリック・ルービン。≪キャスト≫アレックス・ホッパーにテイラー・キッチュ、兄ストーンにアレキサンダー・スカルスガルド、ナガタに浅野忠信、シェーン提督にリーアム・ニーソン、他にリアーナ、ブルックリン・デッカー、ピーター・マクニコル、ハミッシュ・リンクレイター、アダム・ゴドリー、グレゴリー・D・ガドソン、グリフ・ファースト、ジェシー・プレモンズ、ジョシュ・ペンス、スティーヴン・ビジョップ、ゲイリー・グラップス、マーカス・ライツ・ブラウンなど。ピーター・バーグ監督作品でもあり、浅野忠信さんが大きな役で出演していることを知り、予告編で迫力あるシーンが展開していたので、公開されるのを楽しみにしていました。大好きなリーアム・ニーソンもキャスティングされていたことも! (*^ ^*) ゞバーグ監督はお父さんが海軍マニアで、幼い頃から戦艦などに興味があったそうです。公開されてすぐに観に行こうと思っていましたが、“世界知的所有権の日”に合わせた、記念上映会というのを見つけて応募したので、もしかして当たるかもと少し待っていました。(笑)ラッキーにも当選したので、TOHOシネマズ六本木での上映会に行って来ました。上映前に日本国際映画著作協会の代表取締役の味村氏からご挨拶があって、さらに、駐日米国臨時代理大使のカート・トン氏の流暢な日本語によるスピーチがありました。迫力あるVFXにはもう十分慣れたつもりでも、やはり目が釘付けに・・・。(笑)あの「トランスフォーマー」シリーズを手掛けたハスブロ社の製作ということもあり、宇宙人たちとのバトルがたっぷりと楽しめる、娯楽超大作になっていました!“軍”ものに弱い(!?)のは、やっぱりあのカッコイイ制服姿だからかも~!メイド・イン・アメリカでありながら、日本の活躍ぶりがフューチャーされていて、特に浅野さんは登場シーンもたくさんあって、準主役級の活躍をしていました。ツッコミを入れたくなるシーンも多々ありましたが、細かいことは置いといて、ストーリーもわかりやすく・・・と言うより、先が読めてしまう伏線だらけ!(笑)クスッと笑わせてくれるコミカルな場面やプチッとラブストーリーもあります。最後の最後に助けてくれたのは・・・というところは愛すべき展開でした。エイリアンの素顔(?)が披露されるのですが、あの姿はNGですね。(苦笑)楽しみにしていたリーアム・ニーソンは母船が作った“バリア外”にいたので、思っていたより登場シーンは控え目でしたが、やっぱりカッコイイ~!!兄役のアレキサンダー・スカルスガルドも長身でカッコ良かったです。人気上昇中のマッチョなテイラー・キッチュがすっかり小柄に見えちゃいました。浅野さんは「マイティ・ソー」ではセリフも出番も少なめでしたが、今作では日本語も多少ありましたが、ほとんど英語のセリフでした。テイラーも浅野さんも、ハードなシーンがたくさんあって大活躍です。大作映画に初出演した歌手リアーナですが、個人的にはあの役にピッタリなのはやっぱりミシェル・ロドリゲス姉さんじゃないかなぁと。(笑)“ユニバーサル映画100周年記念作品”です。誰にでも楽しめるアクションいっぱいの作品なので、大きなスクリーンでぜひ!エンドロールの後に1シーン残っていますので、最後まで席を立たれませんよう・・・。4月13日(金)より全国ロードショー公開されています。「バトルシップ」 オフィシャルサイト
Apr 26, 2012
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ハワイを舞台に、事故で昏睡状態になった妻の不倫を娘から知らされ動揺する夫が、家族との関係を見つめ直していく姿を、ユーモアを交えながら描かれたドラマです。 “ハワイに暮らしていても 人生は<楽>じゃない!”原題は、“THE DESCENDANTS”。≪ストーリー≫オアフ島に暮らすマット・キングは、人生の転機を迎えていた。妻エリザベスが事故に遭い、意識不明の昏睡状態となってしまい、仕事に明け暮れていたマットは、今度こそ良き夫、理想の父親になると誓う。しかし、10歳の次女スコッティがショックからいろいろな問題を起こし始め、娘をどう扱っていいのか見当もつかないマットは、頭を抱えるしかなかった。さらに、カウアイ島に先祖から受け継いだ土地を所有しているマットだったが、法律に従って売却をするという大きな課題も抱えていた。長女アレックスが全寮制の高校から戻り、母の病状を聞き激しく動揺する。心から母親を愛しているアレックスだったが許せないことがあった。何も知らないマットに母親が浮気していたことを伝えるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はアレクサンダー・ペイン、製作はジム・バーク、ジム・テイラー、脚本はアレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ、撮影はフェドン・パパマイケル、編集はケヴィン・テント、プロダクションデザインはジェーン・アン・スチュアート、衣装デザインはウェンディ・チャック、音楽はドンディ・バストーン、エグゼクティブ音楽プロデューサーにチリャード・フォード。≪キャスト≫マット・キングにジョージ・クルーニー、長女アレックス(アレクサンドラ)にシャイリーン・ウッドリー、二女スコッティにアマラ・ミラー、他にボー・ブリッジス、ロバート・フォスター、ジュディ・グリア、マシュー・リラード、ニック・クラウスなど。予告編で主人公マットの語りを吹替えているのは、お馴染みの小山力也さんで~す!!「ER/緊急救命室」でジョージさんが扮したダグ役の吹替えからの大ファンです。日本語吹替版での上映は予定されていないようですが、DVD&ブルーレイ版では間違いなく、小山さんがジョージさんの吹替えを担当されるでしょうね。楽しみ~!!原作はカウイ・ハート・ヘミングスのデビュー小説で原題と同じ“THE DESCENDANTS”。“DESCENDANTS”とは“子孫”の意だそうです。家族、親族の繋がりを描いた内容から、“ファミリー・ツリー”という邦題になったのかと・・・。ハワイと言えばリゾート地のイメージが浮かびますが、今作では人混み溢れる観光地ではなく、地元の人たちがのんびり暮らす場所や自然溢れる広大な場所が中心になって描かれています。音楽もハワイアンではなく、伝統的なスラック・キー・ギターの曲が全編に使われていて、演奏と歌はベテランから若手まで、ハワイを代表するミュージシャンが担当しているそうです。そんな雰囲気の中で描かれているせいか、マットが抱える数々の問題も重い感じがせず、ところどころ笑わせてくれる、ゆったりとしたファミリーコメディに仕上がっています。物語はいきなり妻のエリザベスが昏睡状態になってしまったところから始まります。主人公マットは弁護士で、さらに先祖の広大な土地を所有しているというリッチマン。娘たちのことは妻に任せっきりで、家族よりも仕事優先だったことをしきりに反省します。エリザベスの事故以前、家族がどんな過ごし方をしていたかについては描かれておらず、単身赴任というわけでもなく、マットが家族と関わってこなかったように感じないのは、ジョージさんが持つ、もともとの明るいキャラクターのせいでしょうか・・・。(笑)これまでにない、どちらかと言えば“ダメな(ダサい?!)父親”役に扮したジョージさんは、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブ賞(ドラマ部門)の男優賞と、放送映画批評家協会賞の主演男優賞を受賞しています。今までに出演したコメディの役柄とも違う、新たなキャラクターに扮したジョージさんですが、妻や反抗する娘たちのことで悩んでいても、どうしてもカッコ良く見えちゃうんですよね。(笑)新境地の演技が評価されていますが、やはりプライベートのイメージが先行してしまって、独身主義(?)のジョージさんが“父親”っていうのがマッチしない感じで・・・。(苦笑)いつか重厚な社会派ドラマもので、アカデミー賞主演男優賞をぜひ受賞して欲しいです!娘役のシャイリーン・ウッドリーとアマラ・ミラーの2人はオーディションで選ばれたそうです。妹役のアマラちゃんはぷっくりしているところが、我が姪っ子に似ていて可愛かったです。(苦笑)一方、現在20歳のシャイリーンは、これまでTVドラマのゲスト出演が中心だったようです。今作で長編映画デビューでしたが、ジョージさん相手に熱演していてすごく良かったです。アレクサンダー・ペイン監督は、「アバウト・シュミット」「サイドウェイ」「パリ、ジュテーム」など、監督と同時に脚本も自ら手掛けていて、独特のゆるい雰囲気のある作品が持ち味で・・・。今作でも「サイドウェイ」に続き、脚色賞で2度目のオスカーを手にしています。長編映画を手掛けたのは7年ぶりとなりましたが、これからの作品も楽しみです!ちょっと思っていた感じとは違う作品になっていました。 (*^ ^*) ゞ笑いあり涙あり、ハワイの暖かい空気を感じながら楽しめる作品だと思います!5月18日(金)より全国ロードショー公開されます。「ファミリー・ツリー」 オフィシャルサイト
Apr 24, 2012
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人種差別意識が根強く残る1960年代のアメリカ南部ミシシッピ州の町を舞台に、勇気ある行動で世の中に、大きな波紋を投げかけた作家志望の若い白人女性とメイドとして働く黒人女性たちとの友情の軌跡を綴った心温まるドラマです。 “彼女たちの物語が、私を変える。 私の物語が、世界を変える。”原題は、“THE HELP”。≪ストーリー≫アメリカ南部、ミシシッピ州ジャクソン。上流階級に生まれ、黒人メイドに育てられた白人女性のスキーター。大学卒業後、作家志望のスキーターは地元の新聞社に勤めていた。家事に関するコラムの代筆を担当することになったが、家事に疎く、友人宅のベテラン黒人メイド、エイビリーンに相談する。話を聞くうち、エイビリーンたちが置かれた立場に違和感を覚え始め、やがて、黒人メイドたちの証言を集めて本にしようと思い立つ。しかし、エイビリーンは黒人が真実を口にするようなことがあれば、この町では生きていけなくなると、取材を頑なに拒否し続けていた。同じメイドでエイビリーンの親友ミニーが不当に解雇されたことから、取材に応じることにしたのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・脚本はテイト・テイラー、製作はブランソン・グリーン、クリス・コロンバス、マイケル・バーナサン、製作総指揮はマーク・ラドクリフ、ジェフ・スコール、L・ジョーンズ・Jr.、原作はキャスリン・ストケット、撮影はスティーヴン・ゴールドブラット、編集はヒューズ・ウィンボーン、プロダクションデザインはマーク・リッカー、衣装デザインはシャレン・デイヴィス。≪キャスト≫スキーターにエマ・ストーン、エイビリーンにヴィオラ・デイヴィス、ミニーにオクタヴィア・スペンサー、ヒリーにブライス・ダラス・ハワード、シーリアにジェシカ・チャスティン、スキーターの母にアリソン・ジャネイ、他にシシー・スペイセク、シシリー・タイソン、メアリー・スティーンバージェンなど。“ヘルプ”とは、白人の家庭で育児や家事をこなす黒人のメイドのことです。今もなお残る人種差別問題ですが、今作で舞台となっている1960年代、さらにアメリカ南部は保守的で、昔からの慣わしが根強く残る地域でした。そんな人種差別であったり女性解放だったり、社会が変わろうとする流れの中、大学を卒業したばかりのスキーターは、いろいろな出来事に疑問を見出します。シリアスなテーマを扱いながらも、作品には暗い雰囲気はまったくなく、ユーモアをところどころに入れ、虐げられながらも一生懸命に前に進む、たくましく、そしてポジティブなメイドたちの姿が描かれています。アカデミー賞をはじめとする主要映画賞に作品賞としてノミネートされ、米英の両アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、放送映画批評家協会賞でミニー役のオクタヴィア・スペンサーが助演女優賞を受賞し、さらに、エイビリーン役のヴィオラ・デイヴィスも主演女優賞で多数ノミネートされ、放送映画批評家協会賞で受賞しています。同賞では、アンサンブル演技賞も受賞しています。ノミネートや受賞歴からもわかる通り、作品としてはもちろんですが、キャスト陣の素晴らしさによって、とても魅力的なドラマになっています。1番印象に残り、圧倒的な演技を魅せていたのはヴィオラ・デイヴィスです。ある辛い過去を持つエイビリーンの苦悩と、勇気を出してスキーターから頼まれたインタビューに応じる決意をする心の葛藤がスクリーンから伝わってきました。オクタヴィア・スペンサーが演じたミニーは、ちょっとコミカルなところもあり、あるとんでもないイタズラ(?)をするエピソードにはメチャ笑えました。お2人とも本当に魅力ある女優さんで、今作のまさに2本柱となっています。また、若手のエマ・ストーンや、ジェスカ・チャスティン、アリソン・ジャネイ、シシー・スペイセクらベテラン勢がしっかりと脇を固めています。これまでの出演作であまりピーンとこなかったブライス・ダラス・ハワードが今作のイジワルでヒステリックな役がまさにピッタリとハマッていました。(苦笑)予告編ではちょっとドタバタした感じの笑いの多い作品のように思いましたが、史実と照らし合わせ、じっくりといろいろな女性たちの生き方を描いた作品でとても素晴らしく、見ごたえ十分の内容になっていました。ラストシーンがとても素敵で、流れる歌も心に染み入るようでした。3月31日より全国ロードショー公開されています。「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 オフィシャルサイト
Apr 18, 2012
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レイ・ハリーハウゼンが手掛けた往年の特撮映画をリメイクした「タイタンの戦い」の続編。前作から10年後の世界を舞台に、再び神々の戦いに巻き込まれた勇者ペルセウスの活躍をさらにスケールアップしたCG映像で描かれたスペクタクル・アクション・アドベンチャーです。 “この闘い、怒迫力。 この大きさ、驚異的。”原題は、“WRATH OF THE TITANS”。≪ストーリー≫神々の王ゼウスと人間との間に生まれた勇者ペルセウス。妻を亡くし、愛する1人息子ヘレイオスと穏やかな毎日を送っていた。天上界では神々の力が弱まり、冥界に封じ込められた巨神タイタン族の覚醒が始まり、地上にも異変が起こり始め、魔物たちに人々は逃げ惑うばかりだった。タイタンの王クロノスが完全復活を遂げる時、人類は滅亡し世界は終焉を迎えてしまう。父ゼウスから協力を求められるが、息子との生活を思うペルセウスは拒絶する。しかし、ゼウスの弟で冥界の王ハデスの陰謀によりゼウスは捕らえられてしまう。愛する息子を守るため、囚われた父を救うため、アルゴスの女王アンドロメダ、ポセイドンの息子アゲノールと共に、クロノスが眠るタルトロスの牢獄を目指すだったが・・・。≪スタッフ≫監督はジョナサン・リーベスマン、製作はベイジル・イヴァニク、ポリー・ジョンセン、製作総指揮はトーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、カラム・マクドゥガル、ケヴィン・デラノイ、ルイ・ルテリエ、キャラクター創造はビヴァリー・クロス、原案はグレッグ・バーランティ、デヴィッド・レスリー・ジョンソン、ダン・マゾー、脚本はダン・マゾー、デヴィッド・レスリー・ジョンソン、撮影はベン・デイヴィス、編集はマーティン・ウォルシュ、プロダクションデザインはチャールズ・ウッド、音楽はハビエル・ナバレテ。≪キャスト≫ベルセウスにサム・ワーシントン、父ゼウスにリーアム・ニーソン、ハデスにレイフ・ファインズ、アンドロメダにロザムンド・バイク、ポセイドンにダニーヒューストン、アレスにエドガー・ラミレス、ヘパイストスにビル・ナイ、アゲノールにトビー・ケベル、他にジョン・ベル、リリー・ジェイムズ、シニード・キューザックなど。前作同様、人類、神、神々の生みの親である巨神(タイタン)の壮絶な闘いが繰り広げられ、新たなる巨神(タイタン)のキメラ、マカイ、ミノタウロス、そして王クロノスも登場します。CGやVFXなど、最新の技術を駆使したド迫力な映像は見どころがたくさんありますが、巨神たちはどこかクラシカルな感じで、怪獣映画を観ているようなワクワク感がありました。人間たちの武器ではとても太刀打ちできるはずもなく、そこでベルセウルの出番!!!今回は(今回も?)、細かいところでツッコミたくなるポイントがたくさんありました。“え? それってあり?”とか、“あら? 本当はいい人(←神)だったんだ~!”とか、“神ってこんなふうに死んじゃうんだ~”とか、“おやおや? どこかで観た技・・・”とか、心の中でそんな風にツッコミをつぶやいていたら、何だかすごく笑えてきちゃって、ベルセウスたちが必死に闘っているのに、どんどん面白くなってきちゃいました。(笑)キャストも前作から続投組のサム・ワーシントン、リーアム・ニーソン、レイフ・ファインズ、ロザムンド・バイク、ダニーヒューストンらに加え、新たにエドガー・ラミレス、ビル・ナイ、トビー・ケベルらも参加していて、個性溢れる役者陣の競演となりました。危険なアクションではスタントマンをもちろん起用しているとことと思いますが、サム・ワーシントンはまたまた体を張ったアクションをたくさん魅せてくれています。「ターミネーター4」や「アバター」、普段の姿などから、短髪のイメージが強く、長めの髪だとちょっと違和感がありますが、すぐに慣れて観ることができました。(苦笑)サム・ワーシントンは、クロエ・グレース・モレッツ、ジェフリー・ディーン・モーガン、ジェスカ・チャスティンらと共演しているサスペンス「キリング・フィールズ 失踪地帯」が4月14日から東京で公開(全国順次公開予定)されています。さらに、キーラ・ナイトレイ、エヴァ・メンデス共演の「恋と愛の測り方」が5月12日に、エリザベス・バンクス共演の「崖っぷちの男」が7月7日に公開予定になっています。兄弟の神に扮したリーアム・ニーソンとレイフ・ファインズの共演シーンが前作より増え、もともと親しいお2人は、撮影の間、とても有意義に楽しく過ごされたそうです!リーアム・ニーソンは大好きな俳優さんですが、やっぱり“渋カッコイイ”ですね~。背も高くてルックス的にも素敵ですが、声もとっても魅力的で大好きです。(完全贔屓!)今回、“クワイ=ガン・ジン”(「スター・ウォーズ」)ばりの“技”を披露しています!ほぼ紅一点のロザムンド・バイクは、闘いの指揮を執り、自ら戦う勇ましい女王でほとんどラブロマンスっぽい展開はなく、ビックリ顔ばかり印象に残りました。(笑)試写会は2D版での上映でしたが、迫力ある映像を十分に楽しむことができました!エンディングの雰囲気では、3作目の製作もほぼ狙っている感じが・・・。(苦笑)冒頭で前作についてほんの少しだけですが語られています。ストーリーの流れ、前作からの登場キャラクターの関係性もありますが、今作から観ても話はわかりやすく、シンプルに楽しめると思います。4月21日より、3D版&2D版で全国ロードショー公開されます。「タイタンの逆襲」 オフィシャルサイト
Apr 17, 2012
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東西冷戦下、イギリス諜報部のベテランの老スパイが2重スパイ探しを依頼され、緊迫した頭脳戦を繰り広げる男たちの姿をスリリングに描いたサスペンスです。 “一度目、あなたを欺く。 二度目、真実が見える。”原題は、“TINKER TAILOR SOLDIER SPY”。≪ストーリー≫イギリスのMI6とソ連のKGBが熾烈な情報戦を繰り広げていた東西冷戦時代。英国諜報部“サーカス”のリーダー、コントロールは、長年組織に潜んでいる、ソ連の二重スパイ“もぐら”の情報を掴み、独断で実行した作戦が失敗してしまう。責任をとってコントロールはサーカスを去ることになり、右腕だった老スパイのスマイリーもともに引退する。ある日、政府から“もぐら”探せという極秘の指令がスマリリーに下る。ターゲットは、元同僚の“ティンカー”“テイラー”“ソルジャー”“プアマン”というコードネームを持つ4人のサーカスの組織幹部だった。信頼を置くかつての部下ピーターらと組み、調査を始めるスマイリーだったが・・・。≪スタッフ≫監督はトーマス・アルフレッドソン、製作はティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ロビン・スロヴォ、製作総指揮はジョン・ル・カレ、ピーター・モーガン、ダクラス・アーバン・スキー、デブラ・ヘイワード、ライザ・チェイシン、オリヴィエ・クールソン、ロン・ハルバーン、脚本はブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン、撮影はホイテ・ヴァン・ホイテマ、編集はディノ・ヨンサーテル、プロダクションデザインはマリア・ジャーコヴィク、衣装デザインはジャクリーン・デュラン、音楽はアルベルト・イグレシアス。≪キャスト≫スマイリーにゲイリー・オールドマン、コントロールにジョン・ハート、コリン・ファース、トム・ハーディ、トビー・ジョーンズ、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチ、キアラン・ハインズ、キャシー・バーク、デヴィッド・デンシック、スティーヴン・グレアム、サイモン・マクバーニー、スヴェトラーナ・コドチェンコワ、ジョン・ル・カレなど。ほとんど予備知識のないまま観たこともあり、久々に難解なストーリーでした。展開は決して早くなく、どちらかと言えばゆっくりな感じで進むのですが、群像劇のように登場人物も多く、人間関係も複雑でわかり辛く・・・。さらに、過去の回想シーンがところどころに少しずつ組み込まれていて、やっと何となく掴め始めたのが、ストーリーの中盤あたりでした。(遅っ!)スパイ映画と言っても、最近流行りのド派手なスタントやカーアクションや、奇想天外な武器を使うとか、大げさな銃撃戦や爆破があるわけじゃありません。また登場するスパイたちはとても地味で、一般の人と何ら変わりはなく、そうじゃなきゃ、本当のスパイ行為は成り立たないですよね。(苦笑)舞台となっているのは1974年で、セピアカラーのような映像になっていて、建物や車などの街の風景はもちろん、ファッションから小物に至るまで、こと細かに当時の様子を再現させているところにこだわりを感じました。今年のアカデミー賞(アメリカ)で大きな話題になった1つでもありますが、ゲイリー・オールドマンが、初ノミネート(主演男優賞)されたことです。イギリスのアカデミー賞では、「ブリック・アップ」(1987年)で主演男優賞に初ノミネートされ、またリュック・ベッソンがプロデュースし、ゲイリー・オールドマンが初監督した「ニル・バイ・マウス」(1997年)で見事、脚本賞を受賞しています。もちろん、「裏切りのサーカス」で主演男優賞にノミネートされていました。「JFK」や「レオン」をはじめ、役柄から悪役のイメージが強い役者さんですが、最近では「ハリー・ポッター」シリーズや新「バットマン」シリーズなどにも出演し、ファンタジーやSF作品で“いい人”役にも扮していて、ますます魅力が広がっています。今作では、実年齢(現在54才)より年老いたベテラン老スパイに扮していますが、とにかく渋さが光っていて、セリフのないシーンでも圧倒的な存在感がありました。また共演キャストもコリン・ファース、ジョン・ハート、マーク・ストロング、トビー・ジョーンズ、デヴィッド・デンシックなどベテラン演技派陣に加え、トム・ハーディ、ベネディクト・カンバーバッチら若手俳優も好演しています。それにしても、またまたトム・ハーディが別人のようで最初わかりませんでした。先日、試写会で観た「Black&White/ブラック&ホワイト」でもそうですが、トム・ハーディは髪型だけでこんなにもイメージが違って見えるのが不思議~!(苦笑)原作は“スマイリー3部作”と呼ばれ、今作で描かれた“ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ”、さらに“スクールボーイ閣下”“スマイリーと仲間たち”と続くので、もしかすると映画でもシリーズ化される可能性もあるかも知れませんね。前述の通り、やや難解なストーリー展開ですが、キャッチ・コピーにあるように、1度観た時は欺かれ(惑わされ?)、2度目で見えてくる作品なのかも・・・。4月21日より全国ロードショー公開されます。 (R15+指定)「裏切りのサーカス」 オフィシャルサイト
Apr 11, 2012
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闇稼業に手を染めた、修理工とカースタントマンを掛け持ちする孤独なドライバーが、愛する女性のため非道な裏組織に戦いを挑む、スタイリッシュなクライム・アクションです。 “失踪する純愛 ―― ”原題はそのまま、“DRIVE”。≪ストーリー≫自動車修理工場で働く孤独で寡黙な男“ドライバー”。卓越したドライビング・テクニックを持ち、映画のカースタントマンとしても活躍し、その一方、夜は強盗の逃走を手助けするという闇の仕事も請け負っていた。ある日、アパートのエレベーターで、同じフロアーで暮らすアイリーンと出会う。夫スタンダードは服役中で、アイリーンは幼い息子ベニチオと2人で暮らしていた。一目で恋に落ち、次第に距離を縮めていく2人だったが、ほどなくスタンダードが出所する。しかし、スタンダードは服役中に多額の借金を背負い、強盗を強要される。アイリーンとベニチオのために、“ドライバー”は強盗計画を手伝うことに・・・。≪スタッフ≫監督はニコラス・ウィンディング・レフン、製作はマーク・ブラット、アダム・シーゲル、ジジ・ブリッツカー、ミシェル・リトヴァグ、ジョン・バレルモ、製作総指揮はデヴィッド・ランカスター、ゲイリー・マイケル・ウォルターズ、ビル・リシャック、リンダ・マクドナフ、ジェフリー・ストット、ピーター・シュレッセル、原作はジェイムズ・サリス、脚本はホセイン・アミニ、撮影はニュードン・トーマス・サイジェル、編集はマット・ニューマン、プロダクションデザインはベス・マイクル、衣装デザインはエリン・ベナッチ、音楽はクリフ・マルティネス。≪キャスト≫ドライバーにライアン・ゴズリング、アイリーンにキャリー・マリガン、スタンダードにオスカー・アイザック、他にブライアン・クランストン、アルバート・ブルックス、クリスティナ・ヘンドリック、ロン・パールマンなど。昨年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドールにノミネートされ、デンマーク出身のニコラス・ウィンディング・レフン監督が、見事、監督賞を受賞しています。また悪役で出演しているアルバート・ブルックスが全米批評家協会賞、NY批評家協会賞で助演男優賞を受賞を、放送映画批評家協会賞ではアクション映画賞を受賞しています。同じ名前無きクールな“ドライバー”が主人公の「ザ・ドライバー」を思い出しました。ウォーター・ヒル監督による1978年の作品で、今作と同様、ライアン・オニールが犯罪者の逃亡を助ける、寡黙でクールな“ドライバー”役に扮していました。舞台も同じロサンゼルスで、独特な光が射す夜のシーンがオーバーラップしました。先週観に行ってきたばかりの「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」に続いてライアン・ゴズリング主演作で、アメリカで高評価だったので楽しみにしていました!予告編やオフィシャルサイトでも流れていた音楽(サウンド)も気になっていた作品です。まず、冒頭で強盗を逃がすカーアクションが繰り広げられ、一気に惹き込まれました。いわゆる“掴みはOK”という感じで、王道的な始まりがベタでいいと思います。その後も、もっとガンガンに“ドライバー”の闇の仕事の部分が続くのかと思いきや、表向きの仕事(修理工&カースタントマン)やアイリーンとの出会いなどが描かれ、その穏やかな時間は、終盤のハードな展開への前章だったと後で気付かされました。R15+指定になっていることからもわかる通り、かなり残忍なシーンがあって、頑張って観ていましたが、思わず目を逸らしてしまったところも・・・。“ドライバー”は常に寡黙でアウトローな雰囲気ですが、アイリーンと息子ベニチオとのひと時の心の休息では、優しい瞳と微笑みを魅せ、昼と夜と別の仕事を持つように、愛する人を想う優しさと犯罪に手を染めるダークさという別の心も共存しています。また、“ドライバー”もアイリーンも無駄な会話(←台詞)がありませんでしたが、少ない言葉のやりとりや表情から、十分に伝わってくるのを感じました。ライアン・ゴズリングは今まで演じた役から、かなりイメージチェンジしています。前述の「スーパー・チューズデー」の終盤でも見せている“ワル”なイメージが、今作ではさらに超クールな上に、極悪非道な裏組織に負けないくらい猛反撃に・・・。どう見ても(?)、いい人にしか見えない穏やかな雰囲気のライアン・ゴズリングが血を顔に浴びて、狂気的な形相になるシーンが目に焼きついてしまいました。ラブコメ系作品でも淡々とした雰囲気で、いい味を出しているライアンですが、今後の出演予定作はクライム(犯罪)系が続いているのは単なる偶然でしょうか。まだ31歳のライアン。 注目されている若手俳優だけにこれからも期待大です。キャリー・マリガンの出演も楽しみにしていたのですが、ちょっと今作の役柄とご本人が持つキュートなキャラクターにギャップがあったように感じました。若いママという設定で、キャリーの実年齢と同じくらいになっていますが童顔でピュアなイメージのキャリーには、犯罪者の夫を持つ妻っていうところも、また中東系(かな?)の夫っていうのも何となく違和感を持ってしまいました。エンジン音のようなビートを効かせたサウンドとやや古めかしい曲が流れる中、スタイリッシュで独特な雰囲気を漂わせながら、バイオレンスと愛が交錯し・・・。3月31日より全国ロードショー公開されています。 (R15+指定)「ドライヴ」 オフィシャルサイト
Apr 9, 2012
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民主党の大統領予備選を舞台に、高い理想と野心を持つ有力候補の選挙スタッフの若者がライバル候補陣営との間で起きる政治の現実、裏切りを描いたサスペンス・ドラマです。 “日本の政治家に問う。 この映画は是か非か!”原題は、“THE IDES OF MSARCH”。≪ストーリー≫ペンシルベニア州知事として確固たる実績、清廉潔白なイメージとルックスで有権者の心を掴み、民主党予備選の最有力候補に躍り出たマイク・モリス。天下分け目のオハイオ州予備選を目前に、モリス陣営は緊張と熱気に包まれていた。そんなモリスの選挙キャンペーンをベテラン参謀のポール・ザラと共に支えるのは、30歳ながら敏腕ぶりを発揮する若き広報官のスティーヴン・マイヤーズ。スティーヴン自身、モリスが熱く語る政治論、目指す理想に心酔する1人だった。スタッフのモリーと親しくなり、束の間の安らぎを得るスティーヴンだったが、ライバル陣営の選挙参謀トム・ダフィーから巧みな引き抜き工作を仕掛けられる・・・。≪スタッフ≫監督はジョージ・クルーニー、製作はグラント・ヘスロヴ、ジョージ・クルーニー、ブライアン・オリヴァー、製作総指揮はレオナルド・ディカプリオ、スティーヴン・ぺヴナー、ナイジェル・シンクレア、ガイ・イースト、トッド・トンプソン、ニーナ・ウォラースキー、ジェニファー・キローラン、バーガラ・A・ホール、原作はボー・ウィリモン、脚本はジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロヴ、ボー・ウィリモン、撮影はフェドン・パパマイケル、プロダクションデザインはシャロン・シーモア、衣装デザインはルイーズ・フログリー、編集はスティーヴン・ミリオン、音楽はアレクサンドル・デスプラ、音楽監修はリンダ・コーエン。≪キャスト≫スティーヴン・マイヤーズにライアン・ゴズリング、マイク・モリスにジョージ・クルーニー、ポール・ザラにフィリップ・シーモア・ホフマン、トム・ダフィーにポール・ジアマッティ、モリーにエヴァン・レイチェル・ウッド、他にジェフリー・ライト、マリサ・トメイ、マックス・ミンゲラ、ジェニファー・イーリー、グレゴリー・イッツェン、マイケル・マンテルなど。原題の“THE IDES OF MSARCH”は、ジュリアス・シーザーことカエサルが暗殺されたローマ暦の3月15日を意味し、劇中のスーパー・チューズデーが3月15日になっています。原作にした戯曲“Farragut North”をジョージ・クルーニーがあえて変更し、シェイクスピア劇にも通じるようなタイトルに決めたそうです。共同脚本も務めている原作者のボー・ウィリモンは、実際に2004年の民主党予備選で有力候補ハワード・ディーンのキャンペーンスタッフを務めていたそうです。あくまでも今作に登場する人物は架空ですが、実際に会った人たちをモデルに創作し、選挙中の法律違反、不正行為、裏取引、権力闘争などは、実際に起きたことだとか・・・。日本の首相選出とアメリカの大統領選挙では、そのプロセスは大きな違いがあります。大統領選を描いた映画やTVドラマも多く、また実際の予備選のニュースなどを見て、華やかなキャンペーンや、ライバルに対して批判中傷するCM制作、直接討論など、表に見えるだけでもその競争模様はすごいものがあり、ましてやその舞台裏では想像をはるかに超える策略によって“激戦”が行われていることは明らかです。ジョージ・クルーニーが原作戯曲に惹かれ、監督、製作(出演も)を務めるだけじゃなく、脚本にも加わった理由が、作品を観ていてすごく伝わってくるようでした。きっと、長年の相棒グラント・ヘスロヴや原作者のボー・ウィリモンと3人で、こうしようああしようと、熱いディスカッションが重ねられたのではと・・・。脚本や演出の素晴らしさに加え、実力派俳優陣のパフォーマンスに圧倒されました!何と言っても2面性のあるスティーヴンを演じたライアン・ゴズリングが素晴らしく、優秀かつ真面目で誠実な広報官から、徐々に変貌していく姿が怖いほどリアルでした。現在公開中の話題作 「ドライヴ」 でも2面性のある役に扮し演技が高く評価されていて、かなりハードな内容みたいですが、ぜひ観に行きたいと思っています。ジョージ・クルーニーは思っていたより出演シーンは多くありませんでしたが、要所要所でグッと惹きつけられる姿をじっくりと魅せてくれています。現実にも大統領選に出馬して欲しいという声も少なからず挙がっているくらい、プライベートでも社会的な影響力を持ち、人道支援活動をしているジョージさん。先月中旬、人権問題への抗議のためワシントンのスーダン大使館前でデモに参加し、ジャーナリストのお父さんと一緒に逮捕されるというニュースが伝えられました。内容は違えど、今作で討論会や選挙の集会で熱弁する姿に説得力を感じました。クールでカッコ良過ぎる役やコミカルな役ももちろん素敵ですが、今作で演じたような見事なダークへの変身ぶりを観ていると、ものすごい“ワル”役も演じられるのではと・・・。そしてフィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティ、ジェフリー・ライト、マリサ・トメイは文句なしのキャスティングで、1シーン1シーンが渋いのなんのって。役作りのためなのか、ポール・ジアマッティはフィリップ・シーモア・ホフマンに負けないくらいの恰幅の良さになっていてちょっとビックリでした!(苦笑)エヴァン・レイチェル・ウッドは好きな若手女優さんの1人で、今年25歳になりますが、すっかり大人っぽくなっていて、20歳のモリー役にはちょっとだけ違和感がありました。「24」(シーズン4~ファイナル)でローガン大統領に扮したグレゴリー・イッツェンがモリーの父親役で登場していたのも嬉しかったです。ジョージさんの監督作品の中で、「グッドナイト&グッドラック」の次に好きになりました!ゴールデン・グローブ賞(ドラマ部門)の男優賞、放送映画批評家協会賞の主演男優賞を受賞し、米英アカデミー賞をはじめ、数々の映画賞にノミネートされた 「ファミリー・ツリー」 が5月18日に日本で公開されるので、こちらもメチャクチャ楽しみ&期待しています!今作は大統領予備選が描かれていますが、難しい政治映画という感じではなく、予備選に関わるさまざまな人たちの野望、変貌を描いた人間ドラマであり、実話に限りなく近い、見ごたえたっぷりのサスペンス作品だと思います!3月31日より全国ロードショー公開されています。「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」 オフィシャルサイト
Apr 4, 2012
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イギリスのメジャー映画雑誌“Total Film”が、“映画史に残る演技ベスト200”(The 200 Greatest Movie Performances of All Time)を発表しました。(注:ランキングは、1人の俳優について1作品のみが対象となっています。)第1位に選ばれたのは、精神病院を舞台に人間の自由と尊厳を描き、アカデミー賞で作品賞をはじめ、主要5部門を受賞した「カッコーの巣の上で」で主人公マクマーフィに扮したジャック・ニコルソンです!ジャック・ニコルソンは、今作で初のアカデミー賞主演男優賞に輝いています。新作から旧作まで幅広い作品から選ばれていて、今年のアカデミー賞で主演男優賞を受賞した「アーティスト」のジャン・デュジャルダンも148位に選ばれています。日本人俳優では、48位に「東京物語」の原節子さん、72位に「用心棒」の三船敏郎さん、130位に「生きる」の志村喬さんがランクインしています。ベスト50までは次の通りとなっています。 1.ジャック・ニコルソン 「カッコーの巣の上で」 2.ロバート・デ・ニーロ 「レイジング・ブル」 3.ダニエル・デイ=ルイス 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 4.アル・パチーノ 「ゴッドファーザーPARTII」 5.エミリー・ワトソン 「奇跡の海」 6.マーロン・ブランド 「波止場」 7.デンゼル・ワシントン 「マルコムX」 8.ジェーン・フォンダ 「コールガール」 9.ポール・ニューマン 「ハスラー」10.リーアム・ニーソン 「シンドラーのリスト」11.メリル・ストリープ 「ソフィーの選択」12.ジーン・ハックマン 「カンバセーション…盗聴…」13.マイケル・ケイン 「狙撃者」14.ジェームズ・スチュワート 「めまい」15.トム・クルーズ 「マグノリア」16.ジョディ・フォスター 「告発の行方」17.シルベスター・スタローン 「ロッキー」18.ヒラリー・スワンク 「ボーイズ・ドント・クライ」19.ピーター・オトゥール 「アラビアのロレンス」20.ベティ・デイビス 「イヴの総て」21.ケイト・ウィンスレット 「エターナル・サンシャイン」22.ジャック・レモン 「アパートの鍵貸します」23.ヒース・レジャー 「ダークナイト」24.ダスティン・ホフマン 「卒業」25.ショーン・ペン 「カリートの道」26.リブ・ウルマン 「仮面 ペルソナ」27.ダイアン・キートン 「アニー・ホール」28.ゲイリー・オールドマン 「The Firm」(日本未公開)29.アンソニー・パーキンス 「サイコ」30.ミッキー・ローク 「レスラー」31.マリア・ファルコネッティ 「裁かるゝジャンヌ」32.スティーブ・マーティン 「2つの頭脳を持つ男」33.グロリア・スワンソン 「サンセット大通り」34.デビッド・シューリス 「ネイキッド 快楽に満ちた苦痛」35.ジェニファー・ローレンス 「ウィンターズ・ボーン」36.バート・ランカスター 「成功の甘き香り」37.ロバート・デュバル 「地獄の黙示録」38.ラッセル・クロウ 「グラディエーター」39.シシー・スペイセク 「キャリー」40.ピーター・フィンチ 「ネットワーク」41.ジョー・ペシ 「グッドフェローズ」42.マイケル・ファスベンダー 「SHAME シェイム」43.クラウス・キンスキー 「アギーレ・神の怒り」44.ケビン・スペイシー 「ユージュアル・サスペクツ」45.ジョージ・クルーニー 「ファミリー・ツリー」46.ジョン・ウェイン 「捜索者」47.マルコム・マクダウェル 「時計じかけのオレンジ」48.原節子 「東京物語」49.レイ・ウィンストン 「ニル・バイ・マウス」50.ジャン=ポール・ベルモンド 「勝手にしやがれ」51位~200位までは、下記オフィシャルサイトを参照願います!Tatal Film オフィシャルサイト “映画史に残る演技ベスト200” (英語)
Apr 3, 2012
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1920~30年代のハリウッド映画黄金期を舞台に、白黒&サイレントによって描かれ、フランス人監督、フランス人俳優主演、そしてフランスで製作されたロマンティック作品です。 “温かい涙、溢れ出す愛。 この感動に世界が喝采 ――― ”原題は、“THE ARTIST”。≪ストーリー≫1927年、ハリウッド。サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティンは、女優の卵ペピーと出会い、ジョージの主演作にエキストラ出演することになったペピーに優しくアドバイスをおくる。そんな中、時代はセリフのあるトーキー映画へと大きく変わろうとしていた。しかしジョージはトーキー映画を否定し、サイレント映画に固執したことから、瞬く間に人気を失い、スターの座から滑り落ちていった。一方、ペピーは時代の波に乗ってスターの階段を駆け上っていくのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・脚本はミシェル・アザナヴィシウス、製作はトマ・ラングマン、製作総指揮はダニエル・ドゥリューム、アントワーヌ・ドゥ・カゾット、リチャード・ミドルトン、エマニュエル・モンタマ、撮影はギョーム・シフマン、編集はミシェル・アザナヴィシウス、アン=ソフィー・ビオン、プロダクションデザインはローレンス・ベネット、衣装デザインはマーク・ブリッジス、音楽はルドビック・ブールス。≪キャスト≫ジョージ・ヴァレンティンにジャン・デュジャルダン、ペピーにベレニス・ベジョ、他にジョン・グッドマン、ジェームズ・クロムウェル、マルコム・マクダウェル、ペネロープ・アン・ミラー、ミッシー・パイル、ベス・グラント、ジョエル・マーレイなど。 “白黒&サイレントで描き上げる、甘く切ない、感動の愛の物語 ――― ” “映画が夢だった頃、人生はちゃんと薔薇色だった ――― 。 とめどなく溢れ出る想いが、あなたの心をふるわせる、感動の愛の物語。”ご存知の通り、アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、監督賞、作曲賞、衣装デザイン賞と主要5部門を最多受賞し、ゴールデン・グローブ賞では作品賞(コメディ/ミュージカル部門)、男優賞(同部門)、音楽賞を、イギリスのアカデミー賞では作品賞、主演男優賞、監督賞、作曲賞、オリジナル脚本賞、撮影賞、衣装デザイン賞を受賞し、他にもいろいろな映画賞・映画祭などで、数えきれないほどノミネートされ、そして受賞をしています。カンヌ国際映画祭でジャン・デュジャルダンが男優賞を受賞したニュースが流れると同時に、パルム・ドール(最高賞)ならぬ、パルム・ドッグ賞を受賞したアギーくんも大きく報道されました!さらに、アギーくんは、新たに設立された、映画やTVドラマで名演技を披露した犬に贈られるゴールデン・カラー賞の栄えある第1回目の受賞犬にも選ばれました!そんな話題中の話題作でもあり、予告編もとても素敵で、内容にももちろん大期待していました!またサイレント映画をスクリーンで観るのも初めてだったので、とても楽しみにしていました。ストーリーはいたってシンプルでわかりやすく、ところどころセリフは文字になっていて、サイレントだけにキャストの演技、そして表情、さらに音楽がすべてを表わしていました。映画の中で描かれている映画たちもすごく魅力的で、タイムマシーンで飛んできたように、当時の映画の世界に惹き込まれていきました。主演のジャン・デュジャルダンは、他の出演作を観たことがなく、予告編で観た時は、いかにも往年のハリウッド映画スターっていう雰囲気ですごくインパクトがありました。そして、アカデミー賞授賞式のレッドカーペットや受賞スピーチの姿を観た時には、失礼ながら、予告編の印象よりも若くて、笑顔の素敵なハンサムな人だなあと・・・。(笑)慣れない英語で一生懸命インタビューに答える姿や、作品賞の受賞ステージでは、スタッフの方が連れてきたアギーくんを抱いて、最後までずっと一緒にいたりと、素の人柄の良さを感じ、ルックスの魅力以上に人間的に素晴らしい方だと思いました。お得意のコミカルな場面はもちろんですが、シリアスなシーンもとっても素敵で、優しさ、悲しみ、失望、喜び、怒り、驚きなど、豊かな表現力が溢れ出ていました。また、ダンスシーン、特にタップダンスがすごく上手くて本当に驚きました。ミシェル・アザナヴィシウス監督の奥さまでもある、相手役のベレニス・ベジョもエキストラから脇役、そしてスターダムへと登っていきながら輝きを増すペピーを、白黒映像の中でも、さまざまな色を感じさせるような華やかさでとても魅力的でした。ジャン・デュジャルダン同様、ダンスが本当に上手くて、ジョージへの秘めた想いや、コミカルなシーンも、オーバーな演技じゃなく、とってもキュートに演じています。アメリカからキャスティングされた、ジョン・グッドマン、ジェームズ・クロムウェル、ちょっとだけの出番だったマルコム・マクダウェルという、渋いベテラン勢が脇を固め、ジャン・デュジャルダンとベレニス・ベジョを引き立て作品のクォリティを上げています。最後に、アギーくんのジョージに対する献身的な姿、笑わせてくれるシーンもバッチリで、作品の成功に大いに貢献、いえ、アギーくん無しにはこれだけ評価されなかったかも!!今回は、急遽、配給会社のGAGAさんが企画した“愛犬家試写会”に参加して来ました!つまり、愛犬と一緒に映画を観るという、作品にちなんだユニークな試写会です。場所は代官山にある“ リストランテASO ”。愛犬を同伴している人は10数人いて、試写会の前にイベントが開かれました。司会にフジTVの佐野瑞樹アナウンサーが登場したのでビックリしました。(笑)ゲストは 国際セラピードッグ協会 の代表をされている大木トオル氏とセラピー犬のジャックくん、さらに、ものまねタレントでブレイク中の福田彩乃さんが、綾瀬はるかさん、吉高由里子さん、ローラさんと、それぞれ違う犬を連れて順番に着替えて登場し、そして1番会場を沸かせたのが、最後に犬のかぶりもので登場して犬の鳴き声をすると、会場内の1匹の犬が異常に吠えまくり出し、彩乃さんとその犬との鳴き声の会話がかなり続いて、みんな大笑いでした~!(爆笑)上映中はどの犬もほとんど吠えることもなく、時折クーンと鳴く声がしたくらいでした。そうそう、ちょうどすぐ前の席にポメラニアンを抱っこしていた方が座っていて、もちろん暗くして上映されましたが、時々目が合っているような気が・・・。(笑)ちょっと残念だったのは、レストランが会場だったのでスクリーン写りがあまり良くなく、また、天井の小さなシャンデリアの影がスクリーンに映ってしまっていたり、上映途中で、たぶん犬たちの様子を撮影するためにだと思いますが、うっすらと明かりが点けられたりと、今回は特別な環境での試写会だったので、そんなこんなは仕方がないですね。(苦笑)劇場公開されたら、またじっくりと観てみたいと思っています! (=^ ^=) ♪4月7日より全国ロードショー公開されます。「アーティスト」 オフィシャルサイト
Apr 2, 2012
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偶然出会った1人の女性をめぐって、CIAの凄腕トップエージェントの2人が、前代未聞の恋の全面戦争を巻き起こすアクション・ラブコメディ作品です。 “史上最大の<職権乱用>”原題は、“THIS MEANS WAR”。≪ストーリー≫ある日、CIAの凄腕コンビFDRとタックは、闇商人の取引現場を抑える極秘任務でターゲットを逃がしてしまい、謹慎処分として退屈な内勤を命じられる。暇を持て余したタックは、恋人紹介サイトで知り合ったローレンとデートをすることに。一方、プレイボーイのFDRはレンタルビデオ店でナンパして声を掛けた女性は、これまでと違い思い通りにならず夢中になってしまうが、その女性はローレンだった。紳士的なタックとロマンチストなFDRからアプローチされ、ローレンの心は揺れ動き、同時に付き合ってしまうが、FDRとタックは互いの恋人がローレンだと知ってしまう。2人がCIAだと知らないローレンを射止めようと、“重要任務”と偽って精鋭チームを招集し、FDRとタックは、史上最大の恋の戦争を始めるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はマックG、製作はロバート・シモンズ、ジェームズ・ラシター、ウィル・スミス、サイモン・キンバーグ、製作総指揮はマイケル・グリーン、ジェフ・クワティネッツ、ブレント・オコナー、脚本はディモシー・ダウリング、サイモン・キンバーグ、プロダクションデザインは、衣装デザインは、音楽はクリストフ・ベック。≪キャスト≫FDRにクリス・パイン、タックにトム・ハーディ、ローレンにリース・ウィザースプーン、他にティル・シュワイガー、チェルシー・ハンドラー、アビゲイル・スペンサー、アンジェラ・バセット、ローズマリー・ハリスなど。リース・ウィザースプーンが出演していると聞いただけで、何となくイメージが・・・。主人公2人が“CIAエージェント”なので、アクションもたくさん入っていますが、典型的なエンターテイメント娯楽作で、いい意味で気軽に観ることができます!なにせ盗聴器や麻酔銃を使ったり、追跡するために無人偵察機追跡を使ったりと、彼女をゲットするために、CIAのハイテク兵器をガンガン利用しちゃっていて、本物のCIAの人が観たら、いくら映画でもバカにするなと怒られそうです。(笑)予告編を観た時に、“あれ? トム・ハーディってこんなんだった?”と思っていて、髪型もすっかり変わって、「インセプション」の時とはイメージが全然違っちゃいました。何となく、こじんまりとしてしまったケヴィン・コスナーっていう感じで・・・。(笑)こじんまり・・・と言っても、プロフィールによると178cmはあるんですよね。相棒かつライバル役のクリス・パインが185cmだから小柄に見えちゃいました。クリス・パインもシリアスは一切なしで、軽く楽しんで演じている感じでした。2人が奪い合う相手がリース・ウィザースプーンっていうのもちょっと残念!(苦笑)ストーリーもわかりやすく、展開も読みやすく、いたって目新しくはありません。「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのマックG監督っていうのが売りなので、かなりお金をかけた(であろう)、ド派手なアクションもあちこちに入っています。セクシャルなシーンもちょっとだけありで、シモネタはかなりキツイです!(笑)原題が“THIS MEANS WAR”で、どうしてこういう邦題になったのかも、本編を観た後でも、全然意味がわかりませんでした。“白黒、ハッキリさせようじゃないか!!”・・・っていうことでしょうか???ということで、かなりツッコミたくなるポイントがた~くさんある作品ですが、前述した通り、気軽に楽しめる作品になっているので、デート向きでしょうか?(笑)4月20日より全国ロードショー公開されます。「Black&White/ブラック&ホワイト」 オフィシャルサイト
Mar 23, 2012
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“鉄の女”と呼ばれたイギリス初の女性首相マーガレット・サッチャーの人生を追いながら、知られざる素顔や家族との関わりを描いたヒューマン・ドラマです。 “世界を変えたのは、 妻であり、母であり、 ひとりの女性だった。 英国史上初の女性首相の栄光と挫折、 そして最愛の夫との感動の物語。”原題は、“THE IRON LADY”。≪ストーリー≫孤独な晩年を送る86歳のマーガレット・サッチャー。すでに他界した夫デニスの幻想を相手にしてしまうこともあった。市長も務めた父の影響で、政治家を志すようになったマーガレットは、やがて下院議員選挙に立候補するが、あえなく落選してします。失意のマーガレットを実業家のデニス・サッチャーが優しく励まし、やがて2人は結婚し、子どもにも恵まれ、幸せな家庭を築いていった。しかし、政治への意欲を失わないマーガレットは、ついに下院議員への当選を果たす。男性が支配してきた世界に飛び込み、様々な困難に強靱な意志で立ち向かい、着々と政界での地位を高めていくのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はフィリダ・ロイド、製作はダミアン・ジョーンズ、製作総指揮はフランソワ・イボエルネル、キャメロン・マクラッケン、テッサ・ロス、アダム・クーリック、脚本はアビ・モーガン、撮影はエリオット・デイヴィス、プロダクションデザインはサイモン・エリオット、衣装デザインはコンソラータ・ボイル、編集はジャスティン・ライト、音楽はトーマス・ニューマン。≪キャスト≫マーガレット・サッチャーにメリル・ストリープ、夫デニスにジム・ブロードベント、若き日のマーガレットにアレクサンドラ・ローチ、若き日のデニスにハリー・ロイド、他にオリヴィア・コールマン、ロジャー・アラム、スーザン・ブラウン、ニコラス・ファレル、イアン・グレン、リチャード・E・グラント、アンソニー・ヘッド、マイケル・マロニー、ピップ・トレンス、ジュリアン・ワダム、アンガス・ライトなど。アメリカとイギリスの両アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞をはじめ、数々の映画賞にノミネートされ、主演女優賞を総なめしたメリル・ストリープ。また、アメリカのアカデミー賞ではメイクアップ賞、イギリスのアカデミー賞でもメイクアップ&ヘアー賞を受賞していて、ますます楽しみにしていました。今作で描かれているのは、サッチャー首相の半生という伝記ドラマの部分より、1人の女性が政界を目指そうとした理由、そして妻として母としての苦悩や、“鉄の女”と呼ばれるほど、厳しく毅然とした態度で首相を務めたことなどを、過去を回想しながら、サッチャー首相の人となりを描いた作品になっています。イギリス初の女性首相を描いたのは、母国ブリストル出身のフィリダ・ロイド監督で、メリル・ストリープ主演のミュージカル「マンマ・ミーア」で映画監督デビューしました。舞台演出家として長年活躍していることもあり、斬新な構図で描いたシーンがあったり、セットや衣装などの配色が素敵なシーンも多々あり、また同じ女性として優しい視点でサッチャー首相の認知症による行いや言動などを表現しているように感じました。受賞に相応しく、引退後の老いたマーガレット・サッチャーのメイクアップは素晴らしく、最初の方では、本当にメリル・ストリープが演じているのかと目を疑うほどでした。とは言え、メイクアップだけではとても“あそこまでの演技”はできません。やはりメリル・ストリープの徹底したキャラクター作りと経験値、演技力が光り、最初から最後まで、メリル・ストリープが描き出す魅力的なスクリーンの世界に、吸い込まれるように観てしまいました。デニス役の名優ジム・ブロードベントをはじめ、若き日のデニスとマーガレットに扮したハリー・ロイトとアレクサンドラ・ローチ、娘のキャロル役のオリヴィア・コールマン、さらにサッチャーを取り巻くキャラクターに扮した俳優陣もとても良かったです。ジム・ブロードベント以外は、あまりメジャーなキャスティングにしなかったことで、実話のリアリティさの部分をより感じさせてくれたように思います。メリル・ストリープの演技をたっぷり堪能できるだけでもお薦めの作品です!3月16日より全国ロードショー公開されています。「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 オフィシャルサイト
Mar 21, 2012
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当時、助監督だったコリン・クラークが、マリリン・モンローの映画撮影の舞台裏を綴った、2冊の回顧録本を基に、マリリン・モンローの実像と儚いロマンスを描いた作品です。 “メイクを落として、 ヒールを脱いで、 それから ―― 秘密の恋におちた。”原題は、“MY WEEK WITH MARILYN”。≪ストーリー≫1956年、ハリウッドのスーパースターとなっていたマリリン・モンローは、単なるセックス・シンボルから演技派への脱皮を図るべく、名優ローレンス・オリヴィエが監督・共演する新作映画「王子と踊り子」の撮影のため、主演イギリスへと渡る。しかし、マリリンの演技法を受け入れないオリヴィエの指導にプレッシャーを感じ、何時間も撮影に遅刻をしたり、セリフを間違えたり、撮影はなかなか進まなかった。そんな時、駆け出しの第3助監督コリン・クラークは、不安定な精神状態だったマリリンの見張り役をオリヴィエから命じられる。撮影の不安や寂しさを打ち明けるマリリンに、心優しいコリンは正直に答え、マリリンは若いコリンのことを信頼し、心の支えにするのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はサイモン・カーティス、製作はデヴィッド・パーフィット、ハーヴェイ・ワインスタイン、製作総指揮はジェイミー・ローレンス、サイモン・カーティス、イヴァン・マクタガード、クリスティーン・ランガン、ボブ・ワインスタイン、ケリー・カーマイケル、脚本はエイドリアン・ホッジス、撮影はベン・スミサード、編集はアダム・レヒト、プロダクションデザインはドナル・ウッズ、衣装デザインはジル・テイラー、音楽はコンラッド・ポープ、音楽監修はマギー・ロドフォード、デイナ・サノ、テーマ曲はアレクサンドル・デスプラ、ピアノ演奏はラン・ラン。≪キャスト≫マリリン・モンローにミシェル・ウィリアムズ、コリン・クラークにエディ・レッドメイン、ローレンス・オリヴィエにケネス・ブラナー、他にジュディ・デンチ、ドミニク・クーパー、ジュリア・オーモンド、ゾーイ・ワナメイカー、ダグレイ・スコット、エマ・ワトソンなど。ミシェル・ウィリアムズが、ゴールデン・グローブ賞のコメディ・ミュージカル部門で女優賞を受賞し、アメリカとイギリスの両アカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされ、また、ケネス・ブラナーも前述の映画賞などで助演男優賞にノミネートされるなど、いろいろな映画賞でも話題になり、高い評価を得ています。明らかにされていなかったマリリン・モンローの秘められた恋が描かれていることもあり、どんな作品なのか楽しみにしていました。原作著書は、1作目の“The Prince,The Showgirl and Me”と今作の原題にもなっている2作目の“My Week With Marilyn”の2冊です。1作目では、クラークが「王子と踊り子」の第3助監督を務めた時の体験が綴られ、2作目では、マリリンとイギリス郊外を旅した1週間の記録が綴られているそうです。今作はマリリン・モンローの生涯を描いたものではなく、タイトルにあるように、新米助監督の青年コリン・クラークとの短く淡い恋物語を描いた作品です。すでに世界的スターとなっていたマリリンが、夫の劇作家アーサー・ミラーと共に、イギリスへと降り立ち、演技指導担当のポーラ・ストラスバーグも同行しています。「王子と踊り子」はラブコメだから、気楽に演じればいいというオリヴィエに対して、ストラスバーグの役作りやセリフの意味を掘り下げる演技法に頼っていたマリリン。一方のオリヴィエは、自身を含めイギリスの舞台出身者をキャスティングしていて、対照的な技法のニューヨークのメソッド式の進め方にイライラするばかりです。そんなイギリスとアメリカの演劇、映画の史実が描かれているところも面白く、あのサー・ローレンス・オリヴィエの一面を知ることができました。実際の「王子と踊り子」は観ていませんが、マリリンのコミカルなシーンが多く、また、歌と踊りを披露するミシェル・ウィリアムズはとってもキュートでした。(YouTubeで原題「The Prince and the Showgirl」で検索すると 予告編をはじめ、いくつかのシーンがご覧になれます。 お薦めは、今作でも再現されているこのシーン! → 「王子と踊り子」の1シーン )歌は吹替えではなく、ミシェル自身がちゃんと歌っていてビックリしました。ドラマの部分よりも歌うシーンのミシェルがとても魅力的に輝いていました!特に、“Heatwave”を歌うシーン はとってもキュートでした。ミシェル主演のマリリン・モンローの半生を描いた作品がぜひ観てみたいです。またコリン役のエディ・レッドメイン、オリヴィエ役のケネス・ブラナー、イギリスの女優シビル・ソーンダイクに扮したジュディ・デンチやオリヴィエの当時の妻ヴィヴィアン・リー役のジュリア・オーモンドなど、実力派キャスト陣が共演していて、見どころがたくさんありました。ルーシー役のエマ・ワトソンもちょっぴり大人っぽくなって可愛かったです。正直なところ、本物のマリリン・モンローとミシェル・ウィリアムズの違いは否めませんが、それでも、マリリンの苦悩だったり、こんな時間も過ごしていたことを知ることができたり、マリリン・モンローのファンの方にも、また映画ファンとしても楽しめる作品でした。3月24日(土)より全国ロードショー公開されます。「マリリン 7日間の恋」 オフィシャルサイト
Mar 14, 2012
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昭和を代表する文豪、井上靖が、自身の人生、家族との実話をもとに綴った自伝的小説、“わが母の記~花の下・月の光・雪の面~”を原作にした親子の絆を描いた作品です。 “たとえ忘れてしまっても、 きっと、愛だけが残る。”≪ストーリー≫小説家の伊上洪作は、5歳の時に、両親と離れて育てられたことから、母に捨てられたという想いを抱きながら生きてきた。父が亡くなり、次第に記憶がなくなり始めた母の八重が問題となる。長男である洪作は、2人の妹、妻や3人の娘たちに支えられ、ずっと距離をおいてきた八重と向き合うことになるのだったが・・・。≪スタッフ≫監督・脚本は原田眞人、原作は井上靖、撮影は芦澤明子、美術は永田英則、衣装は原田遊人、録音は松本昇和、音楽は富貴晴美。≪キャスト≫伊上洪作に役所広司、母の八重に樹木希林、父の隼人に三國連太郎、紀子(三女)に宮崎あおい、郁子(長女)にミムラ、紀子(二女)に菊池亜希子、他にキムラ緑子、南果歩、赤間麻里子、真野恵理菜、三浦貴大、小宮孝泰など。“第35回 モントリオール世界映画祭”で審査員特別グランプリを受賞し、その後、さまざまな国際映画祭にも出品され、注目を浴びた作品です。撮影は、井上靖氏の故郷である湯ヶ島をはじめ、伊豆、沼津、御殿場、伊東、さらに別荘のあった軽井沢など、美しい自然の中でたくさん行われていました。伊上洪作の自宅(東京)の場面は、世田谷にある井上靖邸で撮影されたそうです。(現在、井上靖邸は旭川市へ移築中だそうです。)1959年、昭和34年から始まる物語は、昭和の家族たちの姿を描き始めます。作家として成功していた伊上洪作の家は、何不自由のない裕福な暮らしぶりですが、幼少の時に母に捨てられたことを、心の中で引きずったまま年を重ねてきた洪作は、妹たちとの会話や、反抗的な三女への態度に、その想いが出ているように感じました。昔は兄弟姉妹も多く、2世代だけじゃなく祖父母とも暮らすことが当たり前で、お正月に親戚中がおじいちゃんの家に集まったことを思い出しながら観ていました。両親ともに兄弟姉妹が多く、おじ、おば、いとこがたくさんいて大賑わいでした。(笑)今作では洪作の父と母、妹たち、妻、娘たちの他に、秘書や女中、運転手など、個性豊かな人たちが登場し、それぞれの役に扮した俳優陣が素晴らしかったです。特に役所広司さんと樹木希林さんの演技は、言葉では言い表せないほどで・・・。(今さらながら、表現力とボキャブラリーの無さを情けなく思います。)家族ならではのいろいろな問題もあり、家族だからこその信頼や絆もありそして終盤、洪作が知らなかった母の息子への想いが明らかになります。時代背景は1959年から約10年間で、懐かしく思える年代の方にもですが、逆に、昭和を知らない若い世代の方たちに、ぜひ観て欲しい作品だと感じました。笑いあり涙あり、温かさや優しい気持ちをいっぱいもらうことができました。4月28日(土)より全国ロードショー公開されます。「わが母の記」 オフィシャルサイト
Mar 12, 2012
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新しい視点と斬新な映像で名探偵シャーロック・ホームズと助手ジョン・ワトソンの名コンビの活躍を描いた「シャーロック・ホームズ」シリーズの第2弾。天才犯罪者のジェームズ・モリアーティ教授の巨大な陰謀に、立ち向かっていく姿を、笑いも入れつつ、迫力あるアクションいっぱいで描かれた作品です。 “もう一人の天才、現わる。”原題は、“SHERLOCK HOLMES : A GAME OF SHADOWS”。≪ストーリー≫19世紀末、世界各地で連続爆弾テロをはじめ、不可解な事件が続発する。一見、バラバラに思われる事件だったが、名探偵シャーロック・ホームズは、騒動の裏の複雑な構図を見出し、高名な数学者にして天才的な犯罪者である、ジェームズ・モリアーティ教授の影を感じ取っていた。助手の親友ワトソン博士は、新妻メアリーと新婚旅行へ出発していた。ところが、幸せいっぱいのワトソン夫妻はモリアーティ教授の手下に狙われ、ホームズの機転によって間一髪救われる。やがてホームズとワトソンは、事件のカギを握る謎のジプシー女シムと協力し、モリアーティ教授の恐るべき陰謀を阻止すべく行動を開始するのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はガイ・リッチー、製作はジョエル・シルヴァー、ライオネル・ウィグラム、スーザン・ダウニー、ダン・リン、製作総指揮はブルース・バーマン、スティーヴ・クラーク=ホール、脚本はマイケル・マローニー、キーラン・マローニー、撮影はフィリップ・ルースロ、プロダクションデザインはサラ・ブリーンウッド、衣装デザインはジェニー・ビーヴァン、編集はジェームズ・ハーバード、音楽はハンス・ジマー。≪キャスト≫ホームズにロバート・ダウニー・Jr.、ワトソン博士にジュード・ロウ、モリアーティ教授にジャレッド・ハリス、シムにノオミ・ラパス、アイリーン・アドラーにレイチェル・マクアダムス、他にスディーヴン・フライ、エディ・マーサン、ケリー・ライリー、ジェラルディン・ジェームズ、ポール・アンダーソン、ウィリアム・ヒューストン、ウォルフ・カーラーなど。1作目の「シャーロック・ホームズ」は2010年3月に日本で公開されました。丸2年を経て、待望の2作目が公開されることになり、予告編を観ただけでも、アクションも映像もスケールアップしていたのですごく楽しみにしていました。役柄では、ワトソンはホームズの助手という立場ですが、精神的にはワトソンが兄で、ホームズは好き勝手にやんちゃを繰り返す弟で、2人の関係がすごくいいです!(笑)ワトソンの結婚を祝福しつつも、ホームズはどこかジェラシーを抱いていて、何とかワトソンの気を向かせようと、あの手この手で事件への感心を引こうとする、そんなホームズのキャラクターがとっても可愛くて微笑ましいです。(笑)兄といえば、今作ではホームズの兄マイクロフトが新たに登場しています。ルックスは似ていませんが、マイペースで個性的なところはそっくりです。(苦笑)頭がいいだけじゃなく、格闘技も見事にこなしてしまうホームズですが、ワトソンに助けられる場面もいろいろあって、面白みが増しています。前作以上にアクションも多く、危険なシーンもたくさんあり迫力満点です!高性能なハイビジョンカメラを駆使し、スローモーション映像で見せる技法など、ガイ・リッチー監督の手腕が全編に生かされて何度も驚かされました。3Dじゃなくてもこんなにすごいんだぞ~!っていう自信が溢れています。ロバートさんとジュード・ロウの仲は、より深まっているようで楽しそうでした。女装や迷彩ごっこなど、ロバートさんだからこそお似合い(?)という場面もあって、アドリブやギャグを入れながら、喜んで演じている姿が浮かびます。(笑)主演のお2人はもう言うことなし、本当に見事なコンビネーションです!前作から続投のメアリー役のレイチェル・マクアダムスは出番が少なめで、もっと出番が減ったのはレストレード役のエディ・マーサンでした。強敵モリアーティ教授役のジャレッド・ハリスは迫力満点でさすがです。お父さんのリチャード・ハリスとは風貌は違いますが、演技の素晴らしさ、作品ごとに違うキャラクターになりきるところはやっぱり血筋ですね。謎のジプシー役の、オリジナル版「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」で、一躍注目を浴びたノオミ・ラパスも、また違った雰囲気で登場しています。ロバートさんと違う笑いをくれたのが兄マイクロフト役のスティーヴン・フライ。ワトソンの新妻メアリーの前であんな姿で登場するなんて・・・。(爆笑)マイクロフト(ホームズ家?)に仕えるおじいさん(スタンリーだったかな?)と、ホームズの愛犬のブルドッグの名演技にも思いっきり笑わされました~!他にも、ホームズが乗るある動物のシーンも可笑しくって・・・。(笑)とにかく、笑えるシーンをあげたらきりがなくネタバレしちゃいそうです。あくまでも笑いは息抜き的に入っていて、本筋はもちろんドキドキのサスペンス、そして冒険アクションで、その対比、緩急のある展開で最後まで楽しめました。何度か観ても、お楽しみな場面がいっぱいあるのでワクワク観ることができそうです。試写会場のスクリーンがあまり良くなかったので、映画館へまた観に行きます!吹替版での上映館もあるようなので、ファミリーでもお楽しみいただけると思います。「アイアンマン」シリーズや「アベンジャーズ」でお忙しいロバートさんですが、ぜひ「シャーロック・ホームズ」の3作目も作って欲しいです! (=^ ^=) ♪3月10日(土)より全国ロードショー公開されます。※1作目の「シャーロック・ホームズ」が日曜洋画劇場でオンエアされます! 3月18日(日) 21:00~23:10 テレビ朝日系 (地上波初放送)「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」 オフィシャルサイト
Mar 5, 2012
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第1次大戦を舞台に、イギリス軍に徴用され最前線に送られた1頭の馬と1人の青年との絆、さまざまな人たちと馬が出会う奇跡の物語を美しい映像で描いた感動的なドラマです。 “「前を向いて、走り続けるんだ・・・」 第一次世界大戦、激動のヨーロッパ ―― 故郷を遠く離れ、国境を越えて、 戦火を生き抜いた、奇跡の馬。”原題は、“WAR HORSE”。≪ストーリー≫第1次世界大戦前夜のイギリス。農村の小さな牧場で誕生した1頭の仔馬。貧しい農夫テッド・ナラコットは、畑を耕すための馬を買う予定だったが、名馬の素養を持つその仔馬を高額で競り落とし、家に連れて戻る。反対した妻ローズは、1ヶ月で畑仕事ができなければ返すことを条件に、息子アルビー(アルバート)に調教を任せることにした。アルビーにジョーイと名付けられた仔馬は、アルビーの愛情を一身に受けていた。やがて、ジョーイは畑を耕せるようにもなり、賢く気高い名馬へと成長していった。しかし悪天候によって作物が収穫できず、借金返済に困っていた時に戦争が始まり、やむなくジョーイはイギリス軍へと売られてしまう。ニコルズ大尉の馬として、フランスの前線へと送られたジョーイは、ついにドイツ軍との決戦の時を迎えたのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はスティーヴン・スピルバーグ、製作はスティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ、製作総指揮はフランク・マーシャル、レヴェル・ゲスト、原作はマイケル・モーバーゴ、脚本はリー・ホール、リチャード・カーティス、撮影はヤヌス・カミンスキー、プロダクションデザインはリック・カーター、衣装デザインはジャンナ・ジョンストン、編集はマケル・カーン、音楽はジョン・ウィリアムズ。≪キャスト≫アルビー(アルバート)にジェレミー・アーヴィン、父テッドにピーター・ミュラン、母ローズにエミリー・ワトソン、ニコルズ大尉にトム・ヒドルストン、他にデヴィッド・シューリス、ニエル・アレストリュプ、パトリック・ケネディ、デヴィッド・クロス、ベネディクト・カンバーバッチ、セリーヌ・バッケンズ、トビー・ケベル、ロバート・エムズ、エディ・マーサン、ヒコラス・ブロ、ライナー・ボック、ジェフ・ベルなど。1982年に発表された原作は、児童文学ということもあり、教科書に載せたい、子供たちにぜひ観て欲しい、正統派ストーリーによって描かれている作品でした。2007年に舞台化され、イギリス演劇界のオスカーと呼ばれるオリビエ賞をはじめ、数々の賞に輝き、昨年度(2011年)アメリカ演劇界のトニー賞(演劇部門)でも作品賞、演出賞、舞台美術賞、照明賞、音響賞の5部門を受賞しました。スピルバーグ監督は、2010年1月にロンドンでの舞台を観劇したそうです。そして、1幕目から涙が止まらず、何としても映画にしたいと駆り立てられ、すぐに脚本依頼すると同時にキャスティングも進め、7ヶ月度には撮影に入っていたとか・・・。ストーリー展開の軸になっているのはジョーイです。戦争の過酷な状況下で、数奇な運命に導かれるようにジョーイが巡り遭ったのは、深い絆で結ばれた少年アルバート、軍馬を大切にするイギリス人将校ニコルズ大尉、弟を守るため軍を脱走した少年ドイツ兵の兄、両親を亡くしたフランスの少女と祖父、他にも、いつ死ぬともわからない戦場で出逢った名もなき大勢の兵士たち。ジョーイにとっては敵味方など関係なく、さまざまな運命に立ち向かう人たちと、さまざまな場所を転々としながら出遭い、そしてさまざまな別れを繰り返しながら、常にジョーイは希望を託され、やがて“奇跡の馬”となっていく・・・。児童文学とはいえ、極力ファンタジックな映像を控え目にして、戦争シーンなど、リアリティのある場面ももちろん描かれています。(残虐なシーンは、カメラワークの演出で上手く抑えてあります。)また、一部の危険なシーンを除いて、ジョーイをはじめとする馬たちはCGを使わず、98%実写で描かれ、凛々しさや力強さ、そして表情の豊かさにも驚かされました。昨年1月、ロンドンで開催されたロイヤルプレミアでスピルバーグ監督は、「『プライベート・ライアン』や『バンド・オブ・ブラザーズ』(TVシリーズ))のような、 いわゆる“戦争もの”ではなく、“絆”というテーマを中心に動物が人々を結び付け、 人間の善の部分を引き出す存在になり得ることを描いています。 戦争映画ではあまりえがかれることのない、叙情的なテーマを描いたつもりです。」とコメントしています。ジョーイが体験するいろいろな出来事を通して、出遭った人たちの過酷な運命を描き、どんな時代でも希望を持って生きていこう・・・というメッセージを感じました。ジョーイ役の馬は全部で7頭いて、うち2頭が人との共演シーンに登場しているそうです。アルバートの家で飼っている、ハロルドというアヒルくんにも少しだけご注目を・・・。(笑)そしてアルバート役のジェレミー・アーヴィングくんは、TVシリーズの出演経験はありますが、今作で映画デビューとなりましたが、優しく、そして勇気のあるアルバート役にピッタリでした。(誰かに似ているなぁとずっと思いながら観ていたのですが、結局思い付きませんでした。 苦笑)すでに、ダコタ・ファニングと共演の次回作「Now Is Good」も撮り終えていて、さらに出演予定作が2本決まっていて、これからも楽しみな若手俳優さんになりそうです。作品の舞台がイギリスということもあり、ジェレミーくんもですが、エミリー・ワトソン、ピーター・ミュラン、デヴィッド・シューリス、トム・ヒドルストンなど、イギリス出身のキャストも多く、またシーンによってフランスやドイツのキャストもたくさん出演しています。ベテランの俳優陣が多数出演していますが、いわゆる、ハリウッドの大物と言われる人たちをあえて起用しなかったところは大正解だったと思います。ニコルズ大尉役のトム・ヒドルストン、どこかで観たことがあるなぁと思っていたら、「マイティ・ソー」でちょっとキモかったロキ役に扮していた俳優さんでビックリ~!(笑)当たり前ですが、本当に役によってこんなにも役者さんのイメージが変わるなんて・・・。フランスの少女エミリー役のセリーヌ・バッケンズも映画初出演でしたが可愛かったです。(エミリーもおじいさんももちろんフランス人の設定ですが、セリフは英語でした。 ドイツ人同士も英語のセリフで、ちょっと違和感がありましたが仕方がないですね。)大人目線からすると、今作は“よく出来たストーリー”とも取れなくもありませんが、実際には、悲惨な戦時下でわずかな希望を見出して生き抜いた人たちがたくさんいて、また、現代でもさまざまな困難があり、そんな想いを感じさせてくれる作品でした。そして、笑って楽しむファミリー映画とは違う、じっくり味わえるファミリー映画で、中学生以上、いえ小学生でもこの作品に感動し、きっと学びを得られるのではと・・・。常々思っているのですが、よくある夏休みの課題などで出される読書感想文っていうのを、お薦め図書ではなく、お薦め映画に変えて、映画感想文にした方が絶対にいいと・・・。今作は、そんな映画感想文の題材にして欲しいお薦め映画だと思いました。3月2日(金)より全国ロードショー公開されています。「戦火の馬」 オフィシャルサイト
Mar 2, 2012
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2月26日、“第84回 アカデミー賞”の授賞式がロサンゼルスコダック・シアターで開催されました!WOWOWさんが独占生中継する授賞式番組を、TOHOシネマズ六本木のスクリーンで観るという、パブリックビューイングに参加することができ、ドキドキしながら授賞式を楽しんで来ました~!レッドカーペットでのインタビューや受賞者のスピーチはもちろん、席で発表を待っている姿や、喜びいっぱいの顔や賞賛する姿など、会場の雰囲気を満喫できて、いっぱい感動ももらいました! ※2月27日(月)夜9時よりリピート放送(字幕付き)があります。授賞式の前には恒例のレッドカーペットセレモニーが行われ、今年の授賞式を飾る顔ぶれが次々に登場し、さらに豪華なプレゼンターやゲストも加わり、女性陣の素敵なドレス姿に注目が集まりました。大注目されていた作品賞には、ミシェル・アザナビシウス監督の白黒サイレント映画の「アーティスト」が選ばれ、同作は監督賞、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)、作曲賞、衣装デザイン賞の5部門を受賞しました。サイレント映画が作品賞を受賞するのは、第1回アカデミー賞で受賞した「つばさ」以来83年ぶりで、しかも、フランス映画が作品賞を受賞するのは初めてという快挙を成し遂げました!最多11ノミネートされていたマーティン・スコセッシ監督の「ヒューゴの不思議な発明」は、撮影賞、美術賞、視覚効果賞、音響編集賞、音響調整賞の5部門を受賞しました。オリジナル脚本賞にはウディ・アレン監督が脚本を手掛けた「ミッドナイト・イン・パリ」、また脚色賞にはアレクサンダー・ペイン監督の共同脚本による「ファミリー・ツリー」が選ばれました。(ウディ・アレン監督は授賞式を欠席していたのでスピーチが聞けず残念でした。)主演女優賞は大本命の「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」のメリル・ストリープ、助演男優賞は「人生はビギナーズ」の名優クリストファー・プラマーが最高齢受賞を更新、助演女優賞は「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」のオクタビア・スペンサーが受賞しました。授賞式開催の宣言をモーガン・フリーマンが行い、9回目の司会を務めたビリー・クリスタルは、オープニングで作品賞を使ったパロディビデオの後にステージに登場し、さらに替え歌で会場を盛り上げました!パロディビデオの中で、なんとジョージ・クルーニーがビリー・クリスタルに優しく○○を~!!(笑)また、この1年で亡くなった映画関係者の追悼セレモニーや、シルク・ド・ソレイユによるパフォーマンスもあり、事前に発表、セレモニーが行われていた、特別賞の紹介や技術部門の表彰の模様なども紹介されました。各賞の受賞結果は次の通りとなっています。 (★=受賞)≪作品賞≫★「アーティスト」 「戦火の馬」 「マネーボール」 「ファミリー・ツリー」 「ツリー・オブ・ライフ」 「ミッドナイト・イン・パリ」 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 「ヒューゴの不思議な発明」 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」≪主演男優賞≫★ジャン・デュジャルダン 「アーティスト」 デミアン・ビチル 「明日を継ぐために」 ジョージ・クルーニー 「ファミリー・ツリー」 ゲイリー・オールドマン 「裏切りのサーカス」 ブラッド・ピット 「マネーボール」≪主演女優賞≫★メリル・ストリープ 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 グレン・クローズ 「アルバート・ノッブス」 ヴィオラ・デイヴィス 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 ルーニー・マーラ 「ドラゴン・タトゥーの女」 ミシェル・ウィリアムズ 「マリリン 7日間の恋」≪助演男優賞≫★クリストファー・プラマー 「人生はビギナーズ」 ケネス・ブラナー 「マリリン 7日間の恋」 ジョナ・ヒル 「マネーボール」 ニック・ノルティ 「Warrior」 マックス・フォン・シドー 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」≪助演女優賞≫★オクタヴィア・スペンサー 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 ベレニス・ベジョ 「アーティスト」 ジェシカ・チャステイン 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 メリッサ・マッカーシー 「ブライズメイズ (原題)」 ジャネット・マクティア 「アルバート・ノッブス」≪監督賞≫★ミシェル・アザナヴィシウス 「アーティスト」 アレクサンダー・ペイン 「ファミリー・ツリー」 マーティン・スコセッシ 「ヒューゴの不思議な発明」 ウディ・アレン 「ミッドナイト・イン・パリ」 テレンス・マリック 「ツリー・オブ・ライフ」≪オリジナル脚本賞≫★「ミッドナイト・イン・パリ」 (ウディ・アレン) 「アーティスト」 「ブライズメイズ (原題)」 「マージン・コール」 「別離」≪脚色賞≫★「ファミリー・ツリー」 (アレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ) 「ヒューゴの不思議な発明」 「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」 「マネーボール」 「裏切りのサーカス」≪外国語映画賞≫★「別離」 (イラン) 「Bullhead」 (ベルギー) 「Footnote」 (イスラエル) 「In Darkness」 (ポーランド) 「Monsieur Lazhar」 (カナダ)≪長編アニメーション賞≫★「ランゴ」 「パリ猫の生き方」 「Chico & Rita」 「カンフー・パンダ2」 「長ぐつをはいたネコ」≪撮影賞≫★「ヒューゴの不思議な発明」 「アーティスト」 「ドラゴン・タトゥーの女」 「ツリー・オブ・ライフ」 「戦火の馬」≪編集賞≫★「ドラゴン・タトゥーの女」 「アーティスト」 「ファミリー・ツリー」 「ヒューゴの不思議な発明」 「マネーボール」≪美術賞≫★「ヒューゴの不思議な発明」 「アーティスト」 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 「ミッドナイト・イン・パリ」 「戦火の馬」≪衣装デザイン賞≫★「アーティスト」 「Anonymous」 「ヒューゴの不思議な発明」 「ジェーン・エア」 「W.E.」≪メイクアップ賞≫★「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 「アルバート・ノッブス」 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」≪作曲賞≫★「アーティスト」 「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」 「ヒューゴの不思議な発明」 「裏切りのサーカス」 「戦火の馬」≪歌曲賞≫★“Man or Muppet” 「The Muppets」 “Real in Rio” 「ブルー 初めての空へ」≪音響調整賞≫★「ヒューゴの不思議な発明」 「ドラゴン・タトゥーの女」 「マネーボール」 「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」 「戦火の馬」≪音響編集賞≫★「ヒューゴの不思議な発明」 「ドライヴ」 「ドラゴン・タトゥーの女」 「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」 「戦火の馬」≪視覚効果賞≫★「ヒューゴの不思議な発明」 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」 「リアル・スティール」 「猿の惑星 : 創世記(ジェネシス)」 「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」≪長編ドキュメンタリー賞≫★「Undefeated」 「Hell and Back Again」 「If a Tree Falls : A Story of the Earth Liberation Front」 「Paradise Lost 3 : Purgatory」 「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」≪短編ドキュメンタリー賞≫★「Saving Face」 「The Barber of Birmingham : Foot Soldier of the Civil Rights Movement」 「God Is the Bigger Elvis」 「Incident in New Baghdad」 「津波そして桜」≪短編アニメ賞≫★「The Fantastic Flying Books of Mr.Morris Lessmore」 「Dimanche」 「La Luna」 「A Morning Stroll」 「Wild Life」≪短編実写賞≫★「The Shore」 「Pentecost」 「Raju」 「Tuba Atlantic」下記オフィシャルサイトやYahoo! Moviesなどで、たくさんのフォト&映像がご覧になれます!アカデミー賞オフィシャルサイト (アメリカ映画芸術科学アカデミー) (英語)アカデミー特集 (Yahoo! Movies) (英語)
Feb 26, 2012
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映画創成期へのオマージュをたくさん込めながら、1930年代のパリを舞台に、駅の時計台に住む少年が、父の遺した機械人形の謎を追うために冒険を繰り広げる、ファンタジックで幻想的に描かれたマーティン・スコセッシ監督初の3D作品です。 “ヒューゴの <夢の発明> にあなたは驚き、涙する”原題は、“HUGO”。≪ストーリー≫1930年代のフランス、パリ。父を亡くし、1人きりになった少年ヒューゴは、駅構内の時計台に隠れ住み、鉄道公安官に見つからないように、時計の整備をしながら孤独な毎日を送っていた。そんなヒューゴの心のよりどころは、父が遺した壊れたままの不思議な“機械人形”。修理に悪戦苦闘していたヒューゴは、万引きしていたおもちゃ屋の店主ジョルジュに捕まり、人形のしくみについて書かれた、大切な父のノートを取り上げられてしまう。ノートを取り戻すべく、ジョルジュの家まで着いて行き、そこで養女イザベルと出会う。2人はすぐに仲良くなり、一緒に“機械人形”の秘密を探っていくのだったが・・・。≪スタッフ≫監督はマーティン・スコセッシ、製作はグレアム・キング、ティム・ヘディントン、マーティン・スコセッシ、ジョニー・デップ、製作総指揮はエマ・ティリンジャー・コスコフ、でヴぃっど・クロケット、ジョージア・カカンデス、クシスティ・デンブロウスキー、バーバラ・デ・フィーナ、原作はブライアン・セルズニック、脚本はジョン・ローガン、撮影はロバート・リチャードソン、視覚効果監修はロブ・レガト、編集はセルマ・スクーンメイカー、プロダクションデザインはダンテ・フェレッティ、衣装デザインはサンディ・パウエル、音楽はハワード・ショア、音楽監修はランドール・ポスター。≪キャスト≫ジョルジュにベン・キングズレー、ヒューゴにエイサ・バターフィールド、ヒューゴの父親にジュード・ロウ、鉄道公安官にサシャ・バロン・コーエン、イザベルにクロエ・グレース・モレッツ、他にエミリー・モーティマー、クリストファー・リー、レイ・ウィンストン、ヘレン・マックロリー、フランシス・デ・ラ・トゥーア、リチャード・グリフィスなど。スコセッシ監督が3Dでファンタジー作品のメガホンを取ると知ってから、どんな映画が出来上がったのか、すごーーーく楽しみにしていました。何せ、スコセッシ監督と聞いて思い浮かぶのは、「タクシー・ドライバー」や「レイジング・ブル」「グッドフェローズ」「ギャング・オブ・ニューヨーク」「アビエイター」「ディパーテッド」など、ファンタジーとはかけ離れた作品なので・・・。実は昨日(2月23日)、3D日本語吹替版で某シネコンの大きなスクリーンで、今日、3D字幕版でパラマウント・ピクチャーズさんの試写室でと、2日続けての試写でした。吹替版はタレントさんなどを使わずに、専門の声優さんによる吹替えで良かった~!(笑)タイトル&予告編からは、子ども&ファミリー向け作品というイメージですが、本編を観て驚かされたのは、映画が誕生するストーリーが描かれていたり、チャップリン、キートンなど、往年の映画監督へのリスペクトが込められていたり、まさに、映画創成期にオマージュを捧げている作品になっていたからです。オモチャ屋の老人ジョルジュは、古い映画に詳しくない私でも知っている「月世界旅行」などを手掛け、“映画の父”“特撮映画の父”とも言われるジョルジュ・メリエスをモデルにしていて、その半生が描かれています。もちろん、軸となっているはヒューゴが機械人形の秘密を探すストーリーです。偶然にも、ヒューゴが住む時計台のある駅のオモチャ屋の店主の老人が、ヒューゴが捜し求める秘密を解く人物であることへと繋がっていきます。ところどころ登場する鉄道公安官や花屋の女性、本屋の老人などのエピソードも、本筋のストーリー展開に上手く組み込まれています。中でも鉄道公安官と相棒の公安犬(猛犬?)にもご注目を!(笑)時代背景に合わせて、全編素敵なセピアカラーで仕上げられています。さらに抑えた青色が上手く使われていて、またジョルジュの映画の中で、カラフルな色が入っていて、古いフィルムなのにとても新鮮に感じました。3Dで描かれたパリの街、空から舞う雪、複雑なしくみの時計台、蒸気機関車や古い建物など、絵本の世界を彷徨っているようでした。フランスっぽい洒落た優しいメロディやシーンに合わせて曲調が変わり、さまざまな時計やネジ、機械人形の動く音など、音響効果も素晴らしかったです。とっても素敵なブルーの瞳のメチャ愛くるしいエイサ・バターフィールドくん!ベン・キングズレーやジュード・ロウなど、ベテランを相手に堂々と演じていました。エイサくんは、TV映画の小さな役で演技デビューし、「リトル・ランボーズ」に出演後、「縞模様のパジャマの少年」では主役に抜擢され、その後、「魔術師マーリン」などTVドラマ、映画では「ウルフマン」や「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」などに出演しています。次回作は、来年公開予定のSF「Ender‘s Game」で主人公エンダーに扮します。共演キャストには、ハリソン・フォード、ヴィオラ・デイヴィス、アビゲイル・ブレスリン、ヘイリー・スタインフェルド、そして、今作でも共演しているベン・キングズレーなど。これからの活躍、成長が、本当に楽しみなエイサくんです。ジュート・ロウは、出番は少なめでしたがとても素敵なお父さんに扮していました。ヒゲはなかったのですが、「シャーロック・ホームズ」の“ワトソン”風でした。(苦笑)ベン・キングズレーは、実際のジョルジュ・メルエスご本人にとてもよく似ていて、演技力はもちろんですが、ルックスからもキャスティングされたのではと・・・。イザベル役のクロエ・グレース・モレッツもとてもキュートで可愛かったです。また、個性派サシャ・バロン・コーエンの鉄道公安官役が印象に残りました。孤児を容赦なく捕まえる、ヒューゴにとっては天敵となる役回りですが、どこか憎めないキャラクターで、花屋のリゼットに想いを寄せていたり、公安官自身の過去にも触れられていたり、ラストには・・・内緒!ハメを外さない今作のサシャ・バロン・コーエンはカッコ良くて素敵でした!他に、クリストファー・リーやエミリー・モーティマー、レイ・ウィンストンなど、脇を固めるベテラン陣も実力派揃いで、見ごたえあるドラマになっています。あるシーンで、スコセッシ監督が突然登場したのにはビックリしました!(笑)夢の中のように展開するファンタジーの世界をファミリーで楽しまれるも良し、映画創成期について学びつつ、往年の名作に想いを馳せながら観るも良し・・・。シーンにもセリフにも、心がジーンとなるところが何度も何度もありました。前述しましたが、決して子供向けの冒険ファンタジー映画という枠にとどまらない、本当に映画をこよなく愛する人、映画の好きな方にお薦めの作品だと思います。3月1日(木・映画の日)より全国ロードショー公開されます。「ヒューゴの不思議な発明」
Feb 24, 2012
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