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一方、文部科学省は、今国会に提出する法案を5件に絞り、教育基本法に集中する態勢を早々と取っていた。 同省は与党検討会にも関係者を毎回出席させており、三権分立の観点からも問題がある。
国会の会期は6月18日までで審議時間の不足は否めない。与党はこれを特別委員会設置で切り抜けようとしている。常任委員会だと予備日を含めても週3日しか開けないが、特別委は毎日開けるからだ。
法案提出に至るまでの経過は、徹底した密室協議だった。70回に渡る 与党検討会では、会議で配布された資料は終了後すべて回収され、検討会メンバーの手元にすら一切残されなかった という。当事者でさえ検討内容を正確には把握していないのだ。 4月28日の『産経新聞』に掲載された「改正推進」の全面広告が「密室協議反対」といわざるをえなかったのは皮肉だ。
政府・与党は世論も意識している。この間、 与党幹部などは教育をめぐる困難や問題が、すべて教育基本法に起因するかのような言説が繰り返されている。その内容が馬鹿げていようと、国民の多数が現行教育基本法の内容を知らない現実のもとでは、これらの言説は賛成の世論形成を促進するだろう。
教育基本法「改正」の一方で教科書の特殊指定が廃止されようとしている。もし実現すれば、教科書の種類が減り、教科書内容への国家統制は、いっそう容易になるだろう。教育基本法「改正」と教科書統制の強化を許せば、教育の「国家の事業」への転換は急速に促進されるだろう。
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