フリーページ
◆投資引き揚げ
温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が2016年11月に発効したのを受け、先進国だけでなく新興国も化石燃料を極力使わない発電への転換が進む。特に17年11月の第23回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP23)では、温暖化ガスを大きく減らすには脱石炭火力は避けられないとの見方が強まった。
資金逃避の動きも広がる。 保険大手の仏アクサは国の動きに呼応し、石炭関連企業から24億ユーロ(約3240億円)の投資を引き揚げる方針 を出した。世界銀行は17年12月、19年以降の石油・天然ガス事業への融資停止を発表。フランスや英国、中国など世界の中央銀行・金融8機関は温暖化ガスの金融リスクを検討する組織を立ち上げる。
資金がなくなれば新設案件は滞る。一大需要地のインドでは、石炭火力の新設計画全体の約8割にあたる533ギガワット分か一時停止かキャンセルに追い込まれている。地球環境戦略研究機関の田村堅太郎上席研究員は「資金逃避や環境規制強化で火力発電のコストはさらに上昇する。一過性の需要低迷では終わらない」と指摘する。
一方、再生可能エネルギー発電が急拡大している。国際エネルギー機関(IEA)によると、 16年の世界全体の電力関係投資は火力・原子力の14兆円に対し再エネは30兆円と2倍以上だ。
変化が顕著なのは環境意識の強い欧州だ。自然エネルギー財団のまとめでは、欧州主要15力国の総発電量に占める再エネの割合は16年に34%まで上昇。規模拡大と相まって再エネは発電コストも低下しており、太陽光や風力が火力を上回る価格競争力を持つ例もある。
◆戦略見直し急ぐ
火力発電機器が稼ぎ頭の一つだった重電大手は戦略見直しを急ぐ。
三菱日立は石炭火力が中心のドイツの拠点で人員を減らす。高砂工場(兵庫県高砂市)を中心とした国内拠点でも従業員の配置転換などを進める。同社は14年に三菱重工業と日立製作所の火力発電事業を統合して発足。当初は「売上高2兆円」を掲げたが、この目標を取り下げ火力発電機器の生産体制を縮小する。
ライバルのGEは電力部門で全世界1万2000人、独シーメンスも火力発電機器事業で6100人の削減を既に公表している。
再生エネ転換の動きは、各国のエネルギー政策や企業戦略に今後も影響を及ぼす。
「女系天皇誕生封じる」 海外、日本社会… 2026年08月05日
11宮家が離れたわけ(4日の日記) 2026年08月04日
養子案、安倍氏源流に急浮上 「女系」高… 2026年08月03日
PR
キーワードサーチ
コメント新着