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2018年08月10日
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テーマ: ニュース(96862)
カテゴリ: ニュース
最近の新聞を読んだ感想について、中央大学教授の目加田説子氏は7月29日の東京新聞に、次のように書いている;




 冷戦時代、米国で国防次官補を務めたローレンス・コーブさんは、 核兵器禁止条約は化学兵器や生物兵器と同様に「核兵器を廃絶する必要があるとの意思表示になる。道徳的規範だ」 と語っている(10日朝刊6面)。深く同意する。条約は発効して普遍化を促進する(加盟国を増やす)ことで実効性を高めることが大事である一方、まずは国際合意として目指すべき方向性を共有することがその第一歩となる。他の大量破壊兵器と同様に、 人類は核兵器という非人道的兵器とは共存できないという道徳的価値を高めること こそが肝要だ。

 ところが、日本政府はこの条約の署名どころか、交渉にすら参加しなかった。当時、外相だった岸田文雄自民党政調会長は11日朝刊6面のインタビュー記事で、参加しなかった理由を問われ「交渉が進めば関係国の対立がより深刻になると判断した。核なき世界実現のため、辛抱強く核保有国を巻き込み、非保有国と協力しなければならない」と答えているが、そのための努力は見えてこない。

 1年前、北朝鮮が核・ミサイル実験を繰り返し、武力衝突にさえ発展しかねない情勢だった。日本政府は北朝鮮のミサイルが上空を通過する可能性のある9県で訓練を実施。テレビでは、子どもたちが両手で頭を抱えて校庭にうずくまる映像が流された。安倍晋三首相は「国難突破」と、衆院解散・総選挙を唐突に強行した。安倍政権の北朝鮮への強硬姿勢が支持率回復に貢献したともいわれてきた。

 今年、10年ぶりの南北首脳会談、史上初の米朝首脳会談が実現し情勢は動きだした。朝鮮半島の非核化は今後多くの歳月を要するが、朝鮮戦争の終結・平和協定の実現性はかつてなく高まっている。

 だが、日本政府は北朝鮮との対話に向けた具体策を打ち出せていない。小野寺五典防衛相は、北朝鮮が「対話路線に転換したとはいえ、脅威は変わっていない」として、地上配備型迎撃システム「イージスーアショア」の配備計画も変更しないという。当初は2基で2千億円だった配備費用も、倍の4千億円になることが明らかとなった(24日朝刊2面)。総額では6千億円近くに膨らむ可能性もあるという。

 日本は世界で核兵器禁止条約の旗振り役になってこそ、北朝鮮の非核化に説得力を持てるのではないか。日本が外交でいかに非核化を進めるのか。厳しく点検する報道を読みたい。

 間もなく73回目の8月6日と9日がやってくる。
(中央大総合政策学部教授)


2018年7月29日 東京新聞朝刊 11版S 5ページ 「新聞を読んで-非核化外交、どう進める」から引用

 日本が核兵器禁止条約に署名しなかったのは残念なことです。岸田外相(当時)は関係国間の対立が深刻になると言ってますが、本音はアメリカ政府に遠慮したということだと思います。しかし、本来は政治家であれば堂々と署名して「これは政治的な判断でやったことで、直ちに現状の安保政策の変更を意図したものではない」とか「国際社会の道徳規範として承認するものである」とか、言い様はいくらでもあったのであり、署名拒否はアメリカ政府に対する過剰な忖度だと思います。





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最終更新日  2018年08月10日 01時00分09秒


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