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2026年08月28日
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テーマ: ニュース(97016)
カテゴリ: ニュース
戦後30年の1975年には、かつて帝国陸海軍を統率する大元帥であった昭和天皇に「戦争責任についてどのようにお考えになっておられますか?」と、記者会見の場で直接質問した記者がいた。当時のことを、毎日新聞専門編集委員の伊藤智永氏は、8日付同紙コラムに次のように書いている;




 原爆投下を「遺憾には思ってますが、戦争中であることですから、広島市民には気の毒であるが、やむを得ないことと思ってます」と語ったのは有名だが、もう一つの「迷答」も戦後史をえぐる。

 記者「ホワイトハウスにおける『私が深く悲しみとするあの不幸な戦争』という発言は、陛下が開戦を含めて戦争そのものに責任を感じておられるという意味と解してよろしゅうございますか。陛下はいわゆる戦争責任についてどのようにお考えになっておられますか。お伺いいたします」

 天皇「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究もしてないでよく分かりませんから、そういう問題についてはお答えができかねます」

 詩人の茨木のり子は直後に「四海波静」という詩で

「どす黒い笑い吐血のように噴きあげる」
「三十年に一つのとてつもないブラック・ユーモア」

と書いた。

質問したのは英紙タイムズ東京支局の中村康二記者。昭和天皇に直接戦争責任を問いただしたのは、この人だけではないか。

気づいたのは文芸評論家の加藤典洋である。米紙ニューヨーク・タイムズ国際版のコラムで紹介し、さらに調べて著書「日の沈む国から」に覚書を残している。

 中村氏は大正生まれ。12歳から毎日新聞の雑用係として働きながら英語を学び、18歳で英文毎日に採用されるも、すぐ入営。23歳で復職して半年後、毎日新聞が陸軍から経営を委託されたフィリピンのマニラ新聞に赴任した。南方占領で沸き立っていた頃だ。

 帰国は31歳目前。敗戦4年後である。ずっとマニラにいた。

 当初は軍当局の覚えもめでたく順風だったらしい。やがて戦況は悪化。 45年2月にマニラ市街戦が激化し、現地人をことごとく抗日ゲリラと疑う日本軍は、組織的な市民大虐殺を始めた。恐らく中村氏は何もかもを見た。

 犠牲者10万人以上。第14軍司令官の山下奉文大将、同参謀長の武藤章中将は、共に命令なき統率責任を問われ死刑となる。

 残った中村氏は戦犯裁判の通訳を務めた。絞首台の近くで遺言を書きとめ翻訳した。数分後、彼らは自覚なき罪で処刑された。

 戦後、中村氏は書いている。「命令の根源は統帥権にあり、源泉は天皇にあった。天皇は愛国心の古里であった。服従は愛国心の発露であった」
(専門編集委員)


2026年8月8日 毎日新聞朝刊 13版 2ページ 「土記-天皇陛下に伺います」から引用

 昭和天皇が「自分は文学方面の研究をしたことがないので、そういう言葉のアヤについてはお答えできかねる」という冗談めかした返答は、テレビのニュースで広く全国に放送されて、NHKなども全然遠慮することもなくそのまま放送して、それを繰り返し見た私などは「天皇も、こういうズレた返答をするようになったのでは、そろそろ代替わりした方がいいな」などと思ったものでした。あれから50年も経って、憲法の「平和主義」は上皇にも今上天皇にも深く理解され、国民統合の象徴という立場から「平和主義の実践」が行われた結果、今では「平和主義」は「国民の常識」となったと見て良いのではないかと思います。ところが、この国に「平和主義が常識」となっては困るのが産業資本で、かつては得意分野であった家電製品や自動車が、近隣諸国に押され気味となっては軍需産業に手を出すしか活路がなくなった「日本資本主義」は、皇室の「平和主義尊重」が気に入らないらしく、たまたま衆議院で圧倒的多数を占めたことを貴貨として民主主義とは逆方向の皇室典範改悪や国旗損壊処罰法などを次々と成立させているが、このような憲法をないがしろにする与党の暴虐を、早めに止めさせることが、今必要なことで、このまま産業資本がやりたい放題を続ければ、この国は二度目の「同じ失敗」を繰り返すことになると思います。





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最終更新日  2026年08月28日 01時00分04秒


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