2016/06/12
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≪【 虎子/ココの誇顧/ココ ; 彷徨癖者・如水が愛犬のココ(ボクサー犬)の悲嘆・感嘆】= 06月12日 =≫

 日本の生徒は「儀礼的」に教師に従っているだけ


教育現場ー1
 外国の教育研究者が日本の学校を訪れて驚くのは、教室の秩序がきちんと保たれていることだ。授業中は、全員が教科書とノートを出し、静粛にして教師の方を向いている。日本人にとってはごく当たり前のことだが、外国人から見ると必ずしもそうではない。

 データから見ても、日本の学校の「荒れ」は少ない。 OECD(経済協力開発機構)の国際学力調査「PISA 2009」では、15歳の生徒に普段の授業の様子を尋ねている。「生徒は、教師の言うことを聞いていない」「生徒は騒ぎ、授業の妨害をする」状態がどれほ どあるかを質問する形式だ。 <図1>は、「いつもそうだ」(つまり授業が荒れている)という回答の比率を示した座標上に、74カ国を配置したグラ フだ。

教育現場ー2
【 参考記事 】 幼稚園は「能力」を育てる場所なのか 2018年度改訂「幼稚園教育要領」への疑問 ; http://www.newsweekjapan.jp/satetsu/2016/06/2018.php

 これは生徒の主観評価だが、学校の授業がどれだけ荒れているかは、国によってかなりバラつきが出ている。グラフ右上に位置するギリシャやフィンラ ンドでは、生徒の4割以上が両方とも「いつも(大抵)そうだ」と答えているが、左下の日本ではそのような申告は少ない(10%未満)。 旧共産圏の国々と並 んで、日本は学校の秩序が世界で最も保たれている社会と言えるだろう。

 何とも結構なことだ。それならば、日本では生徒と教師の関係がさぞ良好だと思われるが、実際はどうなのか。 <図1>の縦軸を、「私は、大抵の先生とうまくやっている」の肯定率に変えると<図2>のようになる。

教育現場ー3
 2つの指標は傾向としては負の相関関係(右下がりの傾向)にあり、左上から右下の範囲に位置する国が多い。右上と左下にあるのは、特殊なケースだ。

 日本の特異性は際立っていて、左下の極地にある。 教師の言うことを聞く生徒は多いが、教師と良好な関係にある生徒は少ない。何とも変わった社会だ。

 アメリカの社会学者ロバート・K・マートンの表現を使うと、日本の生徒は「儀礼的」な戦略を取っていることになる。勉強に興味は持てないし、本当は=ウザい=教師の言うことなど聞きたくないが、成績に響いたり退学になったりすると困るので仕方なく従順にしているという具合だ。



「儀礼型」人間について、マートンは著書で次のように述べている。 「外部から観察すると、本人は、謙虚で思慮分別があり、見栄をはらない。 自発的な自己抑制によって、彼は、自分の目的や大望を制限し、冒険や危険に伴う快楽をすべて拒絶する」(森東吾訳『社会理論と社会構造』みすず書房、1961年)。 確かに、日本の生徒のイメージと重なる。

教育現場ー4
【 参考記事 】 未婚男性の「不幸」感が突出して高い日本社会 ; http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/05/post-5154.php



 そう考えれば、<図2>のグラフで最も問題なのは、左下の位置する国々かもしれない。 日本と同様、受験競争が激しい韓国もこのゾーンに位置してい る。 最終的な目標を見いだせないまま、形式的に学校という制度にこだわる。そのような儀礼的戦略を取る生徒が多い社会ということになる。

 外国の研究者を驚かせる日本の生徒の適応様式は、内面の同調を伴わない儀礼的なものであり、単純に誇れるものではないと認識する必要がある。

 現在では、インターネットを使って簡単に知識を得ることができる。 そのような情報化社会で、学校だけが教育の場であり続けることはできない。 しかし日本では、学校への絶対信仰がいまだに強く、必要性が感じられなくても、生徒は長期間学校に通うことを強いられる。 教育機会の多様化が議論されている が、子ども期は「学校がすべて」という現状からの変化を望みたい。

教育現場ー5

古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2016/06/12 05:54:41 AMコメント(0) | コメントを書く


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