2020/03/10
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ついに日本は終わった
= NewsWeek_Column_2020年03月06日 転機の日本経済  小幡 績


ついに日本は終わった。 安倍首相は5日、新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、中国、韓国からの入国者(両国から帰国する日本人も含まれる)に指定場所で二週間待機し、国内の公共交通機関を使わないことを要請すると表明した。

終わりだ。 学校の一斉休校要請は99%誤りだが、これは200%誤りだ。価値観の違い、見通しの違い、事実認識の違い、すべてを超えて、あらゆる面で誤りである、どのような立場を採ろうとも、この施策は誤りであり、意味がないどころか、日本を決定的に積極的に駄目にする決定だからだ。

水際対策は、いまや意味がない。やるなら1月せいぜい2月頭だ。感染拡大防止をするなら、国内の対策がすべてであり、それ以外は意味がない。

いまや中国や韓国から観光に日本に来る人はほとんどいない。来るのはどうしても必要だからで、ビジネスだ。そして、日本人も含まれ、これは100%ビジネスか、現地からの退避者で、日本経済をつぶすだけでなく、日本国の同胞を犠牲にする(隔離されるなら帰国せずに現地でリスクにさらされる(肺炎のリスクだけでなく、様々な社会的リスク)ことになる)措置であるからだ。

なぜ、こんなことになってしまったのか。

指導者の行動バイアス
安倍首相の個人的な誤りではない。リーダーを危機で支える。それがスタッフの役割であり、日本では官僚の役割だ。それに失敗している。すべては一部の官邸官僚および彼らに付随する贋の専門家たちだ。



私が政府で働いたときに学んだことは、リーダーは危機では重圧で身動きがとれなくなることがある。判断も鈍るし、事実を正確には把握できなくなる。そのようなときに、正確なファクトを伝え、事実からいって誤りでない、ただし、考え方、価値観によってはいくつかの選択肢があり得るから、それを提示し、決定するのはリーダーであり、政治である。あとは意思決定後にリーダーシップを遺憾なく発揮できるように支えることだ。

すべて逆を行っている。それが官邸の首相の取り巻きたちだ、と想像する。

あり得ない選択肢は、何をもってしても止めなくてはいけない。意見が異なるのは仕方がないし、当然だ。しかし、どんな立場でもあり得ない意思決定をさせてはいけない。そして、リーダーは焦る。危機においては焦る。さらに、危機で手を尽くし、あとは待つしかない、というときに、その待つ時間が長いと、リーダーはさらに焦る。

もどかしくなり、何も動かない自分を責める。自分から動きたくなってしまう。正義感のあるリーダーほど、素直でナイーブであればなおのこと、動くべきでないところで動いてしまう。そういう行動バイアスが存在する。それを止めるのが、側近、ブレーン、スタッフの役割だ。

日本はもともとそういう危機に弱い。太平洋戦争もジリ貧で、座して経済的な敗北を受け入れなければならないときに、我慢できずに、勝てないギャンブルをした。

2011年3月11日もそうだ。原発事故は、反省するが、起きてしまった事故を受け入れ、淡々と処理するしかなかったのに、首相自ら福島第一原発現地に乗り込んでいくというような無駄な動きによって、事故を拡大し、世界的な悪評を高め、風評を世界的にも、国内的にも広げ、無駄に経済的危機を拡大した。



今回の危機は、第2次大戦、2011年の震災に比べれば、たいした危機ではない。SARSでも新型インフルエンザでも起きたことで、世界的に政治、社会の意思決定、判断、感情的な反応レベルがヒステリックになっている中で、経済的に無駄な危機が起きているだけのことだ。
しかし、その経済的危機は、これまでのどれよりも大きくなる可能性がありそうに見える。危機自体は、軽微なものなのに、それへの対応を誤り危機を前代未聞のウイルスによる経済危機にするのは(実際はスペイン風邪の方が大きいが)愚か以外の何物でもない。

ではどうするか。

建設的に提案しよう。諸悪の根源のスタッフ、側近、贋の専門家を交代させよ。そして、中立的で、まっとうなスタッフ、真の専門家を官邸に招集せよ。

リーダー自身を交代させるという案も理論的にはありうるが、妥当ではない。危機のさなかにリーダーは交代すべきではない。さらに、今回は、リーダー自身の問題ではない。リーダーのいくつかの意思決定が決定的に誤っていただけだ。

しかも、その誤りは、私的利害から出たものではなく、危機の中での正義感から来る焦りが誤った動きとなってしまった、という行動経済学から見れば、典型的な行動バイアスだからで、このバイアスは次のリーダーも持ちうるものであり、このバイアスを取り除くのは、リーダー自身が自分で除くのではなく、スタッフとの関係、関係構造を変えることによってしか実現しないからだ。

それでも官邸が生まれ変わらなかったら、そのときが、リーダーが交代するときだ。

【 参考記事 】一斉休校でわかった日本人のレベルの低さ/前日記載
【 参考記事 】やっぱり日本は終わりだ/前日記載



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2020/03/10 05:50:05 AM
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