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2008.06.20
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カテゴリ: 読書
先日読み終えた「ウツボカズラの夢」と一緒に図書館で借りていた
誉田哲也「武士道シックスティーン」読み終えました。
返却に行ったら「ちょっと期限過ぎてますよ、次から気をつけてください」と
怒られちゃいました。すみません。反省しています。


武士道シックスティーン

変わったタイトルでしょう?
表紙には、剣道着姿のうら若き乙女の絵。
タイトルから推察して「この子達は16歳なんだな、でも武士道って…」と
手に取り、読み始めたら結構面白かったですよ。

ミステリじゃないので、ネタばれの心配はないと思います。


主人公の一人は香織という少女。宮本武蔵「五輪書」を愛読書とし、学校の休憩時間は
左手で「五輪書」を広げ読みつつ、右手は鉄アレイを持つツワモノ。
子どものころから剣道に親しみ、剣道を兵法の観点から分析するという変り種。
審判が上手くジャッジできないでいると「今のが真剣だったら、とっくに相手の
頭はカチ割られてるだろうが!」と内心吠えまくる。とにかく相手を「斬る」
「叩き殺す」勢いで剣道をしている。
もう一人の主役は早苗。子どものころから日本舞踊を習っていたが、家庭の事情で
辞めざるを得なくなり、なぜか剣道に転身。時々不思議な強さを発揮する。
そんな二人がとある大会の準決勝で対戦。あろうことか香織が負けてしまう。
何故だ!何故負けた!全部勝つ(優勝)以外に意味はないと常に思っている香織は
高校進学に際して、早苗がいる学校を選び、再び二人はあいまみえる…。


「要するにチャンバラダンスなんだよ!お前の剣道は!」とあくまでも相手を斬る
剣道にこだわる香織にも共感できるし、勝ち負けにこだわらずに「できなかったことが
できるようになるだけでも嬉しいじゃない」という早苗にもうなずける。
つまり悪者などいなくて、剣道部に居る人間の数だけ正義(?)があって
ひたむきな心があるのが良いんですよ。

甘すぎると思われるかもしれませんが、いいじゃないですか、爽やかで。

ちなみに私は子どもの頃10年間日本舞踊を習っていたので、結構、早苗の動きが
想像できて面白かったです。
日本舞踊って、常に中腰(膝を折ると言います)の状態で、膝で上下動を吸収して
上半身がぴょこぴょこ動かないのが上手なんです。まぁ、例外もありますけれど
するするするっとすべるように走るとか。
その独特な動きが、最初 香織を幻惑するのが愉快愉快。
早苗の独特な強さを探っているうちに、日本舞踊を習っていたからじゃないか
と判った香織が、テレビで舞踊を見るシーンがあるんですけど、真剣に見て
的確な分析をするところが特に面白かったです。

万城目学の「鹿男あをによし」と似たテイストです。
お勧め度★★★☆☆
題材的に深みにかけるので「3」にとどめました。


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最終更新日  2008.06.20 19:54:47
コメント(7) | コメントを書く


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Re:誉田哲也「武士道シックスティーン」読了(06/20)  
colore16  さん
剣道してたんどす^^;
チョト興味そそられます^^



(2008.06.20 20:49:42)

Re[1]:誉田哲也「武士道シックスティーン」読了(06/20)  
gachapin3  さん
colore16さん
>剣道してたんどす^^;
-----
あら、じゃあ映画化のときは早苗役ですね。
おお、ちょうどcolore16←シックスティーンだ! (2008.06.20 21:31:56)

延滞ばかりしていた  
sachiyo さん
>返却に行ったら「ちょっと期限過ぎてますよ、次から気をつけてください」と
>怒られちゃいました。すみません。反省しています。

乃南アサさんの本と同時期ということですから、期限から3日くらいしか経っていませんよね?
ああああー。何ということだーーー。
2006年まではちゃんと期限通りに返していました。
ところが2007年から本を読むのが面白くなって、読了してから返す、ということにしたら2週間では読み終わらないので、1週間くらいさらっと延滞して、読了して涼しい顔で返していました。
不思議となぜか怒られたことがありません。
厳しい図書館ですね。
延滞期間がそれ以上ならばこっそりポストに入れていました。
まあちゃんとすべて返却しましたが。(当たり前だ)

私が住んでいたところでは、延長手続きをすれば1ヶ月借りれましたが、そちらはどうですか?
あと裏技があって、1ヶ月借りて読み終わらない場合はいったん返却し、次の日また借ります。そしてまた1ヶ月借りるということもしました。
まあ読む本は人気のなさそうな本ばかりなので、待っている人がいる、ということはなかったですけれども。

今後はちゃんと2週間で返すようにします。

図書館で乃南アサさんで検索したら「ウツボカズラの夢」はありませんでした…。
乃南さんの他の作品を見てみます。
上記の本も探してみよう。
しっかりした女子高生の話は大好きです。

ところで今乗っている朝6時の電車は勉強している高校生が多くて感動的です。


(2008.06.21 17:58:59)

付け加え  
sachiyo さん
2006年まではちゃんと返していたのですが、
これは読了できなかったんです。断念ばかり。
自分でも不思議でしょうがないのですが、
それまでは日本語が読めても、文章からイメージすることができなかったのです。
それが、イメージできるようになったら本が読める読める。うーん不思議。

新潟に帰ってきてから、通勤などの通り道で行ける図書館が近くにありません。
車で15分以内には2軒ありますが、
「図書館のために移動する」というのがけっこうおっくうです。
しばらくは買ったまま読んでいない本をどんどん読むことにします。 (2008.06.21 18:07:43)

Re:付け加え(06/20)  
gachapin3  さん
sachiyoさん
>「図書館のために移動する」というのがけっこうおっくうです。
-----
そう!通り道にないととてもおっくうです。
これまで期限が過ぎていても特に怒られることは
なかったのですが、今回の方は特別厳しいかただったのかな。
延長措置はあるんですよ。パソコンでできるのです。
が、1週間だけ。しかも一冊でも現在期限切れの本を
借りていたら無条件で全部の本の延長処理ができません。
きびしー。(当たり前なのかもしれないけど) (2008.06.21 18:35:26)

万城目さん  
カシダ さん
ご無沙汰しています。
先週1週間、奈良に通う研修がありました。奈良女の前を通るたびに、「あおによし・・・」のロケ地かしら?など、思いつつ・・・。研修先でその話をしたところ、なんと講師の先生の息子さんが、万城目さんと飲み友達だとか。「校舎の内部はセットだけど、屋上のシーンは奈良文化財研究所でとったんですよ~」ですって。 (2008.06.22 09:56:23)

Re:万城目さん(06/20)  
gachapin3  さん
カシダさん
>研修先でその話をしたところ、なんと講師の先生の息子さんが、万城目さんと飲み友達だとか。「校舎の内部はセットだけど、屋上のシーンは奈良文化財研究所でとったんですよ~」ですって。
-----
すごい!
貴重な情報ありがとうございます。
人間の繋がりって広くて狭いですね。 (2008.06.22 18:30:00)

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