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2009.06.06
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カテゴリ: 読書
昨日、仕事帰りに久しぶりに本屋さんに立ち寄りました。

24時間いつでも注文できてすぐ届く 楽天ブックス の
お世話になっていたもので。

そんな私がなぜ本屋さんに行く気になったかと言うと、
仕事中 唐突に「こどもより親が大事と思いたい」という
フレーズを思い出したから。
太宰治「桜桃」の1行目です。

あとわずか。
急に、今すぐに太宰を読み返したくなったわけです。

私は大学時代 日本近代文学を専攻。太宰治を中心に勉強していました。
はまるきっかけになった作品「パンドラの匣」を読もう…と
新潮文庫の棚に。
あった、あった。黒くて暗~い装丁は昔と同じだわ。
手にとってレジに向かおうとした時、ふと視界に
違和感を覚えました。
ん?振り向いてじっと見てみました。何に違和感を感じたのか。
それはこれ。
2009/6/6太宰
松山ケンイチ。割と好き。いや、結構好き。ううん、だいぶん好き。

「ヴィヨンの妻」って、太宰やんか、え?これ本の表紙なの?
うううーむ。
最近の小説ならいざ知らず、太宰治にこの表紙とは…。
日本近代文学に対する冒涜や!
こんなミーハーなことするのは絶対アレだな、あの出版社だな。


釈然としない気持ちの裏に「松山ケンイチの表紙か…捨てがたい」という
気持ちがムクムクと沸き起こるのは何故?
手にとって中を見てみると、収められている作品は
・パンドラの匣
・トカトントン
・ヴィヨンの妻
・眉山
・グッド・バイ

タイトルにはないけど、読みたかった「パンドラの匣」も収録されている。
書店によって、文庫本に納める作品選びが違うのよね。
新潮文庫のほうは
・正義と微笑
・パンドラの匣

うううう。
昔ながらの、黒くて暗い装丁の新潮文庫、文学への尊敬の念を感じる
新潮文庫…
「いいやん、どんなきっかけでも。手にとって読もうと思うことのほうが
大事やん、買いぃな、買いぃな」という本音むき出しの角川文庫…。
どうしよう、どうしよう。
迷った挙句、松山ケンイチに軍配が上がったのでした。
新潮文庫、スマヌ。心で詫びつつ しおりまでも松山ケンイチなのは
だいぶん嬉しい…。

ちょっとここで思い出話を。
私が太宰治と出会ったのは高校1年生。
国語の教科書に載っていた「畜犬談」が最初。
多分もっと前に「走れメロス」は読んでいたのだと思うけれど
作者が誰か意識していなかったのだと思います。
時は5月。教育実習の先生がやってきて、授業で読んだのでした。
その先生は(A先生と呼びます)立教大学文学部で太宰を専攻してました。
実習最後の授業で、感想を書けと言われ、私が最初に書いた文章は
「私は太宰が嫌いです」でした。

それから半月ほどたった6月。
郵便受けに小包が届き、差出人を見たらA先生だったのです。
万年筆で書かれた手紙の最初の言葉は
「君は太宰が嫌いと言うけれど…」
同封されていたのは新潮文庫 太宰治「パンドラの匣」。
一気に読みました。太宰作品の中で珍しく明るく爽やかな作品です。
そして太宰にはまり、片っ端から全部読むことに。
多分、お気づきかと思うけれど、私はA先生のことを
好きになったのですね。(*^^*)
A先生とはその後、2年くらい文通し(メールも携帯電話もない時代)
映画を見たり、お茶を飲んだりしたけれど、特に何事もなく(残念!)
自然消滅しました。
もうはるか昔の話だから書いてみましたが、思い出すとなんだか甘酸っぱい
ものですね。ナハハ。私らしくもない。

その流れで大学に入ったら日本近代文学・太宰治を専攻したけれど
ゼミ内での太宰人気はあまりにも高くて、へそ曲がりの私は
卒論は坂口安吾にしちゃいました…。
以来、太宰くんとも自然消滅していたのですけど、生誕100周年で
またお会いできて嬉しい。

ところで松本清張も生誕100周年ですって?
そう思うと、太宰って本当に早く亡くなったんだなぁと実感。
一緒の時代に生きていてもおかしくない人だったのに。

ちなみに「パンドラの匣」は映画化され、この秋公開ですって。
公式HP を見たら原作は新潮文庫刊「パンドラの匣」。


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最終更新日  2009.06.06 11:32:50
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