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(21日、中国の元旦の出来事
我は親父さんにダチは何処行ったのだと尋ねた。
するとちょっと出かけてしまったがすぐ帰ってくるとの事
まあ中国人のすぐと言うのは当てにならず
1時間とか2時間平気で待たせるんです。
そんなわけで部屋にいてもつまらないと思った我は
部屋を出て散歩し始めました。
彼の家はその村の一応メインストリートに面していた。
しかしメインストリートと言っても舗装などされてない。
ひとたび雨が降れば歩くのも大変な黄土だ。
その村はそれはそれはのどかな風景で、犬は放し飼い状態で
元気に走り回り、道端には泥色に汚れたヤギがとうもろこしの茎をむさぼり・・・。
我にはなんだか目に入ってくる全てのモノがすごく懐かしく思えた。
市内からタクシーで30分ほど走っただけでそこにはロストワールドの世界があったのだ。
そんな場所に我のような奴が来れば一目でよそ者とわかるんでしょう。
行き交う農民から怪訝な顔して足先から頭までジロジロ見てきます。
何度か話し掛けられもしましたがなまりがきつくてあまり聞き取れない為
一言二言話をし適当にあしらっておきました。
ほんとになんも見るものが無く、どうしようかなと考えあぐねていたとき
我の耳がある音を捕らえました。
キューで玉を衝いた時のあの音!
そう、ビリヤードです。
家の軒先でなんとビリヤードをやっていたのです。
農村にビリヤード???
すごくミスマッチですよねぇ?
しか~し、中国ではビリヤードは一般庶民の遊びなんですねぇ。
(まあじいさん、ばあさんはやってませんが(笑
)
街のあちこちに 青空
ビリヤード場があるんです。
値段も格安
1時間1元とか2元なんですよ。
( 我は中国での経験は無し
)
こりゃいいもの発見と思った我はさっそく彼らの元へ。
イ尓好!
(ニーハオ
)
奴らはなんだこいつはってな顔で我を見つめます。
しかし我は怯まず再度
イ尓好!
と同時に我はポケットを探り煙草を取り出し
彼ら (3人)
の若者に勧めます。
これでもうダチです!(笑)
簡単です!
便利です!
そして我は俺にもやらせてくれと申し出てさっそく仲間に。
まあ台もなんじゃコリャってな代物でしたが、それなりに遊べました。
しばらくビリヤードで遊んでいると、親父さんがわざわざ俺を迎えに来ました。
(どうやってその場所を知り得たのか分からないが・・・)
飯にしようって!!
時計を見るとまだ5時過ぎ、しかしわざわざ迎えに来てくれてるのに断るわけにもいかず
まだ遊びたかったが仕方なくその場を後にして親父さんと一緒に帰ったのです。
薄暗い部屋に戻ってきました。
友達はまだ帰ってきてないとの事。
???
まだ帰ってきてないのに飯???
少し怪訝に思いながら座っていると、親父さんが持ってきてくれました。
一杯のお椀。
中身は麺条
そして親父さんが一言
食え。
あっ??
我ひとりっきりで晩飯?
それも一杯のラーメン??
それはねえだろうと思った我は1人で食うなんて寂しいから
みんなで食べようよと申し出たのだ。
と
親父さん。
ひとり分づつしか作れねぇんだ
。
この火鉢じゃよ
。 (直径30㌢も無い大きさ)
あぁ~?
いつもそれで作っているのかと尋ねると、
ああそうだ
と
それを聞いた我はなにと言えばいいのか言葉が見つからず
差し出された麺条をひとり寂しく食べるのであった。
お~い!なんか違うぞこれは~
と心の中で叫んでいたのが、
実はこれが農村不快的正月の始まりだったのだ。
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