《櫻井ジャーナル》

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2010.03.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 ロシアからイギリスやイスラエルへ亡命した富豪たちが世界の混乱要因になっている可能性がある。

 ボリス・エリツィン時代のロシアで国民の資産を「民営化」と「規制緩和」で手に入れて巨万の富を築いたロシアの富豪たちは「少数独裁者」とも呼ばれていた。エリツィンは心臓が悪かったこともあり、実際にロシアを動かしていたのは、こうしたエリツィンの取り巻きたちだった。

 ところが、ウラジミール・プーチンの登場で富豪たちは権力者の地位から引きずり下ろされてしまう。プーチンの管理下に入ることを拒否した亡命者の象徴的な人物はボリス・ベレゾフスキー(イギリスへ亡命した後、プラトン・エレーニンと改名)。イギリスではジェイコブ・ロスチャイルド卿と息子のナット・ロスチャイルドなど大物が、ベレゾフスキーと手を組んでいる。つまり、イギリスで大きな影響力を持ったということだ。

 ベレゾフスキーもイスラエルの市民権を持っていた時期があるのだが、この人物に限らずロシアから亡命した富豪の何人かはイスラエルへ逃げ込んだ。富豪だけでなく、庶民もイスラエルへ流れ込んでいるはずだが、こうした人々を受け入れるスペースがイスラエルにはない。つまり、パレスチナ人が住む地域を奪うしかないのだ。その結果が「入植」だと言えるだろう。

 ところで、ロシアでは29日に地下鉄で自爆攻撃があり、約40名が殺され、多くの負傷者が出た。自爆したのはふたりの女性で、ロシアの治安/情報機関、FSB(連邦保安局)によると、ふたりは「黒い未亡人」と呼ばれる約30名の自爆攻撃細胞に所属し、チェチェンで訓練を受けたという。今年の2月、チェチェンの独立派を率いるドク・ウマロフは、軍事作戦の範囲をロシア国内に広げると宣言し、11月の列車爆破も自分たちが実行したと主張していたことから、今回の爆破との関連性を疑う人も少なくない。

 FSBは、イスラムの反体制派を理論的に指導していたサイド・ブリャツキーがロシア当局に殺されたことに対する報復だとも分析している。この分析が正しいかどうかは不明だが、「黒い未亡人」のメンバーが30名程度だとするならば、さらなる爆弾攻撃が引き起こされる可能性がある。

 実は、ロシア時代、ベレゾフスキーは「チェチェン・マフィア」を背景にしていたと報告されている。ベレゾフスキーはロンドンでロシアに対する軍事行動を示唆するような発言もしていたわけで、今回の事件と無関係だと断言することはできない。

 ロシアではイスラム系の武装グループが自爆攻撃を実行、パレスチナにおける入植問題はイスラエル系のグループが引き起こしている。イスラムとイスラエル・・・「不倶戴天の敵」のように思えるが、背後関係を考えると結びついてしまうことも事実だ。





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最終更新日  2010.03.31 03:52:12


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