《櫻井ジャーナル》

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2010.05.07
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 鳩山由紀夫首相が普天間基地の問題で立ち往生している。いわば「蛇に見込まれた蛙」のような状況だ。勿論、「蛇」はアメリカ軍であり、「蛙」は日本政府である。首相!まさか、本気で沖縄の海兵隊、あるいは海兵隊を含むアメリカ駐留軍が「抑止力」だと思っているわけではないでしょう?

 第2次世界大戦後、アメリカの軍や情報機関は沖縄を情報活動や軍事行動の拠点として利用してきた。例えば、中国に対する情報活動や軍事侵攻作戦、あるいは朝鮮戦争やベトナム戦争、いずれも沖縄なしには成り立たない。

 それほど重要な沖縄だが、これまで自民党を中心とする政権の扱い方は冷たかった。その理由を沖縄と日本との歴史に求める人は少なくない。つまり、1609年に薩摩が軍事侵攻するまで、現在の沖縄には「琉球王国」が存在、日本の一部に組み込まれたのは明治維新後のことである。つまり、日本政府は「他国」である沖縄をアメリカへ差し出したという解釈だ。

 ところで、アメリカ軍「トータルとしての連携」を考えれば、イラクやアフガニスタンでの占領と市民虐殺に沖縄のアメリカ軍は重要な役割を果たしている。先日、ニューヨークのタイムズ・スクエアでは爆破未遂事件があったが、その容疑者は、アメリカ軍の無人機による戦闘と無関係な市民殺害に憤っての行為だったと報道されている。

 また少し前、WikiLeaksはイラクでアメリカ軍が上空から一般市民を銃撃している映像を明らかにしたが、地上の人々が戦闘員でないことを承知の上で、面白半分に殺しているようにしか見えなかった。こうしたことが占領地では続いているということだ。これが「抑止力」の実態である。

 日本の全マスコミをチェックしているわけではないので断言はできないが、日本ではタイムズ・スクエアの事件で逮捕された容疑者が動機として何を語っているのか、あるいはWikiLeaksの映像が伝えられていないのではないだろうか?

 日本では、マスコミも出版社もアメリカの残虐行為について触れたがらない。「左」とされている人の大半も、ある一線のところで立ち止まる。せいぜい「アリバイ工作」的に実態を隠した形で表面を撫で、「反体制」を気取る程度だ。

 かつてアメリカは海兵隊を使った「棍棒外交」を展開していたが、フランクリン・ルーズベルト大統領が「急死」してから「破壊工作(テロ)部隊」が主役になり、例えば、核攻撃計画、フェニックス・プログラムのような「皆殺し作戦」、要人暗殺計画などを実行して、民主的な手続きを経て成立した政権を何度も軍事クーデターで潰している。また、麻薬密輸にも手を出したことも間違いない。ジョージ・W・ブッシュ政権から再びアメリカの正規軍が前面に出てきたが、いずれにしろ、アメリカは戦後、「民主主義の破壊者」として世界に君臨してきた。アメリカ軍を「抑止力」として考えることはできない。

 中には、タリバンやアル・カイダなどの名前を出して「テロの脅威」を主張する人もいるだろうが、タリバンとはアメリカのエリートたちがアフガニスタンを支配するために作り上げたのであり、アル・カイダはアメリカの軍や情報機関がソ連と戦う「自由の戦士」として組織したのである。ちなみに、朝鮮は1980年代にイスラエルに対して相当量のカチューシャ・ロケット弾を売却(イランへ転売)し、90年代にはブッシュ家と親しい統一協会から多額の資金を提供されている。意外と、朝鮮は「西側」とつながりがある。






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最終更新日  2010.05.08 01:34:17


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