《櫻井ジャーナル》

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2010.06.15
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 ガザ支援船をイスラエル軍が襲撃した事件をイスラエルのチームが調査することになり、ベンジャミン・ネタニアフ首相は事実上の「勝利宣言」をした。国連が主導した国際的で独立した調査団を拒否することに成功、よほどうれしかったのか、調査で自分たちの正当性が証明されると調査の目的まで宣言している。ガザへの軍事侵攻に関する国連の調査がよほどこたえているのだろう。

 今回の調査は、犯罪の容疑者に容疑を捜査させるようなものでナンセンスなのだが、アメリカ政府がイスラエル政府を支援し、ヨーロッパ諸国も沈黙した結果だ。これが「欧米流の公正さ」なのだろう。オブザーバーとして「ノーベル平和賞」を受賞した北アイルランドのウィリアム・トリンブルとカナダ人のケン・ワトキンが参加するようだが、その仕事内容は不明。しかも、トリンブルはイギリスとの統一を主張してきたアルスター統一党(プロテスタント系)の元リーダーで、2週間前、パリで創設された「イスラエルの友」に参加している親イスラエル派だ。この団体にはイスラエルの元国連大使でネタニアフと親しいドレ・ゴールドも含まれている。

 1972年1月30日、イギリス軍は北アイルランドの独立を求める平和的なデモを銃撃して13名を射殺している。狙い撃ちだった。その際、14名が負傷、そのうちのひとりが後に死亡している。この「血の日曜日」事件はジョン・レノンが歌で抗議しているので、知っている人も少なくないだろう。その事件についてイギリス政府が謝罪する内容の報告書を出したのだが、イギリス政府と手を組んでアルスター統一党は独立派と激しく戦っていた。

 さて、支援団体にしろ、トルコ政府にしろ、襲撃の調査を襲撃国の調査で決着させることを決して許さないだろう。すでにイスラエルの神通力はなくなっている。このことを「先進国」のエリートは理解していないようだ。国連も自分たちの調査をあきらめたとは言っていない。





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最終更新日  2010.06.16 12:15:58


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