《櫻井ジャーナル》

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2010.09.23
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 5月31日にイスラエル軍が公海上でガザ支援船を襲撃した事件で、国連の人権理事会はイスラエルの行為は残忍であり、人権法や国際法に違反していると判断した。襲撃部隊が「処刑」や「拷問」を行ったことも認めている。また、ガザを封鎖している行為自体も違法だとしている。

 当然の結論なのだが、これまでイスラエルが相手だと当然のことが認められずにきた。勿論、核兵器の問題では今でもイスラエルは特別扱いされているのだが、かつてとは違って批判の声が聞かれるようになってきた。粗暴ぶりが目にあまるということもあるのだろう。

 現在のイスラエル情勢はロシアの事情と関係していると本コラムでは指摘してきた。ボリス・エリツィン時代の規制緩和/民営化で巨万の富を手に入れた大富豪の一部はウラジミール・プーチンの登場後、イギリスのロンドンやイスラエルに逃げ込んでいるが、そうした富豪たちがイスラエルへ大きな影響を及ぼしている。ロシアから多くの庶民も移民しているのだが、そうした人々は入植政策と深く結びついている。このところ、ロシア政府はイスラエルに接近しているようだが、これはロシア/ソ連からの移民/亡命者に対抗するためなのか、協力するためなのか、注意深く観察する必要がある。

 1970年代の後半から旧ソ連圏ではアメリカの支援を受けた「民主化運動」が広がり、ロナルド・レーガン大統領時代、つまり1980年代には「プロジェクト・デモクラシー」なる工作が展開された。勿論、この「民主化」とか「デモクラシー」を字面通りに解釈してはならない。ソ連を攻撃するための「呪文」だ。アメリカがいくつもの民主政権を暴力的に破壊し、独裁者を作り上げてきた歴史を考えると、この民主化/デモクラシーは独裁とか強権とかファシズムと同じ意味で使われている。実際、当時の「民主化勢力」は核廃絶に反対し、少なくとも一部は白人政権時代の南アフリカを理想化していた。

 最近、ビル・クリントン元米大統領も「ロシアからの移民が平和の障害になっている」と発言したらしい。そうした障害の一例として挙げられている人物がイスラエルの国会議員、ナタン・シャランスキー。こうした人々は「民主主義」を口実として使う。決して行動の「目的」ではない。「戦争は平和」、「自由は隷属」、「無知は強さ」といった類の表現だ。

 ビルの妻、ヒラリー国務長官はネオコン的、つまり親イスラエル的な発言を繰り返している。夫と妻で考え方が違うのか、政治的な立場のせいなのか、それはわからない。





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最終更新日  2010.09.24 11:56:01


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