《櫻井ジャーナル》

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2013.05.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 少し前の話になるが、2020年のオリンピック招致に関し、猪瀬直樹都知事がライバル都市のイスタンブールとマドリッドを貶めたとして問題になった。 ニューヨーク・タイムズ紙

 現在の日本では剥き出しの悪口雑言が喜ばれる傾向にあり、石原慎太郎前知事もそうしたことを繰り返し、人気を得ていた。論理的な思考のできない幼児が口にする悪口と大差のない水準の発言だ。

 ニューヨーク・タイムズ紙の記事で自分の発言が問題になると、猪瀬知事は「私の真意が正しく伝わっていない。」という日本では定番になった言い訳をしている。相手が日本のマスコミでないことを理解できていない。日本語のできる記者が取材し、録音していると反撃されてしまった。

 次に出てきた弁明は、「インタビューの終了間際の雑談の中で出た話」。つまり、インタビュー中ということだ。弁明になっていない。自分が用意した宣伝内容は言い終わったので、それだけで記事を書くと思ったということだろうが、相手は日本のマスコミでないのだ。

 その日本のマスコミはロシアで醜態をさらしている。安倍晋三首相がロシアを訪問、記者会見を開いたが、その最後にTBSの記者はメモを読みながら挑発的な発言をしている。

 まず安倍首相に対し、「北方領土の帰属問題が解決されない中」と切り出すのだが、両国の首脳は領土問題を解決するために話し合いを始めたいと言っているわけで、質問になっていない。だいたい、「北方領土」という用語をストレートに使うこと自体、「ロシアの不法占拠」という主張を口にしたことになる。日露間に「領土問題は存在しない」という態度だ。

 また、「実効支配」にも同じ意味があり、「日本にとっては、受け入れ難いような状況」は、ほとんどアジテーション。プーチン大統領に対しても「北方領土」の念押し。

 この「質問」に対し、プーチンは記者がメモを読んでいたことを指摘、そのメモを書いた人へ伝えてほしいと皮肉を言ってから答え始めた。外部の何者かに「質問」の内容を指示されたのか、記者仲間で決めた質問なのかは不明だが、いずれにしろ、日露交渉を不快に感じている雰囲気は良く出ていた。



 メモが記者団でまとめたものだったとしても、その背後には、ある種の権力者がいるのだろう。日本のマスコミはそうした権力、権威に擦り寄りながら、日々、生活している。要するに、「反体制」は勿論、「左翼」そして「右翼」と呼べるマスコミは日本に存在しない。ただ強者の手先として庶民を騙すことしか考えていない宣伝機関。雑誌を眺めても、せいぜい体制の枠内で「左翼」を装う程度。北輝次郎の方が、よっぽど左だ。そうしたマスコミと毎日接している猪瀬都知事は、ニューヨーク・タイムズ紙を相手に見苦しい姿を見せてしまったわけである。





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最終更新日  2013.05.03 03:08:42


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