《櫻井ジャーナル》

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2016.03.19
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 サウジアラビアはイエメンでも苦境に陥っている。フーシ派(アンサール・アラー)を倒すために軍事侵攻したのだが、泥沼から抜け出せない状態だ。侵攻勢力はアメリカの傭兵会社アカデミ(旧社名はブラックウォーター)の傭兵を雇ったが、今年1月17日にサウジが主導する司令部が攻撃されて120名以上の傭兵が死亡、その中にはアメリカ人も含まれていた。31日の戦闘では約200名のスーダン人傭兵が死亡、新たな司令官として赴任していたアメリカ人のニコラス・ペトラス大佐も戦死している。

 そうした戦況だということもあり、 2月9日にアカデミはイエメンからの撤退を決め、ダインコープが新たに部隊を派遣することになった ようだ。その雇い主はアラブ首長国連邦で、30億ドルが支払われるという。

 この傭兵会社を所有しているのは投資会社のケルベロス(地獄の門を守る犬)。創業者はイスラエル系のステファン・フェインバーグで、ジョージ・H・W・ブッシュ政権で副大統領を務めたダン・クエールも経営に参加している。イエメンへの侵略にはイスラエル軍も参加している。

 ところで、サウジアラビアが空軍と特殊部隊をイエメンに派遣したのは2009年。アリ・アブドゥラ・サレーハ政権と戦っていたフーシ派(アンサール・アラー)を倒すことが目的だったが、この年、イエメンではAQAP(アラビア半島のアル・カイダ)が組織されている。本ブログでは何度も書いているように、アル・カイダとは傭兵のリストであり、その雇い主は主にサウジアラビアだ。

 イエメンで戦闘が始まった原因は、アメリカ主導の連合軍によるイラクへの先制攻撃にあった。この攻撃に抗議するため、フーシ派のメンバーはモスクで反アメリカ、反イスラエルを唱和するようになり、政府は弾圧に乗り出す。首都のサヌアでは800名程度が逮捕される事態になり、戦闘が始まる。

 イエメンでの戦闘を西側のメディアはフーシ派をイランの傀儡として描いているが、歴史的にフーシ派とイランとの関係は薄く、そうした話は単にサウジアラビアの侵略を正当化する口実に使われただけ。

 サウジアラビアは兵器の威力で勝利しようとしているようで、アメリカから提供されたクラスター爆弾を使用している。MOAB(GBU-43/B)級の 大規模な爆発 も報告されているが、重量が約1万0300キログラム(2万2600ポンド)だという代物で、爆撃にはC-130輸送機などが使われるようである。が、当F-16戦闘機と見られるエンジンの音が聞こえるだけで、そうした輸送機は近くで目撃されていない。勿論、F-16にMOAGを積むことは不可能。そこで出てくるのが小型中性子爆弾説だ。イスラエルの核開発に関する内部告発をしたモルデカイ・バヌヌによると、1984年までにイスラエルは中性子爆弾を大量生産していたという。






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最終更新日  2016.03.20 03:09:06


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