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2009年07月24日
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カテゴリ: カテゴリ未分類


このミステリーがすごい

CWA賞受賞


【内容】


【このミステリーが凄い】より紹介文

社会主義国家が隠蔽した大量殺人鬼の闇

 本作、トム・ロブ・スミスの『チャイルド44』の成功は、そのテーマにすべてがあると思う。すなわち、この国家は連続殺人の存在を認めない。ゆえに犯人は自由に殺人をしつづける。---すこし噛み砕いて言うならば、社会主義国家の理念は、完全なる国家体制であり、それを実現したソビエト連邦という国においては、資本主義の腐敗と堕落がもたらすシリアルキラーによる連続殺人は存在し得ない、ということ。
 最初のシーンは、スターリン辞世下、1933年のウクライナで起きたあるエピソード。さらに20年が過ぎ、ものがたりが動き始める。モスクワの郊外で列車にはねられた子供の死体が発見され、鉄道事故として処理される。附近では不信な人影が目撃されていたが、事件の見聞にあたった国家保安官の捜査官レオは、国家に忠誠を誓う立場から、少年の父親の訴えをもみ消すように退けてしまう。
 しかし、部下の仕掛けた罠で民警へと格下げされ、ウラル山脈の田舎町へと左遷されたレオは残虐な手口で殺害された子供の死体に遭遇する。そんな彼の脳裏をよぎったのは、モスクワで起きた子供の轢死事件だった。もしかして、あの事件も殺人だったのでは、という思いに駆られた主人公は、凶悪犯を認めないという国家の理念に背き、操作を開始する。
 彼の地に実在した連続殺人犯、アンドレイ・チカチーロに想を得たと思しき本作は、後半になるとサイコロジカル・スリラーの興味も浮上してくる。しかし、国家のプロパガンダに立ち向かっていく一人の勇気ある戦いのドラマとして、また彼の妻との人間関係を修復し、人間として成長を遂げていく物語として、抜群のリーダビリティを何よりも評価したい、作品世界のリアリティを支える優れた文学性が評価されたのだろう、権威ある英国ブッカー賞のロングリストにノミネートされたことも付け加えておく。






【感想】


リドリー・スコット監督で早速映画化が決定。
まだ、刊行は一年も先という2007年のロンドン・ブックフェアでスコット監督が飛びついた。"ソ連"と"連続殺人"という二つの使い古されたキーワード。チャーリー・マフィンやハンニバル・レクターで騒然とした時代も過ぎ、擦り切れたキーワードとスルーしそうだった業界の人たちも、それで見直すことにしたらしい。巨匠に注目されて救われましたですね。とはいえ、次作目も凄いということで、やっぱり実力ある大型新人と、呼び声高そう。2009年にはお届けしたいということですが、年末あたりでしょうか?
次作がどんななのか、興味津々。


読んでいる時は、面白いというより、舞台となるソビエトの状態に不快になるばかり。
最初はあまり乗れなかったです。肌に合わない感じ。多分、好みが分かれるんではないでしょうか。
冒頭から、村の貧困ぶりが衝撃です。
食料が全く何もない極冬。草を煮たり、家畜どころか、犬や猫を狩り、虎の子の栄養源はニワトリの骨とか。がりがりでおなかポッコリ、栄養失調。一つの村が全滅も珍しくないみたい。
果ては、、!

主人公や政府の人間が、反革命と疑われた市民を、疑わしいだけで逮捕、尋問、処刑していく様子や流れに、びっくり。

信頼している者こそ疑え

このルールからは誰も逃れられない。
ところどころ挿入されるスターリンのこうしたスローガンにムカつきました。

ナチによるユダヤ人虐殺を克明に描いた映画『シンドラーのリスト』を見てしまった時と同じような居心地の悪さでした。

スターリン体制のソヴィエト社会主義がどういうものだったか、垣間見せてくれたわけで、とにかくひどい国です。殺人犯より、国そのものに嫌悪させられます。
日本も、チョット前、何十年前の戦争の頃はこんな風だったんでしょうか。
本を読んで不快になるという事は、それだけ力がある小説といえるのかも。
後半は、主人公がエリートから転落して、殺人犯を追うようになり、ちょっとマシになりました。逃亡犯状態は、普通の小説っぽく、衝撃度は逆に落ちました。











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最終更新日  2009年07月28日 13時46分10秒


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