日々、考察中。

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車!

車!

 2004/5/27
 後ろを走っている車が、近い所を走っている事が嫌いだ。
 いわゆる、車間距離をとらないやつが嫌いなのだ。理由は簡単、僕がブレーキを踏んだらぶつかるからである。だから、嫌いだ。だから、わからせてあげる。
 僕の乗っている車はスポーツカーに分類されるものである。ということは、当然その辺りにたくさん走っているファミリーカーや大型のSUVと言われる車よりはブレーキ性能が良い。ということは、何か起きた時に僕がブレーキを踏めば、車体が早く停止する。ということは、車間距離をとらずに走っていた僕の後ろの車が僕より早く停まれずにぶつかる。ちょっとだけ考えればわかるのに、なぜか車間距離をとらないバカが多いのだ。だから、教えて、あ、げ、る!

 まずは、"お前はバカな事をしているのだ"ということを警告する。それに効果的なのは、"軽くブレーキを踏む"ことだ。車間距離をとっていない相手にする事だから、本気でブレーキを踏んでしまうとぶつかる可能性がある。だから、あくまでぶつからないレベルで軽く踏むのだ。すると、バカのレベルが低い"ウスラバカ"ぐらいであれば、ここで車間距離をとる。しかし、むきになってさらに車間距離を縮めてくる"オオバカ"達がいるのだ。こういうのは、大型の車に乗ったやつに多い。最近僕が相手をしたのは、ホンダステップワゴンに乗ったおっさんだった。

 制限速度50kmの比較的信号がない道路を約60kmで走っていた。前後には走行車両はなく、片側1車線だから、なんの気を使う必要もなく、普通に走っていたのだ。すると、後方からどんどん迫ってくる車両を発見。尋常ではないスピードのようだ。対向車線に車両は見えないから、この勢いのまま抜いていくか?と考えたら、僕の車の背後に車間距離無しでくっつきやがった。ムカッ。そのまま抜いていけば(黄色線なので、追い越し禁止だった)"バカだなあ"と思うだけであったのに、僕の車両をあおってしまったのだ。こんな"オオバカモノ"には、世間というものを教えてあげる必要がある。後方の車両は、なんと、ファミリーカーの中でも走りのイメージが全くない、ステップワゴンだったのだ。
 まず、僕がやった対策は、"軽くブレーキ"だった。始めから戦闘意欲剥き出しで突っかかる必要はない。まずは警告。キュッと音を立ててブレ-キングしたステップワゴンは、僕の背後から少しだけ離れた。まあ、いいかと思っていたら、また寄って来る。そして対向車線に飛び出した。どうやら抜くつもりらしい。バカである。ステップワゴンの加速でこの車が抜けるか?僕は3速に落とし、アクセルを踏んだ。あっという間にステップワゴンは小さくなった。また速度を60kmに落とした。ようやく追いついてくるステップワゴン。今度は一気に抜こうとしてくる。僕は、ステップワゴンが横に来るのを待って4速のままアクセルを追加した。3速に落としては振り切ってしまうから、あえて鈍い加速を選択したのだ。アクセルを踏む量も押さえる。これでなんとか同等の加速である。対向車線で鈍い加速を見せるステップワゴン。僕は鈍い加速を演出しながら、ステップワゴンの真横を走った。ちらりと横に視線を走らせると、前傾姿勢で必死の形相のおっさんが運転席にいた。しばらくそのまま走ったところで対向車が見えた。僕には関係がない。そのまま走る。ステップワゴンはブレーキを踏んだようだ。僕のすぐ後ろに入る。車間距離はない。まだわかっていないようだ。いきなり2速に落とし、エンジンブレーキをかける。ブレーキランプが全く点灯しないまま車速を落とす。2速なら、アクセルを空ければ鋭い加速が可能だから、追突の危険も少ない。ステップワゴンのおっさんの顔が、恐怖の形相になった。僕の口元には微笑。2速全開で追突防止。ステップワゴンのブレーキと、僕の急加速で車間距離は離れた。
 しばらく走ると、またしても追いかけてくるステップワゴン。いいかげんしつこい。この先はゆるいカーブの登り坂が続く。次の瞬間、アクセルを追加した僕の車。バックミラーからステップワゴンの姿は消えていた。
 なんていうふうに剥きになっていたら、自分の家の方向に曲がるところを通過していた事は内緒。ちなみにUターンして帰る時、ステップワゴンとすれ違うほど、差がついていましたとさ。おしまい。



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