| ■■■ | 沖縄料理チャンプルー | ■■■ |
沖縄伝統料理は、医食同源の思想を中国から受けていて、沖縄方言では食べ物を「クスイムシ」(薬になる体にいいご飯)とか、「ヌチグスイ」(命の薬)とも呼び、長寿食として有名。
沖縄の野菜料理のチャンプルーとは琉球語で「混ぜこぜにした」というような意味があり、沖縄独特の固い豆腐を中心にした炒め物である。ただし豆腐や野菜に限らず、様々な材料を一緒にして炒めたものでもある。
その料理の チャンプルー に似ていることから沖縄文化を「チャンプルー文化」と呼ぶこともある。
その訳は、沖縄が古くから中国文化の影響を受けてきたのち、江戸時代には影で薩摩藩に支配された。明治以降は日本政府による統治され、戦後はアメリカ軍による統治を経験する。
いろいろの文化と接することで常に影響を受け続けてきているが、それらを柔軟に受け入れ、独自に生み出した沖縄の文化を、この料理のチャンプルーに似ていることから「チャンプルー文化」という。
ところで、チャンプルーに使われる材料は多彩。一般的なタマナ(キャベツ)、ニンジン、マーミナ(モヤシ)などの他にゴーヤー、パパイヤなど独特のものもある。
沖縄独特の豆腐が手にはいらない場合には、木綿豆腐を代わりに念入りに水切りして代替としたり、厚揚げを使うこともある。
絹ごし豆腐は、きめが細かくて水切りができないため、炒めた際にグズグズに崩れてしまうので適さない。
素材を順に炒めていき、豆腐やポークなどの味に加えて、塩や醤油、好みで胡椒などで味付けする。砂糖を入れて少し甘く仕上げみたり、鰹節を最後に風味付けに混ぜ合わせることもある。
多彩なチャンプルーのバリエーションを、主な材料の名を付けて「○○チャンプルー」と呼んでいる。
◆ゴーヤーチャンプルー
◆マーミナーチャンプルーモヤシであるマーミナー(豆菜)で、モヤシ中心のチャンプルー。他の野菜が少量であったり、豆腐やポーク等を含まないので「マーミナーチャンプルー」という場合が多い。
◆タマナーチャンプルーキャベツのことをタマナー(玉菜)といい、キャベツ中心のチャンプルー。「タマナーチャンプルー」という場合、他の野菜が少量であったり、豆腐やポーク等を含まないことが多い。
◆パパヤーチャンプルー青い状態で生で食べられるようになる前の、青いパパイヤを使う。これを千切りにしてからあく抜きし、チャンプルーにしたものをいう。
◆ナーベーラーチャンプルーヘチマのことをいうナーベーラーを使い、青い状態のヘチマを豆腐やポークなどと炒める。また、水分が多くて、煮物状になることからチャンプルーと言わないで「ナーベーラーンブシー」とも呼ぶ。
◆野菜チャンプルー野菜、豆腐、ポークなどを材料としたチャンプルー。モヤシ・シイタケ・ニンジンなど野菜の種類が多くて、中心となる野菜がないというより、あまりに色々なチャンプルーの特色を混ぜてしまったものというが、「野菜チャンプルー」。 多彩な野菜類から大量の水分が出てきて、これらが醤油や肉汁とまざって、独特の風味がある。
◆豆腐チャンプルーチャンプルーの中でもその名の通り、豆腐を主役として、他の野菜やポーク等があまり無いもの。
◆ポークチャンプルー豚肉やツナなどではなく、ポークランチョンミートを使ったチャンプルー。
◆フーチャンプルー
フーと呼ばれる麩を使う。沖縄で常用されるいる車麩を水や卵液に浸し、野菜などとともに炒める。フーイリチーと呼ばれることもある。
炒め物の中でも昆布や中身(豚の臓物)等の炒め煮は「 イリチー
」と呼ぶ。
◆ソーミンチャンプルー素麺であるソーミンのチャンプルー。固めに茹でたソーミンを使い、少量の油に、ニラやネギなど少量の薬味野菜と先に炒めておいたポークやツナなどと一緒に炒める。