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2019年11月04日
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【利他の心】



◎1997年9月、私は京都の円福寺というお寺で得度をし、「大和」(だいわ)
 という僧名をちょうだいしました。

 ほんとうは6月に得度を行う予定だったのですが、直前に検診で胃がんが見
 つかり急遽手術をうけることになったのです。9月7日に、俗界に身を置き
 ながら、仏門の一員に加えていただきました。

 病み上がりのこともあって、修行はかなり厳しいものでしたが、そこで私は
 生涯忘れることのできない体験をすることができました。

 初冬の肌寒い時期、丸めた頭に網代笠(あじろがさ)を被り、紺木綿の衣、
 素足にわらじという姿で、家々の戸口に立ってお経をあげて、施しを請う。

 托鉢の行はつらく、わらじからはみ出した足の指がアスファルトですり切れ
 て血がにじみ、その痛みをこらえて半日も歩けば、体はくたびれてしまいま
 す。それでも先輩の修行僧といっしょに、何時間も托鉢を続けました。

 夕暮れ時、重い足どりで寺へと戻る途中、とある公園にさしかかったときの
 ことです。

 公園を清掃していた作業服姿の年配のご婦人が、私たち一行に気づくと、片
 手にほうきを持ったまま小走りに私のところにやってきて、いかにも当然の
 行為であるかのように、そっと500円玉を私の頭陀(ずだ)袋に入れてくだ
 さったのです。

 その瞬間、私はそれまで感じたことのなかった感動に全身を貫かれ、名状し
 がたい至福感に満たされました。それは一介の修行僧に500円喜捨するこ
 とに何のためらいも見せず、いっぺんの驕りも感じさせなかったからです。

 その美しい心は、私がそれまでの65年間で感じたことがないくらい、新鮮
 なものでした。私は、その女性の自然な慈悲の行を通じて、たしかに神仏の
 愛にふれえたと実感できたのです。

 その自然の徳行が、私に「利他の心」の真髄を教えてくれたのです。

 「利他の心」とは、仏教でいう「他に善かれかし」という慈悲の心、キリスト
 教でいう愛のことです。
 もっとシンプルに表現するなら「世のため、人のために尽す」ということ。

 人生を歩んでいくうえで、また私のような企業人であれば会社を経営してい
 くうえで欠かすことのできないキーワードであると思っています。

 利他というと何かたいそうな響きがあります。
 しかし、それは少しもだいそれたものではありません。

 子どもにおいしいものを食べさせてやりたい、女房の喜ぶ顔が見たい、苦労
 をかけた親に楽をさせてあげたい。そのように周囲の人たちを思いやる小さ
 な心がけが、すでに利他行なのです。

 賢明な人は、そのように他人のためにつくすことが、他人の利だけにとどま
 らず、めぐりめぐって自分も利することに気づいているものです。

 (参考文献:稲盛和夫著 「生き方」 サンマーク出版)




*「利他」とは「他を利する」ことです。

 まず、自分の利益より相手の利益を考えることです。
 ここでいう利益は物質的なものだけではなく、それも含めた心の利益です。

 相手に喜んでもらう、慰める、励ます、共に泣くという相手の心が豊かに
 なるような行為、思いやり、これを「利他の心」といいます。

 托鉢とは、世の中の人々にブッダの言葉をお経として唱え、広く救済し、僧
 のその行に応えるために、さらに人々は物資やお金を供えることで徳を積む
 というものです。

 しかし、修行僧はお経を唱えても、物資やお金を強要することはできないの
 です。ただただ、ブッダの言葉を、人々のために唱えるだけです。

 このかたちが、「利他の行」です。
 こちらが与えるから、あなたもこちらになにか出しなさい、ではなく与える
 のみ、の精神で行うことです。

 結果的に、他人のために行うことが、いつか自分に還ってくるというのが
 利他の行です。

 利他の心の持ち主になりましょう。






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最終更新日  2019年11月04日 07時00分09秒
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