森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.12.13
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佐々木常夫氏のお話です。

我が家は、私と長男、娘夫婦、娘の夫のご両親の3世代同居です。
世帯ごとのプライベートは確保されていますが、同じ家で過ごすわけですから、注意しないといつ衝突が起きるとも限りません。
これまでに大きなケンカもなく、むしろ仲がいい方だと思いますが、それはベッタリにならないよう、常に適度な距離を心がけているからです。
一緒に食事をした後などもサッと切り上げて、後は用事がない限りあまり話もしません。傍目には他人行儀に見えるかもしれませんが、そのくらい距離を置いたほうが家族はうまくいくようです。
(60歳からの生き方 海竜社 36ページより引用)

家族というのは空気のようなもの、気を遣わなくてもいいのが家族のよさ。
だから家族に対しては気遣い無用。
そう考えている人が少なくないかもしれません。

むしろ家族こそマナーや言葉遣いに注意し、「親しき仲にも礼儀あり」を守るべきだと思います。
家族のような近しい間柄こそ、心ない物言いや遠慮会釈のない態度をとってしまいがちだからです。
家族とはいえ、身勝手やわがままがすぎれば、信頼関係は容易に壊れます。
距離が近いだけに、一度壊れたら厄介です。
殺人事件の半分は親族間で起きているそうですが、そのことからも、家族・親族関係がいかに危ういかがよく分かります。
しかし、これはいいかえるなら、マナーや礼儀を守って付き合えば、家族の絆は相当強まるということです。
心を許し合いながら、困ったときには助け合える、盤石の関係性を築けるということでもあります。(同書92ページより引用)

付かず離れずの距離がいいのは、家族だけに限りません。
兄弟姉妹にいたっては、他人だと思って付き合った方がいいと思います。
むろん仲がいいに越したことはありませんが、兄弟仲がよすぎると甘えが生まれたり、負担になることもあるのです。
他人なら遠慮して頼まないものを、兄弟だとつい気が緩んで頼り過ぎてしまう。

兄弟姉妹間ではこういう事が起きやすいと心得て、他人以上に節度を持った付き合いをしたほうがいいのです。(同書104ページより引用)

森田理論の人間関係の基本は「不即不離」と言われています。
付かず離れずの距離感を持ったあっさりとした人間関係のことを言います。
引っ付く時は新婚当時のようにベタベタとくっつき、年数がたつと無視して全く寄り付かないという関係では困るわけです。
普段はうっとうしくて、いざというとき全く頼りにならないというのは、人間関係が壊れているのです。

包容力を持って、距離を置いて眺めているだけにする。
家族団らんの時は集まって一緒に楽しく過ごす。
何か問題が発生したときはお互いに助け合う。
こういう家族の人間関係を築いていきたいものです。
家族の人間関係が良好な人は、仕事や友人との人間関係も良好になります。





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Last updated  2022.12.13 06:20:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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