森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.08.08
XML
プロ野球のコーチが次のようにアドバイスすることがあります。

「高めのストレートだけは絶対手を出すな」
「外へのスライダーには絶対手を出すな」
「このバッターはタイミングが合っている。安易にストライクを投げるな」
「コントロールに気をつけて投げろ」
「この場面は絶対に抑えろ。ヒットを打たれるのはダメだからな」
「絶対にエラーだけはするな」
「盗塁の失敗は許されない場面だ」

これらの指示が指示通りの結果になることは少ない。

これは本人がその指示を意識すればするほど、その呪縛に取りつかれてしまうのです。

この場合、注意や意識を外してあげるようなアドバイスが有効です。
「ベルトから下に目付をしよう」
「ストレート待ちで行こう」
「思い切って腕を振って投げよう」
「彼は歩かせて、次のバッターで勝負しよう」
「ダブルプレーを焦らずに確実に1つのアウトをとろう」
「このピッチャーは牽制球を投げる時にこんな癖がある」

特定の不安に過剰に注意や意識を向けると、肝心なことがおろそかになってしまう。いわば心が「うわの空」になってさ迷ってしまうのです。
「失敗したらどうしよう」などと前頭前野で考えると、普段は問題なくできるような事でも、心が混乱状態になり、本来のパフォーマンスが発揮できなくなるのです。ここでは注意や意識を外すようなアドバイスが必要になります。

私は以前、電話を取るときにどもるようになりました。

その状況を、集談会で相談したところ、先輩からとても良いアドバイスをもらいました。
いきなり会社名を名乗るのではなく、会社名の前に「お電話ありがとうございます」という前振りをつけてみなさいと言われるのです。

その方が言われるのは、カラオケでどもる人はいない。
それはリズムがあるからだといわれるのです。
森田先生はリズム運動を大事にされていたと言われました。


早速この方法を取り入れてどもることはなくなりました。
不思議なことですが、自信を持って電話に出られるようになりました。
これは過度に注意や意識が向いていたものを、一時的に外す効果があったのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.08.08 07:38:15
コメントを書く
[不安の特徴と役割、欲望と不安の関係] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: