2025年1月号の生活の発見誌に「ヘルパーズ・プリンシプル」(助力者原理)の説明があった。
「ヘルパーズ・プリンシプル」(助力者原理)というのは、援助する人が最も援助を受けるということです。
神経症が治った先輩は、まだ治っていない後輩を指導・援助することで、深い洞察力が得られて、人間的に大きく成長できると言われています。
ただし、ひとつ注意点があります。
援助する人が最も援助を受けるのは、あくまで結果であり、それを目的として援助しても効果は出ないということです。
(森田理論学習の要点 30ページ)
どういう意味でしょうか。
世話活動をするというのは尊いことですが、神経症を治すことを目的としている限り効果は上がらないということです。
積極的に集談会運営の世話活動に取り組むと神経症は早く治ると言われることがあります。
私の経験からすると、世話活動は苦労することも多いですが、それ以上に得られるものが多い。
神経症が治るということもその一つです。
これは症状ばかりに向いていた注意や意識が、多少なりとも世話活動にも向けらけるようになるということが大きいと思います。
症状一辺倒だった状態から、注意や意識が外向きに変わってくるのです。
注意や意識が外向きに変わってくると、症状の比率がどんどん下がってきます。
100%、90%、80%、70%・・・。
その下がった分が症状が治ったことになるのです。
比重が下がるにしたがって行動や生活の悪循環が修正されてきます。
ただし、いつまでも症状をなくすことを目的として世話活動をしていると、注意や意識が症状に向いたままになってしまうので、いつまでたっても症状から解放されないのです。
「現在になりきる」ためのとっておきの方法があります。
それは人の為に何かをするという目的を、自分自身の目的に置き換えることです。
集談会の世話活動をする場合、幹事さんから依頼されたことを仕方なしにイヤイヤこなしていくというのは苦痛です。苦痛なことは長続きしません。
仮につづけたとしても雑になることが多くなります。
これを、参加者にいかに喜んでもらうか、どの様に工夫すれば感謝してもらえるかという目標に置き換えていくのです。
自分自身の目標になると、何とかしてその目標を達成したいと考えるようになります。やりがい生まれて、モチベーションが高まります。
これは仕事でも同じことが言えます。
仕事は本当はしたくないのだが、生活費を得るためにしなければならないものと考えると苦しいばかりです。
お客様にいかに喜びを与えるかという目標に切り替えて仕事に取り組んでいる人は、仕事に取り組むことが楽しくなってきます。生きがいが持てるようになります。
神経症が治るということ その3 2025.11.04
神経症が治るということ その2 2025.11.03
神経症が治るということ その1 2025.11.02
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